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帯状疱疹は顔にも出来る!重症化すると顔面神経麻痺や失明!?痛みやかゆみなど4つの初期症状を知り、早期治療を目指そう!

帯状疱疹は身体だけでなく、顔、特に目の周りなどにもできやすく、重症化すると目、耳、脳まで影響することもあるそうです。早期に治療することで症状が軽く済み、合併症や後遺症である帯状疱疹後神経痛を防ぐことにもつながります。帯状疱疹の症状や治療法について詳しく見てみましょう。



顔にも帯状疱疹ができる?

帯状疱疹とは、身体の左右どちらかに、神経に沿った形で帯状に現れる皮膚疾患です。全体の約半数が上半身に発症し、胸から背中にかけて現れることが最も多いのですが、顔面、特に眼の周りも出来やすい場所とのことです。

実は顔に出来る帯状疱疹というのは、重症化すると顔全体のさまざまな機能に影響を及ぼすことがあり、とても怖い症状なのです。痛みだけでなく顔面神経麻痺を起こしたり、難聴、脳にも影響を及ぼす可能性もあります。また、目の神経に影響すると最悪の場合、失明する恐れもあるそうです。

顔に帯状疱疹が出来た場合の症状を知り、早期に治療を受けることができれば重症化を防いだり、後遺症が残らずに済むかもしれません。では帯状疱疹の症状や治療法を解説します。

帯状疱疹とは?

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皮膚湿疹の一つ

身体の左右どちらかにピリピリ・チクチクと刺すような痛みが出て、そのうちにプツプツと赤い斑点と水ぶくれが帯状に現れます。湿疹が帯状に現れることから、「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」という病名で呼ばれています。

帯状疱疹は、水疱瘡を起こすウイルスと同じ「水痘・帯状疱疹ウイルス」によって起こる病気です。水疱瘡は子供の頃にかかって1週間ほどで治りますが、ウイルスは消滅せずに身体の中に潜んでいます。この潜んでいたウイルスが復活して再度活発になるために、帯状疱疹を発症してしまうそうです。

免疫低下時になりやすい

帯状疱疹の発症年齢は50~70代の方に多く見られるのですが、最近は20~30代の若い方にも増えているそうです。過労やストレスが原因で免疫力が低下すると、ウイルスが復活してしまうのです。小学生でも運動会の練習や、受験勉強の疲れやストレスが引き金になることもあるそうです。

免疫力低下の原因は、過労やケガ、大きなストレス、病気、手術、免疫抑制剤の使用、高齢化などがあります。免疫力が下がることで復活したウイルスが活動を再開し、皮膚に帯状の水ぶくれを作ります。

3週間~1ヶ月で治癒する

帯状疱疹は、まず始めにピリピリチクチクとした痛みがあります。痛みが数日~1週間ほど続くと、今度は赤い斑点ができ、それが水ぶくれになります。赤い水ぶくれが帯状に広がり、やがて膿を持ちます。これは1週間ほどで破れて、ただれや潰瘍となり、さらに1週間ほどでかさぶたになります。

発症してから3週間~1ヶ月で治り、一般的に皮膚症状が治まれば痛みもなくなるものです。しかし、重症な場合には後遺症として神経痛が残ることがあり、これを「帯状疱疹後神経痛」と言います。

跡が残ることも

帯状疱疹で皮膚の症状が重い場合には、水ぶくれのあとにただれ(潰瘍)となり、かさぶたが取れても傷跡が残ってしまうことがあります。傷跡とまでいかなくても、シミ程度のものが残ることも多いようです。

シミ程度のものであれば、肌はターンオーバーを繰り返して新しい皮膚に生まれ変わっていますから、3ヶ月~半年ほどで気にならない肌へと治るそうです。潰瘍となって傷跡になってしまった場合も、医療レーザーによる治療などの方法もあります。通常のケアとしては皮膚の清潔を保ち、バイ菌を防ぎ、皮膚の保護を第一と考えたケアを心がけましょう。

