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腎盂炎ってどんな病気?腰やわき腹の痛みは大丈夫?6つの原因と感染経路とは

腎盂炎ってどんな病気なのでしょうか。あまり身近な病気とは言えないかもしれません。しかし誰にでも腎盂炎になってしまう可能性はあります。慢性化してしまうと治療が大変な腎盂炎ですから、まずはならないように生活習慣を見直して予防していきましょう。



女性に多い腎盂炎について知っておこう

女性と男性では基本的な身体の構造が違い、臓器も違う部分があります。そのため性別によってかかる病気、かかりやすい病気があります。性別の違いでかかる病気は、身体の構造の違いの他に、ホルモンバランスが原因であることが多いですね。

病気には様々な原因があるものですが、女性に多いと言われている病気のひとつに腎盂炎があります。腎臓の病気なので尿に関係のある病気だということが想像できますね。女性は男性に比べてトイレが近い人が多く、悩みを抱えている人も多いことかもしれません。

腎盂炎は誰にでもかかる可能性がある病気かもしれません。膀胱炎はよく聞く病名かもしれませんが、腎盂炎ってなかなか聞かないですよね。どんな病気かきちんと知らない人の方が多いかもしれません。

腎盂炎の症状や治療についてなど、まとめてみましたので参考になさってください。

腎盂炎ってどんな病気なの?

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腎盂炎とは細菌の感染症

まずは腎盂炎がどんな病気なのかを知りましょう。名前から想像すると、腎盂が炎症を起こしてしまう病気でしょうが、腎盂ってどこのことか説明できますか?まずは腎臓と腎盂について簡単に説明しましょう。

腎臓はオシッコを作っている臓器だ、ということや、腎臓は二つある、ということは一般的に知られていることでしょう。腎臓は左右に一つづつあり、握りこぶしほどの大きさの臓器だと言われています。その腎臓の中心に「腎盂」と呼ばれる部分があります。

腎盂では尿を集め、尿管までの架け橋をするという役割があります。腎盂は腎臓内で尿をためるところだともいわれています。腎臓で尿を作るには、腎盂は欠かせない場所だと言えそうですね。この腎盂に細菌が入り込んでしまい、炎症を起こしてしまう病気が腎盂炎です。

腎盂だけの炎症ならば腎盂炎となり、腎臓全体にも感染してしまうと腎盂腎炎と呼ばれるようになります。実際にはあまり厳密な区別がついていないようで、まとめて腎盂腎炎と呼ばれることもあるようです。

腎盂炎には2種類ある

腎盂炎には、急性腎盂炎と慢性腎盂炎の2種類があります。まずは急性腎盂炎になるので、そこできちんと治療をすることが大切です。

急性腎盂炎は、38度以上の発熱、悪寒、消化器症状、腎部が痛むなどの症状が現れます。全体的な症状が風邪の症状に類似していますが、膀胱炎を合併することがあり、頻尿になることもあるといわれています。尿をした後に痛んだり、尿が残った感じがする症状、また1回の尿量が少ないなども特徴です。

急性腎盂炎の治療を自己判断で途中でストップさせてしまったり、完治しないまま放っておくと腎盂に入った細菌が腎臓全体に感染してしまい慢性腎盂炎となってしまう可能性があります。

慢性腎盂炎の症状は、急性腎盂炎に似たものが多いようです。急性腎盂炎を何度か繰り返している人は、自分でも異変に気付くことができるかもしれませんね。症状が出る場合はすぐに気付くことができるのですが、慢性腎盂炎は自覚症状がないこともあるようなので注意が必要です。

腎盂炎は男性よりも女性に多い

腎盂炎は誰でもかかる危険のある病気ですが、特に女性は注意が必要だと言われています。女性は男性とは身体の構造が違うことから、膀胱内に細菌が侵入しやすい状態になっているのです。

その中でも約3割の女性が膀胱炎も併発してしまうというデータがあります。女性はトイレを我慢しがちなシチュエーションが多いかもしれませんが、トイレを我慢することで尿が膀胱内に溜まり細菌が増殖してしまいます。トイレを我慢しすぎない、など日頃の習慣が大切です。

