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夏に気をつけたい水中毒。7つの原因と予防法

人間の生活に水は欠かせませんが、水を過剰に飲むことで、水中毒を引き起こしてしまう可能性があると言われています。水中毒に陥ると頭痛やおう吐の症状が起き、最悪の場合には死に至るそうです。過剰な水分補給の原因には、水を利用したダイエットやデトックスの他に、総合失調症などの精神病が関係しているケースも少なくないと言われています。水中毒を防ぐためにも、適切な水分補給を心がけましょう。



水中毒について

水は人間の生活に欠かせないものです。水を飲むことで肌がきれいになったり、デトックス効果が期待されるなど、水を利用した美容方法も数多く存在します。だからと言って水を大量に飲めばいいのかというと、決してそうではありません。どんなものにも致死量というものがあり、水もまた例外ではありません。

水を大量に飲むことで、水中毒を引き起こしてしまう可能性があり、最悪の場合には死に至るケースもあると言われています。水中毒の怖さを知って、適切な水分補給を心がけるようにしましょう。

水中毒とは

夏の暑い時期やスポーツ時、また発熱後などは脱水症状を防ぐために「水分補給をこまめに」とよく言われます。また血液循環をよくしたり、便秘改善にもいいとされる水分補給ですが、実は水分を大量に摂取することで体調が悪くなる「水中毒」になる場合があります。

血液は通常、水分とナトリウム(塩分)のバランスが一定なのですが、汗をかいたり水分を多く摂ることでそのバランスは崩れます。水分を多く摂りすぎた際に問題になるのが、血中の水分量がナトリウム量を大幅に上回ってしまい、ナトリウム濃度が低下してしまう「低ナトリウム血症」です。

低ナトリウム血症が起こると、血中の水分は細胞へと行き渡り細胞がむくんだ状態になります。最も影響を受けやすいのが脳細胞で、脳浮腫を起こすとアルコール中毒と同じように吐き気や嘔吐、頭痛、痙攣、意識の低下などが起こり、最悪死に至る場合もあると言われています。

このように水中毒はあまり聞き慣れないものですが、実はとても注意が必要な病気の1つなのです。

急性水中毒とは

健康法やダイエット、デトックスなどで急激に水分を摂取する際などには注意が必要です。1日の飲水量が3Lを超えるなど、大量に水を飲んだ場合に起きるのが急性水中毒だと言われています。大量の水を飲んだ後に、手足がしびれる、むくみが出るなどの症状が出ることもあるようです。

ただし、マラソンなどの激しい運動時や、入浴後などに水分補給を行うことはもちろん大切です。通常の範囲内で水分を摂取する場合には問題が無いと言われていますので、必要以上に水中毒を恐れて、水分の摂取をしないということも避けましょう。

水中毒者の特徴

糖尿病や心不全、腎不全、肝不全など基礎疾患を持っている人は、血液中の水分とナトリウムのバランスが崩れがちなため、喉が渇きやすいと言われています。そのため、水を多く飲み過ぎる傾向にあるようです。また、精神的な疾患がある人も口の中が乾きやすく、薬の副作用もあるため水を多く飲みたがると言われています。

健康な人が水中毒になる場合、ダイエットやデトックスなど、美容目的で過剰に水を飲むことが原因になることがあるようです。美容にいいとされる水ですが、無理をして飲むのはやめ、飲んだ分はきちんと排泄するように心がけましょう。

水中毒を引き起こす7つの原因

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水中毒になるまで水を大量に飲んでしまうのはどうしてでしょうか?予想される7つの原因をご紹介します。

多飲症

ストレスを多く抱えていたり、心因性の疾患がある人がなりやすいのが「多飲症」です。心因性多飲症と呼ばれるこの症状は、不安やストレスで急に起こることもあり、水を大量に飲むことで精神を安定させようとします。

精神的な不安から喉が異常に渇き、それを改善しようと多量に水を飲み、飲むことで安心感を得ようとします。しかし、水を大量に摂取することで水中毒の症状が現れやすくなり、低ナトリウム血症を起こしやすいとも言われています。また、水の大量摂取により、尿の排泄量が1日に2.5Lを超える多尿症にもなりやすいとされています。

