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高熱と頭痛で立っていられない。その症状はインフルエンザでない!?咳や下痢に吐き気は?考えられる13の疾患と子供への対処法

高熱と頭痛が続くと、心配ですよね。特に子供の場合はとても心配だと思います。ここでは、高熱の原因と、高熱と頭痛を伴う疾患について、インフルエンザや髄膜炎についてと子供への対処法について詳しくみていきましょう。



高熱の原因

ウイルスや細菌などの病原体

ウイルスや細菌などの病原体が体に侵入してくると、それを排除しようと、免疫システムが反応して、侵入してきた微生物を特定して攻撃する能力をもつ物質や因子を作りだします。

細菌とウイルスでは、圧倒的にウイルスが多く、病原体が侵入すると、それに対抗しようとして体の免疫反応がおこります。発熱物質がつくられるのもそのひとつで、熱は体が戦っている証拠でもあり、免疫は活性化されます。

炎症や化膿

体が病原微生物の侵入や外傷によって損傷を受けると、その部位に炎症が起こります。損傷を受けた組織からさまざまな物質を放出され炎症が起こり、体の防御能が侵入した微生物を攻撃して殺したり、壊死した組織や損傷を受けた組織を処理したり、修復プロセスを始めたりします。炎症が進むと化膿が起こります。

炎症時には、血液の供給量が増加するので、感染部位付近の体表面が赤くなり、熱をもってきます。体温の上昇(発熱)は、感染症や外傷から体を守る反応です。化膿するとさらに高熱が出ます。

高熱を伴う疾患

ウイルス性の風邪から細菌性肺炎などの2次感染が起こると高熱が出ることがあります。アデノウイルスやEBウイルスでも高熱が1週間ほど続きます。細菌性感染症ではしばしば高熱がみられます。腎盂腎炎、骨髄炎、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)などでも高熱を引き起こします。

炎症疾患として、川崎病などでも高熱が出ます。リウマチ熱、関節リウマチ、白血病などの病気でも高熱が出ることがあります。

高熱と頭痛を伴う疾患

インフルエンザ

インフルエンザの症状は突然に始まる発熱、悪寒と体のどこかに感じる痛みです。吐き気や嘔吐で始まることもあります。鼻汁・くしゃみ・咳などの感冒症状は熱と痛みよりも遅れて始まるのがインフルエンザの特徴です。熱は低年令の人ほど高いのですが、どの年令の人でも普段の風邪の熱より高いです。

頭痛、咽頭痛、腹痛、腰痛、関節痛、筋肉痛など全身のどこにでも痛みが感じられます。痛みは熱と同時に始まることが多いのですが、熱に先行することもよくあります。

髄膜炎・脳炎

脳や脊髄の表面をおおっている髄膜にウイルス、細菌、真菌などが感染し、急性の炎症が起こる病気を髄膜炎といいます。頭痛が続き、発熱もあります。

脳炎は、脳の炎症性疾患の総称です。頭痛のほか、発熱、けいれん、意識障害などが起こります。原因となるのは、さまざまなウイルス、細菌、寄生虫ですが、他臓器での感染巣からウイルス血症、菌血症として髄膜炎になることもあります。

インフルエンザ、麻疹や風疹による急性脳炎のほか、多いのは単純ヘルペスウイルスによる単純ヘルペス脳炎です。ウイルス性髄膜炎、細菌性髄膜炎、ヘルペス脳炎では急激な頭痛、発熱、意識障害やけいれんが起こります。

急性咽頭炎

急性咽頭炎とは喉の粘膜やリンパ組織に生じる急性の炎症です。風邪ウイルスによるものが多く、最初はウイルス感染だけでも後で、細菌感染が生じることもあります。また、最初から細菌感染が起こることもあります。