男性は尿道が長いためかかりにくいとは言われていますが、高齢になると男性にも増えてくるそうです。前立腺肥大や膀胱腫瘍などの原因が考えられています。男性も無縁な病気ではないということを覚えておいてください。

腎盂炎と間違えやすい病気

腎盂炎の症状は、発熱や嘔吐、吐き気など風邪と似たものでしたね。実際にインフルエンザや風邪と間違えて受診が遅れてしまう人もいるようなので注意が必要です。

他にも膀胱炎、前立腺炎、胆嚢炎などが間違われやすい病気とされていますので注意が必要です。腎盂炎の特徴としては、腎臓部分の痛みを感じることがある、ということです。

腎臓部分の痛みと言われても、腎臓の痛みがわかる人は少ないでしょう。具体的には脇腹や腰、背中にも痛みを感じたら腎盂炎の可能性があるかもしれません。なにかおかしいな、と思ったら早めに受診をするようにしましょう。

腎盂炎になりやすいのはどんな人?

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子どもも大人も注意が必要

腎盂炎は子どもから大人まで、幅広い年齢でかかる病気だと言われています。女性の中でも特に妊婦さんもかかりやすい病気だと言われていて、妊娠中は特に注意が必要です。大きくなった子宮が膀胱を圧迫することが原因のようです。体調管理全般が大変な時期ですが、気を付けたいですね。

女性だけでなく、子どもも腎盂炎にかかりやすいので覚えておきましょう。特に乳幼児に多いようです。乳幼児は自分で症状を話すことができませんから、お母さんがきちんと異変を感じてあげなくてはいけませんね。

トイレを我慢しがちな人は要注意かも

トイレをよく我慢してしまうという人は腎盂炎の危険があります。長時間トイレを我慢してしまうと、尿が膀胱内に溜まることで、細菌が増殖しやすくなってしまうのです。

特にお手洗いが混雑する女性に腎盂炎が多いというのは、これが原因かもしれません。トイレに行く回数が少なくなってしまうという人は、意識的に行くようにした方がいいかもしれませんね。

排便後の拭き方が悪い人は衛生的に

排便後も綺麗に清潔に保つことが大切です。特に女性の場合は、身体の構造上、肛門と膀胱の位置が近いです。そのため膀胱内に大腸菌が侵入しやすい状態にあるのです。

排便後にしっかりと拭いて綺麗にするということを意識するのはもちろん、ウォシュレットを使用するなどして清潔に保つという方法もありますね。拭き取るときは膀胱内に菌を入れないように、前から後ろに向かって拭き取るようにしましょう。

赤ちゃんのオムツ替えのときも、女の子のお尻を拭くときは前から後ろと教えられるはずです。乳幼児のオムツ替えのときも、きれいに拭き取るようにしてあげてくださいね。

生理用ナプキンの取り扱いにも注意

生理用ナプキンも女性だけが使用するものですが、こまめに取り換えることが大切です。長時間使用したナプキンは雑菌の温床になってしまっているため、膀胱内に雑菌が入り込んでしまう可能性が高くなります。

最近は半日つけかえなくてもいいような吸収力の高いナプキンの発売されていますが、衛生的にはあまりよくないかもしれません。普段、こまめに取り換えない人は、意識的に取り換えるようにしましょう。

性行為後に排尿しない人も腎盂炎の可能性が?

性行為と腎盂炎には全く関係がないように思えるかもしれませんが、性行為後は膀胱内に細菌が侵入してしまっているかもしれません。腎盂炎を予防するためには、性行為後に排尿をすることです。

なかなかタイミングを逃してしまうときかもしれませんが、腎盂炎を防ぐためには意識的にお手洗いにいくようにしたいものです。

腎盂炎の原因とその感染経路は?

