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低血糖症になりやすい体質ってどんな人?食事でどんなことに気をつければいいの?3つの症状と予防法

実は怖いこともある低血糖症について調べました。食生活が原因で「機能性低血糖症」になる人が増えています。その症状から精神疾患や自律神経失調症に間違えられることが多いのですが、自分自身のライフスタイルをチェックしながら、低血糖症に陥っていないかを確かめてみましょう。



低血糖症って何ですか?

低血糖症という診断を下してくれる医師に出会うのは難しいものです。低血糖症は医師でも判断が難しく、現れている症状から、うつ病や統合失調症などの精神的な心の病や、ADHD(注意欠陥多動性障害)などの発達障害と間違えられてしまうことが多くあると言われています。原因が不明のため、投薬治療なども功を奏することがありません。

機能性の低血糖症は、不規則な食生活や糖質の過剰摂取による食習慣が原因になっていることが少なくありません。不調の原因を探り、低血糖症であることを突き止め、医師の助けを得るなら回復することが可能です。 まずは、自分の不調とライフスタイルが低血糖症の症状と原因に当てはまるのか調べてみましょう。

低血糖症について

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低血糖症とは

低血糖症とは、さまざまな原因で血糖のコントロールが不良になる症状のことです。低血糖症という言葉から誤解されることがありますが、症状として、必ずしも血糖値が低い状態だけが続くのではありません。正常な血糖値は70mg/dl以上に維持されているものですが、低血糖症になると、血糖値が高くなったり、低くなったりの乱高下を繰り返すようになります。その過程でさまざまな症状が現れてくる病気なのです。

糖尿病の患者には低血糖症の症状がよく見られることがあります。インスリンは血糖値を下げるホルモンですが、空腹になったり、運動をしすぎることで、インスリンが効きすぎてしまい低血糖状態に陥るのです。また、糖尿病ではなくても、不適切な食生活や生活習慣による機能性の低血糖症も多く見られます。このような原因による低血糖症の場合はなかなか正確に診断されるのが困難であるといわれます。

低血糖症と精神疾患の関係

低血糖症は、自律神経失調症や精神疾患に誤診されやすいのです。低血糖症になると、低血糖状態から体を守ろうという働きで副腎からアドレナリンのホルモンが分泌されることになります。このホルモンにより、動悸やイライラ、不安感、めまいなどの自律神経症状が生じます。

また、低血糖症が悪化すると、発作的に泣いたり暴れたり、幻聴や幻覚を見たりすることもあります。実際に生じている症状そのものを見ると、精神疾患や自律神経失調症と何ら変わりがないため誤診されやすいのです。このような場合には、薬物治療として抗うつ剤や精神安定剤を処方することがあります。

しかし、実際には、低血糖症から生じる自律神経症状の場合は、原因は血糖値の異常にあるため、当然、投薬は対症療法となってしまいます。結果として、いつまでも薬の使用をやめられず、かえって不健康な状態が長引いてしまうということもあり得るのです。

機能性低血糖症とは何か

低血糖症は、従来、糖尿病患者にとっての一時的な状態、つまり、インスリンが効きすぎて生じてしまう症状と考えられていました。しかし、今、最も問題になっているのは「食原性」の低血糖症です。つまり、食べ方や食生活、糖質の過剰摂取などによって低血糖症になるのです。

食べ物や、食べ方によって、血糖値が急激に上昇するとインスリンが過剰に分泌されます。インスリンの投薬によってではなくても、体に及ぶ影響は同じです。インスリンが効きすぎると体は低血糖になってしまいます。血糖値をあげようと分泌されたホルモンが身体に悪影響を及ぼしていきますが、原因は食事にによるのです。

ですから、これを機能性低血糖症と呼びます。

原因を考えたときにわかるように機能性低血糖症の場合は、それを治す薬というものはありません。食べ方や食べ物が原因なのですから、血糖値を安定させるために「何を、どのように食べるか」を改善しなければならないのです。

低血糖症の検査と診断方法

低血糖症を正確に診断するために必要なのは、5時間ブドウ糖負荷試験(OGTT)という検査です。血糖測定の検査を受けるために、まず患者は前日の晩から12時間以上絶食します。その後、空腹状態でブドウ糖を摂取し、5時間のうちに9回の採血を行って、血糖値の変化を調べるという検査です。

