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骨肉腫になっても諦めないことが大切!10代に多い…最新の治療法4選を紹介

骨肉腫という病気をご存知でしょうか。名前からはわかりにくいですが、骨の悪性腫瘍、いわゆるガンと言骨肉腫ってどんな病気?われるものです。体のガンが骨に転移してしまうという話は有名ですが、転移性の骨腫瘍とは別の病気で、骨から腫瘍が発生することが特徴です。骨肉腫は10代など若者に多い病気ですが、高齢者にも発生します。治療困難なイメージが強い病気ですが、最近は有効な治療法も登場しているようです。骨肉腫について詳しく解説します。



骨肉腫ってどんな病気?

骨肉腫という病気を知っていますか?骨肉腫は名前のイメージから少し解りにくいですが、骨の悪性腫瘍です。骨のガンとも呼ばれています。腫瘍細胞が骨組織を作ることが原因です。 原発性骨悪性腫瘍のなかで最も多く、全国で年間約200人の新しい患者さんが治療を受けているといわれています。

とても痛そうな、悪いイメージが浮かぶかもしれませんが、初期には症状があまりないのだそうです。しかし、転移が起きたり、広がったりすると進行スピードが非常に早いので、命を落とす患者さんも多いといわれています。

骨肉腫を発症してから、ほとんどの場合2年以内に転移するといわれていて、そのほとんどが肺や肝臓、リンパ節にみられるといわれています。また発生の原因もよくまだ分かっていないのだそうです。

特徴的なのは比較的若い人に見られることが多いといわれていることです。若いうちに命を落とす原因ともなってしまう怖い病気ともいえます。しかし、近年では医学の進歩によって様々な治療法も登場しています。ここでは骨肉腫の症状から治療法にいたるまで、わかりやすく解説していきたいと思います。

骨肉腫とは

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骨の悪性腫瘍

骨肉腫は、腫瘍細胞自体が骨組織を作る悪性腫瘍です。悪性腫瘍というのはいわゆるがんのことで、細胞が増えるときに周辺の細胞および組織にまで自身の持つ影響を及ぼす力を持っています。その影響力というのは細胞の働きに異常をきたし、栄養や酸素不足を引き起こしたり、ほかの細胞に転移することで体に何らかの変化をおたらすこともあります。時には命の危険性さえ危ぶまれる腫瘍なのです。

さらに肉腫は骨や後腹膜、南部や子宮など様々な部位にできますが、これら臓器および組織にできる悪性腫瘍をひっくるめて指す言葉で、サルコーマという呼び方もされます。癌に変わりはないのですが、発生する確率が非常に低く、悪性腫瘍のうち1%を占めるだけです。しかし若い人から高齢者までかかる可能性のある治療の難しいことも多い病気なのです。

若い人に多い

骨肉腫の発症年齢を見てみると、若い世代が全体の75%を占めており、女の子よりも運動盛んな男の子に多く見られます。よく言われているのはスポーツをたくさんする青年期の子どもが発症しやすいということです。ただし60代以降の高齢者でも発症することはあり、年齢に差はないと言えるでしょう。

ただし10代に多く見られる原発性骨腫瘍は、骨そのものから発生した悪性腫瘍のことであり、内臓などに見られる悪性腫瘍、いわゆる一般的なガンとは別物です。

生存率

ガンの一種である肉腫は細胞がある限りどこでもできる可能性があります。もちろん骨にもできるのですが、特に若年者の発症率が高いことで知られています。かかる人は100万人に1人と非常に少ないのが特徴です。

骨のガンいわゆる骨肉腫はガンの割合においては4分の1を占めていますが進行性のガンで、治療を勧めなければ1ヶ月くらいであっという間に大きくなります。そのため早期発見、早期治療が叫ばれ値得るガンです。時にはガンの成長とともに肺の細胞まで侵してしまう可能性があるのです。

気になる生存率についてまとめると、手足の骨に骨肉腫が発生し、転移が最初は見られなかった場合は5年後生存率が70%とされています。また最近は治療が進んでいますので、手術をしても90%もの人が手足を残したまま腫瘍を切除することができているのです。昔は骨肉腫=背足の切断と言われていたようですが、早期発見というのはどのようなガンでも大切なことなのです。

