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水便で気を付ける3つのこと!原因と対処法・ 考えられる病気とは

ほとんど色のついていない、水のような便が出た経験はありませんか?下痢をすることは時々あっても、水便はなかなかありませんし、不安になってしまいますよね。水便になる原因は様々です。考えられる原因と対処法、腹痛のない場合の水便についてもご紹介します!



水便が出たら要注意!?

激しい下痢が続いて、ほとんど色のついてない「水」のような便が出た経験はありませんか?水道の蛇口から水が出るように、勢いよくパシャーッと水便が出ると、「私の身体どうかしちゃったの!?」と、驚くと同時にすごく心配になりますね。

ましてや、自分だけでなく、大切なお子さんが急に水便が出たりすると、それはもう心配でしょうがないと思います。水便の原因は様々ですし、原因によって対処法も異なってきます。早速、水便とは何か、その原因や対処法などについて見ていきましょう。

水便って何?

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では、そもそも水便とはなんなのでしょうか?読んで字のごとく水のような便であることはわかりますが、下痢との違いはどこにあるのでしょうか。

水のような便

「水便」と書くくらいですから、「水のような便」であることはわかります。誰でも、下痢になることはよくありますが、水のような下痢がシャーッと出ることはあまりありませんよね。そこで、下痢と区別して下痢よりもひどい水のような便のことを「水便」と呼んでいるのです。

便の水分の割合が大きくなる

下痢とは便の水分の割合が大きくなった状態をいいます。つまり、水便は「便の水分が多すぎる状態」のことです。なぜ、便の水分が多くなるのか、それを理解するために、まず、食べた物を消化吸収し排便するまでの流れをお話しします。

口から入った食べ物が胃や十二指腸を通るとき、それを分解するのに必要な消化液が分泌されます。そして細かく分解された食べ物は、次に小腸を通ります。小腸でも消化液が分泌されますが、それとともに、からだに必要な栄養分が吸収されます。

大腸では、残っている水分が吸収され、適度な硬さをもった便となり、排泄されます。この腸で何かしらの異常があった時に、水分が吸収されないまま、便と一緒に出てくるというわけなんです!

腸の異常なぜんどう運動が関係している!

腸は、食べた物を口側から肛門側に移動させるために、ぜん動運動を繰り返しています。このぜん動運動が活発すぎると、食べた物が短時間で腸を通過してしまうため、水分の吸収が不十分になって下痢をすると言われています。後で紹介する過敏性腸症候群も、これにあたると言われています。

水便になる原因が知りたい!

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よくある下痢ならともかく、水のような下痢が出ると不安になってしまうものです。では、水便は何が原因で引き起こされるのでしょうか。考えられる原因をご紹介します。

まずは急性の胃腸炎を疑え!?

後で紹介するように、水便だけでなく他の症状も伴う場合は、急性の胃腸炎を疑いましょう。風邪が流行っている時なんかは特に、ウイルス性胃腸炎である可能性が高いと考えられます。しかし、夏場など、気温が上昇してくると、細菌性胃腸炎である可能性が高まってきます。

細菌性胃腸炎は、いわゆる「食あたり、食中毒」と言われるものです。私たちが食べているもので、全く無菌なものは存在しませんので、可能性は十分考えられます。仕事や勉強のしすぎ、遊びすぎ、日光の浴びすぎなどが原因で、身体の抵抗力が落ちてしまったときにかかりやすいと言われています。

抵抗力の低い人では細菌が増殖し胃腸炎が発生しやすくなるのです。また、刺身や生ものなどに最初から細菌が多く付着していた場合も食あたりしやすくなりますので注意しましょう。

ストレスが原因かも

最近、10~30代の若い年代に多いと言われているのが、過敏性腸症候群(IBS)と言われる病気です。腸の検査や血液検査で明らかな異常が認められないにも関わらず、下痢(水便)や便秘などの便通異常を伴う腹痛や腹部不快感が慢性的に繰り返されるそうです。

原因は、はっきり分かっていませんが、ストレスがその原因のひとつとも言われています。腸と脳には密接した関係があり、脳がストレスを感じると自律神経を介してその信号が腸に伝わります。

最近、腸が信号をうけると、セロトニンという物質が分泌され、それが腸の受容体に結合すると腸の運動に異常をきたすことがわかってきたそうです。

さらに、下痢や便秘などの腸の不調も、自律神経を介して脳にストレスを与えるため、ストレス→水便→ストレス…と繰り返されてしまう…、まさに負のスパイラル!ストレスだけでなく、食生活や睡眠などの生活リズムの乱れも原因となりうるので、自分の生活スタイルを見直す必要がありそうです。

他の症状もある場合に疑うべき病気は?