通常、糖尿病の診断の場合は、2時間糖負荷試験を行いますが、低血糖症は2時間以降に血糖値が変化していくことが多いため、5時間の試験を行うのです。OGTTによって、血糖値の急激な変化、血糖値とインスリンの分泌の関係、血糖値の低下の程度と時間帯などを調べていきます。OGTTは血糖値がどのように変化するかを調べ、低血糖症を発見するための絶食試験です。

低血糖症の症状

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中枢神経症状

低血糖症になると、血糖値が低いため体の各部にエネルギーがいきわたらなくなり、疲れやすい症状が出てきます。特にこの影響を大きく受けるのは脳です。血糖値が下がった状態では、脳の唯一のエネルギーであるグルコース(ブドウ糖) が不足してしまいます。脳のエネルギー不足から生じる様々な症状が中枢神経症状です。

集中力の散漫、眠気、頭痛、物忘れがひどいなどの症状が現れてきます。脳のエネルギー不足が顕著になると、自分でどこにいるのかわからない状態である意識障害に進みます。また、昏睡状態に陥ることがあり、車の運転時や歩行時に生じる場合、大きな危険があります。昏睡状態から死に至ることもあります。

自律神経症状

低血糖症により血糖値が下がると、副腎からアドレナリンやノルアドレナリンという、血糖値を上げるためのホルモンが分泌されて、体の状態を安定させようとします。このホルモンが分泌される時に交感神経が刺激されて、汗をかいたり、震えや動悸などがひどくなることもあります。低血糖症の方が夕方の16時近くに手が震える場合があるのは、お腹が空き始めて血糖値が下がってきているためと考えられます。

また、ホルモン分泌によって自律神経が刺激されると、血管の収縮が起きて、頭がぎゅっと締め付けられるような頭痛や、手足などの末端の冷えが症状として現れることもあります。狭心症の発作のような症状が出てくることもあり、心臓の血管が収縮した場合に起こると考えられます。

満腹か空腹かを判断する脳の摂食中枢も自律神経の影響を受けますので、低血糖症になり、自律神経に影響が及ぶようになると拒食や過食を繰り返すことにもなります。これらは、血糖値をあげようという体の自然な反応ですが、それによる自律神経症状は身体に様々な不調を及ぼす要因となります。

無自覚性低血糖

低血糖を繰り返すようになると、だんだん体はその状態に慣れてきて空腹感や動悸などの自律神経症状を自覚できなくなることがあります。これを無自覚性低血糖と呼びます。特に乳幼児や高齢者にとって危険なことですが、自覚症状なく突然に中枢神経症状が起こるようになります。

自覚がないため、家族や周囲の人が違和感を感じるようになりますが、集中力がなくなったり、物忘れがひどくなったりすることもあるため、認知症などと間違われることもあるようです。

低血糖症になりやすい体質

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貧血体質

ブドウ糖などの栄養が完全燃焼してエネルギーになるためには酸素が必要ですが、貧血の場合は、消化に関わる腸粘膜細胞などが酸素不足になり、消化吸収が低下したりエネルギーを作り出す機能の働きに問題が出るなど、様々な弊害が出てきます。

貧血体質があると色々な臓器が酸欠になり、血糖値が下がるためのエネルギーが不足したり、疲労感を感じやすくなったり、物事に集中できなくることがあるので、普段の食生活で鉄分を十分に吸収できる食事をとることが必要です。極端なダイエットによって貧血体質になっていると、いっそう低血糖症になりやすくなります。

アレルギー体質

低血糖症になり、血糖値が下がったときに、血糖値をあげるホルモンを分泌するのは副腎です。副腎はアレルギー症状を抑えるための抗炎症作用を持つホルモンも分泌しています。そのため、もともとアレルギー体質で、普段から副腎が活動していると、血糖値を下げるためにさらに活動するのが難しくなります。

もちろん、その逆もあり、低血糖症になり、血糖値の調節のために副腎が酷使されていると、アレルギー症状を抑えることが難しくなるようです。副腎を疲れさせないためには、ホルモンの材料となる食事をとったり、タバコやアルコールなどの刺激物を控えるなどの配慮が必要です。

先天的糖尿病体質・先天的膵臓の機能障害

先天的に糖尿病体質であったり、膵臓の機能に障害があると、低血糖症になりやすくなることが知られています。体質としてインスリンの作用が働かなくなるのは、インスリンレセプター(受容体)の異常やインスリン抗体がある場合です。このような体質を持っている人は、必要以上に膵臓がインスリンを分泌するようになります。