帯状疱疹の初期症状

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かゆみ

赤い斑点が現れる前に皮膚のかゆみや違和感を感じることがあります。また、赤い斑点が出ても症状がかゆみ程度しか起こらない場合もあるそうです。すると見た目の症状からは虫さされやかぶれと間違えやすく、そのために受診が遅れてしまう方も多くいます。

虫さされやかぶれだったら、赤い斑点のできる場所に規則性はありませんが、帯状疱疹の場合は身体の片側だけ、帯状に出るなどの特徴がありますから、ある程度の目安にはなるでしょう。少しでもいつもと違う感じがしたら、皮膚科を受診するようにしましょう。軽い症状のうちに治療を始めるのが効果的とのことです。

痛みと腫れ

やはり赤い斑点が出る前段階の症状として、かゆみだけでなくピリピリとした神経痛のような痛みが出ます。まだ皮膚に異常が見られないので、身体に出た場合には神経痛と勘違いされて整形外科を受診してしまう方もいるようです。これが顔に出た場合には片側の眼が痛いと感じて眼科にかかってしまったり、あご周辺に痛みを感じた場合には歯科を受診してしまったりすることも多くあります。

実はこの段階で皮膚科を受診すれば、早期治療が始められるので、重症化が防げるそうです。帯状疱疹ウイルスは神経を壊しながら皮膚に向かっているので、症状が出ている部分にアルコール綿を当てると、その部分だけは冷たさを感じなっていることが分かり、帯状疱疹かどうかが診断できるそうです。

頭痛

帯状疱疹が顔にできた場合、赤い斑点が出る前に顔の片側だけに頭痛が起こることがあります。片側だけ痛くなる偏頭痛は、頭部の血管の拡張によって起きるといわれています。しかし帯状疱疹は神経がウイルスによって刺激を受け、血管周辺に炎症を起こしているために血管が拡張して偏頭痛が起こっているのだそうです。初期症状としては、しびれや違和感などと併せて起こることがあるようです。

顔の帯状疱疹の症状

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表情筋の麻痺や痺れ

水痘帯状疱疹ウイルスによって顔面神経が障害されると、顔面神経麻痺が起こります。表情筋という顔の筋肉の片側に麻痺が起こってしまうので、顔の外観が大きく歪んで見えます。

神経が障害される部位によって出てくる症状や程度は異なります。主な症状はまゆげ・まぶたが片方だけ下がる、目を完全に閉じられないので乾燥して痛む、笑ったり話したりすると顔が歪むなどです。口に入れた飲み物をこぼしてしまうなども見られます。

顔面の神経は障害されても自然回復が望める場合もあるので、原因によっては経過を見るだけこともあるそうです。自然回復が見込めなくなった時点で手術などの治療方法が選択されることになるそうです。

耳の異常

頬・下あご・耳から首や肩にかけて帯状疱疹ができ、帯状疱疹ウイルスが内耳や顔面神経に感染する疾患を「耳性帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)」と言います。

はじめに耳痛や頭痛が起こり、次に耳の穴の近くに赤い発疹や水疱がたくさん出来ます。激しいめまいや耳鳴り、難聴が起こり、顔が強張ったり、眼を開けたり閉じたりができなくなるなどの顔面神経麻痺が起こるのが特徴です。皮膚の症状が治まってもめまいなどは残ることがあります。

味覚と唾液分泌の異常

顔に帯状疱疹が出た場合、顔の至る部分に障害が出る可能性があるのです。顔面神経麻痺が起こると、味覚を伝達する神経経路が異常をきたすことで、麻痺を起こしている側の舌が味覚障害を起こしたり、やはり片側からの唾液の分泌が低下するので口の中が乾いてしまうなどの症状に陥ることがあります。

目の異常

目の周囲や額に帯状疱疹ができて、顔の神経が侵されると、目の角膜や網膜に炎症を起こすことがあります。症状としては、目の痛み・まぶしさ・涙が出るなどで、進行すると視力が低下することもあります。炎炎症が視神経にまで及んでしまったり、角膜に孔が開くほど重症化すると、最悪の場合失明することもあるそうです。

