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麻黄湯はインフルエンザに効果があるの?!4つの作用や注意しておきたい飲み合わせなど詳しく説明します!

風邪やインフルエンザに罹った時、あなたなら薬は何を飲みますか?実は麻黄湯という漢方薬は、風邪やインフルエンザに優れた効果を持っていて、市販薬や西洋薬にも劣らない作用を持っている優れものなのです。漢方薬というとなんとなく効かないというイメージがある方は多いと思いますが、麻黄湯には裏付ける
データもあるのです。ここでは麻黄湯に関する基礎知識から、購入方法に至るまでご紹介したいと思います。



麻黄湯

麻黄湯は主に風邪の初期症状に用いられ、悪寒のするときに効果的な漢方薬です。麻黄湯には汗をかきやすくする発汗作用があり、体の熱や腫れ、あるいは痛みを外へ発散して風邪などの症状を治します。

例えば、かぜの引き始めでゾクゾクするとき、発熱や節々の痛みがある場合に向いています。同じような症状の出る、インフルエンザにも有効だといわれて注目されています。他に、喘息、気管支炎、関節リウマチなどにも使う事があります。

この麻黄湯は体質によって合う場合と、合わない場合があり症状に応じて服用することが大切です。また、漢方薬とはいってもお薬なので副作用や服用にあたって注意が必要な場合もあります。麻黄湯について作用や使い方、どのように入手したらよいかまでお伝したいと思います。

さらに、インフルエンザに効果的だと言われているのはご存知でしょうか。タミフルやリレンザなどと比べて麻黄湯は効くのか気になりますよね。ここでは、臨床のデータを紹介しつつ、本当に効果があるのか真相にも迫りたいと思います。

麻黄湯が向いている人

回復の早い子供

麻黄湯は比較的体力があるタイプに効果があるとされています。そのため、もともと元気な子で回復が早いタイプの子供の場合には向いていると考えられます。小児科でも、麻黄湯は処方される事があり、風邪のひき始め、頭痛、鼻詰まりがある時にも処方する医師もいるようです。

麻黄湯が向いている子供の症状としては、熱が出て布団を跳ね除けるような場合とも言われています。ただし、子供の場合は体調に合わないと副作用が強く出たり、また味が苦手で飲みたがらなかったりする可能性もあるため、医師の指示に従って服用するようにしてください。

胃腸が丈夫な人

麻黄湯は名前の通り「麻黄」という生薬が主体となっています。この麻黄は胃に普段がかかりやすい成分であるため、胃が弱い人には向きません。もともと胃が丈夫な人には麻黄湯は向いているといえます。

もし、胃腸はもともと弱い方ではないけれど、風邪をひいて弱ってしまっているような場合は、麻黄附子細辛湯という類似の処方があります。麻黄湯を服用してから、胃腸が気持ち悪くなるケースもあるので気を付けましょう。一般的に、漢方は服用開始時にむかついたり、少し飲みにくいと感じる場合がありますが、次第に慣れてくるといわれています。

体力がある人

漢方には体質によって合うか合わないかがあり、これを適応証ともいいます。麻黄湯の場合の適応証(体質)は、表証(急性期)、実証(体力充実)、寒証(悪寒)となります。体力充実ということで、体力のある人に向いている漢方です。もともと、どちらかというとがっちりしていて、元気なタイプというイメージです。

逆に、もともと体力がない虚証のタイプには向きません。体が弱い、胃腸が弱い、体力が衰えているという方は、麻黄湯を服用して具合が悪くなったりする場合もあるので気を付けましょう。

体力のある無しは、汗をかいているかどうかでチェックすることができます。かぜの初期によく使われる葛根湯や麻黄湯などは、汗をかいていない症状で使われます。体力がある人は汗をかきにくいのですが、もともと体力がなく虚弱な場合は、風邪の初期症状で汗がもれるように出てきてしまうといいます。

麻黄湯が処方される病気

風邪

風邪といっても鼻風邪、熱の出る風邪、のどの痛みなど症状は様々にありますよね。漢方の世界では、風邪の場合に、「傷寒」か「温病」と区別して合った漢方を選ぶようにします。