心因性多飲症が疑われる場合には、カウンセリングを行い必要があれば精神療法を行い、精神安定剤などが処方されることもあるようです。その他、尿や血液の検査、バソプレシン(抗利尿ホルモン)の低下がないかなど、多くの検査が行われることがあるようです。

環境を変えたり、ストレスを減らすことで症状が改善することもあるようですので、ストレスが溜まりやすく水分を摂りがちな人は、まずストレスを少しでも減らすといいかもしれません。

尿崩症

尿は体内の水分量を調節するため、腎臓で再吸収された水分中の不要なものが排出されたものですが、この水分の再吸収に大きく関わっているのが、先述した抗利尿ホルモンであるバソプレシンの分泌です。このバソプレシンの分泌が低下すると、体内の水分がうまく再吸収されずに尿として排出されてしまいます。

このような症状を「尿崩症」と呼び、バソプレシンは分泌されているが腎機能がうまく働かない「腎性尿崩症」と、脳下垂体後葉から分泌される抗利尿ホルモンの分泌が減ってしまう「中枢性尿崩症」の2種類に分かれるようです。中枢性尿崩症の場合は、脳腫瘍や脳の外傷など脳下垂体に何らかの障害があることが多いと言われています。

いずれにせよ尿が多量に排出される多尿と、それにより体内から水分が不足するため、極端なのどの渇きが症状として強く現れ、1日に約3~30Lの水分を摂取する多飲になると言われています。また水分を多く摂るため尿は薄く、尿の排泄量は夜間の方が多くなるようです。

治療にはバソプレシンの投与などが主に行われるようですが、腎性尿崩症の場合は効果がないため、別な治療法がとられるようです。

大量の水分補給

美容意識の高い人も注意が必要です。水をたくさん飲むことは便秘やデトックスにいいとされ、ダイエットにつながるともされているため、積極的に水を飲む女性は少なくないと思います。

しかし、無理をして大量に飲んでしまうことを続けると、美容のための水の大量摂取が水中毒を引き起こすこともあるようです。水を1日にたくさん飲むことで、体重が2kg以上増加するような場合は注意が必要です。美容のために水を飲むことは決して悪いことではありませんが、適量摂取を心がけましょう。

口渇

口渇はのどが激しく乾くために、水分を求めてしまう状態のことです。口渇は多尿症や脱水症などに伴うことが多いと言われているので、何もしていないのに激しい口渇を感じるようであれば、他の病気を疑う必要もあるかもしれません。また多尿症、脱水症の他に、薬の副作用や加齢によっても口渇が起きることもあると言われています。

総合失調症の薬の副作用

妄想や幻聴が症状として現れる、統合失調症の人も、水中毒になりやすい傾向にあると言われています。理由は治療として処方される抗精神病薬の副作用が原因のようです。

抗精神病薬の主な副作用には、軽いものだとめまいや眠気などですが、それ以上になると肺炎や腸閉塞なども現れ、また水中毒の原因となる口の渇きとともに尿が出にくくなるといったものがあるようです。そのため、統合失調症の人は水中毒になりやすい傾向にあると言われています。

また、長期服用による体重の増加なども副作用としてあげられています。副作用を減らすには、薬の量を減らしたり、新規抗精神病薬(非定型抗精神病薬)などの比較的副作用が少ないとされる薬に変更するなどがあるようです。薬の副作用が気になる場合は、かかりつけの病院に相談して副作用が強く出ないように相談しましょう。

急激な脱水症状による水分補給

のどが渇き、水を大量に飲みたくなる状態になりやすいのは、スポーツや発熱で大量に汗をかいたり、下痢や嘔吐で体内の水分量が減った時です。大量の汗をかいたり下痢などが続くと、体内の水分とナトリウムは一気に減ってしまい、ひどい場合は脱水症状を起こしてしまいます。

