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頻脈の6つの原因と症状とは?命の危険も!?7つの予防ポイント!

近頃、脈が早く感じるということはありませんか?心配のない頻脈もありますが、中には心臓病が原因のことがあるので、ご自身で脈を測るなどして、続くようなら受診しなくてはならないこともあるのです。また頻脈を起こさないように、予防として日常生活で注意できることもあります。そこで、頻脈の原因や症状、予防のためのポイントをまとめましたので参考にしてください。



頻脈にはどんな原因がある?

なんだか胸がドキドキすると思って脈を測ってみると、とても速いことがあります。脈拍数が正常より多い状態を「頻脈」といいますが、頻脈とは、どのようにして起こるのでしょうか。

頻脈とは脈が速くなっている状態の不整脈であって、心因性・運動性などの一時的に脈が速くなる状態は不整脈ではありません。 しかし、心臓の病気などが原因で起こる頻脈は心配な不整脈の可能性が考えられます。

脈が速くなりすぎると、動悸がひどくなり、吐き気やめまいがしたり、冷や汗が出たり、意識が遠くなるなどの症状が現れる場合は心臓病の可能性があるので、注意が必要です。

頻脈の原因となる病気や、発症しやすいリスクを抱えている人は、日頃から脈拍を測るなど意識することと、頻脈を予防するために日常生活での注意点などがありますので、そういったことも含めて、頻脈について詳しく解説いたします。

頻脈とは?

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脈が速いこと

頻脈は不整脈の一つです。不整脈には脈が速くなる「頻脈」、脈が遅くなる「徐脈」、脈が不規則になる「期外収縮」の3つがあります。頻脈は「頻脈性不整脈」といい、脈拍数が1分間に100回以上になる場合を指します。ひどい時には脈拍数が1分間に400回を超えることもあります。

症状として、動悸がし、吐き気やめまいがしたり、冷や汗が出たりします。ひどい時には痙攣を起こしたり、失神したりすることもあるようです。

血液を全身に送り出す役割をしている心室で頻脈が起こった場合には、心室がしっかりと拍動せず、血液を十分に送り出すことができなくなってしまうため、失神などの症状につながります。重度の場合では、心停止発作が起こることもあります。

脈の正常回数

通常、脈拍というのは一定感覚の規則正しいリズムを刻んでいます。一般的に子供の方が大人よりも多く、また運動したり興奮した時には、交感神経の働きで脈拍数は上がるものです。脈拍数には個人差があるものなので、普段の安静時の脈拍数を測定し、おおよその数値を知っておくといいでしょう。

○年代別脈拍数

新生児:120~140回/分

乳児:110~130回/分

幼児:90~120回/分

学童:80~90回/分

中高生:50~100回/分

成人:50~80回/分

女性の方がなりやすい

女性に起こりやすい貧血やバセドウ病という病気でも頻脈が起こります。また、自律神経の乱れから、交感神経が優位になると頻脈が起こりやすくなります。

女性の場合、更年期障害の症状の一つとしても頻脈が起こります。更年期には、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンの分泌が急激に減少するため、自律神経のバランスが乱れて頻脈が起こると考えられます。

頻脈が起きる原因は?

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心因性の頻脈

心因性の頻脈とは、人前に立つ時など、一般的に緊張する場面で起こるものです。

心筋のリズムは自律神経によってコントロールされています。自律神経のうち、交感神経が優位になると、全身に血液をたくさん送り出すために、心臓の拍動が速くなります。

緊張している時というのは、交感神経が優位になった状態です。ですから、緊張すると胸がドキドキする頻脈が起こるわけです。しかし、この頻脈は、生理的なものであり、病的なものではありません。時間の経過とともに、自律神経のバランスが戻ると治まります。

運動性の頻脈

運動性の頻脈とは、有酸素運動をしたときなどに起こるもので、身体が激しい動作に備えて脈が速くなるそうです。脈が速く、動悸が強くなるのは、交感神経が心臓の拍動を速め、大量の血液や酸素を身体に送って、エネルギー消費に対応していると考えられます。