過剰なインスリンの分泌が続くと、慢性的に膵臓が疲労して弱ってしまいますし、インスリンの働きが悪い状態だと血糖値の調整が上手くできません。こうした状態に、甘い物の摂り過ぎや運動不足など、食生活や生活習慣の乱れが加わると、低血糖症になりやすくなると考えられます。

下垂症、胃酸過多症

胃下垂(下垂症)の人の特徴として、消化不良を起こしやすいことがあげられます。胃壁の弾みが弱いために、食物が十分に消化されずに、胃の下の方に食べたものがたまってしまうと考えられます。消化不良になると、必要な栄養素を十分に吸収できないため、鉄欠乏性貧血になりやすくなります。貧血体質になると低血糖症になりやすくなるのは前述のとおりです。

また、胃酸過多の場合は、胸やけなどの症状の他に、カルシウムの吸収力が下がるということもあります。カルシウムが足りなくなることで、ストレスに対応する力が衰えてイライラしやすくなることに加えて、低血糖症を引き起こしやすい体質にもなってしまうと考えられます。

自律神経失調症

自律神経失調症には様々な症状がありますが、インスリンや副腎髄質ホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリンなど)などの分泌調整が乱れてしまうのも症状の1つです。この分泌の乱れが低血糖症を引き起こす事もあると考えられます。

副交感神経が優位になると、インスリンが分泌されやすくなります。インスリンが過剰分泌されると、血糖値は低くなりすぎます。また、交感神経が正常に働かないと副腎髄質ホルモンをスムーズに分泌できなくなるため、血糖値は上がらず、低血糖症が進むことになりかねません。

低血糖症の症状として、自律神経失調症になることもありますが、その逆もあるということですね。

甲状腺機能障害

甲状腺機能障害(亢進症でも機能低下症でも)は低血糖症を起こしやすい体質となりますので注意が必要です。甲状腺ホルモンのうちサイロキシンはブドウ糖の吸収を促進しています。そのため、機能が亢進すると、食後に過血糖状態になることがあります。また、過血糖状態に、対応するためにインスリンが過剰に分泌され、血糖値が急激に下降することで生じる反応性低血糖症になりやすくなります。

その逆に、甲状腺の機能が低下すると、ブドウ糖の吸収がうまくいかないので、血糖値があがらないという状態となります。体を活動的に動かすための血糖値が不足しているため慢性疲労を訴えるようになり、無反応性低血糖症が現れやすくなるのです。

その他の体質

身体が代謝を行うためには、酵素やそれを助けるビタミン、ミネラルが必要になります。食生活で、ビタミンやミネラルが不足して代謝がうまくいかないと低血糖症になりやすくなると考えられます。代謝に障害が起きるような症状には、高脂血症や高尿酸血症(痛風)がありますが、この体質の場合には、低血糖症になることも多くあるようです。

低血糖症の原因

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不適切な食生活

食事を抜くことが多かったり、適切な栄養素が不足すること、食事から食事までに時間が長く空いてしまうことなどの不適切な食生活も低血糖症の原因となります。

特に朝食を食べないライフスタイルの人の場合、低血糖状態が長く続くために、副腎髄質ホルモンのアドレナリンやノルアドレナリンが大量分泌されてしまいます。そうした状態の時に昼食を食べると、食後はすぐにインスリンが働けずに高血糖になります。その後インスリンが大量に分泌されるので、今度は低血糖を引き起こします。このような血糖値の乱高下が低血糖症を招いてしまうのです。

糖質の過剰摂取

糖質の過剰摂取は、機能性低血糖症の大きな原因と考えられています。特に糖質を含んだ清涼飲料水や、精白炭水化物などを過食することで、血糖値は急激に上がります。現代人の生活には血糖値を急激にあげる食品(GI値の高い食品)が多くあります。そのため膵臓はインスリンを過剰に分泌して、血糖値を調整しようとします。この繰り返しは膵臓に大きな負担をかけてしまいます。膵臓の疲労は低血糖症につながっていきます。

カフェイン・タバコ・アルコールの過剰摂取

コーヒーなどのカフェインが含まれる飲み物や食べ物、タバコなどを過剰に取り入れると、副腎と呼ばれる内分泌器の1つが刺激されて、アドレナリンの分泌を促します。食後のコーヒーを楽しみにしている方も多いと思いますが、これによって分泌されたアドレナリンが、血糖値を下げようと働いていたインスリンの分泌を低下させてしまうので、血糖値は上昇してしまうことになります。