ただ、その際に重要なのは、水だけでなくナトリウムも一緒に摂取しないと、体は水分だけが多くなり水中毒を起こし、低ナトリウム血症を起こしやすくなると言われています。特に一気に大量の水だけを飲むことは水中毒の発症を高めますので、ナトリウムの入っているスポーツドリンくや経口補水液などを摂取するようにしましょう。

水ダイエットによるもの

以前流行した、食前にコップ2杯の水を飲むという「水ダイエット」ですが、正しい方法であれば水中毒になる心配もなく、効果もあると言われています。ただ、もっと効果をあげたいと思ったり、誤った方法で、大量に水を飲み過ぎると水中毒になる危険性が高まりますので、必ず正しい方法で行うようにしましょう。

水中毒で現れる症状

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水中毒で現れる症状は、どのようなものがあるのでしょうか?ここでは、軽度のものから重度のものまでご紹介します。

軽度の疲労感

熱中症対策やスポーツ後に、体の水分を補おうと水を大量に飲んだ後に、体がなんとなく怠くなったり、軽い疲労感が出た場合は、水中毒の初期症状である可能性があるようです。

頭痛や嘔吐・胃腸機能の低下

疲労感からさらに少し症状が進むと、頭痛が起こったり、吐き気や嘔吐なども現れ始めます。また体内に大量の水分があることで体温の低下も見られ、それに伴い胃や腸の働きも悪くなるとされています。

妄想や幻覚・性格変化(意識障害)

水中毒になり血中のナトリウム濃度が下がると、低ナトリウム血症の症状が強く現れ始めます。低ナトリウム血症は脳の機能にも影響を与えるため、症状が進むと注意力が低くなったり、妄想や錯乱などの神経症状が現れ、人格が変わったようになることがあるようです。

痙攣や昏睡

低ナトリウム血症がさらに進むと、脳細胞への障害はさらに大きくなり、脳浮腫を起こしそこから脳症へと症状をさらに悪化します。そうなると神経伝達がうまくいかず痙攣が起こったり、意識が低下し昏睡状態になることもあるようです。

転倒や歩行障害

また、血中のナトリウムの低下が続くと、運動機能にも障害が出やすいようで、転倒しやすくなったり、足元がおぼつかなくなるなど、歩行障害が出てしまうこともあるようです。

知能低下や記憶障害

水中毒で低ナトリウム血症が慢性的になってしまうと、「せん妄」と呼ばれる認知症のような症状が現れることがあるようです。原因は低ナトリウム血症による脳浮腫や脳萎縮などで、脳の機能に障害が出てしまうことによるもののようですが、症状としては記憶が曖昧になったり、知能や思考力が低下してしまうなどがあげられます。

呼吸困難になり死亡するケースも

また、水中毒から低ナトリウム血症がさらに悪化すると、脳浮腫がひどくなるため、むくんで大きくなった脳細胞が首の上部にある後頭孔からはみ出し、脳ヘルニアを起こすことがあるようです。

後頭孔には呼吸中枢があるため、脳ヘルニアによって圧迫されることで、呼吸がうまく出来なくなり呼吸困難に陥り、最悪の場合命を落とす危険性があるとも言われています。

水中毒の治療法

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水分摂取量の厳しい制限

水中毒は水の大量摂取が原因ですので、まず水の摂取量をコントロールすることが一番効果があるとされています。入院し医師や看護師の管理の下、飲む量をきちんとコントロールすれば、数日で症状は改善されることが多いようです。

水分の排泄を促す治療

また水を体内に溜め込まないことも、症状の改善には大事な治療となるようです。水の摂取量をコントロールしながら、余分な水分の排出も適切に行うことで、血中のナトリウム濃度の低下を進行させないようにします。

精神科医による薬物治療

統合失調症や自閉症の方が服用している抗精神病薬の副作用として、口渇感があるそうです。

口渇感から過剰な水分摂取を行ってしまう場合があるため、薬を見直したり、薬自体を変更したりなどの薬物治療が行われることもあると言われています。

ディスモプレシン点鼻の投与

水の多飲や水中毒を引き起こすきっかけともなる尿崩症は、先述したように抗利尿ホルモンであるバソプレシンがうまく分泌されないことが原因になっていることがあります。このバソプレシンと同じような働きをするのが、ディスモプレシンという薬で主に点鼻薬で処方されます。