骨肉腫の種類

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原発性悪性骨腫瘍

原発性悪性腫瘍の原因はよくわかっていませんが、骨そのものが発生源ということは間違いないようです。研究は現在も勧められていますが、血液やリンパに乗って転移する転移性骨腫瘍とは明らかに違います。種類も様々で、骨を作る腫瘍細胞が生まれる骨肉腫をはじめ、中高年に多い軟骨肉腫や若者に多いユーイング肉腫などがあります。

このようにできる場所や発生原因などによって様々な顔を持つ原発性悪性腫瘍ですが、発生頻度は100万人に4人と非常に少ないガンです。一般的なガンと違い発生率が低いので研究も途中ですが、骨肉腫の発生頻度は原発性悪性腫瘍の中でも最も多いとされています。特に男性の方が発症率は高く、全身の部位の中でも肩にできることが多いようです。

続発性悪性骨腫瘍

乳がんや肺がんなどをはじめ、内臓にできるガンが骨に転移すると続発性悪性骨肉腫と位置付けられます。発生頻度は非常に高く、特に乳がんや肺がんなどは転移しやすいようです。別名転移性骨腫瘍ともいい、どこに発生しても転移するリスクを伴うガンと言えるでしょう。

女性であれば乳がんや甲状腺がん、男性であれば前立腺がんなど特有のガンに多く見られる続発性悪性骨肉腫ですが、共通して肺や腎臓にできるガンがリンパの流れ、血液の流れに乗って転移することも多く見られます。

骨肉腫の原因

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正確なことはわかっていない

現段階でなぜ骨肉腫が起こるのか、残念ながらその仕組みやメカニズムは解明されていません。ただそうではないか、と言われていることには、ガンを抑制するP53よびRbといった遺伝子に異常があるのでは、ということです。さらにフッ素にも原因があるのでは、化学物質の影響を受けるのではなどと言われています。

遺伝子異常

残念ながら明確な原因が解明されていない骨肉腫ですが、そうではないかと言われているのが目に骨肉腫ができた子供の多くが持つRb遺伝子の異常です。それからガンを抑えると言われているP53という遺伝子がないあるいは破損しているという場合にも骨肉腫になりやすいのではと言われています。

骨肉腫の厄介な面は、親からの遺伝性でもなければ疾患由来によるものでもない、突然発症するということです。兄弟姉妹が経験者です、という人が骨肉腫になるということはごくまれに起こるようですが、これもやはり遺伝性などは考えられないようです。ただ骨肉腫を患う子供の特徴として、リ・フラウメニ症候群やロートムンド・トムソン症候群を患っているという共通点があるようですが必ず骨肉腫になる、ということではありません。

有害な化学物質

骨肉腫とフッ素に関係がある、という研究者もいますが、フッ素は歯医者でも使われている虫歯予防成分です。ただ虫歯予防として使われるのはごく微量なので人体に影響を及ぼすことはありませんし、骨肉腫の発症リスクが高い年ながらも最近は関係ないのでは、という説が有力となっているようです。

それからラジウムという化学物質がありますが、これは1900年代前半に時計工場でラジウムに携わった女性が骨肉腫を発症する割合が大きかったということから言われていることで、やはり明確ではありません。

骨肉腫の好発部位

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約半数は膝関節領域

なんだか膝が自分のものではないようだ、歩くときに重心をかけると痛む、アキレス腱や太ももがおかしい、そんな症状をおぼえたら骨肉腫かもしれません。とうのも骨肉腫が最もできやすい部位が太ももにある骨やすね、また膝の関節付近だからです。骨肉腫にかかった人の半数以上は足に発症することが多いと言われています。

大腿骨遠位

骨肉腫は足にできやすいとされていますが、その中でも膝のすぐ上にある大腿骨にできやすいと言われています。ここに骨肉腫ができてしまうと人工関節置換術によって関節を入れ替えたり、大腿骨を削って骨肉腫を完全に取り去る手術をしなければならないとされています。