当然、高血糖の状態を改善するために、これを上回るインスリンが分泌されて、最終的には低血糖状態になります。これが、カフェインなどの刺激物が低血糖症を誘発してしまう理由なのです。

ビタミン・ミネラルの摂取不足

普段の食生活の中でビタミンやミネラルは不足しがちです。とりわけ、現代人の食生活に多く摂り入れられるインスタント食品や冷凍食品、ファーストフードにはビタミンやミネラルはほとんど含まれていません。身体の代謝のためには酵素が必要であり、酵素が働くためにはビタミンやミネラルが欠かせません。特に、低血糖症の場合は、ビタミンB群を多く必要とします。そのため、ビタミン、ミネラルが不足すると低血糖症を起こし易くなるのです。

ストレス

ストレスが大きくなると、通常、副腎は抗ストレスホルモン(コーチゾール)を分泌し対処します。しかし、ストレスが大きすぎたり、長期に及ぶ慢性的なストレスが生じると副腎は疲弊してしまいます。通常であれば、コーチゾールは血糖値をあげる働きもしますが、ストレスにより副腎が十分に働かなくなると、血糖値調整に悪影響が出始めます。

激しい運動

普段より激しい運動をしたり、労働量が多すぎるときにも低血糖症が起こります。人間が運動するときに使われるエネルギー源は、グリコーゲンというブドウ糖から形を変えたもので、肝臓や筋肉に蓄えられていますが、激しく運動や労働をすることで、蓄えていたグリコーゲンがほとんど使い切られてしまい、低血糖症になりやすくなります。

一度上昇した血糖値が30分ほどで再び低血糖に陥ったり、激しい運動をした後に十時間以上経ってから突然低血糖になるような症状もあり、これは「遷延性低血糖」と呼ばれています。空腹時に運動をする場合や、インスリン注射をしている場合などは、血糖コントロールにとりわけ注意が必要です。

薬によるもの

糖尿病でインスリンの注射を打っている場合には低血糖症になる可能性が高いと言えます。注射時間が早すぎたり、量が多すぎたり、血管内注射になってしまったり、するとインスリンの過剰投与になってしまい、血糖値が下がり過ぎてしまいます。また、スルフォニル尿素剤(インスリン分泌を増やし、血糖の降下作用を持つ)などの薬の量を間違えるなどの場合も低血糖症を起こすことがあります。

低血糖症の対処法

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意識がある場合

低血糖になった場合には、意識があれば、砂糖やブドウ糖を多く含むジュースなどを飲んで安静にすることで、その場の体調が回復すると考えられます。回復に必要な糖質は砂糖10gほどで、ブドウ糖を多く含んだ缶ジュースや缶コーヒーを飲む場合は150~200mlが適当です。

コカ・コーラやファンタなども十分の糖質が含まれているのでおすすめです。安静にして10分~15分程度で回復しない場合には、もう一度同量を摂取するようにします。症状が治まった後は、通常通り食事をするようにしてください。食事が済んでいた時は、ごはんやパンなどの炭水化物を少量(30g~50g程度)摂って糖質を補給するようにします。

糖尿病でインスリンを投薬されている時などは、とりわけインスリンが効きすぎてしまい、低血糖症になってしまうことがあるので注意が必要です。もしも昏睡状態に陥ると、自分で糖分を摂取することができなくなりますので、意識のあるうちに早めの対処が必要です。ブドウ糖は常に携帯しておくようにして下さい。

意識がない場合

低血糖症になり、意識がなくなってしまった場合は、すぐに病院に運ぶ必要があります。救急車が来るまでの間の応急処置としてブドウ糖や砂糖を唇と歯肉の間に塗り付けて、血糖値をあげることを試みる必要があります。低血糖症の際の応急処置として、家族にグルカゴン注射(グルカゴンは肝グリコーゲンを分解しブドウ糖を放出する作用がある)の指導がなされている場合もあります。

グルカゴン注射は通常20分以内に症状が回復するので、その後は、繰り返し注射を打つのではなく、意識が戻ってから、ブドウ糖を摂取するなどの方法に切り替えます。もとより早く病院に運び、医師の指導のもとで、血糖調整を行ってもらうのが良い方法です。