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腎盂炎になる細菌は主に大腸菌

腎盂炎になってしまう主な原因は、細菌だと言われています。原因となる細菌は便に存在している、大腸菌が原因となることが多いといわれています。女性は特に尿道が肛門に近いため、感染をおこし、腎盂炎に感染してしまうこともあるようです。複数の菌の感染例も報告されているそうです。

細菌からの感染となると、感染経路が気になるところです。腎盂炎の感染経路は大きく分けて3つあると言われていますので、その感染経路についても見てみましょう。

感染経路で多いのは上行性感染

腎盂炎の細菌の感染経路で最も多いと言われているのが、上行性感染です。腎臓で作られた尿が、通常とは違う経路を通ってしまう状態で、外部から尿路を遡るような通り道になってしまいます。

通常,尿は腎盂から尿管を通り、膀胱、尿道へと進んでいます。しかし何かのアクシデントによって、尿道から腎盂へと逆の経路を通ることになってしまうと、尿道から侵入した細菌に感染してしまいます。

上行性感染の誘因は?

この上行性感染の原因となっていると言われているのが、細菌ではなく尿が逆流してしまう膀胱尿管逆流症です。通常は尿が逆流しないような弁がついているのですが、弁の機能が働かなくなると尿が逆流してしまうことがあるようです。

他には腎盂・尿管の形態異常や悪性腫瘍、前立腺肥大なども上行性感染の原因になると言われています。尿路結石や膀胱炎、痛風、妊娠の時なども注意が必要です。様々な理由から上行性感染が起こる可能性があるのですね。

血行性感染も腎盂炎の原因に

他の臓器に感染源となる細菌があった場合、その細菌が血流にのって腎臓で感染してしまうことがあります。血行性感染といい、これも腎盂炎の原因とされているものです。

抵抗力が下がっているときはリンパ性感染に注意

リンパ管を細菌が通り腎臓で感染してしまうことをリンパ性感染と言います。尿道から膀胱や尿管、腎盂の周りにあるリンパ節に感染します。風邪などで抵抗力が低下しているときに、このリンパ性感染で腎盂炎に感染しやすいと言われています。

子どもの場合も上行性感染に注意

子どもの場合は、30%~50%が先天的な尿路奇形とも言われています。しかし、ほとんどが上行性感染からだと言われていますので、症状をしっかりと診ていくことが大切です。

大人になると女性の方が注意が必要な腎盂炎でしたが、女児は1歳以降に多くなると言われています。小さい子どもは男の子の方が注意が必要な病気だということがわかります。

腎盂炎の症状は?

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急性腎盂炎の主な症状は?

急性腎盂炎の主な症状は、悪寒や震え、40度の発熱など風邪の初期症状のようです。吐き気や嘔吐を伴うこともあり、インフルエンザのように辛い症状が出てきてしまうかもしれません。

膀胱炎を併発することも少なくなく、頻尿は排尿痛を訴える患者さんもいるようです。腎臓が炎症を起こしているので、タンパクや壊れた白血球が尿に混ざり、白く濁ってしまうのも症状の一つといわれています。

急性腎盂炎ならではの症状とは?

発熱や悪寒などの症状は風邪のようですし、残尿感や排尿痛と言った症状は膀胱炎ではないかな?と思う人が多いでしょう。急性腎盂炎と見分けるには難しそうです。そんなときは、腎臓に痛みがないかを意識してみましょう。

急性腎盂炎になると、腎臓が腫れて大きくなります。腎盂炎を患った腎臓には痛みが出るのです。腰や脇腹から背中あたりに鈍い痛みを感じるようであれば、腎盂炎の可能性があるかもしれませんね。腎臓は左右にひとつづつありましたが、通常は炎症を起こしている方だけに痛みを感じます。

炎症を起こしている方の背中、肋骨あたりから腰部にかけて、何かでたたかれているような、体に響くようなドンドンとする痛みが出てくるようです。また左右のどちらかに特に痛みを感じたら、腎盂炎の可能性が高いかもしれませんね。

慢性腎盂炎の症状は急性腎盂炎に似ている

慢性腎盂炎には、突然慢性腎盂炎になる場合と、急性腎盂炎を何度か繰り返し発症することで慢性化する場合があります。前者のタイプで発症すると、症状をほとんど感じないことから、気付いた頃には慢性化している、ということです。

慢性腎盂炎は自覚症状を感じないこともあるのです。自覚症状がないと病気を見つけることができませんので、腎盂炎が進行しやすい状態にあります。

慢性腎盂炎の症状は急性腎盂炎と同様の症状が出てくることがあります。微熱や倦怠感、食欲不振などが出てきます。過去に腎盂炎になったことがあるか、よく確認して、病気を見逃さないようにしなくてはなりません。

慢性腎盂炎が進行するとどうなる?