脛骨近位

脚にできた骨肉腫のうち、すねにできた骨肉腫は膝の伸縮時に機能する部分をすべて入れ替えなければならないようです。再建術が採用されることが多いのですが手術後はリハビリを要し、リハビリを終えても発症前のようなスムーズな膝の動きは難しいとされています。

上腕骨近位

骨肉腫は何も足だけにできるものではありません。腕にだってできる音があります。その中で最もできやすいと言われているのが二の腕の骨です。特に方に近い部分が痛む、張る、つったようになるということで骨肉腫に気づくことが多いようです。

骨肉腫の症状

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初期症状

まだ起こり始めたばかりの骨肉腫であれば自覚症状が出ることもほとんどないのですが、違和感や腱、筋などのわずかな痛みなどによって発覚することもあるようです。といってもはっきりと痛い!と叫ぶようなことはなく、気になるような痛みもないと言われています。

また初期症状は発症部位でも変わります。たとえば膝に発生した場合は腫れるものの痛みはほとんどない、あるいは痛みがなくても圧迫感を感じるということがあります。痛みが生じる場合は階段の上り下り、膝を曲げたときなどです。腕にできた場合は運動時に痛みを生じることが多いのですが、次第に安静時でも痛くなる、骨折しやすくなると言ったことが出てきます。運動胃の痛みは足首や指にできた場合も同様です。

一方子どもの骨肉腫は腫れや痛みがあり、眠っているときでも体を動かしていないときでも痛みを感じてしまいます。ところが筋肉痛のような痛みのため、特に気にしないという子供も多く見られますし、さらに腫瘍ができた場所によっては見せるのが恥ずかしい、いやだと病院になかなかかからないケースもあるのです。ですからお子さんの場合は親御さんがしっかり観察してあげることが大切と言えるでしょう。

なんとなく痛いような気がすると試しに病院でレントゲン写真を撮っても特に異常が見つかるわけでもないようですし、特に子供の場合自覚症状を覚えること自体少ないため、周囲が気を付けてみておくことが大切です。

骨の痛み

骨肉腫が進むと骨が弱くなってきます。まるで骨が折れたように強い痛みが出てくるようです。特にスポーツをしているときに現れるため整形外科などにかかることもあるのですが、レントゲンを撮っても異常が見つかることはほとんどありません。

そうしてそのまま経過観察ということになると腫瘍がだんだんと大きくなってしまいます。腫瘍が大きくなるということは骨肉腫はガンと同じですから別の部位へ転移するということも考えられますし、同時に死亡率も高くなってしまうのです。

腫れ

骨肉腫は症状の進行に伴い痛みと腫れを同時に発生することが多いです。特にどこかにぶつけたわけでもない、怪我をした覚えもないというのに関節がひどく腫れている、痛むというときは早急に専門医を受診した方がいいでしょう。放っておくと運動障害が起こる可能性も否定できません。

熱感

ねん挫などをしたことがある、という方はわかるかもしれませんが、腫れるということはその場所が熱くなったように感じるということです。

しかも骨肉腫は進行が早いことが多いので、体自体熱を出すこともあれば貧血のような症状を起こすこともごくまれにあります。なお患部に熱が生じるということは随分と症状が進んでいる可能性も擦れきれませんので、早急な受診が求められます。

関節を曲げにくい

歩いたりものを持ち上げようとするとどうも関節の動きが悪い、一定以上の範囲しか動かない、というような関節症状が骨肉腫で見られることがあります。これは骨肉腫の発生場所が関節付近の時に見られやすく、運動しづらいだけではなく、日常動作も取りづらいという難点があります。

骨折しやすい

骨肉腫ができるということは骨が徐々にむしばまれていくということです。そうすると骨が弱くなり、骨折することも珍しくありません。医学的には病的骨折と言い、ちょっとした刺激で骨折してしまいます。しかも厄介なことに骨折を伴う骨肉腫は治療がスムーズにいかないとい