急性咽頭炎の症状としては、喉が痛い、痰がでる、咳がでる、 発熱などです。

扁桃周囲炎

急性扁桃炎が悪化して、扁桃の周囲に炎症が広がった状態が扁桃周囲炎です。更に重症化すると膿が溜まる扁桃周囲膿瘍という状態になります。

症状としては喉の強い痛み、嚥下時や安静時の痛み、耳に響く痛み、口が開けにくくなる、飲み込めなくなるなどで、熱は出る時と出ないときがあるそうです。

慢性副鼻腔炎

慢性副鼻腔炎は急性副鼻腔炎が慢性化して生じることが多いです。副鼻腔炎の症状が2~3ヶ月以上続いた場合、慢性副鼻腔炎と診断されます。炎症が長く続くことにより、副鼻腔の粘膜が腫れたり、副鼻腔の空洞に膿がたまります。

慢性副鼻腔炎の症状としては、 鼻づまり、頭痛、また、炎症が起きているため熱が出ることもあります。鼻の中に悪臭を感じる、 嗅覚の低下、鼻水が喉に落ちるなどです。

急性扁桃炎

急性扁桃炎とは口蓋垂(のどちんこ)の左右に一個ずつある口蓋扁桃(一般には扁桃腺)に急性の炎症が起こる病気です。健康な人にも扁桃には色々な細菌がもともといますが、風邪ウイルスの感染や疲労がきっかけとなり、いつもはおとなしくしている細菌が増殖し、急性扁桃炎を発症します。

急性扁桃炎の症状は、 発熱(38℃以上の高熱が多い) 喉の痛み、飲み込む時の痛み、痛くて食事が入らない、体がだるい、 悪寒などです。

脳出血

脳卒中には、虚血性の脳卒中と出血性の脳卒中があります。虚血性の脳卒中は脳の血管が詰まって起きるもので、出血性の脳卒中は血管が切れて起きるものです。脳出血は後者に含まれ、長年の高血圧や生まれつきの脳の血管の病気のために、血管のもろい部分が破れて、脳内に出血する病気です。

脳出血の症状は、出血の程度や場所によって異なります。脳出血の場所が運動の中枢であれば手足の麻痺が、言語の中枢であれば言語障害が起きてしまいます。脳出血が起きた場合、出血が少量であれば軽い頭痛や吐き気を感じます。出血の量が多くなるにつれて意識障害が起き、多量の出血になると昏睡状態となり生命の危険が生じます。

神経梅毒

梅毒は梅毒スピロヘーターと呼ばれる病原微生物によって感染します。性行為による感染が主で、病原体は、性交によって体の中の小さな傷口から体内に入り込みます。現在では、あまり梅毒は耳にしませんが、外国や一部の場所では、まだ梅毒は残っています。

梅毒の症状は、四期に分かれていて、第二期にあたる感染後三ヶ月ほどでは、全身に赤い発疹ができます。アトピーや汗疹(あせも)の症状に似ていることもあります。同時に、風邪のような発熱をともなって倦怠感や疲労感に襲われます。

第四期の神経梅毒は末期症状です。神経梅毒は神経系に起こる梅毒で、梅毒を治療しないでいると約5%の人に現れますが、先進国ではまれです。脳や脊髄に多くの重大な障害が起こり、思考、歩行、会話など日常生活の活動に支障が生じます。慢性型の髄膜炎となり、脳や脊髄を侵すこともあります。

性器ヘルペス感染症

性器ヘルペスは、主に単純ヘルペスウイルス2型が原因で、性器やお尻の周辺に水ぶくれができる病気です。性的な接触によってウイルスが感染する、性感染症の一つです。性器ヘルペスは男性よりも女性に多く、全体では女性が男性の約2倍とされています。

症状としては、感染してから4~10日の症状がない潜伏期の後発症します。38℃以上の発熱がみられることもあります。最初に急に感染部位にかゆみを感じ、すぐに小さな水ぶくれ(水疱)が密集してたくさんでき、その後水ぶくれが破れ、びらん、潰瘍となります。女性では、とても痛くて排尿ができないほどになります。脚のつけ根の鼠径リンパ節が腫大して痛みを伴います。薬物で治療すると1週間くらいで治すことができます。