ディスモプレシンは、尿崩症の特徴でもある薄い尿を濃くする作用があり、またそれにより尿量を減らす作用があるとされています。ただ、中枢性尿崩症や子どもの夜尿症で効果があるとされていますが、バソプレシンの分泌を促す目的の治療薬のため、病気そのものを治すものではないようです。

注意しなければならないのが、尿量が減ったからといって過剰に水を摂取すると、水中毒の危険性が高まってしまうことのようです。万一、副作用で頭痛や吐き気が起こった場合は、すぐに医師に連絡しましょう。

電気痙攣ショック療法

水中毒の原因でもあげた、統合失調症の治療に使われる抗精神病薬ですが、現在はこうした薬以外の治療法として、脳に電気を流す「電気けいれん療法(ECT)」と呼ばれるものが行われることがあるようです。

統合失調症の患者さんがけいれんを起こすと、一時的に症状が改善されるとされ、中でも電気けいれん療法が、人工的に起こすけいれんの中でも最も効果が高く、治療法として確立されたようです。麻酔薬や筋弛緩薬を用いるため、実際に治療でけいれんを起こすことはなく、安全性の高い治療法のようです。

効果は高く即効性もありますが、持続期間が短いという特徴がありますが、薬が効きにくい、薬の副作用が気になるという精神疾患を持つ人には効果的な治療法の1つと言えそうです。

心理社会的療法

また、統合失調症などの精神疾患から精神の安定をはかるために、水を大量に飲んでしまう場合もあります。その際、症状の改善に役立つとされるのが「心理社会的療法」と呼ばれるものです。統合失調症は慢性疾患とされていますが、なかなか本人含め理解が難しい病気でもあります。

そのため、まず病気を理解することや治療の大切さを知ることが治療につながると言われています。「心理社会的療法」では、まず病気についての理解や、治療についての重要性の認識を深めていきます。その後は必要があれば、社会生活技能訓練やデイケアなどで対人関係の練習をしたり、作業所でトレーニングするなど社会復帰ができるような治療が行われることもあるようです。

経口補水液の使用

スポーツ後や発熱後など、大量に汗をかいた後は、体は脱水症状を起こしやすくなっています。そういった時に水を大量に飲んでしまうと、水中毒を血中のナトリウム濃度が下がってしまうので注意が必要です。血中のナトリウム濃度を効率よくあげるには、塩分を含んだ飲み物が最適だとされています。

スポーツドリンクも、血中の電解質のバランスをとるために効果的な飲み物ですが、より効果が高いのが経口補水液のようです。通常の飲み物として飲んでも構わないようですが、塩分が高いことを十分考慮し、また糖尿病や高血圧などの疾患を持つ人は、かかりつけ医に相談しましょう。

水中毒患者の看護方法

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観察の仕方について

まず水中毒の患者さんがどの程度の症状であるか、注意深く観察しなければなりません。水を探し回っていないか、隠れて多飲していないか、食欲があるかないか、頻繁にトイレへ行っていないか、他人とコミュニケーションが取れているかなど、日常的な生活動作を観察し、水中毒の症状がどの程度生活に現れているかを見極めるようです。

また、身体的な症状も観察します。まず1日に2回程度体重を測り、どの程度増減があるかをチェックし、水を大量に飲んでいないかどうか調べます。その他、食欲不振や吐き気などの栄養障害が起こっていないか、薬の副作用は起こっていないか、睡眠障害はないかなど細かくチェックし、状態を把握するそうです。

そして水中毒の症状にある精神症状が現れていないかもチェックします。やる気の低下や抑うつ傾向にないか、幻聴や幻覚が起こっていないか、自傷行為などの行動異常がないかなどを注意深く観察します。また意識の低下や眠りがちになってしまうなどの意識障害がないかもチェックされるようです。このように水中毒の患者さんに対しては、多岐にわたる観察が必要となります。