慢性腎盂炎は自覚症状の出ないまま進行してしまうという恐れがあります。進行してしまうと、腎臓の機能が低下してしまい、高血圧や貧血といった症状が出てくるようになるかもしれません。

ひどく慢性化してしまう前に腎盂炎に気づくことが大切です。早く気付けば、きちんとした治療をすることができるかもしれません。風邪のような症状だと感じても、脇腹や背中の辺りは痛くないか、ちょっとした変化を見逃さないようにしなくてはいけませんね。

腎盂炎の合併症は?

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腎盂炎が慢性化すると腎不全に

慢性腎盂炎が進行して、正常の腎臓の3割以下の働きになってしまうことを腎不全と言います。腎臓がうまく機能しなくなってしまうと、腎臓の機能が低下してしまい、尿を作って排出することができずに体のいろいろな部分に影響が出てしまいます。

腎不全はゆっくりと腎機能が低下していくので、症状の出方や治療法もそれぞれのケースがあるようです。

慢性腎盂炎を放っておくと腎不全を起こす危険性があるので、特に子どもの頃から腎盂炎を患っている場合などは特に注意しましょう。

腎機能が低下すると尿毒症の危険も

慢性腎盂炎が進行すると腎臓の機能が低下していってしまいます。腎臓の濃縮力が低下していき、尿量や血圧が増えたりします。さらに頭痛や眩暈などが続き、尿毒症となってしまうこともあります。

尿毒症とは、腎臓が悪いと言われたことのある人は注意しなくてはいけない病気です。尿をうまく排出することができないと、血液中に老廃物が溜まっていきます。その結果、食欲不振や嘔吐、意識障害などの症状が出ることがあります。これが尿毒症です。腎臓は健康な体を維持するのに欠かせない臓器ですね。

腎臓だけの問題じゃない敗血症

腎盂炎の初期治療が遅れると、敗血症を起こす危険性があります。敗血症は、もはや腎臓だけが問題の病気ではありません。

敗血症とは、細菌感染が全身に広がってしまった状態です。細菌性ショックで死亡することもあるようです。もともと腎盂炎で腎臓にあった細菌が、血液の循環によって他の臓器に感染を起こすこともあります。

他の臓器でも感染してしまうと、その臓器の機能も低下させてしまうかもしれません。二次的な被害が起こる病気と言えます。腎盂炎の段階できちんと治療をするようにしましょう。

腎盂炎の検査・診断方法は?

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まずは尿検査を

腎盂炎の検査でよく用いられるのは尿検査です。尿検査によって細菌や白血球、血尿などを調べることができます。腎臓では血液をろ過して尿を作っています。尿を調べることで、泌尿器の働きだけでなく体内の様子も調べることができるのです。

尿検査と合わせて、背中の痛みがあるかも聞かれるかもしれません。トントンと叩いてみて左右どちらかが痛むようであれば、医師に伝えるようにしましょう。

血液・血清反応検査で感染症をチェック

血液検査をすることでも腎盂炎を検査することができます。腎盂炎になると白血球が増加したり、血沈亢進が見られたりします。血沈亢進とは、血液を液体と血球にわけることで体の異常を見つける検査です。体内に異常がある場合、血沈亢進が見られます。

急性腎盂炎の場合には、血清IgMと呼ばれる免疫グロブリンMの値が高くなります。免疫グロブリンMは抗体のひとつで、感染症の診断などにも用いられることがあります。

画像検査

超音波エコーやCTで、静脈性腎盂造影と膀胱造影などの検査を行います。

腎盂炎の治療法は?