中でも、ひどい寒け、肩や背中のこわばり、汗をかかない、鼻水や痰はさらさらと水っぽく透明、といった症状がはっきりしているタイプの風邪を「傷寒病」と呼びます。この「傷寒病」の治療には、「麻黄湯」や「葛根湯」などの漢方薬を用います。麻黄湯は症状が強く、咳を伴う場合に適していると言われています。

風邪の初期には総合感冒薬を飲むと逆に解熱鎮痛剤の解熱作用によって、体温のセットポイントを下げてしまうため、菌やウイルスと闘う免疫力が落ちてしまうといわれています。しかし、麻黄湯には逆にこの体温のセットポイントを上げる作用があるため、免疫を下げずに風邪を治療する事ができるのです。

インフルエンザ

インフルエンザにも麻黄湯が効果があるということが近年話題となっているのはご存知でしょうか。実は、麻黄湯は抗ウイルス作用も確認されているお薬なんです。しかもタミフルなどの抗ウイルス薬とは作用が異なるため、タミフル耐性のウイルスに対しても麻黄湯は抗ウイルス作用を発揮できるというのです。

インフルエンザでよく処方されるタミフルなどの抗ウイルス薬はウイルスの増殖を抑えることはできますが、直接のどの痛みや、筋肉痛などの症状を抑えることはできません。しかし、麻黄湯の場合は、これらのつらい症状に対しても効果があるため、免疫賦活作用と合わせてインフルエンザに対する優れた薬であると言われています。

気管支炎

麻黄湯は咳に対する効果があります。そのため、気管支炎に対しても効果があるとされています。これは、含まれている「麻黄」には強力な鎮咳作用(咳を止める作用)があり、「麻黄湯」にはさらに「杏仁」が加わることで鎮咳作用がより強力になります。また、「甘草」にも鎮咳作用があり、これらが合わさって働くことで咳にはよく効きます。風邪の治療だけでな

く、咳を伴う気管支炎の治療もできる漢方薬なのです。

ただし気管支炎は場合によっては症状が悪化して、抗生物質などによる治療が合わせて必要な場合もあるため、服用にあたっては医師や薬剤師に相談してから服用するようにしましょう。

リウマチ

麻黄湯は、風邪やインフルエンザのような消耗性の疾患以外にもリウマチに効果があるお薬です。効能効果にも、「悪寒、発熱、頭痛、腰痛、自然に汗の出ないものの次の諸症。 感冒、インフルエンザ(初期のもの)、関節リウマチ、喘息、乳児の鼻閉塞、哺乳困難。」(医療用ツムラ)となっており、関節リウマチに用いることが可能です。

麻黄湯には発汗させる作用があるため、これによって体内に溜まった熱や痛みを発散させて和らげる効果があるとされています。関節リウマチは朝方などに痛みが強くなる病気であり、痛みに悩んでいる方の中には漢方を試してみたいという方も多いかと思います。ただし、リウマチに対しては、専門のリウマチ薬や免疫抑制剤などを使うことのが一般的ですが、漢方治療を試してみたい方は医師に相談されると良いかと思います。

麻黄湯はどんな作用がある?

風邪の諸症状を和らげる作用

麻黄湯は漢方薬でありいくつかの成分が合わさって働くことで様々な症状に効果が期待できます。風邪といっても、鼻水、熱、のどの痛み、咳など症状が様々に出ることがありますが、麻黄湯は一つでこれらの複数の症状を抑えることができるお薬なのです。汗を出させることで熱や痛みを和らげてくれる麻黄湯には、生薬と呼ばれる天然由来の成分が含まれています。生薬としては次の4種類が配合されています。

・麻黄(まおう)

・桂皮(けいひ)

・杏仁(きょうにん)

・甘草(かんぞう)

これらを組み合わせることで、熱や痛みに効果的に働きます。麻黄湯という名前の通り、主薬となる生薬は麻黄です。この麻黄やシナモンで知られる桂皮には、発汗作用があります。また、麻黄には気管支を拡張させる有効成分の「エフェドリン」が含まれているため、咳にも効果があるのです。発汗作用によって次第に熱も下がり、風邪の諸症状を和らげる作用がある漢方薬だと言えます。