一過性の頻脈

このような心因性・運動性で脈が速くなっているのは、交感神経が活発に働いているために起こっていて、普通は自然に治まる一過性のものなので、不整脈の部類には入りません。

病気に起因する頻脈1

頻脈でも「不整脈」とされるのは、病気が原因で起こる頻脈です。頻脈を起こす主な病気は高血圧や、狭心症・心筋梗塞などの冠動脈疾患、心臓弁膜症、心不全、心筋症などの心臓の病気によるものでしょう。

心臓は心筋という筋肉でできています。心臓内には特定の場所から電気信号が発生するようになっており、その電気信号が、電線のような線維を伝わって心臓全体に届きます。その結果、心臓がポンプのように拍動して、全身に血液を送りだすのです。

心筋や心臓の弁膜、電気信号を発生させる場所に病気が生じると、電気信号が心臓全体にうまく伝わらなくなり、不整脈が起こることになります。その他、自律神経の乱れが生じる精神疾患や、貧血、低血糖状態、アルコールやカフェインの過剰摂取などによっても、頻脈が起こりやすくなります。

病気に起因する頻脈2

心臓は甲状腺ホルモンに対する感受性が高いので、甲状腺ホルモンの分泌量に影響されるそうです。甲状腺ホルモンは、体の新陳代謝を活発にさせる働きをします。甲状腺機能亢進症になると、甲状腺ホルモンが過剰になります。甲状腺ホルモンは、代謝を活発にさせるため、体がより多くの酸素を必要とし、その結果、心拍数が増加することになります。

また、甲状腺ホルモンにより、心拍数を上げようとして心臓が収縮するため、上の血圧の数値が上がります。一方で、末梢血管の抵抗性は下がるため下の血圧の数値は下がります。この結果、上と下の血圧の差が開き、ドキドキとした動機をより感じやすくなるのです。

また、アルコールやカフェインを大量に摂った時や、熱中症の時、更年期障害などでも頻脈が起こります。

薬物性

普通の薬による作用で頻脈となることがあります。治療のために常用しているお薬で、例えば血圧降下剤によって頻脈が起こることもありますし、手術などで使われる麻酔薬は合併症が発生することがあり、血圧の低下や頻脈、徐脈などが見られることがあります。また、ドラッグでも頻脈を起こすものがあり、脳や身体に深刻なダメージを残すこともあるそうです。

不整脈の種類は?

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期外収縮

期外収縮とは、正常なリズム以外のリズムで心臓が収縮してしまう不整脈です。原因は、心臓の電気信号を発生する場所や、電気信号の伝達に異常が生じることです。心房に異常が生じて起こる期外収縮を「心房性期外収縮」、心室に異常が生じて起こる期外収縮を「心室性期外収縮」と呼びます。

症状は脈がとぶ感じ、胸がドキドキする感じや息切れなどですが、自覚症状がほとんどないことも多いようです。原因としては、狭心症、心筋梗塞、心不全などの心臓の病気が挙げられますが、精神的・肉体的ストレスや睡眠不足などが引き金となることもあります。

徐脈

徐脈とは、不整脈の一つで、脈拍数が1分間に60回未満と正常より遅くなるもののことです。心臓から全身に送りだす血液が不足するため、体が酸欠状態になり、息切れやめまいが生じます。

徐脈の原因は、心臓内の電気信号を作る場所に異常が生じ、電気信号が作られなくなったり、電気信号の伝達に異常が起こり、心室がきちんと収縮しなかったりすることによります。徐脈を引き起こす疾患としては、「洞不全症候群」「房室ブロック」があります。

頻脈1

「頻脈」は電気信号の発生が正常より早い場合や、正常のルートとは違うところに電気信号の通り道ができてしまい、心筋が勝手に拍動してしまうことによって起こります。頻脈をきたす病態には、心房頻拍、心室頻拍、心房細動、心室細動、発作性上室性頻拍などがあります。

