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膵臓の位置はどこ?疑われる病気と痛みの特徴など14の知識!

芸能人が度々膵炎で入院した報道を、覚えている方もいるのではないでしょうか?膵炎を発症すると入院しなくてはならなく、発見、治療が遅れてしまうと重篤な状態になってしまいます。この記事では膵臓の位置と、膵炎の特徴から、治療方法まで徹底的に解説します。



私たちの内臓は形状によって、おおまかに実質臓器と中空臓器(管空臓器)に分けられるようです。実質臓器は中身が詰まっていて、中空臓器は管のように中身が空洞になっています。

膵臓は肝臓や脾臓などと共に、実質臓器に分類され、胃や腸などの消化管や、膀胱などは中空臓器に分類されるようです。膵臓に病気や障害が起こると、体には非常に大きな影響があり、とても大切な臓器の1つのようです。

膵臓の病気で一番身近な病気は糖尿病かと思われます。糖尿病は膵臓でつくられるホルモンの一種が、うまく作用しなくなってしまうようです。糖尿病になると栄養を細胞の中に取り込めなくなってしまい、腎臓や目、神経に障害が起こってくる恐れがあるそうです。膵炎を発症すると、この糖尿病を併発してしまうこともあるようなので、注意が必要です。

その腹痛、本当に胃腸からくるものですか?

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一言に腹痛といっても、原因となる臓器はさまざまなようです。ストレスで腹痛がおこったり、お腹を冷やしてしまったり、食べ物が合わなかったりしたような胃腸の不調なら、そこまで心配はいらないのかもしれません。

しかし、腹部には消化、吸収以外にも、ホルモン生成、解毒、循環など、大切な役割を持った臓器がたくさん詰まっています。この記事では膵臓の炎症に着目し、膵臓の基本情報と膵炎を発症した時の症状の特徴や、治療方法などを解説していきます。

膵臓はどんな働きをしているの?位置は?

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膵臓の働き

膵臓には大きく分けて、外分泌機能と内分泌機能の2種類の働きがあります。外分泌機能は、食べ物を消化する酵素を十二指腸に分泌する機能で、内分泌機能とは、インスリンという血糖を調整する物質を、血管内に分泌する機能です。

膵臓の内分泌機能で十二指腸に分泌される消化酵素は、アミラーゼ(たんぱく質を消化)や、リパーゼ(脂質を消化)、トリプシノーゲン(糖質を消化)などが膵臓の外分泌腺と呼ばれる器官でつくられます。この膵液と呼ばれる消化酵素は、膵管という管を通り、胆汁と混ざって十二指腸に分泌されます。これらの消化酵素は、1日に1200mlから3000mlも作られているようです。

膵臓の内分泌機能で血管に分泌されるホルモンには、インスリン(血糖値の抑制)、グルカゴン(肝臓に作用し血糖値を上昇させる)、ガストリン(胃に作用し胃酸の分泌を促進)、ソマトスタチン(インスリンやガストリンの分泌抑制など多くの働きがある)などがあります。インスリンは人工的にも生成され、糖尿病の治療などに使われています。

膵臓の位置と形状

膵臓の位置を全身から見ると、高さは肋骨の下端に位置し、体のほぼ中央から左側にかけて、帯状に横たわるように位置しています。膵臓は右側から頭部、体部、尾部に便宜上分けられています。膵臓は胃のすぐ後ろ側に位置しており、膵臓の右端は十二指腸に、抱きかかえられるような状態で接しています。

その位置はお腹というよりも背中に近く、下部は腎臓とも近接し、左端は脾臓と近接しているようです。形状は横に長く、15~20cmほどで高さは3~4cmほどです。また、胃や腸のほとんどが腹膜と呼ばれる膜に覆われ、腹膜に囲われた腹腔内に存在していますが、膵臓はその腹膜の外側で腹腔よりも背中側(後腹膜)に位置しています。

後腹膜には膵臓の他に腎臓や尿管、膀胱などがあります。これらは後腹膜臓器と呼ばれ、この部分に腫瘍ができた場合は、初期の段階では痛みなどの症状があまり出ないために、発見が遅くなることが多いようです。

症状が進んで、後腹膜臓器に痛みを感じるときは、腹痛ではなく腰痛と感じることが多いようです。膵臓は胃の後ろに位置しているため、手術の多くが開腹手術と言って、腹部を大きく開く手法がとられるようです。

最近では腹腔境下手術という、器具を通す小さな切開で済む手法も増えてきているようですが、高度な技術と器具が必要で、病状や患者の状態にも左右されるそうなので、まだごく限られた施設でしか行われていないようです。

膵炎ってなに?