熱が出すぎないようにする作用

麻黄湯は、汗をかけず、熱が中にこもってしまった状態で、寒気がする人に効果があり、発汗させることで中に溜まった熱を外にだす処方です。服用すると暑くなって熱が上がったように感じることもあります。

風邪の初期に服用することで、中にこもった熱を汗として出していくため、熱が高く出過ぎないようにする作用が期待できます。しかし、もともと体力がある方は熱を汗として出して解熱していくことができるのですが、体力がない方や、熱性けいれんの既往のある方や、合併症を

持っている方など、熱を上げられない方は、麻黄湯を服用して逆に体力を消耗してしまう可能性もあるため注意が必要です。

関節の痛みを軽減する作用

麻黄湯には、痛みを取る作用があります。これは、含まれる生薬成分である「麻黄」と「桂皮」には発汗・発散作用があるため、病因を発散して追い出すような働きをします。この作用によって痛みを和らげてくれるのです。

関節痛の痛みに効果があるということは、臨床的なデータでも立証されている事実です。インフルエンザでの関節痛症状に対して、麻黄湯投与群の方で、有意に早い改善効果が認められたというのです。

インフルエンザだけでなく、関節リウマチの関節の痛みにも効果のあることがわかっており、麻黄湯は熱などの風邪の症状だけでなく、痛みにたいしても有効な漢方薬だと言えるのです。

頭痛や咳を鎮める作用

麻黄湯は、その含まれる生薬成分が組み合わさって働くことによって、頭痛や咳を鎮める作用もあります。一般的には、風邪のひき始めでゾクゾク寒気がし、発熱やふしぶしの痛み、頭痛などをともなうときに用いるお薬です。

咳に対しては、麻黄に含まれるエフェドリンが気管支拡張作用を有するため喘息、気管支炎の咳に効果があります。ただし、喘息や気管支炎については医師による診察が必要な場合もあるので、症状の改善が見られない場合は相談するようにしてください。

風邪だけでなく、そのような症状をともなうインフルエンザであっても有効です。そのほか、鼻づまり、関節リウマチ、喘息などにも用いますが、体の弱っている虚弱な人には合わないので体質にあわせて服用することが必要です。

麻黄湯は総合感冒薬とは違い眠気が出る成分も入っていないことから、働いている方で眠気が出ないタイプを服用したい場合にもおすすめです。

服用時の注意点

ごく初期のうちに飲む

麻黄湯を服用するには、飲むタイミングが大切になります。風邪やインフルエンザなどの初期に有効な漢方薬であり、ゾクゾクした寒気があるものの、発熱や頭痛があって自然に発汗がない場合は麻黄湯があっています。

ひき始めでゾクゾクした寒気があって、汗をかいてない状態かどうか、ということがポイントです。インフルエンザであっても症状が出ても初期2日くらいで飲むのが効果的だと言われており、時間が経ってしまった風邪やインフルエンザの症状に対しては効果があまり期待できないのです。飲み始めて寒気がとれて熱が下がってきたら飲むのを中止するようにしましょう。

体力がある状態で服用することが大切なので、風邪をこじらせて消耗してしまった状態で服用するのはおすすめできない漢方薬です。服用するなら風邪のひき始めのごく初期のうちに飲みましょう。そのためにも、麻黄湯は常に家に常備薬として置いておくとすぐに飲むことが出来るので安心ですね。

寒気が消えるまで温かくする

麻黄湯は風邪やインフルエンザの初期の寒気があるときに飲むのがおすすめです。熱を下げたり、痛みを取り、免疫作用を賦活させるためにも体を温めて熱を外に出す作用があるのです。

そのため、服用してからは寒気がきえるまで温かくして、より汗をかきやすくしておくと良いと言われています。

部屋の温度を温かくしたり、布団にしっかり入って体を冷やさないようにしましょう。熱いからといって薄着や布団をかけずに寝るのは禁物です。また、麻黄湯を飲むときに水ではなく、お湯に溶いて飲むのも効果的です。体が芯から温まってくるのを感じられると思いますよ。