心房細動は、心房が異常に速く、細かく震えるように動く不整脈です。本来の電気信号が発生する場所とは別に、心房のどこかに電気信号を発生する場所ができてしまい、心房内で電気信号がぐるぐると回り、心房だけが細かく拍動してしまう状態です。

血液の流れが滞るため、血栓が出来やすくなり、できた血栓が血流によって脳の血管に運ばれて詰まってしまうと、脳梗塞になります。原因としては、加齢によるものや、甲状腺機能亢進症などの病気で起こりやすくなります。また、健康な人でも、過労やストレス、飲酒、喫煙などがきっかけで起こることもあります。

突然始まる動悸には要注意です。動悸が突然始まって、突然治まる場合は発作性上室性頻拍という病気の可能性があります。

また、心室内で頻脈が起こると「心室頻拍」という状態になります。本来の電気信号を作る場所ではなく、心室のどこかで勝手に電気信号を作ってしまったり、心筋に異常が生じて電気信号が心室内でぐるぐると回ってしまったりすることによって起こります。

このように心臓が正しく拍動せず、血液を全身に送り出すことができなくなってしまう状態が長く続くと、突然死にもつながることもあります。

頻脈2

もともと心筋梗塞や心筋症などの心疾患がある人は心室頻拍に要注意です。なぜなら、致命的な心室細動という不整脈になることがあるからです。

心室細動は、心臓が痙攣したように、脈が速い拍動というよりもブルブルと震えているような動きになって、心臓のポンプ作用が働かずに、心臓が止まっているのに近い状態です。数秒で意識障害に陥り、数分で脳障害や命の危険に陥るという非常に危険な頻脈です。

また、WPW症候群(ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群)という先天性疾患の方は、不整脈を起こしやすいと言われています。WPW症候群では、本来の電気信号が伝わる経路とは別に、病的な経路ができてしまっている病気で、余計な電気信号が伝わってしまうため、心臓が正しいリズムで拍動できなくなり不整脈を起こします。

WPW症候群は通常、10代や20代前半で初めて不整脈が起こることが多いそうです。また、この疾患を持っていても、3~4割の方は不整脈の症状を呈さないと言われています。

頻脈(頻脈性不整脈)の症状は?

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症状1

脈が速くなったからといって、常に脈の乱れの自覚症状があるわけではなく、気づかない場合も多いようです。ただし、程度がひどくなれば自覚するようになるようです。

頻脈になると、ドキドキと動悸を感じることが多くあります。人は普段自分の心臓の鼓動を意識しませんが、これがドキドキと不快に感じられる状態を動悸と呼びます。動悸には生理的なものや精神的なものもありますが、病的なものとしては頻脈や期外収縮などの不整脈が起こった時に感じられます。

動悸以外の症状としては、めまいや息切れ、立ちくらみを感じることもあります。

症状2

心室頻拍による動悸の場合、心臓がポンプの役目を果たさなくなるため、全身の血液が不足し、失神したり、心室細動に移行したりして危険です。

失神してしまうような場合は、一時的に心臓が止まっているか、極端な頻脈が起こっている可能性があり、最も危険な状態です。できるだけ早く病院を受診して、治療を始める必要があります。

頻脈を発症しやすい人は?

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発症リスク1

心臓の病気がある場合には、頻脈を発症しやすくなります。狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患とは、心臓への血流が不十分なために起こる病気ですが、アテローム性動脈硬化症などによって、心臓の筋肉に血液を送る冠動脈に疾患が起こると狭心症や心臓発作(心筋梗塞)となります。

心筋梗塞は冠動脈が詰まって心筋の一部が壊死するために、胸痛と心機能の低下が起こりますが、同時に壊死した心筋の周囲で頻脈が起こりやすくなるそうです。

狭心症は、冠動脈が動脈硬化により狭まる病気で、冠動脈の血流が減少し、心筋が酸欠状態になってしまう病気です。心臓はそれでも血液を送り出そうとし、心室細動を起こす危険性があります。ほかにも心筋症や先天性心疾患、心臓のポンプ機能が低下する心不全も頻脈を引き起こしやすいそうです。

発症リスク2

心筋炎や心膜炎といった炎症性の疾患や、心筋症・催不整脈性右室心筋症(右室異形成症)・心サルコイドーシスなどの心臓組織の変性疾患も頻脈を引き起こすことが多く見られます。また、慢性肺疾患によっても発症リスクが高まります。

検査・診断方法は?

