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緊張型頭痛が起こる4つの原因と対処法!デスクワークやストレスで生じる頭痛とは?11の改善策と治療法でスッキリ解決!

緊張型頭痛とは、首や肩の筋肉が凝り固まることによって引き起こされる頭痛です。デスクワークなど長時間に及ぶ同一体位の保持や、精神的ストレスも誘因になるとされています。頭痛に悩まされている人の多くがこの緊張型頭痛であり、現代病ともいえる疾患です。仕事中に頭痛がして困っているという方は、もしかすると緊張型頭痛かもしれません。緊張型頭痛の原因や対処法、予防法などを解説します。



緊張型頭痛とは

緊張型頭痛の特徴は、頭を締め付けられるような頭痛が毎日、あるいは数日間にわたってダラダラと続くような頭痛であることです。多くの場合、肩凝りや首筋の凝りなどを伴います。

緊張型頭痛が生じる原因として、身体的な負担や精神的なストレスが関係しているとされています。身体的なものとしては、無理な姿勢の維持や長時間に及ぶ同一体位の保持などから、頭から肩にかけての筋肉が緊張してしまい、血流が滞ることで乳酸などの疲労物質が溜まることが挙げられます。首筋の筋肉が弱い人ほど、頭痛をきたしやすいとされています。そのため、男性よりも筋肉の弱い女性の方が有病率が高いようです。

精神的なストレスでも緊張型頭痛が生じることがあります。精神的に緊張した状態が続くと、脳の痛みを調整する部位が機能不全を起こし、頭痛を引き起こしてしまうとされています。生真面目な性格だったり、几帳面な性格の人が精神的ストレスが原因の頭痛を生じやすいようです。

職場で日々ストレスを感じている人や、パソコンを使用する機会の多い人が発症しやすく、緊張型頭痛は現代病ともいえる疾患です。緊張型頭痛は30~78%の人が生じたことがあるとされ、頭痛の7割があてはまるともいわれていて、頭痛の中では最も多いとされています。日常生活が制限されるほど症状がひどいことは滅多にありませんが、慢性化すると治りづらく、日常生活に支障をきたしてしまう場合もあります。

緊張型頭痛の特徴

痛み方

緊張型頭痛は、我慢できないほどの激しい痛みではなく、にぶい痛みが特徴です。後頭部を中心に頭全体を鉢巻きで締め付けられているような痛みや、ヘルメットをかぶっているような頭重感・圧迫感として感じられることがあります。数時間から数日間の頭痛が繰り返す場合もあれば、持続的に毎日痛むこともあります。首の凝りや肩こりを併発することもあります。

  • 後頭部を中心に頭全体を締め付けられるような重い痛みがある
  • 頭の両側に頭痛が生じる
  • 歩行や階段の昇降のような日常的な動作によって、頭痛が増悪しない
  • 肩凝りや首の凝りを伴うことが多い
  • 軽い眩暈を伴うこともある
  • パソコンを使った後に痛む
  • 痛みの程度はそうひどくはない
  • 毎日のように痛み、重い感じがすっきりしない
  • 温めると痛みが楽になる

継続時間

緊張型頭痛は主に頭痛の発症頻度で診断されます。

稀発反復性緊張型頭痛

平均して1カ月に1日未満の頻度で頭痛が発現します。頭痛は30分~7日間ほど持続します。

頻発反復性緊張型頭痛

3カ月を超えて、平均して1カ月に1~14日の頻度で頭痛が発現します。頭痛は30分~7日間ほど持続します。

慢性緊張型頭痛

3カ月を超えて、平均して1カ月に15日以上の頻度で頭痛が発現します。数時間から数日間、あるいは絶え間なく頭痛が持続します。

頭痛以外の症状

緊張型頭痛では、頭痛以外にも肩凝りや首筋の凝り、軽い眩暈、首筋や腕の痺れなどの症状を伴うことがあります。これらは首や肩の筋肉が緊張し、凝り固まることで生じる症状です。緊張型頭痛では吐き気や嘔吐は伴いません。片頭痛の症状のひとつとして特徴的とされる光や音への過敏症状はないことが多く、あってもどちらか一方のみです。

緊張型頭痛チェックリスト

下記にあてはまる人は緊張型頭痛の発症リスクが高いといえます。

  • 首や肩が凝りやすい
  • 日頃から運動不足である
  • パソコンやデスクワークが主な仕事である
  • 根を詰めた仕事をしている
  • 眼精疲労がある
  • 頭が重くすっきりしない
  • 軽い運動や入浴、休養、睡眠などで楽になる

頭痛が起こる原因

緊張型頭痛は首や肩の筋肉が過緊張となることで生じる頭痛です。そのため肩凝りや首の凝りが伴うことが多く、「肩凝り頭痛」とも呼ばれています。筋肉の緊張が高まると筋肉内の血流が悪くなり、筋肉の中に乳酸やピルビン酸などの老廃物が蓄積します。それらの老廃物が周囲の神経を刺激し、痛みを生じるとされています。

また筋肉が緊張していなくても、精神的ストレスで緊張型頭痛が引き起こされることがあります。慢性緊張型頭痛は精神的ストレスによって発症していることが多く、稀発反復性緊張型頭痛は筋肉の緊張が原因であることが多いとされています。

