TOP > 病名から探す > 循環器の病気 > 心不全を疑うべき8つの症状と考えられる6つの病気!物忘れや食欲不振も危険なの?12の検査や治療法について!

心不全を疑うべき8つの症状と考えられる6つの病気!物忘れや食欲不振も危険なの?12の検査や治療法について!

心不全という言葉を耳にすると心臓が停止していること?と思いがちですが、心停止とは限りません。たしかに心不全は死亡の原因にもなりうるので、一刻を争うこともあります。しかし心不全というのは心臓のポンプの働きが弱まっている状態であるので、早期発見で適切に対処すればまた普通に生活を送ることが可能な場合もあるのです。心不全で命を落とす事がないように、早期発見、早期治療のためにも正しい知識を身につけましょう。



心不全について知っていますか?

心不全と聞くと、心臓が止まってしまって、すぐに生命が危険にさらされてしまうような怖いイメージがあるかもしれません。確かに心不全が原因で命を落とす事も多いのですが、心不全になってもすぐに危ない状況とは限らないのです。

心不全というのは、心臓の働きが弱くなった状態を示していて、その中には心筋梗塞や狭心症などの心臓の病気が含まれます。心臓は血液を全身に送るポンプの働きをしているので、その心臓の機能が弱まると全身に血液が回らなくなって様々な問題を引き起こします。

ここでは心不全を起こす病気について解説していきます。また心不全の症状についても知っておくと、自分の体の不調に早く気がついて心臓の病気に早く気がつく事も可能になります。心不全について知りたい方、ご自分やご家族が心不全と診断されている方はぜひ参考にして疑問を解決してください。

心不全とは

http://gty.im/997750560

心臓の働きが弱くなる

心不全とは、心臓の働きが弱くなった状態のことをいいます。心臓は体の中で血液を送るポンプとして働いているといわれています。心不全になると心臓のポンプとしての機能が低下してしまい、全身の臓器に必要な血液量を送ることができなくなってしまうと考えられています。また、心臓のポンプ機能が低下すると、心臓だけでなく全身にいろいろな症状があらわれるといわれてもいます。

さらに心臓の働きのうち、どの働きが、どの程度低下しているのか、また、低下が急に起こってきたのか、徐々に起こってきたのかによって、心不全の種類は、急性心不全や慢性心不全などに分類されていきます。

単一の疾患名ではない

心不全は、単一の疾患名ではなく、心臓のさまざまな疾患、例えば、虚血性心疾患、心筋症、弁膜症など、が最終的に至る症候群をあらわしているといわれています。現在、心不全の5割は虚血性心疾患である心筋梗塞や狭心症によるものだといわれています。

その他にも、先天性の心臓病、心筋症、弁膜症、不整脈、高血圧、全身の動脈硬化、呼吸器疾患、薬物、アルコール中毒など原因は様々ですが、全ての心臓病が最終的に行き着くところが心不全だと考えられています。

必要量の血液が送れなくなる

心不全はいろいろな心臓病で心臓のポンプ機能が低下したことと、先に述べましたが、これは言いかえれば全身の体組織の代謝に見合う十分な血液を供給できない状態になってしまっているいえます。体の各部分に必要な酸素と栄養は血液により運ばれているといわれています。この血液を循環させるポンプが心臓で、このポンプには「血液を送り出す」、そして「血液を受け取る」という二つの作用・役割があると考えられており、十分な量の血液が心臓内に満たされることによって、十分な量の血液を体の各部分に送り出すメカニズムになっています。

そのため、必要量の血液が送れなくなり、体のいろいろな部分に障害がおきると考えられています。さらに自らにも必要量の血液が流れてこないなど様々なメカニズムの不調が生じるといわれています。

心不全の症状

Embed from Getty Images

動悸、息切れ

心臓は、心不全になり、そのポンプ機能が低下すると、血液を動脈に「送り出す」機能が落ちることにより、心臓から前方へ血液が進みにくくなるために起る症状と、血液を静脈から「受け取る」機能の低下によって、心臓の後方で血の流れの停滞が起るためにでる症状に分けられています。