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抗生物質の投与が一般的

腎盂炎の治療法は、抗生物質の投与が一般的だと言われています。原因となっている細菌を特定したら、その細菌に対応した抗生物質を選び、治療をしていくことになるでしょう。

早期の場合や適切な抗生物質を投与することで、早めに治療を終わらせることができるようです。腎盂炎は悪化したり慢性化したら怖い病気ですが、早期対応できれば決して怖い病気ではないようです。適切な診察とお薬の投与、早期の治療が大切ですね。

身近な消炎鎮痛剤が用いられることも

急性腎盂炎の治療では、症状を抑えるために消炎鎮痛剤を使用する場合もあるようです。消炎鎮痛剤は、ドラッグストアでも購入できるような市販の薬でもあります。ちょっとした頭痛や腹痛を和らげるのに、身近な薬のひとつですよね。

ただし、自分でドラッグストアなどで薬を購入して腎盂炎を治そうとするのはやめましょうね。自己判断で薬を選んで失敗してしまうと、治るはずの急性腎盂炎も治らずに慢性化してしまうかもしれません。確実に治すためにも、きちんと診察を受け、処方されたお薬を服用するようにしましょう。

急性腎盂炎の治療法は?

急性腎盂炎の治療には、基本的には抗生剤、抗菌剤を使用していきます。他にも症状に応じて内服薬を出されることもあるようです。

症状が落ち着く目安としては1週間ほどと言われ、1~2週間程度で治療が終了するでしょう。

ただ再発の危険があるので、再度1~2週間後に検査を行うこともあります。この間は水分を多く摂りトイレにまめに行く、安静にして体を冷やさないようにする、などできる対応をしていきます。

症状が治まったから、といって自己判断で薬の服用をストップさせることのないようにしましょう。症状が治まったように見えても、細菌はまだいることもあるのです。中途半端な治療で、さらに症状が悪化したり慢性化することもあります。医師の指示のもと、正しい治療を行うようにしてください。

慢性腎盂炎の治療法は?

慢性腎盂炎の場合も、まずは急性腎盂炎と同じように抗生物質を投与していきます。ただ慢性腎盂炎の場合は、何度も腎盂炎の再発および再燃を繰り返している場合が多く、複数の菌に感染していることもあるようです。

症状が治まっているように思えても、腎盂炎が慢性化してしまっている可能性があるので、約1ヶ月以上継続して薬を投与していく場合があるといわれています。慢性化の原因になっている基礎疾患があれば、手術をすることもあるようです。

腎不全が進行した場合は、透析治療も行うこともあります。慢性腎盂炎は症状がひとつではありません。その人の慢性化の原因に対して適切な治療を行う必要があるようです。

治療中でも自分でできること

腎盂炎の治療中は、薬を飲むだけでなく、生活の中でも自分でできることを取り入れていくようにしましょう。専門的な知識がなくてもできることがたくさんあります。腎盂炎のためにすぐにできることをいくつか紹介しますね。

まずは安静にすることです。入院でもしない限り、本当に安静にするのは難しいことかもしれませんが、体を横になる時間を作って、ゆっくりと過ごすようにしましょう。体を横にすることで腎臓への血流を増やすことができ、腎臓の回復を早めることができるのです。

そのため体を冷やさないようにすることも大切です。冷え性の女性は夏でも体を冷やさないようにすること、しっかりと保温をすることを心がけましょう。

十分な水分補給をして、まめにトイレに行くことも重要です。尿を一緒に細菌を対外に出して、薬を最後まで飲み切るようにします。自宅でもできることばかりですが、これらは腎盂炎の再発予防にもなるといわれていますので、取り入れてみてください。

入院を考慮する場合もある

腎盂炎の症状でも、子供や、お年寄りは、発熱によって脱水症状を起こしやすいといわれています。状態によっては、入院治療が必要になってしまうかもしれません。小さな子どもを入院させるのはかわいそうですが、きちんと治してあげて慢性化を防いであげることが大切だと思います。

多くの場合の入院期間は1週間~2週間程度で、患者の容体によって変わるようです。症状や治療方法によっても前後するかもしれないので、主治医の先生と話し合いながら治療を進めてくださいね。

腎盂炎の予防法は?