ケアの仕方について

身体症状や精神症状などの観察をしっかり行いながら、食事や水分の摂取量を管理し、また尿や便などの排泄、体重をチェックし患者さんの現状をしっかりと把握します。そして、水中毒の原因が何であるかを看護側がしっかりと把握した上で、病状や治療法について説明を行い理解してもらうよう努めるようです。

説明をしたり、水制限をする上で大切なのが、患者さんの意見を尊重し共感することが大切になってくるようです。治療する側からの意見を押し付けるだけでなく、される側の立場に立つことで、患者さんも安心することができるようです。

患者さんの「水を飲みたい」という気持ちに寄り添い、水を制限することだけでなく、気分転換やコミュニケーションをとることも重要となるようです。また、家族の協力も必要不可欠なため、家族への説明や家族の不安を取り除くこともケアにつながるとされています。

水中毒の予防法

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水を冷やしすぎない

水を大量に飲むと体に溜まった水分で体が冷えますが、冷たい水だとそれがさらに助長されてしまいます。体が冷えると胃腸の働きが鈍くなってしまいますので、なるべく常温の水を飲むよう心がけましょう。

喉が渇いたと思ったら飲む

以前はのどに渇きを感じた時には、体内の水分が不足していると言われていましたが、現在は「のどが渇いたと感じたら飲む」ということで、問題ないとされています。

ただし、のどが渇いていると一気飲みしがちなので、飲み方と飲む量には十分注意が必要です。コップ1杯程度を少しずつ飲むなど、工夫して飲むようにしましょう。

体格に対して適量の水を飲む

子どもと大人の食事量が違うように、水分量も体格によって必要な量が変わってきます。運動量などでも変わってきますが、体重からおおよその1日の水分量を以下の計算式で割り出すことができます。

<50kgの人が1日に必要な水分摂取量> 30ml × 50(?) = 1500ml (=1.5l)(1日)

例えば体重20kgの子どもの場合は、30ml ×20 (?) =600 ml (1日)で、体重50kgの大人の場合は 30ml × 50(?) = 1500ml(1日) と大きく差が出ます。

このように体格に合わせた水分摂取を日頃から心がけるといいでしょう。ただし、スポーツ後や発熱での発汗が多い場合には、この目安の摂取量以上の水分補給をしましょう。また、発汗時に飲む際は、ナトリウムを含んだものを飲むようにしましょう。

汗をかいた時は塩分補給も行う

汗をかくと、体からは水分とナトリウムの両方が排出されるので、水分と同時にナトリウムもきちんと摂取するようにしましょう。水分だけで補う場合には、スポーツドリンクや経口補水液などがいいようです。先述しましたが、発汗が激しい時にはナトリウムを多く含む経口補水液の方がいいでしょう。

水分が水しかないような時は、梅干や塩を含んだ飴、または塩そのものなど、塩分を直接補給するといいようです。また、経口補水液を手作りする方法もあるようです。スポーツドリンクや市販の経口補水液がない場合は、水1Lに対して、塩3g、砂糖40gを混ぜたものを代用するといいようです。

排泄することも忘れずに

トイレへ行く回数の目安として、およそ1日に6~7回が平均とされています。水分を取っているにも関わらず、この数より極端に少ない場合などは、トイレの回数を少し意識してみましょう。

また、尿意をもよおすのは膀胱に250ml以上の尿が溜まった時とされ、また1日の尿量はおよそ1.5Lと言われています。摂取している水分量にもよりますが、排泄されない水分は体に溜まってしまいますので、注意するようにしましょう。

水中毒の自己チェック方法

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水中毒の自己チェック方法をご紹介します。これらの症状がある=水中毒という訳ではないので、注意が必要です。水中毒かどうかを調べるためには、血液検査が行われるそうです。水中毒の不安がある場合には、医療機関の受診を行いましょう。

