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舌が回らない時の10の原因って?受診すべき科と対処法を解説!

あれ…なんだか舌がうまく回らない。そんな経験をされた方も少なくないと思います。疲れやストレスが原因でろれつが回らなくなる事もありますが、もしかすると他の病気が隠されている可能性もあります。今回はその可能性がある病気についてお知らせします。もしろれつが回らないと言った症状がある時は、早期に病院へかかるようにしましょう。



もしかして病気かも?舌が回らない原因と対処法について

疲れていたり寝不足だったりする時は、ろれつが回らない…そんな経験をされた方もいるかと思います。しかしろれつが回らない理由はそれだけでなく、実は怖い病気が隠れている事もあるのです。疲れているだけと甘く見ずに、そんな症状があった時は病院へかかるようにして下さいね。

脳からくる舌が回らなくなる3つの原因とは?

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脳出血の場合

脳出血は一般的に「高血圧性脳出血」の事を指し、高血圧と動脈硬化が起きる50歳代から増えていきます。出血する部位は、大脳の中の方にある被殻が最多で全体の60%を占めています。

次いで視床出血が15%、小脳出血が10%、脳幹部の橋出血が5~10%と言われています。被殻出血が多い事に変わりはないですが、老人では視床出血が増えているそうです。

その他にも大脳半球の表面に近い部分が出血する脳葉出血があります。しかしこれは、若い人が脳出血を起こす場合に多い脳動静脈奇形(AVM)や、脳動脈瘤の破裂・そのほかの血管奇形を伴っている場合が多いそうです。また高齢者のアミロイド血管障害という病気の場合もあるため、一概に高血圧性とは言えないそうです。

脳出血は1日のうちで最も血圧が高くなる時間帯(朝10時~12時)頃に発症する事が多く、大体は1~6時間くらいのうちに出血は止まります。しかし30%は重症で、発症から1時間程度で意識障害が見られます。そして死に至ることもあります。

20歳~40歳代で発症した場合は、脳動静脈奇形(AVM)を疑います。これは一種の血管奇形なのですが、AVMは通常無症状で、けいれんを起こして発見されることもあります。AVMが出血した場合は、脳内出血やくも膜下出血を起こします。

脳出血の場合、どの部位からの出血かで症状に違いが見られます。

●視床出血

視床で出血すると、出血とは反対側に視床痛というひどい痛みを感じることあります。もし出血が視床だけだった場合は痺れなどの症状だけですが、それ以上になると感覚障害と運動麻痺も起こります。そして特にひどいのは感覚障害だと言われています。

よく見られる他の症状は、目が寄ったり目に異常な症状だ出たりします。また言葉を発せられなくなる言語障害なども見られます。脳室が出血すると危険で、死亡する確率が高くなります。高齢者が視床出血すると寝たきりになったりなることが多く、痴呆も発症しやすくなります。

●被殻出血

出血が発生してすぐ頭痛がし意識が薄れる症状が表れると言われています。被殻出血は、脳のほぼ中央に位置する被殻という場所から出血します。出血が被殻だけなら症状は軽いことが多いですが、出血が被殻の外側にも及ぶことが多く、感覚障害・片麻痺などの後遺症が見られます。

また出血した反対側の手と足に後遺症が見られるのも特徴です。他の症状で特徴的なのは、同名性半盲(視野の半分が見えなくなる)でしょう。症状が進むと意識障害も見られるようになります。出血が左側だった場合は、失語症などの言語障害が表れ喋ることが困難になることもあります。

●橋出血

橋出血は、突然意識を無くす意識障害や高熱、瞳孔が2mm以下縮小する縮瞳、呼吸が異常になる呼吸障害、また手足を動かすのが困難になる四肢麻痺などの症状が見られます。瞳孔が縮小する時は、黒目の真ん中の瞳孔がとても小さくなり、目も上下に動いたりします。

このような目の症状が起きた場合は、脳の病気になっていることが多いものです。もし倒れて意識がない場合は、瞳孔を見ると大きく開いていることが多く、そのような時は非常に危ない状態なので、すぐに救急車を呼ぶようにしましょう。

●小脳出血

小脳出血が起こると、突然壁や天井がぐるぐると回る、回転性のめまいに襲われ、嘔吐と頭痛を感じます。あまりのめまいに歩行が困難になり、とても強いめまいのため、何か変だとすぐ気づくでしょう。しばらくすると、意識障害が見え始めることもあると言われています。