たとえば脊椎の骨肉腫なら全身の運動をつかさどる神経を圧迫してしまいますから、手足が麻痺したり、しびれることもあります。体重を支える腰や足の骨などに骨肉腫ができればより骨折しやすいため、松葉づえなどで支えることになります。

肺への転移

骨肉腫がほかの臓器たとえば肺や肝臓、リンパ節などに転移していくと症状は深刻です。そうなるとすでに骨肉腫が発生している部位は痛みを感じているでしょうし、腫れたり熱を持ったり、あるいは骨折しやすくなっているかもしれません。転移するのは悪性の腫瘍の特徴ですが、あまりに骨肉腫の症状が深刻な場合は他臓器への転移がないか詳しく検査することになります。

骨肉腫の検査、診断

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診察

診察でまず聞かれるのが既往歴です。心疾患やガンなど、今まで入院をしたり手術をしたりするような大きな病気にかかったことがあるか問診票に書き込み、医師の質問にも性格に答えられるようにメモを持っていくといいでしょう。問診票は既往歴だけではなくあなたの年齢や生活習慣、また女性なら妊娠歴なども問われることがあるようです。さらに現在の骨肉腫と思われる症状がいつから見られるのか書きましょう。

問診票を記入し順番が来たら診察ですが、医師の診察は診る、触れるといった診察を行うことがほとんどです。患部を実際に見て、どの程度腫れているのか、触れたときにどのくらい熱を持っているのかなど確認します。その上で必要ならレントゲンやCTなどの撮影が行われます。

X線レントゲン検査

骨腫瘍では、と思われたら多くの場合レントゲン撮影を行います。骨の状態がどのようになっているのか、変化はどうなっているのかなど確認します。症状が進んでいたり、肺転移の疑いがある場合は胸部のレントゲン撮影も行います。

もし骨肉腫にかかっている場合、レントゲン写真を見ると悪性度の高い通常型を見せ、関節付近に穴がぽっかり開いたような骨が見られる、虫食いに合ったような状態が見られる、骨の形が変形しているといった画像が見られます。子供の場合はこの通常型にかかることが多いのですが、中には治療が軽く済むものもあります。

血液検査

血液検査は必ず行われるようですが、貧血の度合いを調べたり、炎症具合を調べたりします。さらに悪性腫瘍マーカーを行うことで骨肉腫が生み出す酵素、抗体などを調べ、どのくらい骨肉腫が進行しているのかなど調べ、診断を確実にしていきます。

ただし血液検査で骨肉腫と判明しても、原発性なのか続発性なのかはわかりません。判断するためにはアルカリフォスファターゼと呼ばれる骨を破壊し新しい骨を作るときに血液中に増加する酵素の有無、数値を見ていきます。骨肉腫と診断されると受診のたびにアルカリフォスターゼをチェックし、どのくらい変化しているかも見るようです。

CT検査

CTスキャンをテレビなどで見たことがある方もいるでしょうが、体を断面的に見ていくことができる画像検査のことを言います。寝ているだけで自動的に行われますから緊張する必要はありませんし、骨盤、脊椎などの深い部分にできた骨肉腫を検査することができます。さらに転移していないかどうかも調べることができるとう特性を持っています。

CT検査をすることで体の奥にできた腫瘍がどのくらいの大きさかも分かりますし、石灰化していないか調べることも可能です。また続発性悪性骨腫瘍と診断された場合、どの臓器から転移してきたものかも見つけることができます。腫瘍がどの程度広がっているのか、骨の内側にできていないか、血管や神経などの働きを邪魔していないかもチェックできるのです。

MRI検査

MRIという言葉を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、MRIの機械は一見CTのように見えます。違いはというと、MRIの機械を力の強い磁石で作ることによって、体全体、臓器、血管などを調べることができるというものです。しかもCTが断面図なのに対してMRIは立体的に画像を映し出すことも可能です。

MRI検査で分かることはレントゲン写真では映し出されなかった体の内側、特に脊椎や骨盤と言った深い部分にできた腫瘍の状態です。この辺りはCT検査と変わりませんが、主要の大きさや進行度も含め、転移の有無も分かります。