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心電図検査

通常の心電図検査のほかに、ホルター心電図・運動負荷心電図という検査も行われます。ホルター心電図検査では、病院で胸に電極を貼り付け、携帯できる大きさの記録器に繋ぎ、そのまま帰宅して普段と同じように過ごします。

起きている間、寝ている間の24時間の心電図を見ることができます。症状がある場合でもない場合でも、不整脈があれば発見することができます。不整脈の種類や、頻度、程度などを詳しく調べることができます。

運動負荷心電図検査では、心電図と血圧を測りながら運動による負荷をかけて、心電図と血圧にどのような変化が見られるかを調べる検査です。負荷のかけ方としては、速度と傾斜が変化するベルトコンベアーの上を歩く方法と、階段昇降運動をする方法とがあります。

画像検査

頻脈の検査は心電図検査が中心となりますが、胸部X線や心臓超音波検査も行われます。胸部X線では、肺・心臓・大動脈などに異常がないかを調べ、心臓超音波検査は心臓の形態や動きをみるもので、心臓に病気があるかどうかが診断できます。

血液検査

必要に応じて血液検査も行われます。電解質異常によっても頻脈は起こるので、ナトリウム・カリウム・塩素などの電解質のチェックをしたり、BNP(脳性利尿ペプチド)を調べることで、不整脈による心臓の負荷を判断したり、心筋症を起こしていないかの指標となります。

頻脈の治療法は?

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薬物療法

頻脈があっても、生理的なものやストレスによる一時的なものには治療は必要ありません。自覚症状がある場合や、血栓症を引き起こす危険性がある場合、心不全につながる可能性のある場合には治療が必要となります。

動悸の治療には、β遮断薬やワソランというカルシウム拮抗薬が用いられます。場合によっては、抗不安薬なども使用されます。心房細動の場合は、血栓症の予防のために、ワーファリンや抗不整脈薬の服用を行います。突然死にもつながる心室頻拍の場合は、抗不整脈薬のアミオダロンが用いられます。

アミオダロンは強力な抗不整脈薬で、他の抗不整脈薬が効かない場合や重度の不整脈にも有効だとされています。一方で、不整脈を悪化させたり、間質性肺炎や肺線維症、甲状腺疾患、肝炎などの副作用を引き起こしたりすることもあるので、医師の指示に従って、定期的に検査を受けながら服用してください。

カテーテルアブレーション

頻脈性不整脈の原因は、余分な刺激伝道経路などが存在するためです。抗不整脈薬は症状を抑えるだけで、根本的な治療ではありません。

昔は全身麻酔下で開胸手術を行い、心臓の異常な部分を除去するという治療法が行われていましたが、現在では、局所麻酔下で行える、カテーテルアブレーション治療というものが開発されています。90%以上の確率で不整脈を治せると言われています。

足の付け根の太い血管から専用のカテーテルを挿入して、心臓に到達させます。カテーテルの先には心電図を計測するための電極がついていて、不整脈を起こしている回路や発生源を特定し、電極から高周波電流を流します。これにより、カテーテルの先に触れた心筋だけが焼かれることによって、異常な電気信号を発生している心筋を死滅させ、除去することができます。

植え込み型除細動器

今までの病歴なども考慮して、すでに心室頻拍や心室細動による心停止発作を起こしたことがある場合、または突然心停止を起こす可能性が高いと考えられる場合には、「植え込み型除細動器(ICD)」による治療が必要となります。ICDは突然起きた不整脈を非常に高い確率で停止させることができるそうです。

ICD本体はストップウォッチほどの大きさで、左か右の鎖骨下の皮膚に植え込まれます。その本体と心臓を結ぶために電極が静脈を通して心臓まで挿入されます。ICDは頻脈そのものを予防するものではないのですが、24時間心臓を監視し、脈拍が異常に速くなった場合に治療を行うことができます。