汗をかいたら着替える

麻黄湯を飲むと、とにかく汗をよくかくようになります。その汗は熱をとるために必要なものですが、濡れた衣服のままずっと過ごしていると外から冷えてきてしまい、寒気を感じたり、風邪の治りを悪くさせてしまいます。皮膚の汗は体を冷やす作用があり、体が寒いと判断して熱がまたぶり返してしまうかもしれません。下着が汗で湿ってきたら、こまめに着替えるようにしましょう。

逆に汗をかきやすく、汗が沢山出すぎて疲れてしまうようならば、その時点で服用を中止するようにしてください。汗をかきすぎると体力を消耗してしまいます。熱が下がってきた場合も同じく服用をやめてよいでしょう。

お湯に溶かして飲む

麻黄湯は名前に「湯」と入っているように、煎じて湯に溶かして飲むと効果的な漢方薬です。病院で処方される漢方薬は、飲みやすいようにエキスを顆粒状にしたエキス剤が使われています。そのまま服用しても効果はあるのですが、お湯に溶かした状態で飲むと溶けが早く、吸収でも早くなるので効果が良くなります。

また、お湯で飲むこと自体が、体を温める作用があるため、体を温める麻黄湯をお湯で飲むとさらにパワーアップして効いてくれるという訳です。面倒であれば、顆粒のままぬるま湯で飲んでも構いません。お湯に溶かして飲む場合は、コップ1杯くらいのお湯に溶いて全部飲みきるようにしてください。

妊婦さんは服用NG

妊婦さんは風邪をひいたときに、薬が飲めなくて困りますよね。西洋薬だと心配だということで漢方薬なら安心だと思っている方もいるかもしれません。しかし、注意して欲しいのは漢方薬でも妊娠中に服用してはいけないタイプがあるのです。麻黄湯も妊婦さんにNGな漢方薬の一つです。

漢方の考え方では、妊娠中には「発汗、瀉下、小便の利は禁ずる」というのがあります。過度の発汗は妊婦さんには良くないのです。麻黄を含む麻黄製剤は発汗を促します。成分であるエフェドリンは末梢循環を損ない、胎児胎盤系の血行障害を生ずる可能性があるといわれています。

このため、妊娠感冒では麻黄湯は禁忌と考えるべきだとされています。妊娠中の風邪については、産婦人科医に相談の上で、適切なお薬を飲むようにしてください。

麻黄湯と抗インフルエンザ薬の比較報告

タミフルやリレンザと効果を比べると?

インフルエンザによく使われている西洋薬は「タミフル」や「リレンザ」があります。インフルエンザに罹ったことがある方は服用したことがある方も多いでしょう。

これらの抗ウイルス薬と比べて、麻黄湯は効果はどうなのでしょうか。漢方薬というと効果が弱いイメージがあるかもしれませんが、実は効果は同等だったという結果が得られているのです。また関節痛についてはむしろ麻黄湯の方が効果が高かったという報告まであるほど、麻黄湯の効果は西洋薬にも劣らないと言われているのです。

解熱スピードや諸症状には同等の効果

小児科のクリニックにおける臨床試験の結果で、インフルエンザA型、B型を発症した小児に対して、タミフルと麻黄湯を投与したグループに分け、インフルエンザウイルスが消失するまでの時間を比較したところ、ほとんど差がなく同等の効果が見られたと報告があります。

また、別の報告で日本臨床内科医会インフルエンザ研究班が行った2006年~2007年シーズンの臨床データでも、タミフル、リレンザ、麻黄湯では、投与開始から解熱までの時間に差はみられなかったと言われています。

このように、解熱スピードや諸症状にたいしてタミフルやリレンザと麻黄湯は同等の効果があるお薬なのです。データを伴っている確かな効果の期待できる漢方薬なのです。これまでの漢方薬のイメージが変わってきますよね。