組織検査

骨肉腫の診断はある程度の診察や検査を行うことでできると言われていますし、悪性なのかリスクの低いタイプなのかと言ったことも分かると言います。ですが診断を確定するというわけではなく、医師の見解から予想するということにすぎません。今まで行った検査はあくまで外から骨肉腫の様子を見ただけなのです。

確定させるためには実際に骨肉腫の組織を取り、顕微鏡を用いて種類を断定したり、骨肉腫が侵している範囲を特定したりする病理検査を行わなければなりません。いわゆる生検と呼ばれる方法なのですが、針を直接病巣に刺して採取する方法と、切り開いて採取する方法があります。

採取された組織はすぐに検査に回され、遺伝子、たんぱく質を解析し、判断をより正しい斧にしていきます。治療を行うのは骨肉腫が現在どのような状態なのかしっかり調べて診断を確定してからになるのです。

骨シンチグラフィー

骨肉腫で最も問題になるのが転移している場合です。肺や肝臓などに転移しているとそれだけで病状はかなり進んでいるということになりますから早急に調べて対処しなければなりません。そのために骨シンチグラフィーを行い、CTなど転移を調べるために定期的に検査します。

骨肉腫の進行度

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ステージⅠ

骨肉腫の中でも転移性がないなど悪性度の低いものがあります。これをステージⅠと呼び、いくつかに分けられる骨肉腫の進行度のうち最も低いパターンとなります。たとえばⅠAは腫瘍直径が8㎝以下、プラス組織学の観点から悪性である可能性が低く転移していないという状態です。ⅠBになると腫瘍の直径は8㎝以上になりますが、転移もなく悪性度が低いとされています。

治療法としてはⅠAなら一部の骨を含め広い範囲の切除を行い、ⅠBなら周辺の軟部組織を含め広い範囲の切除を行います。この治療法を行うことで再発はわずか10%以下に抑えられ、しかも5年後生きている確率も80%以上となるのです。

このように、骨肉腫は細胞がどのような形をしているか、どのくらいの速さで増えているかといったこと、さらに組織学の観点から悪性のリスクを図り、腫瘍が骨の内外どこまで広がっているかでステージが分けられます。またほかの臓器への転移の有無も進行度つまりステージを決める大切な要素です。

ステージⅡ

骨肉腫が発見される場合、多くの場合はステージⅡと呼ばれる段階まで進んでいます。ステージⅡ定義はステージⅠと違って悪性であるリスクが高いということです。こちらもやはりAとBの2種類に分けられるのですが、どちらも転移はないものの悪性である度合いが高く、Aは腫瘍の直径が8㎝以下、Bは腫瘍の直径が8㎝以上となっています。それ以上の状態に進むとステージⅢです。

ステージⅡになると再発や別の部位への転移のリスクが高まりますから、病巣を切り取ったり、化学療法や放射線療法など様々な治療法を組み合わせていきます。これらの治療法を行うことで、5年後の生存率は手足なら70%、脊椎や骨盤なら30%、全体で見ると60%くらいとなっています。

ステージⅢ

ステージⅡでは転移がないとされていましたが、ステージⅢに進むと原発腫瘍が発生した骨において転移がある、と定義づけられます。ここまで病状が進行すると骨肉腫発生源に転移場所すべてを外科治療で入り取り、さらに化学療法や放射線治療を行うことになります。生存率は以前に比べれば随分上がったと言えるでしょう。

なお転移場所ですが、同じ骨だけではなく肺、リンパ節などへの転移も認められることが多く、病状は深刻です。

ステージⅣ

骨肉腫もステージⅣとなれば肺転移が認められるⅣAやリンパ節もしくは肺以外の臓器や骨への転移が認められるⅣBへと進行していることになります。すでに末期と呼ばれることも多く、わずかな刺激で骨折する、患部が腫れあがるといった症状が見られますが、中には神経に到達したために麻痺症状を覚えるということもあります。痛みだけに関して言うなら骨が内側から壊されている状態ですから、尋常な痛みではないことは確かです。