心不全の症状として、最も一般的なものが、動悸、息切れだといわれています。心臓のポンプの機能が低下して、全身に十分、血液を送り込めなくなることで、まず「息切れ」がおこり、さらに1回の送りだす量が減った分、心拍数が増えるので「動悸」がおこると考えられています。

症状がではじめた頃には、階段などを上る時に動悸や息切れがおこりはじめ、病状が進行すると平坦な道を歩いても息苦しくなるといわれています。さらに病状が進むと、夜、床につくと咳が出たり、息苦しさで寝られなくなったりする場合もあると考えられています。

疲労感

疲労感も心不全の代表的な症状として、あらわれます。疲労感も先の息切れと同様に、心臓のポンプの機能が低下して、全身に十分、血液を送り込めなくなることで生じると考えられています。

さらに心臓から送られてくる血液量が少なくなることは、筋力の低下にもつながり、疲労感を生むと考えられています。ほんの少しの運動で疲労感を感じはじめた場合には、心不全を疑い、医師の診断を受けることが望ましいでしょう。

不眠

心不全になると呼吸困難による不眠状態がつづく場合があるといわれています。肺から心臓の左側部分に流れてくる血液が停滞することにより肺の内部に水分がしみだし血液のガス交換がうまくいかなくなることで、息苦しさを感じるようになります。横になっていても、苦しくて起き上がって、あえいだりするようになるといわれています。

このような夜間就寝中に起こる呼吸困難を発作性夜間呼吸困難といい、イスに腰掛けるなどの姿勢をとると呼吸が楽になると考えられています。特に左心不全に多い症状だといわれています。

食欲不振

右心不全になると、血液を静脈から「受け取る」機能の低下によって、食欲不振になるといわれています。このメカニズムは、全身から心臓の右側部分に戻ってくる血液が停滞すると、体の各部分に水分がたまりだし、特に足の甲やすねにむくみが生じたり、肝臓にたまると肝障害がおこり、消化管がむくんだりして、食欲不振になるといわれています。

食欲不振とあわせて、吐き気をともなうこともあるといわれており、最終的には、食べたものが十分に吸収されず、体重減少につながる場合も考えられます。

胸水貯留

先にものべましたが、心不全になると肺から心臓の左側部分に流れてくる血液が停滞することにより、体のいろいろな内部に水分が貯留するようになるといわれています。そこで胸に水がたまった場合を、胸水貯留といい、息苦しくなり、不眠になったり、咳き込んだりします。

さらに、足がむくんだり、肝臓に障害を来たす場合も考えられます。またこれが原因で、循環機能が低下し、運動時の息切れ、動悸などにもつながっていくといわれています。またこの際に肝臓でおきる障害には、肝腫大、肝障害があり、肺では肺水腫などが生じるといわれています。

意識障害

慢性心不全になると心筋のポンプ機能を維持しようとして交感神経活動およびレニン−アンジオテンシン系が亢進し、循環血量、細胞外液量が増加します。これにより、血圧の上昇、全身の鬱血、肝臓肥大などが生じ、全身の鬱血による浮腫、疲労、栄養低下、静脈血栓等がおこり、最も重症になると意識障害がおこる場合もあるといわれています。

物忘れ

心不全になると物忘れの症状がでるともいわれています。特に高齢者の心不全においておきると考えられています。高齢者が心不全になると、脳循環障害を引きおこされるといわれており、脳循環障害になると、物忘れだけではなく、痴呆症状や、そのほかの精神症状もあらわれるといわれています。

最近、高齢者の心不全がよく報告されていますが、高齢者の場合、日常生活では症状がはっきりとは現れないことが多く、息切れなどがあっても歳のせいと思い、見過ごしがちだといわれており、風邪などを引いた時に、急に心不全症状があらわれることで、発覚するといわれています。