脳血管障害

海外の研究機関の報告に、帯状疱疹にかかった後で、脳卒中(脳梗塞、脳出血など)という脳血管障害ののリスクが高くなるというものがあります。特に帯状疱疹が顔に出た場合にはリスクが高くなることが判明しています。帯状疱疹後の数日~3ヶ月くらいは注意が必要だそうです。

抗ウイルス薬で血用した場合は、脳卒中の発症リスクが半分に低下するので、早期に抗ウイルス薬による適切な治療を受けることも大切です。特に中高年になるともともと血圧が高いなどで、脳卒中に対する危険が高いことがありますので、注意しましょう。

帯状疱疹の治療法

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薬の服用

帯状疱疹の治療は、主として抗ヘルペスウイルス薬の内服して、ウイルスが増えるのを抑えることです。この薬は効果が出るまでに2~3日かかるので、それまでは皮膚症状が辛いことと思います。すぐに薬の効果が感じられなくても、医師の指示通りに服用してださい。

但し、腎機能が弱っていたり、腎臓の持病がある場合は薬の量を調節する必要がありますので、透析を受けている、腎臓が悪いといわれたことがある、むくみがあるなどの場合は、担当の医師に相談しましょう。

また、痛みや炎症のひどい場合には、抗ヘルペスウイルス薬に加えて、消炎鎮痛薬やステロイドの内服を併用することがあります。特に激しい痛みには、神経のまわりに直接、局所麻酔を注射する「神経ブロック」を行うこともあります。

入院

帯状疱疹が広範囲に出来ているような重症の方、重症になりやすい免疫力の低い方、激烈な痛みがあったり、顔に出来た場合には合併症を起こすこともあるので、そういった場合には入院で点滴による治療を行います。また39~40℃の高熱が出た場合にも入院治療となることが多いようです。

入院すると集中的に治療が行えますし、また、疲れているときに発症しやすいものなので、入院することが十分な休養になるという利点もあるようです。点滴治療のための入院ならば数日~1週間くらいの入院期間となることが多いそうです。

帯状疱疹はうつるの?

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帯状疱疹としてはうつらない

水疱瘡と違って空気感染することはないので、会社や学校を休む必要などはありません。但し、疲れやストレスが溜まって免疫力が下がっているときに発症しやすいと言われているので、十分な休息が必要です。

また成人の場合はすでに水疱瘡にかかっているか、予防接種をしているので、免疫が出来ているため、うつることはないでしょう。帯状疱疹として他人にうつることはほとんどありません。

水疱瘡としてはうつる

帯状疱疹の水ぶくれの中には、水痘・帯状疱疹ウイルスがいます。そのため、水疱瘡にかかったことのない人にうつって、水疱瘡の症状が出ることがあります。水ぶくれが治るまでは、水疱瘡にかかったことのない子供や妊婦に接触しないほうがいいでしょう。

妊娠中に帯状疱疹になっても赤ちゃんに影響することはほとんどありませんが、妊娠初期に水疱瘡にかかってしまうと、赤ちゃんが知能障害などの異常が起きる可能性があります。水疱瘡にかかったことのなく、予防接種も受けていない場合は、妊娠前に予防接種を受けておいたほうがいいでしょう。

まとめ

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帯状疱疹はとても痛み強いと聞くので、身体に出ても辛いのに、顔に出たらさらに辛そうですね。顔に出たことのある方に伺うと、頭からあごまで本当に顔の半分だけが耐え難い痛みに襲われるそうです。

顔にはたくさんの神経があるので、それらがそれぞれダメージを受けてしまうと、目・耳・口・表情などに影響が出て、重症化すると後遺症の可能性もあるそうです。これを防ぐには早期の適切な治療とのことでした。それには帯状疱疹の初期症状を知っておかなくてはなりません。

ぜひこちらの記事を参考に、帯状疱疹の前兆を見逃さないでください。そして、少しでもいつもと違った痛み、かゆみ、顔の半分だけに症状が出るようなことがあったら、皮膚科を受診しましょう。