小脳出血の場合、片麻痺は起こらないと言われています。手術をすればほとんど良くなると言われておりますが、呼吸困難にならないうちに手術することが大事なので、このような症状が表れたら、至急病院に行くようにしましょう。

このように出血した部位によって症状は変わりますが、頭痛は全ての部位で見られます。

脳梗塞の場合

脳梗塞は「脳塞栓症」・「脳血栓症」・「一過性脳虚血発作(TIA)」の3種類に分けることが出来、さらに臨床分類として「アテローム血栓性脳梗塞」・「心原性脳塞栓」・「ラクナ梗塞」・「その他の脳梗塞」の4種類に分ける事が出来ます。

このうち一過性脳虚血発作(TIA)は24時間以内に症状が消えると言う事が定義でしたが、最近では持続時間は問われていないそうです。例え24時間以内に症状が消えたとしても、MRI拡散強調画像(DWI)で脳梗塞が見つかることが増えたからだそうです。TIAは早い段階で脳梗塞へと進行する場合も多い為、症状がすぐ治まった場合でも病院へ行って診断を受けて下さい。

●アテローム血栓性脳梗塞

アテローム硬化は3層になっている動脈の血管壁の中層が狭まってしまったり、閉じてしまったりします。血管の中がコレステロールでドロドロしていることから、粥状硬化(じゅくじょうこうか)ともいわれ、血流が悪くなったりします。

アテロームとはドロドロした塊の意味で、血栓ができてしまうことが多く、できた血栓が剥がれ落ちて流れ、詰まりを起こしてしまう脳梗塞です。特に喫煙している人や糖尿病の人、肥満や高血圧の人に起こりやすいです。

●心原性脳塞栓

心臓の疾患(弁膜症・心内膜炎・心筋梗塞・心房細動など)が原因のもので、心臓や頸動脈などの太い血管で出来た血栓が、血液の流れに乗って運ばれ、脳の血管を詰まらせてしまいます。

●ラクナ梗塞

脳の細い動脈、穿通枝系の動脈が詰まり起こります。ラクナとは小空洞という意味で、最小約0.2mm程度の動脈が、高血圧や糖尿病によって長い時間をかけて詰まってしまったものです。このラクナ梗塞を発症するのはほどんどの場合高齢者だといわれていますが、若齢者が発症しないわけではありません。

主な発症原因は、高齢・糖尿病・喫煙・高血圧・脱水・高脂血症などといわれており、症状が出ないため気付かないこともありますが、手足の痺れや言語障害などの症状が特徴で、高齢者が発症すると痴呆になったり、食べ物が飲み込みにくくなります。

脳梗塞では、体の半身に力が入らなくなる運動麻痺の症状が最も多く、急に半身の手足が動かなくなった場合には脳梗塞の疑いも強くなります。更に手足と同じ側の顔にも麻痺が起きた場合、脳梗塞の疑いは強くなります。

次に多いと言われている症状は言葉の症状で、ほぼ半数の患者さんに診られるそうです。ろれつが回りにくくなる構音障害と、言葉が理解できない・言いたいことが言えない失語の2つの症状があります。他にも、歩けない・意識の低下・体の半分が痺れると言った感覚障害もあり、めまいや吐き気・嘔吐・片目または視野の半分が見えにくくなった時も脳梗塞が疑われます。

くも膜下出血の場合

くも膜下出血は脳を覆う膜、硬膜・くも膜・軟膜の3層の膜のうちの、くも膜に出血が起きた状態のことを言います。くも膜下出血になる原因のほとんどが脳動脈瘤の破裂です。くも膜と脳の間には動脈と保護液の脳脊髄液があります。この動脈は脳に栄養と酸素を送っている大事な血管です。

このくも膜下には、栄養や酸素を送っている太い栄養血管が通っており、脳の中にまで栄養や酸素を送っている血管もあるため、とても大事な血管と言っていいでしょう。その脳動脈瘤が破裂すると死亡することが多く、約70%の人が亡くなるといわれています。死亡しなくても昏睡状態になります。

脳動脈瘤の破裂以外に、くも膜下出血になる原因として考えられるのは、血管奇形や怪我による脳動脈瘤の破裂です。脳動脈瘤が破裂すると、保護液の脳脊髄液に血が混ざり脳を圧迫するので、何かで頭を殴られたような激しい頭痛が起こります。それも突発的に起こるため、何の前兆もなく突然起こると言われています。また、吐き気・嘔吐・意識を失うなどの症状が伴うようです。そして男女の発症する確率は女性の方が多く、40歳を過ぎたころから年齢が上がるにつれて、発症する数も増えて行くといわれています。