しかし、この植え込み手術では皮膚切開が必要なので、手術部位の感染症、機器の材料に対する過敏症、皮膚壊死という合併症のリスクがあります。また、心臓まで挿入された電極が、心筋や血管を傷つける可能性もあるそうです。治療の効果とリスクについて十分に理解し、治療を行うべきかについて医師ときちんと話し合いましょう。

ICDの注意点

ICDが植え込まれると、「ICD手帳」と「植込み型除細動器カード」か配布されます。「ICD手帳」はこれからICDに関わる通院記録となるものです。定期健診や求められたときには提出する必要があります。一方の「植込み型除細動器カード」は、ICDの使用証明書のようなものです。

他の病院を受診するときや、空港などで金属探知機を通るときに提示します。どちらも財布やかばんなどに入れて、常に携帯していましょう。それから、ICDが植え込まれた後は3~6ヶ月に1度はICDの定期健診を受けることが推奨されています。健診では、電池の消耗度や発作が起こったときの作動状況などを、電波を使って調べます。

また、ICDは電池を使用しているので電池残量が少なくなった時や、心臓の病状に変化が見られた時には、ICDのシステム交換が必要となります。再度切開する手術となり、ICD本体のみ交換の場合と、本体と一緒に電極も交換する場合があります。

ICDの日常生活

ICDを植え込んでからの生活においては、術前とは違って様々な注意することがあります。日常生活においては、かかりつけの病院の名前と住所、電話番号や、主治医の名前などをリストにし、持ち歩くことをお勧めします。また、日頃の安静時脈拍数を記録する習慣もつけると良いでしょう。

ICDは外部からの電気や磁力に影響を受けることがあるため、避けたほうが良い電気製品などが出てきます。まず、家庭内で使われる電気製品についてですが、使用中のIH調理器や電子レンジに極端に近寄ったり、低周波治療器など電極を貼る治療器には注意しましょう。ICDは磁力の影響もうけますので、植え込み部分に磁石を近づけないようにしてください。

また、屋外でも電気自動車の充電、スマートキーシステム搭載の車に乗るとき、鉄道の改札口や自動販売機などで使うICカードの利用時にも注意が必要となります。

お仕事で電子機器の使用や、病院内でMRIや放射線治療はICDが影響を受けやすいので難しいこともあります。また、ICDへの影響を考慮して、職種によっては就労が制限される場合もあります。例えばICDが植え込まれている方は、バスやタクシー等の公共交通機関や運送業等の職業運転手としての就労が認められていないそうです。

脈が速い時の対処法は?

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安静にする

脈が早く、動悸や息切れがする場合には、楽な姿勢になって安静にしていることで落ち着くのを待ちましょう。なるべく涼しい場所に移動して、座るか横になるといいようです。立ったままでは万が一失神してしまうと、頭や顔をぶつけてしまうこともあって危険です。ベルトなどの締め付けるようなものは外し、靴も脱いでしまったほうが楽になります。

メモをとる

頻脈の診断には、頻脈が起きている時の心電図を見ることが一番です。しかし、頻脈の持続時間が短く、病院で検査するときに心電図が正常ということとなると、診断がつきません。そのために24時間監視するホルター心電図という検査が行われます。

もし、頻脈が起こったときには、いつ頻脈がおきているか、どのくらい続いたか、何をしていて頻脈となったかなどを記録しておくと自分自身でも対策できますし、受診の際には医師も診断の目安となります。

120回/分を超えたら

頻脈のうち、注意が必要なものは、動悸が突然始まる場合です。正常な脈拍数は1分間に60~100回とされていますが、これが急に120回までに増えるのが頻脈です。突然、脈拍が120回以上に跳ね上がるので、血圧が下がって脳貧血を起こすことがあります。

脈拍数が1分間に120回以上で突然始まって突然止まる、または不規則に打つものは、病的な頻脈と考えられますので、病院を受診して相談してください。

心室頻拍は心室細動から心停止につながる恐れがあるため、特に注意が必要です。1分間に150~200回の頻脈になる場合、まずは心室頻拍の原因となる、心室内での電気信号の異常を止め、その後頻脈の治療を行います。

正しい脈の測り方は?