低血糖症の治療法

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食事療法

低血糖症の治療法の重要な部分を占めるのは食事療法です。低血糖症の場合、インスリンの過剰分泌で膵臓が疲労してしまっていることが多いので、膵臓を休ませるような食事をする必要があります。つまり食べるものや、食べ方で、血糖値の急激な上昇を抑えるということです。そのためには、脂肪や糖質の多い食事を控えることが必要です。

血糖値を急激に上げない食べ物を見分けるのに「GI値」を参考にしましょう。GI値が高い食品は、精製された穀物、つまり白米や白砂糖や、砂糖やブドウ糖果糖溶液が入った飲み物、スナックやスイーツなどが含まれます。これらの食品は血糖値を急激にあげてしまうため、膵臓に負担をかけます。

そのため、普段の食卓において、未精製の穀物を主食にすることもできます。玄米、全粒粉の小麦粉などを用いることで、ブドウ糖の吸収はゆるやかになるため、血糖値の急激な上昇を防ぎ、膵臓を休ませることができます。いきなり玄米を主食にできない人は普段の白米に麦などを入れるのもよいでしょう。

また、低GI食品の肉・魚介類・卵・乳製品・野菜・海藻・きのこ類などを多くとるようにします。つまり「主食」の概念をかえ、精製された糖質であるご飯などを少なめにし、野菜やおかずをたっぷりとるようにすることで、血糖値の上昇を防げます。また調理に際して、白砂糖を控えましょう。

低血糖症の人は、ビタミンやミネラルなどの酵素を働かせるのに役立つ栄養素を積極的に摂取することが必要です。そのため、新鮮な野菜や果物を豊富にとるようにします。朝食に生で、旬の果物をヨーグルトともに摂るのもおすすめです。また、間食によいのがナッツ類です。ナッツ類などはビタミンB・ビタミンE、ミネラルを豊富に含んでいます。特にアーモンドやピーナッツ、ヘーゼルナッツなどがおすすめです。

食べる順番をかえたり、食事の回数を多くすることでも血糖値の急激な上昇を抑えることができます。一口目にご飯やパンなどの炭水化物をとると血糖値が上がりやすくなることがあります。野菜やタンパク質などのおかずを最初に食べ、その後に主食であるごはんやパンなどの炭水化物を食べるようにすることができます。

食事と食事の間隔が長いとその期間に低血糖症が起きやすくなるため、2、3時間おきに少ない量を食べることもできます。血糖値が下がりきる前に、何かを食べて血糖値を上げておくことで、副腎髄質ホルモンが分泌されすぎてしまい、低血糖症の症状が出てくるのを抑えることができます。

朝食から昼食までの間には1−2回の間食をとります。また、昼食後から夕食の間(夕方4時以降)には低血糖症状が出やすいため、この時間に2−3回の間食をとります。夕食から就寝までの間にもヨーグルトや牛乳などを摂ることも勧められます。もちろん、チョコレートやあめなど、GI値が高いお菓子などを間食すると、血糖値を安定させるというより、急激に上昇させてしまい逆効果になりますので、GI値が低い食品を間食に選ぶとよいのです。前述のようにナッツ類や種子類、ヨーグルトなどもおすすめです。

投薬治療

インスリンの異常分泌により低血糖症になる場合(インスリン血性低血糖症)は、新生児や乳幼児に発症することがあります。この場合は、食事療法だけでは、低血糖症を改善させることはできないため、高インスリン血性低血糖症治療薬を使うことがあります。この薬は、血糖値を下げる働きをするインスリンの分泌を抑制し、血糖値を適正に上昇させます。インスリンが効きすぎることで、低血糖症を改善できます。

また、低血糖症の救急処置としてグルカゴンの筋肉注射が用いられることもあります。この薬は、肝臓のグリコーゲンを分解してブドウ糖を身体に供給する働きを持ちます。低血糖が生じた場合に、グルカゴンを注射すると20分以内に改善に向かいます。低血糖症の治療には、根本的な改善策としての食事療法に加えて、緊急時の対応や器質性の疾患に対して薬を用いることもあります。

低血糖症の予防法

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規則正しい食事

低血糖症の予防には規則正しい食事が大事です。特に食事を抜いたり、長い時間食べないことが無いようにしなければなりません。特に朝食をしっかり摂るようにしましょう。食べない時間が長くなると低血糖症が生じやすくなります。

バランスよく栄養をよくとるようにし、脂質や糖質ばかりの食事を制限することによって膵臓を保護することができます。また、よく噛んで食べるならブドウ糖の吸収をゆっくりにすることができ、血糖値を急激にあげないですみます。