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膵炎と痛みの特徴

膵炎とは、アルコールや喫煙、胆石などが原因で膵臓に炎症がおこる病気です。膵炎は急性膵炎と慢性膵炎の2種類に分類されるそうですが、慢性膵炎の患者は症状が急激に悪くなり、急性膵炎を発症したり、膵癌にかかりやすくなったりするようです。膵臓は消化、吸収、ホルモン分泌など重要な役割を担っているため、膵炎を放っておくと、深刻な状態に陥ってしまうようです。

膵臓は胃の後ろ側で背中に近い部分に位置しているので、膵炎を発症すると腹痛ではなく、背中の痛みやみぞおちの痛みを訴える人が多いようです。痛みの他には、消化不良による下痢や吐き気、発熱や黄疸、内分泌機能の低下から、糖尿病を併発することもあるようです。

膵炎の痛みは、腹部と背部に痛みが出るのが特徴です。しかし、合併している病気があったり、膵臓の炎症箇所によって、肩や胸、腰まで痛みが出ることがあるようです。また、空腹時や絶食中は膵臓も機能していないので、痛みは軽いようですが、食事をすると痛みが急激に強まる特徴もあるようです。

膵炎が疑われるような場合は、痛みが和らぐ姿勢で識別できるかもしれません。膵炎を発症している場合であれば、背中を丸め、うつむくような姿勢でいると痛みが和らぎ、背中を反ると痛みが増すようです。この特徴は、膵臓の位置が背骨に近い場所にあるために、背中を反ると背骨によって膵臓が圧迫されて痛みが増し、背中を丸めると圧迫から解放されて痛みが和らぐようです。

急性膵炎の場合

膵炎が急性膵炎である場合は、その痛みは激痛となり、吐き気や黄疸、発熱を伴うこともあるようです。膵臓でつくられる消化酵素は、十二指腸に分泌される直前に胆汁と混ざることで、初めて消化液としての働きを持つようです。急性膵炎は何らかの原因で、胆汁と混ざった状態で膵臓に逆流してしまい、そのせいで膵臓自身を消化してしまい、激痛を伴う炎症を起こしてしまうようです。

この逆流の原因となるのは、胆石によって十二指腸への出口がふさがってしまったり、先天的な膵臓の形の異常だったり、アルコールや薬、中性脂肪が高い状態など様々なようです。中でもアルコールと、胆石が原因になることが多いようですが、特発性と呼ばれ、発症原因が特定できない急性膵炎もあるようです。

慢性膵炎の場合

慢性膵炎では、膵炎が治りきらない間にまたひどくなったりと繰り返し起こっており、炎症が長く続いているため、膵臓の細胞が壊されていっているといわれています。そして、本来の外分泌作用を果たせなくなるようです。慢性膵炎の痛みは急性膵炎のように、いきなり激痛に襲われるということはないようです。初期症状は食欲不振や悪心、嘔吐、腹部膨満感などがあるようです。慢性膵炎で長期間の炎症で壊された細胞は、硬化していき、膵臓自体が委縮していってしまうそうです。

その様に症状が進むにつれて膵臓が硬くなってしまい、胆管を圧迫して黄疸が出たり、下痢の症状が出たり、鈍痛が強くなっていくようです。さらに慢性膵炎が長期化すると、内分泌機能をつかさどる細胞も侵され、ホルモンを分泌できなくなってしまい、糖尿病を併発することもあるようです。最終的には膵臓全体が壊されて、痛みもなくなってしまうこともあるようです。

他の臓器疾患との区別

胃や十二指腸、胆嚢、肝臓などは膵臓と近接しているので痛みの場所だけでは区別が難しいようです。胃炎などの場合は空腹時の方が痛みは強い事が多いそうです。

胆嚢は背中の痛みや、右わき腹から肩にかけての痛みが特徴です。肝臓も右わき腹から右肩にかけて痛みが出るようです。胆嚢も肝臓も食事とは関係なく痛みが出るようです。

膵炎による腹痛や吐き気の特徴は、食後の方が痛みは強くなり、何時間も吐き気が続いたり、何度も吐いたりしても腹痛が良くなることはないそうです。また、少量のアルコールでも症状が劇的に悪化する特徴があるようです。

また、外分泌機能である膵液の分泌機能が低下するため、本来の消化機能が落ちてしまい、脂肪を消化できずに、脂肪が混ざった白っぽい便になるようです。

膵炎が疑われる場合、どんな検査をするの?