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水便が出るだけでなく、他の症状も伴う場合は、病気であるかもしれません。自分の症状を把握することで、どの病気である可能性が高いのかわかりますのでチェックしてみてくださいね。

嘔吐や腹痛は「細菌性腸炎」かも?

細菌性腸炎とは、細菌感染により腹痛、発熱、血便などが現れる病気です。食べ物が十分に調理されていない時や、料理人の手洗いがきちんとなされていない際に感染することが多く、これらの細菌が、腸粘膜に付着・侵入したり、細菌が出す毒素の影響などで腸管粘膜に炎症が起きるとされています。感染者の多くは成人とほぼ同じ内容の食事をする年齢の子どもです。家庭で作った離乳食を食べている乳児や、母乳だけを飲んでいる赤ちゃんには起こりにくい病気であるそうです。

検査によって原因細菌が特定されますが、特にサルモネラであった場合は、症状がよくなってからも菌が便中から検出されることが多く、再感染源になります。したがって、一度診断されたら定期的に便培養を行い、除菌を確認することが必要なんだとか。

乳幼児に発症!発熱や悪寒は「ウイルス性腸炎」

ウイルス性腸炎は、赤ちゃんに発症するウイルス感染症で、冬場に流行する乳児の下痢・嘔吐症の約80%強を占めると言われています。水便や下痢が急に現れた時は、この病気を疑いましょう。ロタウイルス、アデノウイルス、ノロウイルスなどのウイルス感染が原因と言われており、水便が続きます。

治療する上で、脱水のコントロールが大切になってきますので、水分補給をこまめに行います。処方された薬などによって早期に吐き気のコントロールができれば、水分摂取が可能になって脱水の心配は少なくなるそうです。嘔吐が続き、水分摂取が不可能な場合は点滴を行い、脱水の治療をします。

便の回数が1日10回以内であれば、母乳は継続して与え、人工乳の場合も薄めずに健康な時と同様に与えてもよいでしょう。おかゆや軟らかめの米飯などの離乳食は、いつもの半量程度を与えるようにすると良いそうです。

緑色の水便!?赤ちゃんの場合、胃腸炎じゃないかも!

上で述べた病気はどちらもいわゆる「胃腸炎」とも呼ばれるものですが、赤ちゃんが水便である場合、いくつかの例外があります。一例として、湿熱による水便をご紹介します。

赤ちゃんの水便は四季のどの季節にも発生する可能性がありますが、夏・秋に比較的多くみられます。暑さの厳しい夏に小児を炎天下や、暑い場所で過ごさせたり、冷たいものを飲食させ過ぎると、水便の原因となることがあります。

症状としては、1日に10数回にわたり緑色または黄色の水便をするそうです。便の中に未消化物や少量の粘液が混じることもあるそう。その他、肛門が赤く灼熱したり、口が渇いたり、小便は黄色で量が少ない、などがあげられます。

このように、場合によっては治療が必要な場合もありますが、基本的には赤ちゃんの便はやわらかく、水便であることが多いので心配いりません。ただ、長く続いて心配なときや、いつもと違う便が出たときは医療機関に相談すると安心できるかもしれませんね。

水便が出ても腹痛がない時は何が原因?

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水便が出ても腹痛がないことがあります。腹痛がないのに水便…となんだか不安になりますが、大抵腹痛を伴わない場合は1~2日で治ると言われています。むしろ、痛みのある方が心配です。しかし、腹痛を伴わない場合でも原因を知っておくことは大切です。

アルコールなどの刺激

急性の下痢の原因で多いのが、食べ過ぎた翌日に起こる下痢です。思い当たる方も少なくないのではないでしょうか。この下痢は大部分が消化不良による浸透圧性下痢であると言われており、アルコール飲料の刺激で下痢することもあります。

浸透圧性下痢とは、食べた物の浸透圧が高いことが原因で、腸で水分がきちんと吸収されないまま排便されることを言います。糖分の消化吸収が良くないときや、人工甘味料を摂り過ぎたときなどに起こります。カフェインの摂り過ぎにも注意しましょう。

アレルギー反応であることも!?