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手首の親指側の付け根

頻脈がある方は、日頃から自分の安静時脈拍数を記録しておくことが大切です。脈拍数は、慣れないうちはなかなかすぐには測れないので、日頃から練習してすぐに測れるようにしておくことをお勧めします。

一般的には、脈拍数は手首で測ります。手のひらを上に向け、もう片方の指で手首の付け根の親指側を軽く抑えると、脈の拍動を感じることができます。手首で測りにくい場合は、顎の下にある頚動脈や太ももの付け根にある大腿動脈で測ることもできます。

3本の指で

手首で脈を測るときには、手首と親指の付け根部分に、人差し指・中指・薬指の3本を軽く触れて測ります。中指で脈を感じるようにすると無理な力が入らずに測定しやすいようです。親指は手首の反対側に回して、手首を支えるようにします。指先は感覚が鈍いので、指の腹部分を当ててみると脈を感じやすくなります。

1分間数える

脈拍の調べ方は、日常生活の中で脈を測るときは、15秒間測って4倍にするという方法が取られることがありますが、頻脈などの不整脈があるときには必ず1分間測ります。

頻脈にならないために生活習慣で気を付ける点は?

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生活習慣が悪いと

近年、生活習慣病の一つである「虚血性心疾患」が増加しているそうです。虚血心疾患とは、狭心症や心筋梗塞などがこれにあたり、動脈硬化や血栓などで冠動脈が狭くなったり詰まってしまって、心臓の筋肉に必要な酸素や栄養が行き渡らなくなる病気で、頻脈がおきる要因にもなります。

動脈硬化は多かれ少なかれ、誰しも加齢に伴って起こるものです。しかし、動脈硬化をより進行させる原因はいくつかあります。喫煙や肥満、ストレスなどの生活習慣から、生活習慣病である糖尿病や高血圧、高脂血症などが原因となります。

食生活の改善1

頻脈を起こす心臓病は偏った食生活が主な要因となります。心臓病の予防のための食事のポイントをご紹介します。

1. 1日あたりの適正カロリーを守り、肥満を予防する

肥満は糖尿病や高血圧、高脂血症といった生活習慣病の原因となります。自分の体にあった適正なカロリー摂取、バランスのとれた食事を心がけ、肥満にならないようにしましょう。

2. 塩分、脂肪分、糖分の取りすぎを控える

塩分の取りすぎは高血圧や動脈硬化を招く原因となります。また、脂肪分、糖分の取りすぎは肥満の元になります。脂肪分の取りすぎはコレステロールの取りすぎにもつながり、動脈硬化の原因にもなります。レモンやお酢などの酸味や香辛料をうまく利用し、食べ過ぎにも注意しましょう。

3. 食物繊維をとる

食物繊維は、便秘の予防や、血中コレステロールを下げる効果もあると言われています。また、食物繊維を多く含む食品は満腹感を促してくれるため、食べ過ぎの予防にもなります。日頃から、海藻類やきのこ類、豆類などの食物繊維を多く取るように心がけましょう。

4.良質のたんぱく質を取る

体には必須アミノ酸という、食品でしか摂ることのできないアミノ酸が必要です。必須アミノ酸は良質のたんぱく質に含まれています。卵や魚、牛乳、肉類などの動物性たんぱく質から効率良くたんぱく質を取りましょう。また、植物性たんぱく質の中でも大豆製品は栄養価が高く、貧血の予防にもなります。動物性たんぱく質と合わせて取るようにしましょう。

食生活の改善2

食事の内容だけでなく食べ方もポイントになります。暴飲暴食などはせずに、バランスのいい食事を心がけてください。毎食「主食・主菜・副菜」と揃えると栄養バランスが保ちやすいです。

そして規則正しく1日3食摂るようにしましょう。また、食事の時間もなるべく決めたほうが良いでしょう。食事の時間が不規則になると、つい間食をしてしまうことにもなるからです。