関節痛では麻黄湯の勝利

上記と同じデータから、関節痛の症状に対しては、麻黄湯の方が効果が高かったことがわかっています。関節痛については、麻黄湯投与群の方で、有意に早い改善効果が認められたというのです。リレンザやタミフルなどの抗ウイルス薬は、ウイルスの増殖を抑える作用はあっても、直接的に熱や痛みを取る作用はありません。麻黄湯は免疫賦活作用がありながらも、同時に熱や痛みなどを取る対症的な効果も得られるのです。

その他、筋肉痛について、投与群の方で早い改善傾向にありましたが、有意な差は無かったそうです。医師のコメントでは、症例がもっと多ければ、有意な差のつくデータになったかもしれないと言われています。

これまで、インフルエンザというとタミフルやリレンザを使うのが当たり前でしたが、今後は麻黄湯という選択肢があることを思い出して欲しいと思います。

麻黄湯と飲み合わせ

抗ウイルス薬はOK

抗ウイルス薬と麻黄湯は併用して飲むことができます。それどころか、併用したほうが効果が良かったという報告もあるのです。

臨床のデータによると、小児患者に抗インフルエンザ薬と麻黄湯を一緒に処方したところ、それぞれの単独処方より発熱持続時間が短くなったとい報告もあります。また、副作用のうち興奮やめまいが減ったとも言われているのです。

併用して治療するか、どちらか単独で治療するかは医師によって患者さんの状態をみて判断されます。もし、麻黄湯を試してみたいという方は医師にその旨を伝えてみると良いでしょう。

保険適応にもなるので、一緒に処方してもらえるかもしれません。

市販薬は以下に注意

麻黄湯は併用してはいけない市販薬もあります。飲み合わせに注意すべきなのは、その他のマオウ剤(麻黄を含む漢方薬)、市販薬の咳止めや風邪薬などのエフェドリン類含有製剤に注意が必要です。また、医療用のお薬では、甲状腺製剤(チラーヂン)、カテコールアミン製剤(アドレナリン、イソプレナリン)、テオフィリン(テオドール)、甘草含有製剤、グリチルリチン(グリチロン等)などが併用にあたって注意が必要です。

これらは一緒に服用すると副作用が強く現れることがあり、併用する場合は医師や薬剤師に相談するようにしてください。また、持病で他に薬を飲んでいる方は先にチェックしてもらうようにしましょう。

葛根湯はNG

葛根湯も風邪の初期に効果的な漢方で有名ですね。風邪をひくと、早く良くなりたいが為に、いろんな薬を飲んで治そうと思ってしまうかもしれませんが、飲み合わせが悪い場合もあるので注意が必要です。漢方同士の併用も注意しなければなりません。

葛根湯にも麻黄が含まれているため、麻黄湯と一緒に服用すると副作用が強く現れる可能性があります。また、葛根湯と麻黄湯は同じ風邪の初期症状に効果的な漢方薬とはいっても、適応になる証が異なります。風邪の初期に効くという点では葛根湯と似ていますが、葛根湯の証よりもさらに丈夫なタイプの方に用いられます。

葛根湯にはエフェドリンが含まれています。エフェドリンとは興奮作用があり過剰摂取してしまうと危険です。たくさん飲んでしまうと精神を興奮させる作用があります。

くれぐれも早く治したいからといって葛根湯と麻黄湯は一緒に飲まないようにしてください。

麻黄湯の副作用

不眠や動悸

麻黄のエフェドリンは心臓や血管に負担をかける交感神経を亢進させる作用があるため不眠や動悸の症状が現れることがあります。元々、高血圧や心臓病、脳卒中既往など、循環器系に病気のある人は慎重に用いる必要があります。

普段から寝付きが悪い方も、麻黄湯によって寝付けなくなる可能性があります。もし飲み始めて体調変化を感じる場合には無理せずに医師や薬剤師に相談するようにしてください。

偽アルドステロン症

麻黄湯などの漢方に含まれている甘草(カンゾウ)の影響で、偽アルドステロン症という副作用が稀に現れる場合があります。聞きなれない症状ですが、具体的にはだるい、血圧上昇、むくみ、体重増加、手足のしびれ・痛み、筋肉のぴくつき・ふるえ、力が入らない、低カリウム血症などの症状がみられます。