日本人の2人に1人は何らかのアレルギーにかかっていると言われており、アレルギーを発症する人は年々増えています。中でも注目されているのが、大人になってから発症する「フードアレルギー」なのです。

それまで口にしてもなんともなかった食べ物が、ある日突然アレルゲンとなり、アレルギー症状を引き起こしてしまうというものです。このフードアレルギーの中でも、食べてすぐ症状が現れる即時型アレルギーの場合、腹痛や下痢を伴うことがあります。

成長したら治ることも多い乳幼児のアレルギーに比べ、大人のフードアレルギーは一度発症すると治らないケースが多いことも特徴であるそうです。原因不明の不調が続いたら、その不調の前に食べたものをチェックしてみたほうがよさそうです。

ホルモンバランスの乱れ

腸は水分を吸収するだけでなく、腸液などの水分の分泌もしています。その分泌量が多いと当然、便の中の水分が多くなり下痢になってしまいます。このような分泌性の下痢は、腸に入った細菌による毒素やホルモンバランスの乱れが原因であると言われています。

水便で気をつけるべき3つのこと

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腹痛を伴う・伴わない場合を問わず、水便が出たときに気をつけるべきことがあります。症状が軽いからと、油断していては思いがけず合併症を引き起こしてしまうこともあります。しっかりと把握しておきましょう。

1.脱水症状

下痢は身体の防御反応であり、身体が頑張っている証拠ですが、水分不足による脱水には気をつけなくてはいけません。水便が続くことによって体内から多くの水分が体外に出てしまうことによって、体重が5%以上減少してしまった場合、脱水は重症であると言えます。

尿の色が濃くなって、量が減ってくるようなら腎不全に至ることもあるそうです。さらにこの状態が進むようなら、脈拍も速くなり血圧が低下し、ショック状態も起こしかねません。下痢といえども軽く見るのは危険だということがわかります。

また、下痢によって水分不足になると、今度は逆に便秘を引き起こすこともあるので注意しましょう。

2.ミネラル不足

水が体外に排出されてしまう、ということは、体に必要な塩分やミネラルも一緒に流れ出てしまうということを意味します。水便を繰り返すと、ミネラルが不足してしまう可能性があります。ミネラルの中でも特に鉄分が不足すると、貧血になりやすくなるので注意が必要です。

3.多臓器不全や意識障害

水便は、食中毒が原因であるかもしれないということは上で述べましたが、この食中毒、つまり細菌性胃腸炎との合併が懸念されるのが、ベロ毒素による溶血性尿毒症症候群(HUS)という大変恐ろしいものです。腎不全、けいれん、意識障害、溶血、多臓器不全などの症状が出てきて、死に至ることもあるということを覚えておきましょう。

水便の対処法を知っておこう!

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急に水便が出てしまったものの、病院に行く暇はない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな時は自分で対処するしかありません。なるべく早く治すにはどう対処すれば良いのでしょうか。くれぐれも、間違えた対処をしないようにしましょう。

飲み物は常温で、しっかりと補給する

水便の場合は、体外に多くの水分が出て行くので水分補給が大切になりますが、同時にナトリウムやカリウムなどの電解質も失われるので、それらの補給も必要なのです。スポーツ飲料などが吸収もよいのでおすすめです!

果汁飲料もよいのですが、なるべく腸への過度の刺激を避けるため、冷たすぎるものや柑橘類、炭酸飲料などはやめ、常温で飲むようにしましょう。糖分補給も必要ですが、糖濃度が濃すぎるとかえって下痢を誘発してしまうこともあるので要注意です!

消化の良い食べ物を!

食事は消化がよく刺激の少ないものにしましょう。とくに香辛料やアルコール、脂肪の多い食事、不溶性食物繊維、固すぎるものは避け、よく噛んで食べるようにすると良いそうです。緑黄色野菜はビタミンやミネラルが豊富なので、裏ごししたり柔らかく煮るなどの工夫をしてみるのも良いですね。

また、一度に大食すると負担が大きいので、少量ずつにして食べる回数を増やしてください。とにかく、胃腸に負担をかけないことが大切です。

止まらない時は病院へ!

下痢の原因がわからないままに、「なんとか水便を止めたい」と、下痢止めを使って症状だけを止めてしまうのは好ましくありません。特に、急性の下痢というのは腸内の悪いものを速く排出しようとしている状態で、自分の身体が頑張っている証拠なのです。

なので、下痢をどんどんした方がむしろ治りやすいのに、下痢止めを使うことで症状が重くなり、治りが遅れる場合があります。発熱や腹痛、嘔吐などの症状を伴ったり、粘液やうみ、血液が便に混じったり、臭いや色のおかしい便が出る時は、まずは内科を受診したほうがよさそうです。幼児や子供は特に身体への負担が大きいので、早めに相談しましょう。

原因を特定してそれぞれにあった対処をしよう!

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いかがでしょうか。腹痛を伴う水便もあれば、伴わない場合もあります。原因は様々ですが、場合によっては症状が深刻になってしまうこともありますので、心配なときは医療機関にに相談した方が良さそうです。

くれぐれも、「下痢がでた→下痢止めで治そう」という思考はしないようにしましょう。とは言っても、やはり水便が続くのは嫌ですよね。まずはその原因を特定し、その原因にあった対処を的確に行って行くことが大切です。そして、水便とさよならしましょう!