1日3食摂らなかったり、不規則な時間に食事をすることは、血糖値を不安定にさせたり、ホルモンバランスの乱れを引き起こしたりすることになります。その結果、生活習慣病にもつながってしまいます。

運動をする

食べすぎや運動不足は肥満の原因になります。肥満は生活習慣病を引き起こし、内臓を悪くすることは広く知られています。糖尿病や心臓病など頻脈を引き起こす原因となる病気になりやすいのです。

急に激しい運動をするのではなく、自分の体力に見合った適度な運動でかまいません。頻脈の治療後のリハビリや再発予防には、適度な運動をすることが効果的です。運動によって、日常生活が楽になるとともに、コレステロール値の低下や心臓病の再発、突然死の予防になると言われています。

運動は、有酸素運動をすることが勧められています。具体的には、ウォーキング、軽いジョギング、水泳、自転車走行、エアロビクスなどです。筋トレや短距離走などの無酸素運動は、心臓に負担をかけてしまうのでやめておきましょう。

多量の飲酒・喫煙をしない

循環器病にはお酒を控えることと禁煙することが大切です。WHOや世界高血圧学会によると、飲酒は、男性は1日30ml以下に、女性は15ml以下にするように勧められています。具体的には、日本酒であれば1合、ビールであれば大瓶1本、ワインであれば2杯までです。また、タバコは禁煙することを勧めています。

但し、アルコールは普段飲まないからと時々大量に飲んでしまうよりも、平均して少量ずつ飲む方がいいそうです。1日の分量は、缶ビール1本かワイン1杯程度が適量とのことです。

たばこは健康のためにも禁煙をおすすめします。喫煙者の非喫煙者に対する虚血性心疾患の死亡リスクは、1日15本未満の喫煙で1.6倍、50本以上の喫煙では3.0倍にもなるそうです。心臓へのリスクがかなり高いことがわかりますね。

ストレスをためない

心臓は自律神経の影響を大きく受けています。肉体的、精神的ストレスがかかると、自律神経のうち、交感神経が優位となります。交感神経が優位になると副腎皮質からアドレナリンやノルアドレナリンというホルモンが分泌され、これらの働きによって心臓はより働くように命じられた状態になります。

このため、ストレスは心臓に負担をかけることになるのです。また、交感神経優位の状態が続くと、免疫力の低下も引き起こされるそうです。

規則正しい生活

頻脈を予防するには規則正しい生活が一番です。そのためには充分な睡眠が大変重要です。睡眠不足は頻脈などの不整脈を誘発するだけでなく、体力の回復が不十分となるだけでなく、規則正しい生活のリズムが狂わせますので、疲れをためずに良く眠れる環境を整えておきましょう。

また、入浴は心身の疲れを取り、血液循環を良くしてくれます。ただし、熱すぎるお湯は血圧を急激に上昇させてしまうため、39℃程度のぬるめのお湯につかることが勧められています。このぐらいの温度のお湯に浸かることは、副交感神経を優位にし、体をリラックスさせた状態にするため、寝る前にも効果的だそうです。

頻脈が起きたら?慌てず騒がずリラックス

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頻脈は心因性・運動性の心配のないものと、心臓病など様々な病気が原因で起こります。心因性・運動性のようにちょっとしたことで頻脈になりますが、安静にリラックスして少し休んでいればすぐに落ち着くものです。心配なのは心臓病によって起こる頻脈です。中にはとても危険な病状に陥るものもありました。

中でも狭心症や心筋梗塞は生活習慣病の一つで、日頃の生活を少し見直せば頻脈発作を起こさずに済むかもしれません。生活習慣で身体に悪いことをしてしまっては、心臓の負担が大きくなるばかりですので、今一度、ご自身の生活を振り返ってみましょう。

そして、もし頻脈が頻繁に起きたり、動悸や息切れ・めまいなどを併発するようでしたら、放っておかずに病院を受診してください。心電図をとるなどして、心臓に異常がないかを調べて、しかるべき治療を受けましょう。