麻黄湯だけでなく他にも甘草含有の漢方を服用している場合はより注意が必要になります。普段飲んでいる薬、漢方薬がある場合は必ずその旨を医師、薬剤師に伝えてから処方してもらうようにしましょう。

ミオパチー

甘草によって低カリウム血症が現れた後に、ミオパチーがあらわれることがあります。ミオパチーの症状として、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められることがあります。これらの症状が現れた場合には、投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うようにと薬の説明書にも記載がされています。

蕁麻疹などの発疹

お薬を服用すると副作用は付きものであり、中にはアレルギーによる過敏反応で薬が合わないという場合もあります。麻黄湯も漢方薬ではありますが、人によっては過敏症を起こしてしまう場合があります。

具体的には、蕁麻疹などの発疹、かゆみなどの症状が現れる場合があります。これらの症状が出た場合は服用を中止して、処方医などに相談するようにしてください。

麻黄湯はどこで手に入る?

病院で処方してもらう

麻黄湯を服用したいという場合、やはりお勧めなのは病院で処方してもらう方法です。メリットとしては、保険が適応されるため経済的に抑えられる場合があることと、医師に診てもらうので安心という点です。

病院で処方される麻黄湯としては「ツムラ医療用麻黄湯エキス顆粒27番」「クラシエ麻黄湯エキス細粒」などがあります。いずれもエキス製剤なので水で服用できて外出先でも飲みやすいでしょう。もしお湯が手に入るようならお湯で服用した方が効果的だと言われています。適応かどうかは医師の判断となりますので、まずは相談してみると良いでしょう。

ドラックストアや通販で市販薬を買う

病院に行く時間がない、なんとなく面倒だという方は、ドラッグストアや通販などで市販薬を買うこともできます。麻黄湯の市販薬は意外といろんな種類が発売されているんですよ。例えば、「クラシエ」漢方麻黄湯エキス顆粒、ツムラ漢方麻黄湯エキス顆粒などの顆粒剤と、ルル内服液<麻黄湯> 、コルゲンコーワ液体かぜ薬なども麻黄湯を含むドリンクタイプの風邪薬です。ドリンク剤だとお湯に溶かす必要もなく、すでに溶けている状態でどこでもグイッと飲めるので大変ありがたいですよね。

ただし、持病や服用中の薬がある場合は、購入する前に医師や薬剤師に相談してください。また自己判断で服用後に、体調が悪化した場合なども医療機関を受診するなど適切に対処するようにしましょう。

漢方専門の病院や漢方薬局で処方してもらう

漢方は誰にでも同じように効くという訳ではないため、やはり専門の知識がある医師や薬剤師などに適応かどうか証を判断して貰った上で服用した方が良いと思います。漢方外来のある専門の病院で処方を受けたり、漢方薬局などで相談した上で購入することができます。

漢方専門の病院では漢方に精通した医師に漢方ならではの診断法で診てもらうことができるのでお勧めです。舌診、腹診、脈診などで麻黄湯が合っているかどうか診てもらうと良いでしょう。保険が適応になる場合もあります。

また、漢方薬局の場合は、保険は適応になりませんが、漢方に詳しい専門の薬剤師などに相談して漢方を購入することが可能です。薬局によっては刻み生薬を使った煎じ薬などを処方してもらえる場合もあります。

まとめ

風邪やインフルエンザにかかると、本当に辛いものですよね。風邪ぐらいで会社を休めないという方は、何としてでも風邪の症状を抑えたいと考えることでしょう。風邪やインフルエンザにかかった時、今まで総合感冒薬などの市販薬や西洋薬に頼っていた方はぜひこれからは漢方薬の選択肢も考えてみてください。特にインフルエンザでは麻黄湯は優れた効果を発揮するお薬だということが証明されているほどですから、万が一罹ってしまった場合は麻黄湯も選択肢の一つとして考えてみてください。

麻黄湯はきちんとしたデータが裏付けている信頼できる漢方薬です。お話しした内容を踏まえた上で、正しく麻黄湯を服用していただければと思います。