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内科的検査

食後や飲酒後に上腹部痛が見られる場合には、まずは血液検査や尿検査をすることで、膵炎の疑いがあるかどうかを調べるようです。検査では消化酵素であるアミラーゼやリパーゼ、炎症の強さを示す数値が高くなることがあるようです。また、外分泌機能で膵臓から分泌される消化酵素の量を調べ、減少していれば慢性膵炎と診断できるそうです。

画像検査

血液検査や尿検査で膵炎が疑われる場合は、超音波検査や、CT検査などの画像検査で診断を進めるようです。膵炎を発症している場合は、膵臓自体が腫れていたり、膵管に不規則な拡張が見られたり、膵石が見られたり、膵臓の石灰化が見られたりするようです。

膵臓の周囲に膿がたまっていることもあり、膵炎が進行して、硬化し膵臓の細胞が死んでしまうと、膵臓の中に、黒く硬化した細胞がうつるようになるようです。また、膵臓の状態がよくわかるように造影剤を投与したり、内視鏡を使用し、胃の内部からエコーで画像診断する方法もあるようです。

病理検査

膵臓の細胞を顕微鏡で観察して診断する方法もあるようです。この検査では針で直接膵臓を刺して膵臓の組織を採取します。膵臓の細胞が委縮し、線維化が見られる場合は慢性膵炎と診断できるようです。

膵炎の治療方法は?

内科的治療

膵炎の治療は、基本的には入院が必要となるようです。そして、アルコールはもちろん、食事や水分の摂取も制限して、膵臓を休ませなければならないようです。膵炎を発症している状態で、さらに食事や水分を摂取すると、膵臓が消化酵素を分泌しようとするため、膵液を正常に十二指腸に分泌できない場合は膵液が逆流してしまい、膵炎がさらに悪化してしまう可能性があるようです。

食事を制限しなければならないので、代わりに点滴で栄養分や水分を補給し、膵臓をまもるため、たんぱく質分解酵素阻害薬などを投与するようです。また、慢性膵炎が進行した状態の場合は、膵液が出ない為、膵液によって消化される物質が消化ができなくなり、下痢を起こすそうなので、膵酵素補充も行われるようです。

また、重症の急性膵炎の場合、急激に膵臓の炎症が起こるため、膵臓周辺の血行不良も起こります。こうなると、膵臓が壊死してしまうことがあります。また血流がおちていることから、静脈に点滴で投与した薬が、患部である膵臓まで届かないことがあるようです。そのため、患部付近の血管内にカテーテルを入れて、患部に高濃度の薬を到達させる動注治療と呼ばれる治療法もあるようです。

外科的治療

膵石や胆石が詰まってしまっている場合、膵管が細くなってしまっている場合、膵臓やその周りの組織が壊死してしまっている場合は、外科的な治療がとられるようです。

胆石や膵石が詰まっている場合は、内視鏡手術で石を取り除くか、体外衝撃波結石破砕療法という方法がとられるようです。体外衝撃波結石破砕療法は体の外側から、膵石や胆石をめがけて強力な超音波を当てて石を砕き、小さくして膵管から排出させる方法です。

膵管が細くなってしまっている場合は、チューブやステントと呼ばれる筒状の器具を、狭窄部に挿入する方法がとられます。膵臓やその周りの組織が壊死してしまっている場合は、組織などを広範囲で取り除かなければならないようです。この場合は、開腹しなくても、内視鏡治療により、患者の負担のがほとんどない状態で手術できるようになっています。

集中治療室での治療

重症急性膵炎と呼ばれる重篤な状態になってしまうと、集中治療室での治療が必要となってしまうようです。重症急性膵炎は、死亡率が10人に1人近くにもなる重篤な状態だそうです。集中治療室では機能低下した肺には、人工呼吸器を使用し、腎不全には、血液透析などを使用して対応しなくてはならない場合もあります。

膵炎を予防するには?

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健康的な食生活を

膵炎は、アルコールによって発症する確率が非常に多いそうです。男性の場合は慢性膵炎のうちの、10人に7人以上がアルコールによるものと言われています。全体でみても、10人中6~7人がアルコールによって発症しています。喫煙も膵炎を起こす可能性があると言われているようです。

先天的な膵臓の形の異常や、原因のわからない特発性の膵炎も多いようですが、アルコールや喫煙を控え、バランスの良い食事を意識することで、発症リスク、再発リスクは抑えられるようです。糖尿病やアルコール依存症がある場合は、後遺症が残ったり、再発の危険性が増すようなので、その治療もおこなわなければならないようです。

規則正しい生活習慣で膵炎予防!

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いかがでしたでしょうか?膵炎を発症すると、体が大変なことになってしまうことが理解できたと思います。膵炎は規則正しい生活習慣である程度は予防でき、早期発見、早期治療をすることでちゃんと治るようですね。腹痛を甘く見て放っておくと、後々後悔することになるかもしれないので、膵炎が疑われる症状が見られる場合は、早めに専門医を受診するようにしましょう。