伝染性単核球症

エプスタイン

バーウイルス( EpsteinBarrvirus : EBV )は、ヘルペスウイルスの仲間に属し、世界中で見られるウイルスです。一生の間に、大部分の人はEBV に感染します。思春期や若者時代に初めてEBVに感染した場合には、35~50%が、伝染性単核症になります。伝染性単核症の症状は、発熱、喉の痛み、およびリンパ節の腫れです。発熱は、見られない場

合もありますが、発病から4~8日目が最も高熱で、以後は徐々に下がって来ます。また、感染の主要な経路は、感染者の唾液との濃密な接触と考えられています。例えば、キスなどによって、感染者の唾液が口などの粘膜に付着することにより感染することになります。

感染してから症状が出現するまでの期間である潜伏期間は、4~6週間です。

肺炎

肺炎の中でもマイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという微生物によって引き起こされます。症状としては、まず、発熱や頭痛を伴った不快な症状が3、4日続きます。その間に咳がだんだんひどくなってきます。最初は乾いた咳で痰も少ないですが、だんだんと痰も出るようになり、痰に血液が混ざってくることもあります。発熱や他の症状が消えても、咳はひどくなってきます。

マイコプラズマ感染症となった子供の25%が、吐き気、嘔吐、下痢などの消化器症状を起こします。また、中耳炎・鼓膜炎などの耳の炎症を起こしている場合があります。筋肉痛・関節痛・発疹などが出現する場合もあります。

急性肝炎

急性肝炎は肝細胞に肝炎ウイルスにより急性の炎症が起こるものです。多くはインフルエンザのような、または風邪のような症状で始まります。

具体的な症状としては、全身倦怠感、発熱、筋肉痛、嘔吐、悪心、腹痛、食欲低下などです。

その後黄疸が出現し、白眼や皮膚が黄色になり痒くなってきます。多くの場合数ヵ月で軽快します。しかし、症状は軽快するものの、肝機能を示す血液検査の数値が正常化せず、慢性肝炎になる人がいます。

腎盂腎炎(じんうじんえん)

腎盂腎炎は腎盂という尿の集まる場所の細菌による炎症です。原因の多くは膀胱炎の菌が尿管を遡って腎盂にまで到達してに起きます。腎盂腎炎は細菌が原因のために高熱(38~39℃)、悪寒、背中の痛みなどの症状があります。

腎盂腎炎の治療薬は細菌を殺すための抗生物質です。腎盂腎炎は症状が激しいのですが、きちんと治療すれば腎機能の低下を起こすことはありません。

小さい頃に高熱を繰り返す時や咳や鼻水のような風邪症状も無いのに高熱があるときには、一度膀胱尿管逆流による腎盂腎炎を疑ってみる必要があります。

腰痛

腰痛に発熱がある場合、風邪を含めて感染症などが腰痛を起こさせている可能性があります。腰痛と発熱を合併する場合、整形外科的には化膿性脊椎炎と腸腰筋膿瘍が考えられるそうです。さらに随伴する症状があればインフルエンザや虫垂炎も考えられます。

インフルエンザとは?

インフルエンザの症状

インフルエンザは、ウイルス感染による病気で、世界中でみられる流行性感冒でA型、B型、C型の3つがあります。そのうちA型とB型は重症化すると肺炎や脳症、心不全などを併発して死に至ることもあります。特にA型の場合、10~30年に一度新型が出現して大流行し、多くの人が亡くなります。

感染からおよそ1日後に症状が出始め、感染後2、3日で体内のウイルスの数は最大になります。症状としては、感染して1、2日後に体のだるい感じや寒気、喉や鼻の乾いた感じなどの前駆症状が出ます。

その後、突然38~40℃の高熱が出て、強いだるさや筋肉痛、関節痛などが出ます。普段健康な若い人でも寝込んでしまうほどの症状が3~5日も続きます。解熱薬などで解熱しても何度も再発熱し、体力の消耗はさらに強くなります。体力の回復には1~2週間が必要です。