しかし40代・50代の発症者を比べると男性の方が多く、60代・70代になると圧倒的に女性の方が発症率が高くなるというデーターがあります。これは女性ホルモンが関係しているのではないかと言われており、閉経後の女性は女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌が減るからだそうです。

こういう意味からも閉経前後の女性は、暴飲暴食・喫煙・ストレス・飲酒などに気を付ける必要があるでしょう。警告症状として、発症前に何回か突然の頭痛と吐き気が表れることがあるようなので、そのような症状が表れたら、おかしいと思い病院ですぐに診てもらいようにしましょう。

筋肉や神経からくる舌が回らなくなる3つの原因とは?

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自律神経失調症

自律神経とは「交感神経」と「副交感神経」に分けられます。このうち交感神経は体を元気に動かすための神経として働き、副交感神経はリラックスするための役割として働いています。

この2つの神経がバランスよく働くことで、体も心も健康な状態で生活が出来ているのです。自律神経失調症になると不眠・憂うつ感・片頭痛・吐き気・便秘や下痢・手足のしびれなど、様々な部位に悪影響を及ぼします。ホルモンの関係で女性の方がなりやすいと言われています。また、性格の特徴として、まじめ・几帳面・責任感が強い・完璧主義・内向的な人があがるようです。

重症筋無力症

重症筋無力症は、末梢神経と筋肉を繋げている神経筋接合部の病気で、自己免疫疾患の1つです。重症筋無力症は日本全国で16,000人異常の患者さんがいると推定されており、厚労省特定疾患の1つになっています。一般的には20~40歳代の女性に多いのですが、子供から高齢者まで幅広い患者さんがおり、年々増加傾向にあるそうです。

最大の特徴は、疲れやすいという易疲労性で、症状は特に夕方輪に悪くなったりと日内変動が生じます。また、周や月単位で症状が変わる場合もあります。過度の疲労・ストレス・風邪などの感染症・薬・環境の変化・女性の場合は生理などで症状が悪化する事もあり、注意が必要です。

瞼が下がる(眼瞼下垂)・物が2重に見える(複視)など、目の症状に限局する眼筋型が病気のタイプの1/3を占めます。残りの患者さんは、手足の力が入らないといった全身の筋力低下と疲れやすさが現れる全身型になります。特に注意が必要な症状が物が飲み込みにくい(嚥下障害)・喋りにくい(構音障害)・呼吸が苦しいなどの症状です。

特に呼吸困難が強くなると自力で呼吸する事が出来なくなり、人工呼吸器が必要なクリーゼという最も重篤な状態に陥ることもあます。また病気発症後は眼筋型であっても、全身型へと変わることもあります。

進行性筋ジストロフィー

筋ジストロフィーは骨格筋の壊死・再生が主な病原で遺伝性筋疾患です。タンパク質は筋肉の機能に重要であり必要不可欠ですが、そのタンパク質の設計をする遺伝子に異常がある病気です。最も多いのは、デュシェンヌ型筋ジストロフィーだと言われています。

筋ジストロフィーの主な症状は、運動機能の低下・呼吸機能障害・心筋障害・嚥下機能障害・消化管症状・内分泌代謝異常・中枢神経障害等のなどで、発症は比較的若くほとんどが男児です。症状が進行して行くうちに歩けなくなり、車いすで生活しなくてはいけなくなります。

舌が回らない!その他の考えられる原因とは?

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1.球麻痺・仮性球麻痺

延髄には、構音筋を支配する神経細胞があります。そこに直接障害が加わる事で発語が障害されることを球麻痺と言います。仮性球麻痺という似た名前のものがありますが、こちらも言語の障害が出ます。仮性球麻痺の場合は、多発性脳梗塞などによって身体の随意運動に関わる神経伝導路である錐体路が障害を受ける事で発症します。頻度としても仮性球麻痺の方が多いそうです。

球麻痺の場合は、発音が不明瞭なものになり、鼻にかかったようなものになってしまいます。

さらには外眼筋の麻痺によって、目が動かせなくなり物が二重に見える・食べ物をうまく飲み込めないといった症状を呈します。球麻痺症状は「ギラン・バレー症候群」・「進行性球麻痺」・「筋萎縮性側索硬化症」・「延髄空洞症」・「延髄腫瘍」などで呈します。