下肢の浮腫

心不全になると、下肢に浮腫がでるといわれています。これも血液を静脈から「受け取る」機能の低下によって、心臓の後方で血の流れの停滞からおこると考えられています。これは、静脈がうっ帯したところから水分がしみ出た状態のことであり、主に下肢によくみられ、むこうずねの下あたりを強く抑えると指のあとが残るようになります。

また、むくみがあるとその分体重が増加しますので、短期間で体重が増加する場合には心不全による浮腫を疑った方がいいかもしれません。下肢に浮腫があった場合には、医師の診察を受けることが望ましいでしょう。

心不全の原因となる疾患

http://gty.im/989358754

虚血性心疾患

心不全の原因となる疾患として、虚血性心疾患があげられます。虚血性心疾患は、一般的にもよく知られている心筋梗塞と狭心症をまとめた総称です。「虚血」とは「血がない状態」を意味しており、心臓に十分血がいきわたっていない状態のことを虚血性心疾患とあらわしています。

心臓の筋肉である心筋に血液を送り酸素と栄養素を供給する冠動脈が、動脈硬化などで狭くなったり、血管がけいれんを起こしたりすることで、血液が十分に心筋にいきわたらなくなったとき、心臓は酸欠状態の虚血となり、胸痛等の症状としてあらわれると考えられています。

心臓が悲鳴をあげている状態ともいわれ、胸が苦しくなって痛みや絞めつけられるような症状がでるといわれいます。症状は軽いものから激しいものまでいろいろですが、広い範囲に症状を感じるのが特徴的だといわれています。

重症になると、血圧が下がってショック状態となり、全身が虚血状態になってしまうこともあるといわれています。また、心室細動という命にかかわる不整脈を起こす可能性もあると考えられています。

心筋症

心不全となる疾患として心筋症があげられます。心臓の機能障害と共に起こる心筋の病気を「心筋症」といい、拡張型心筋症、肥大型心筋症、拘束型心筋症に分類されています。拡張型心筋症は、原因不明の心筋の病気で、心筋の収縮力が落ち、左室の壁が薄くなり中の容積が大きくなって、心臓のポンプ機能が低下し、うっ血性心不全や不整脈といった病気を起こしやすいと考えられています。

肥大型心筋症は、心筋が変性する病気で、左室が分厚くなり、心室が十分に拡張できない状態を伴い、左室・右室の間の壁が分厚くなり、閉塞性肥大型心筋症と、非閉塞性肥大型心筋症があります。胸の痛み、動悸、息切れ、めまい、失神等が引きおこされるといわれています。

拘束型心筋症は、日本ではまれな疾患であり、アフリカ、インド、中南米などに患者さんが多く存在しているといわれています。心室の病態としては、内臓等の組織を構成している結合組織と呼ばれる部分が異常増殖するか、炎症等の発育の場が隣接する組織中に侵入する心筋をみとめ、心室が十分に拡張できない状態になるといわれています。

弁膜症

あまり一般的には耳にしない病気である弁膜症も心不全の原因となる疾患だといわれています。心臓には、心臓のポンプ機能を支えている心臓内にある4つの弁があり、弁膜症は、この弁の開閉がうまくいかない状態を指し、弁の開放が不十分な「狭窄症」、弁が完全に閉じずに血液が逆流する「閉鎖不全症」があります。

4つの弁でこの現象が起きるため、弁膜症には8つのタイプが存在することになります。しかし、約9割は左心系にある大動脈弁、僧帽弁で起こるといわれています。いずれのタイプでも、弁の障害が強くなると、心臓は肺や全身へ十分な血液を送れなくなり心不全に陥ると考えられています。

高血圧

高血圧も心不全の原因となる疾患だといわれています。高血圧が続くと正常より高い圧力が血管の壁に加わるため、心臓に血液を送る冠動脈の壁が厚くなり、動脈硬化を引き起こすといわれています。そして心臓は酸素不足による障害になり、狭心症や心筋梗塞を発症すると考えられ、その結果、心臓の筋肉である心筋の働きが低下して心臓を十分に収縮させることができなくなる収縮機能不全を起こすことになります。