インフルエンザの検査

インフルエンザの診断は、高熱や咽喉の痛み、関節痛などの症状により疑い、簡易測定キットを用いて、ウイルスの存在の有無により診断されます。

鼻腔ぬぐい液や咽頭ぬぐい液、鼻腔吸引液を滅菌した綿棒や吸引用チューブで採取して、これをパネルの検体添加部に添加すると30分程度で結果が出ます。キットのAやBのところに沈降線が形成されれば陽性で、そのウイルスに感染していると診断できます。

ただし、十分なウイルス量がないと沈降線ができないので、感染初期では偽陰性となることもあり、後日再度検査されることもあります。

髄膜炎とは?

髄膜炎の原因

髄膜炎の病原にはさまざまなウイルス、細菌、寄生虫などがあげられ、他臓器での感染巣からウイルス血症、菌血症として、また、特発性に髄膜腔へ侵入するといわれています。

病因からみた主な髄膜炎は、ウイルス性、細菌性、結核性、真菌性で、このほか、寄生虫、髄膜がん腫症(がん性髄膜炎)などによる髄膜炎もあります。

髄膜炎の症状

髄膜炎は持続する頭痛を主な症状とし、発熱、項部(うなじ)硬直などの髄膜刺激症状、髄液細胞増加などが認められます。発熱、頭痛、意識障害、けいれんなどが急性に現れたか、あるいは亜急性、慢性に起こってきたかに注意する必要があります。

細菌性髄膜炎やウイルス性髄膜炎は急性に起こり、結核性・真菌性髄膜炎は亜急性であり、遅発性ウイルス感染症は慢性に数年かけて発症するそうです。進行すると、深い意識障害、けいれんなどの症状を示すことがあります。

子供の高熱を伴う頭痛の対処法

インフルエンザや髄膜炎の疑い

インフルエンザの季節に子供が急に熱をだしても、多くの場合、夜なら翌日まで待てることがほとんどです。急な熱のあがり始めに、子供は不機嫌になり頭痛や腹痛を訴えたり、吐き気をもよおしたり、手足が冷たくなり震えだしたりしますが、30分~1時間程度、熱があがり切ってしまうまで様子をみていると落ち着いてきます。

ただし、しばらく様子をみていても、熱以外の症状が治まらないとき、けいれん(ひきつけ)をおこしたとき、どうも様子が変なときは曜日時刻にかかわらず受診出来る病院で診てもらうようにしましょう。

インフルエンザ自体は、ほとんどの健康な子供の場合薬を飲まなくても安静にして水分や栄養の補給に気をつけていれば5~7日程度で自然に治ってしまいますが、タミフルやリレンザなどのインフルエンザに対する薬が使用されることで、明らかに症状が軽くすむことが多くなり、中耳炎や肺炎などの併発症も減っています。

発熱、頭痛、項部硬直などの髄膜刺激症状、あるいは発熱、意識障害、けいれん、髄膜刺激症状などが現れた場合、髄膜炎が疑われます。

焦らず小児科へ

発熱してすぐに受診しても、インフルエンザなのか他の原因なのか診断を確定出来ないことも多く、特に夜間など熱の出始めの辛いときに移動したり診察を待ったりすることは子供の負担になり自宅で安静にしていた方が良いと思われることも少なくないそうです。

インフルエンザの場合は、慌てず焦らず小児科を受診しましょう。髄膜炎の場合は、診断に髄液検査、頭部CT・MRI・脳波検査、病原検査が必要であり、加えて意識障害、けいれん、呼吸管理などに迅速に対応できる高次医療機関の神経内科や感染症科などの内科、小児科の受診を速やかに受けましょう。

まとめ

高熱と頭痛を伴う病気はいろいろありますね。それぞれの症状に当てはまる場合は、各診療科を受診してくださいね。重症化する場合もあるので、早めの受診をお勧めします。子供の場合、とても心配になりますが、まずは様子を見て焦らず小児科などを受診しましょう。