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膀胱に細菌を入れない

まずはなによりも膀胱内に細菌が入らないようにすることがなによりの予防です。毎日の生活でのちょっとした心遣いで腎盂炎は防ぐことができそうですね。

女性なら生理用ナプキンやタンポンなどをこまめに取り換えることです。あまり出血が多くない日には、ついつい時間が経ってしまうこともありますね。しかし漏れなければいい、ということではありません。腎盂炎を防ぐには衛生管理が大切です。よくお手洗いに行くのは恥ずかしいかもしれませんが、生理の日は注意しまょう。

排便後の拭き取りも前から後ろに拭くなどして、細菌が膀胱に入らないように気を付けます。ウォシュレットなどで清潔にすることも忘れないようにしましょう。性行為後にもシャワーなどで清潔にし、きちんと排尿もします。

すべて病気の予防とは思えない、手軽なことばかりです。めんどくさがらずに、取り入れていきましょうね。

膀胱に細菌を増やさない

まずは膀胱内に細菌を入れないことが第一ですが、その細菌を増やさないようにすることも大切です。膀胱に細菌を増やさないようにするには、排尿をして細菌を外に出すことが必要になってきます。

トイレにあまり行かないように、わざと水分摂取を少なくしている女性もいるかもしれません。しかし腎盂炎の予防のことを考えると、水分は多めにとって、トイレを我慢しないことです。トイレを我慢してしまうと、細菌が繁殖してしまう危険性があります。水分を多めに摂ったら、尿意がなくても3~4時間毎にトイレに行くようにしましょう。これも病気の治療とは思えない習慣です。簡単に始められそうですね。

身体の抵抗力を落とさない

身体の抵抗力が落ちてしまっていると、どんな病気にも勝つことはできません。まずは毎日の体調管理からです。睡眠を十分にとって、ストレスを溜めず、疲れをしっかりととっていきましょう。仕事などで忙しい日が続くかもしれませんが、できるだけ疲れをため込まないように工夫していきたいですね。

また冷え性に悩む女性は多いかもしれませんが、下半身を冷やさないことも重要です。冷え性だと膀胱炎になりやすいと言われているのです。特に冬場は下半身から冷えがきてしまいます。カイロやひざ掛けを上手に使って、体調管理をしていくようにしましょう。

減塩の食事でむくみを防止

腎盂炎は細菌感染が原因の病気で、特に細かい食事制限があるというわけではありません。しかし、腎盂炎を予防するためには、水分をたくさん摂って、たくさんトイレに行くことが大切でしたよね。尿を出すことによって細菌も外に出すためです。

もし塩分が多く、味の濃い食事をしていたら、たくさん摂った水分も体内に溜まり、むくみやすい状態になってしまいます。そのため減塩を心がけることによって、腎盂炎の予防になるという考え方です。

腎盂炎だけでなく、味の薄い食事は健康のためとも言えます。出汁や食材本来の味を生かした調理をしたり、昔ならではの和食を中心とした食事を楽しむようにしてみましょう。

もし慢性腎盂炎から慢性腎不全となってしまうと、腎機能に応じた食事療法が必要となる場合もあるようです。本格的な食事療法が始まってしまうと、好きなものが食べられなくなってしまうかもしれません。自分でできる範囲でいいので食事にも気を遣っていけるといいですね。

まずは腎盂炎にならないこと

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腎盂炎について理解していただけたでしょうか。腎盂炎はあまり身近な病気ではないかもしれませんが、ちょっとしたことでかかってしまう危険のある病気だということがわかりました。

逆に言えば、生理用ナプキンや排便後など、日常的なことに気を遣えば防ぐことができる病気だとも言えます。特に女性や子どもは、意識的に衛生面に気を使うようにしましょう。予防策としても、まずは菌を入れないこと、そして増やさないことが重要です。

腎盂炎になってしまったとしても同じです。水分を多くとるなどして、まめにトイレに行き、尿と一緒に細菌もトイレに流してしまいましょう。抵抗力を落とさないように、日ごろから体調管理をしておくことも大切ですね。

慢性腎盂炎になってしまうと、他の病気を併発してしまったり、治療が長引いてしまったりと、大変なことになるかもしれません。まずは腎盂炎にならないこと、日常的な予防を習慣化させ、健康的な生活をしていくようにしましょう。