その他にも、絶えず高い血圧に逆らって血液を全身に送り出す心臓に大きな負荷がかかり、心筋細胞は肥大し、間質の線維成分が増加します。そのようになると、心臓は、血液を受け入れる拡張期のしなやかさが低下し、その結果、肺に血液がうっ滞し、息切れや呼吸困難などの拡張機能不全になると考えられています。

不整脈

不整脈も心不全の原因となる疾患だといわれています。不整脈は、心電図の脈拍のパルス波が一時的におかしくなる症状です。不整脈がひどくなって脈拍が頻繁に停止するようになると、心臓への血流がうまくまわらず心臓が痙攣を起して脈拍が乱れるといわれています。その状態が続くと心臓機能が働かなくなり、心不全の状態に陥ると考えられています。

先天性心疾患

心房中隔欠損、心室中隔欠損などの先天性心疾患をもっていても心不全の原因になるといわれています。先天性心疾患は、生まれつき心臓などに疾患があり、正常に心臓が働かない場合があることをいいます。

先天性心疾患は、心臓や血管のかたちに異常があり、動脈と静脈の間に「よこ道」があったり、「交差」していたりして一本道でない場所があるために、通常の心臓のポンプ機能に狂いが生じているため、心不全になる可能性があるといわれています。

心不全の分類

Embed from Getty Images

急性心不全

急性心不全は、心臓のポンプとしての働きが急速に低下して、全身の血液の流れがとどこおる状態だといわれています。心臓のポンプ機能のうち、肺から血液を吸い上げる力が低下することで肺の肺胞のなかに液体がしみ出してたまり、酸素交換が悪くなることから呼吸困難になると考えられています。

また、全身に血液を送り出す力が低下するので、口唇や皮膚が紫色になるチアノーゼ症状もおきるといわれています。血圧が低下する状態は心原性ショックといわれ、適切に治療をしないと生命の維持が困難になるほど危険な状態になると考えられています。

慢性心不全

慢性心不全は、心臓のポンプ機能が低下するために全身に十分な酸素が送れず、また全身の血流が滞るために起こる症状です。さまざまな原因で起こるといわれており、原因は1つにしぼりきれません。しかも時に急性心不全に移行することを繰り返して、徐々に進行していくことがあるともいわれています。加齢に伴って増える病気で、また生活習慣病の1種とも数えられています。

症状の面からは、全身に血液が滞る状態を起こす右心不全と、肺にうっ血し全身へ送られる血液が減る左心不全に分けられますが、通常は両方が同時に起こって両心不全となると考えられています。しばしば、心房細動や心室性期外収縮などの不整脈を合併することがあるといわれています。

代表的な症状としては、動悸、息切れ、呼吸困難、体のむくみ、体重増加などがあり、ひどくなると、夜間突然息苦しくなって目が覚めることや、さらに進行すると安静にしていても息切れがすることなどもあるといわれています。

右心不全

右心不全になると、右心機能が低下し、肺循環を通過して左心系へ灌流する血液量が低下するといわれており、その結果、重度となると全身へ送り出す血液量が低下します。右心房と右心房に戻ろうとする大静脈血管で血液がうっ帯します。

また、よく見られるのが頚静脈の怒張だといわれています。そして、中心静脈圧が上昇すると消化管の浮腫や肝腫大による消化器症状の出現や、毛細血管から水分が露出し下肢の浮腫や胸水、腹水が出現すると考えられています。

左心不全

左心不全になると、左心機能が低下し、全身へ送り出す血液量が低下し、各種臓器の低灌流による臓器障害が出現するといわれています。脳血流の減少では意識障害や不穏、腎臓では尿量減少、疲労感、皮膚では冷感やチアノーゼなど様々な症状がではじめます。その他にも肝機能障害や腸管蠕動低下などもあります。