骨肉腫の治療

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化学療法

骨肉腫の治療法が現在の方法に確立されていったのは1970年以降のことです。それ以前は手術のみ行われていたため90%以上の患者さんが骨肉腫を再発していたと言われています。現在の治療法は手術プラス抗がん剤治療ですから再発率は抑えられています。抗がん剤治療を用いるシーンも様々で、手術前なら腫瘍の縮小を図ることができたり、骨をできるだけ残した方法で手術をすることができます。

抗がん剤治療は2~3ヶ月にわたって行われ、主要の様子を見ながら手術に踏み切ります。さらに手術後、腫瘍を生検してからその後の抗がん剤の投与を数ヶ月ないし1年間投与することになります。

では抗がん剤はどのようなものが使われるのかというと、メトトレキサートにシスプラチン、アドリアマイシンを主軸にイホファミドを使っていきます。メトトレキサートは現在リウマチの薬としても使われており、葉酸の作用を抑える働きがあります。そのため吐き気や口内炎、腎機能障害と言った副作用も懸念されています。

シスプラチンはほとんどのガンに効果的とされており、ガン細胞が持つDNAをつなぎ合わせることで細胞分裂を阻止する働きがあります。ただし副作用はほかの薬に比べてひどいとされています。1967年に発見されたアドリアマイシンはガン細胞の増殖を防ぎますが、吐き気や嘔吐が起こる可能性は非常に高いです。それでも1週間程度で収まり、脱毛が起こるとされています。

外科療法

骨肉腫の治療としてメインとなるのが手術です。健康な組織ごと骨肉腫を包み込むように切除することで腫瘍が体の内部に残らないようにするのです。手術の方法は軟骨部分を切り取って人工的な関節などと入れ替えるか、神経や血管などを残し、手足も残す方法があります。

ただし骨肉腫ができやすい軟骨付近にできてしまうと、軟骨自体を切断しなければ完治を目指すことはできないと言われています。特に子供の場合体はどんどん成長していきますから、四肢の切断により義足や義手で日常生活を補うということも考えられます。手足を残す場合は人工関節を用いて骨をつなぎ止め、子供の手術でも手足を残す方法が洗濯されつつあります。子供の体の適応力から障害が発生しても大丈夫なことが多いようです。

放射線療法

癌治療でよく見かけるのが放射線を体に当てる治療法です。病巣そのものに放射線を当てることでガン細胞を破壊あるいはその状態に近づけることができます。肺や肝臓など臓器にできたガンに対しては行われる療法ですが、骨肉腫の場合は手術によって切除が安全に行われない場合、再建することが限りなく不可能に近いというときに手術前後に行われることがあるだけで、実際にはほとんど行われません。

最近よく見かけるのは先進医療の重粒子線治療による放射線療法で、骨肉腫に対して一般的な放射線療法より効果があるとされています。中でも体の深い部分つまり脊椎いや骨盤の骨肉腫への効果が高いとされています。

NK細胞療法

最近話題の免疫細胞療法をご存知でしょうか。人の体にはNK細胞というナチュラルキラー細胞が備わっています。このNK細胞はガンをはじめ、様々な異物を撃退するという性格をしています。このNK細胞の特徴を生かして行われているのが免疫細胞療法なのです。

骨肉腫は外科手術、抗がん剤などをメインとして治療を進めていきますが、臓器に転移が見られる、両手足の切断はしたくないという場合に用いられるのが免疫細胞療法です。免疫細胞療法を行った症例は多く、実績も上がっており、活性化リンパ球療法や樹状細胞療法などの治療法よりも効果があるとされているのです。

骨肉腫でも諦めないで!納得した治療を…

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骨肉腫の治療法は日々研究を重ねたうえで進化しており、四肢の切断を避けることも可能となってきています。さらに自分の体の別の場所にある健康な骨を移植するという方法も見出されているのです。外科手術や化学療法といった一般的な治療法をはじめ、NK細胞療法など、あなたが納得できる方法を医師とよく話し合いながら選択しませんか。昔は生存冴危ぶまれた骨肉腫も、医学の進歩によって治らない病気ではなくなっているのです。