腹部を軽くたたいた時の音

水中毒になっている場合、大量に水を飲んでいる可能性が高くなります。そのため、胃や腸など腹部に水が溜まっていることが多いようです。お腹を軽くたたいてみたり、体を動かした時に、ちゃぷちゃぷといったような水の音がする時は水を飲み過ぎていることが考えられますので、注意しましょう。

下腹部だけが出ている

水を多く飲むことで体内に過剰な水分が溜まってしまうと、余分な水分を排泄しようと排尿の回数が増え、膀胱には尿が溜まりやすくなるため、下腹部はふくらみがちになるようです。また、体はむくみやすい傾向にあり、下半身太りになりやすいとも言われています。

指で脛を押した後のへこみ

体に水分が溜まると、体内の細胞の水分量も増えるため、体はむくみやすくなります。中でも足はむくみの症状が出やすいようで、脛を指で押してみてしばらく指の跡が残るような場合は、体に水分が多く溜まっている可能性が高いと言えます。

水中毒の受診科は?

精神的な不調から水を大量に摂取してしまう場合には、精神科や心療内科の受診が薦められます。精神科と心療内科の違いをまとめてみましたので、受診の際の参考にして頂ければ幸いです。ただし急性水中毒に陥っている場合や、水中毒の症状により一刻の猶予を争う場合には、救急車の利用を考える必要があります。

精神科

抗精神病薬の副作用も水中毒の起因となっているとされていますが、もともと統合失調症など精神疾患の患者さんの中には、水を飲んでいないと落ち着かず飲み過ぎてしまう「心因性多飲」の人が3割程度はいると言われています。

さらに抗精神病薬が治療に加わってからは、その副作用での多飲も起こり、精神疾患の患者さんの多飲が目立つようになったのではないかとされているようです。症状は軽度から重度と幅広いようですが、多飲の傾向が見られた場合には、血液検査などを行い、水中毒の症状がないかどうか調べるようです。

また、精神状態が悪化するとさらに水を欲しがる傾向にあり、水中毒がさらに悪化することがあるので注意が必要なようです。水中毒の症状を改善させるには、精神疾患の治療も大事になってきます。病気についてきちんと理解してもらった上で、リハビリや統合失調症などに効果が高いとされるクロザピンによる薬物治療などを行っていくようです。

心療内科

なんとなく気分が落ち込む、やる気が起きない、体調が悪いといった場合に精神的に何か病気が?と思い、いざ病院へと思っても、精神科と心療内科のどちらへ行ったらいいか迷う人も多いのではないでしょうか。

精神科は名前の通り、不安や抑うつ、幻聴や幻覚など精神疾患を扱うところです。一方、心療内科は過剰なストレスが原因となり、内臓に問題はないのに胃腸の調子が悪い、動悸が激しい、血圧が上がるなど身体的な症状を扱うようです。心の症状だけか、ストレスと体の症状があるかどうかが、どちらを受診するかのポイントとなるようです。

まとめ

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人間の生活において、水は無くてはならない存在です。水を飲まない事による健康被害も懸念されますが、逆に水を大量に飲むことで、水中毒を引き起こしてしまうとも言われています。そのため、水分摂取は適度な量を守る必要があります。

もし健康促進やダイエット目的で水を無理に飲んでいる場合には、飲み方を改める必要があるかもしれません。水は無理に量を飲むのではなく、コップ一杯程の水を、一日を通してこまめに飲むことが大切だと言われています。

水中毒は健康促進やダイエット目的で、意識的に大量の水を飲むほかに、精神病の影響で引き起こる可能性もあると言われています。統合失調症などに処方される精神薬の副作用には、口が渇くというものもあるそうです。

水中毒かもしれないと不安な場合には、精神科や心療内科の受診が薦められているそうです。同様に本人は気が付いていないけれど、異常なまでに水分補給を行っている…など、家族や周囲から見て不安な場合にも、医療機関の受診を勧める必要があるかもしれません。

ただし一刻の猶予を争うような、急性水中毒の症状が現れた場合には、救急車を呼ぶことも検討してください。適切な水分補給を行って、健康的な生活を送りましょう。