全身への拍出が制限されると、左房、肺動脈、肺静脈へと血液がうっ滞し、その結果、肺毛細血管の内圧が上昇し、血管外へ水分が漏出します。さらに進行すると間質を超えて肺胞内へ水分が漏出し肺水腫が生じます。そうなると、低酸素血症、湿性咳嗽や喘鳴などの複雑な症状が出現するといわれています。

さらに、肺水腫が重度となると、少しでも左心室への容量を減らそうと、起座呼吸になると考えられており、また、夜間帯に苦しくて起きてしまう、横になって寝ていられない、などの症状がある場合は左心不全のサインだといわれています。

心臓の検査

Embed from Getty Images

胸部レントゲン

心臓の検査としては、最もメジャーな検査として、会社などの健康診断でも行う、胸部レントゲンで検査することができます。胸部レントゲンは心臓だけでなく、肺、気管、横隔膜、胃、十二指腸あたりまでを調べることが可能だと考えられています。心臓の臓器の形状や血管の状態を複数の画像に記録して、医師が目視で病気の有無を診断することができます。

心電図検査

胸部レントゲンよりもさらに心臓について確認することができるのが、心電図検査だといわれています。心電図検査は、心臓の検査の中でも最も基本的で簡便な検査のひとつですが、とても多くのことがわかる検査だと考えられています。心電図検査でわかることとしては、不整脈の有無、心筋の虚血や障害の度合い、心房や心室の肥大や拡張などがわかります。

心臓超音波検査

心臓超音波検査とは、人の耳には聞こえないほどの高周波数の超音波を心臓に発信して、返ってくるエコー(反射波)を受診し、心臓の様子を画像に映し出して診断する検査です。メカニズムとしては、超音波は、臓器や組織にあたると歪が生じるので、心臓からエコーを受信して画像に映し出し心臓の動きを観察することができるようになるといわれています。

X線撮影やRI検査のように放射線による被曝の心配もなく、妊婦や乳幼児でも安心して受けることができると考えられています。この検査では、心臓の形の異常を発見する形態的診断、もう一つは心臓の働きを見る機能的診断が可能になるといわれています。特に、心臓は常に拍動していますが、その動いている状態をそのまま観察できるようになります。

心室や心房の大きさや壁の厚さ、壁の動き、弁の形態や動きなどがわかります。心臓の中の血液の流れを映し出すことができ、弁の異常や壁に穴があいているかどうかなどの異常を発見することも可能であると考えられています。

心臓カテーテル検査

心臓カテーテル検査は、心臓に特殊な細いプラスチック製の管(カテーテル)を挿入し、心臓内の圧や血液の酸素濃度を測定・分析したり、造影剤を注入してX線撮影し、心臓の血液状態や形、心室・心房と弁の動きを調べたり、さらには心臓の筋肉(心筋)を採取して、病理学的に検査する心筋生検などを行なう検査だといわれています。

心臓カテーテル検査は、特に虚血性心疾患の狭心症、心筋梗塞の診断によく持ちいられており、胸部レントゲンや心臓超音波検査などで異常が見つかった後により詳しく検査をして確定診断などのために行う検査だといわれています。

血液検査

あまり一般的には知られていませんが、心臓の検査として、血液検査も行えます。心臓に負荷がかかると合成、分泌されるBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)という物質を測ることで、心臓の負担を検査することができると考えられています。

BNPは、心臓から分泌されるホルモンで、利尿作用、血管拡張作用、交感神経抑制、心肥大抑制などの作用があり、心筋を保護するように働いています。心臓病、特に心不全の重症度をみるために有用な検査方法だといわれています。