食前の過剰な運動を避ける

長い時間の運動、または、激しい運動後は血糖値が下がります。インスリンを打っている場合や、空腹時には、血糖値が下がり低血糖症になってしまうことがありますので、食前の運動には注意が必要です。

運動前に血糖値をはかり、必要なら補食する必要があります。運動をする時には、30分に1回を目安に糖質と水分を補給するようにしてください。糖質は、スポーツドリンクや持ち運びしやすいゼリー飲料、アメなど、摂りやすいものがおすすめです。

砂糖、ブドウ糖は血糖値を速やかにあげるものの、すぐに下がってしまいますが、パンやおにぎりなどは血糖をゆっくりあげていきます。運動の強さや時間に応じて、2種類の糖質を用いて補食しておくことで、低血糖症を防ぐことができます。

子供の低血糖症について

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子供の低血糖症に多い原因

子供の低血糖症を見極めるのは簡単ではありません。子供の場合は、血糖値の調節機能が、まだ未成熟であるからです。また、先天性の異常がみられる場合もあります。

先天性の病によるものとしては、インスリンが過剰になってしまう先天性高インスリン血症があります。血糖が高くないのに、インスリンを過剰に分泌してしまうために低血糖症になってしまいます。また、血糖上昇機構の遺伝的な欠損は先天性代謝異常症と呼ばれます。グリコーゲン分解に関係する酵素の欠損は糖原病と呼ばれます。

こうした先天性の欠損による低血糖症ではなく、まだ血糖の調節機構が未成熟であるゆえに起こる低血糖症もあります。これをケトン性低血糖症と呼びます。ケトン性低血糖症は、16時間以上の空腹が続いたのちに、翌朝の起床時に低血糖発作が起こるものです。

こうした原因に加え、大人の場合と同じように食生活が乱れるために機能性低血糖症になってしまっているということも考えられます。栄養学の教授が行ったある調査では、中学生1000人以上を対象に食事内容と精神状態について調査したところ、食事内容が悪くなるほど問題行動が多くなったという報告も寄せられています。

このように子供の場合は様々な要因を複合的に分析しながら、低血糖症の診断を下していかねばなりません。

子供にみられる低血糖症の症状

子供の場合も低血糖症の症状は、自律神経失調症や精神疾患と似ており、診断を正確につけるのは簡単ではありません。例えば、低血糖症の子供には、寝つきが悪いとか、イライラしているという情緒不安の状態がみられることがあります。

4~6歳の子供だとしても、情緒不安の状態になると殺意をもったような言葉を大声で叫んだり、子供の言葉とは思えないような、自殺を希望するような言葉を叫んだという報告もあります。5時間糖負荷検査によって低血糖症であることが分かったということでした。

インスリンが過剰に分泌されることで、低血糖状態になり脳にエネルギーがいかなくなることにより、イライラしたり落ち込みなどの気分が生まれていました。また、下がった血糖値をあげるために、副腎からホルモンが分泌される際に、動悸や発汗などが起こっていました。

幼児でも低血糖症は発症する?

子供の場合、血糖調整が未成熟で起こるケトン性低血糖症が多いようです。一歳半くらいから見られます。夕食を食べずに寝た次の日の朝に発症することがあります。けいれんを起こすことがありますので、親は驚くと思います。ぐったりして元気がなく、吐くこともあります。幼児では血糖値が40mg/dl以下で低血糖症と診断されます。尿の中にケトン体がたくさん出てくることが特徴です。

子供の低血糖症の予防方法

子供の低血糖症の予防は、大人が食事をよく管理することです。特に空腹にならないように食事の回数を増やすことが大切です。また、風邪や発熱などで食欲不振になった時もブドウ糖などを早めに取らせるようにしておきます。食事を抜かないように気を付けます。

定期的な食事や栄養バランスの良い規則正しい生活は低血糖症の予防になります。

まとめ

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低血糖症は怖い病気ですが、なかなか、医師によって正確に診断されることがありません。低血糖症によって引き起こされる自律神経症状は、自律神経失調症や精神疾患によく似ています。ライフスタイルを見直し、この不調が、「実は、低血糖症かもしれない」と気が付けるのは自分自身なのかもしれません。

低血糖症の症状が現れていないか?どうかをチェックしてみましょう。普段のライフスタイルを見直すことで、低血糖症を予防し、もっと毎日を生き生きと過ごしたいですね。