2.小脳疾患

「脊髄小脳変性症」・「小脳梗塞」・「小脳腫瘍」などの小脳障害では、言葉の各音節の間隔・大きさが均一ではなくなり、言葉が途中で途切れる「断綴性言語」や言葉の最初や最後が爆発するような発声になってしまう「爆発性言語」になります。

さらにひどい場合は、音が連なってしまい、なにを話しているのかがまったく分からなくなってしまいます。その話し方を聞くと、ろれつが回っていない為、酔っぱらた時のような感じに聴こえます。

3.舌や唇、咽喉の病気

声帯に炎症・浮腫・ポリープなど形態上の異常があると、声帯の振動を阻害します。すると嗄声や声の大きさ・高さを制限します。声の使い過ぎや声帯結節は学童期の男の子・声を過度に使う職業の人に良く見られます。また神経疾患などによって迷走神経の機能が低下したり損傷したりすると、声帯の運動が片側、または両側で制限されます。

すると、かすれ声、または失声となってしまいます。両側の障害では、呼吸困難も見られます。咽頭ジストニーの場合は、声帯内外転に異常が起こり、間欠的な声の途絶、または息漏れが現れます。20歳~40歳の女性に多いようです。

第二次性徴以降の男子の場合は、咽頭の大きさが急激に変化を起こしますが、それに適応できずに高くかすれた声になることがあります。これは、変声障害と言います。さらに舌癌でも構音機能に障害が見られることがあります。

舌は解剖学的には前2/3(口を開けて鏡で普通に見える範囲)を指します。ですので、舌癌を指すのもこの部分になります。この部分の働きは、主に食べ物を喉に送る機能・言葉を作る構音機能・味を感じる為の味覚機能です。

舌は音を作る機能も持っているので、舌の働きが悪くなることで構音に障害が出てくるのです。また、口唇、舌、歯等の構音器官の構造や機能に異常がある場合も構音障害を呈します。口蓋裂と言って、口蓋に裂け目がある場合、呼気の流れが鼻に漏れ、共鳴異常(開鼻声)を起こしてしまいます。

4.ストレス

ストレスによるものでは、声を出せない状態になる失声症があります。精神的なショックが起因となって症状が現れる事があります。その他にも、極度の緊張やストレスなどが滑舌を悪くしたり、ろれつが回らない状態を引き起こす場合もあるようです。

舌が回らない時の対処法とは?

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まずはすぐに病院へ!

脳神経外科、神経内科、脳血管内科などの科を受診するようにして下さい。脳梗塞などの脳の病気は、早期発見・早期治療によって予後が大きく変わって来ます。嘔吐や吐き気・さらにろれつが回らないなどの症状がある場合は脳内の病気を疑い、すぐに病院へ行くようにしましょう。

また転倒などの外傷でも脳内で出血を起こしている可能性があります。ちょっと転んだくらいだから…と甘く見るのは大変危険であるとも言えます。また、頭部に外傷が加わった時は、最低24時間は安静にして、なにも症状がなくとも様子を見るようにしましょう。

十分に休息をとること

過労やストレスが原因の時は、ゆっくり休むようにしましょう。そのような状態でろれつが回らない時は身体からの休ませて、の合図なのですから、きちんと食事をとって疲れを癒すようにしましょう。

深呼吸してリラックスすること

精神的なストレスなどを感じている時は、是非深呼吸を試してみてください。深呼吸をする事でリラックスする事が出来ます。またそれに加え、片頭痛などの改善も期待できます。片頭痛の原因は、脳脊髄液や血液の流れが悪くなっている事が挙げられます。そうすると頭の酸素量は減ってしまい、片頭痛になるのではないかとも考えられているようです。

ですので、リラックスした状態で体に酸素を取り込めば頭痛の改善も期待できるのです。

不安を解消する為にも早期の受診を

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ろれつが回らなくなると、自分の体は大丈夫だろうか?と不安になりますよね。また、ろれつが回らないという事は脳の病気の可能性もあるのです。大変怖い病気が隠されている事もあるので、注意が必要です。疲れから来ている場合もありますが、脳内の病気であれば大変危険な状態なので、油断せずに病院へかかるようにして下さいね。

また普段から規則正しい生活を心がけ、ストレスを解消できる方法を用意しておくようにすれば、体への負担も減るのではないでしょうか。