心不全の治療や予後

Embed from Getty Images

薬物療法

心不全の治療としてまず考えられるのが薬物療法です。特に慢性心不全の場合に効果的であるといわれています。心不全の薬物療法には5つの種類に分類されます。

塩分と水分を排泄するために飲む利尿薬、ジギタリス製剤などにより心臓の収縮を強くする強心薬、Ca拮抗薬、亜硝酸製剤などの血管拡張薬、 アンギオテンシン変換酵素阻害とアンギオテンシンII受容体拮抗させるレニン・アンギオテンシン・アルドステロン系の抑制薬、心筋のポンプ機能を強めるように働くβ遮断薬であるといわれている。

商品として代表的なものとして、利尿作用と血管拡張作用のあるパンプ、利尿作用のあるラシックス、β1受容体を刺激し、心筋の機能を改善するイノバンなどがあります。

心臓再同期療法

心臓再同期療法とは、一般的にはCRT(Cardiac Resynchronization Therapy)と呼ばれる最新の治療法です。大きな目的は、左右の心室をペーシングし、心臓のポンプ機能を改善させることだといわれています。心臓内の収縮のタイミングのズレをペースメーカ等で補正することで、正常に近いポンプ機能をとり戻させる治療法だと考えられています。薬物療法で結果が得られなかった患者に効果があるという報告があります。

手術

心臓が非常に大きくなり、しかもポンプ力が非常に低下した場合には、薬物療法では、心不全症状の改善や進行の予防に限界がある場合に、手術を行うといわれています。ただし、手術に向いている心臓と、向いていない心臓があり、熟練した心不全専門医の判断が必要だと考えられています。

心臓移植

拡張型心筋症、拡張相肥大型心筋症、虚血性心筋疾患などの中で重い心不全になっている患者に行うのが、心臓移植だといわれています。わが国では提供される臓器が少ないために年間、数例程度しか行われていませんが、手術を受けた人の大部分は元気に普通の生活を送っているといわれています。しかし、拒絶反応を防ぐためお薬をのむことが必要です。

現在では通常の心臓移植以外にも、植え込み型人工心臓という左心室だけを補助するタイプのようなものが考案されて、少しずつ移植を行いやすい環境を整えているといわれています。

運動療法

薬や手術だけでなく、心不全には運動で体を動かし、心筋や血管を保護、強化する運動療法があります。運動療法により、運動機能が正常化し、動悸、息切れなどの症状が改善されます。

また、動脈硬化のもととなるの危険因子である、糖尿病、高血圧、肥満に対する予防にもつながります。さらに、体を動かすことから、精神面が安定してきて、病状からくるうつ症状などにも効果があるといわれています。

食事療法

心不全には食事療法も効果があるといわれています。一番大事なのは、水分、塩分の制限をすることです。特に塩分をとりすぎると体内の水分が増えて、全身のむくみにつながりますので、心不全の食事療法としては、まずは塩分をとりすぎないことだといわれています。

その他には、良質のたんぱく質をきちんと食べること、脂質の量と質に気をつけること、肥満がある場合は標準体重に近づけること、アルコール、コーヒーはなるべく控えることが望ましいでしょう。

看護方法

最後に心不全については治療だけではなく、看護方法も大事だといわれています。まずは心不全についての理解を深め、薬の内服管理,塩分摂取の徹底,血圧や体重のチェックなど管理することが大事です。

また、急な発作なども心不全には考えられるので、それを見越した場所で生活の質をできるだけ保ち、その人らしく生活することが大切だといわれています。管理にばかり目を向け,患者の生きがいや大切にしていることを見逃すことも精神衛生上よくないので気をつけることが望ましいでしょう。

まとめ

http://gty.im/1025351032

心不全は早期発見をして適切な治療を開始すれば、進行を抑えたり合併症などを防ぐことも可能です。しかし、心不全の兆候を見過ごしてしまったり、きちんと治療を行い、生活習慣の改善をしていかなければ、最悪の場合命を落とすことにもなりかねません。

ここでご紹介した心不全に関する情報を参考に気になる症状があれば、まずは医療機関を早めに受診するようにしてください。早めに対処することが、大切な心臓を守ることにつながります。