同じ姿勢が多い

上半身を前屈みにしたパソコンの操作、またはうつむき姿勢の持続、長時間の車の運転、就寝時の合わない枕など、身体に無理のかかる姿勢を長時間続けることによって筋肉が過緊張となります。首筋から肩にかけての筋肉が収縮すると、肩凝りや緊張性頭痛が生じやすくなります。

長時間にわたって同一体位となるデスクワークや、パソコンでの作業が主な仕事となる職業の人は発症リスクが高いといえます。

運動不足

運動不足も緊張型頭痛のリスク要因となります。筋肉は動かすことによって血行が促進され、凝りを解すことができますが、動かさないでいると収縮したままの状態が続き、凝りの原因や緊張性頭痛の誘因となります。デスクワークの人は仕事の中で身体を動かす機会が少ないため、さらにリスクが高まるといえます。

ストレス

家庭や仕事などの精神的ストレスも、神経や筋肉の緊張を高めて頭痛を誘発するとされています。筋肉は緊張していなくても、神経の緊張が続くことで脳に備わる痛みのコントロール機能が正常に働かなくなり、頭痛を引き起こしてしまうといわれています。

骨格の歪み

骨格の歪みがあると、筋肉が緊張しやすく凝りや緊張型頭痛が生じやすくなるとされています。骨格の歪みとは、猫背やストレートネックがあてはまります。

猫背は前屈み姿勢を続けることによって、背骨が前方に曲がってしまった状態をいいます。ストレートネックとは、本来少し前にカーブしているのが正常な状態の頚椎(首の骨)が、真っ直ぐになってしまっている状態をいいます。これもまたパソコン作業のようなデスクワークの人に多く、座っているときの姿勢が大きく影響しているものとされています。

猫背やストレートネックなどの骨格の歪みがあると、重い頭を支えている筋肉は通常よりも負担がかかります。そのため慢性的に首や肩が凝ってしまい、緊張性頭痛も発症しやすくなるといわれています。

頭痛時の対処法

肩や首筋を温める

肩や首筋を温めることで筋肉の緊張が解れ、滞りがちだった血行を促進させることができるため痛みが和らぎます。蒸しタオルなどで温めたり、ゆっくりと湯船につかるなどして凝った筋肉を温めましょう。

肩や首の凝りをほぐす

ストレッチをして適度に肩や首の筋肉を動かすことで、凝りが解れます。また、日頃から適度な運動を心掛け、肩や首の凝りの原因となる同じ姿勢を続けないことが大切です。ストレッチ方法は、後述の「ストレッチをする」をご覧ください。

ツボを押す

頭痛に効くとされるツボは、いくつかあります。

風池(ふうち)

うなじの筋の外側に、左右1カ所ずつあります。親指の腹を当てて、その他の指で頭を支えるように当て、少し強めにゆっくりと押します。

百会(ひゃくえつ)

頭痛だけでなくさまざまな体の症状に効くツボです。頭頂部にあり、鼻から真っ直ぐ上方と、両耳を結ぶラインとが交わる位置にあります。親指や人差し指の腹でゆっくり押します。

天柱(ちりけ)

風池の指一本ぶん内側にあるツボです。親指の腹で少し体重をかけるように強めに押します。

肩井(けんせい)

肩の筋肉の中央にあるツボです。人差し指や中指で少し内側方向に押すと、肩の筋肉が解れ、血流が促進されます。

合谷(ごうこく)

親指と人差し指の骨が交わる辺りにあるツボです。親指で骨の内側に押し込むように押します。

外関(がいかん)

手首の外側の関節から、指3本ほど肘に寄った位置にあります。

市販薬を使う

片頭痛の場合は市販の鎮痛剤に適応はありませんが、緊張型頭痛の場合は市販の鎮痛剤で痛みを抑えることも有効な手段のひとつです。しかし鎮痛薬は根本的な解決にはなりませんので、日常生活を改善して筋肉の凝りを解し、頭痛の原因を取り除くようにしましょう。

また、首筋や肩の凝りや痛みがある場合には筋肉に作用する貼り薬や塗り薬などが有効なこともあります。筋肉の凝りが頭痛の原因となっているケースでは、効果は高いといえるでしょう。

主成分

  • イブプロフェン、ロキソプロフェン…炎症をともなう痛みに有効です
  • アセトアミノフェン…胃腸障害を起こしにくいとされています
  • アスピリン(アセチルサリチル酸)…非ピリン系製剤です。胃腸障害をきたしやすいです
  • エテンザミド…アスピリンよりも胃腸障害は少なめです
  • イソプロピルアンチピリン…ピリン系製剤です。脳で痛みをブロックします

構成成分

  • 催眠鎮静剤(ブロムワレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素など)…痛みの反応を鈍感にさせ、鎮痛剤の効果を高める作用をもちます
  • 制酸剤(合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロサルタイト、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなど)…鎮痛剤による胃の不調を抑えます
  • 生薬(シャクヤクなどの漢方成分)…胃の不調を抑えたり、鎮痛作用があります
  • その他(カフェインなど)…頭をすっきりさせます

日常生活を改善し頭痛を予防

ストレッチをする

緊張型頭痛の改善には、首や肩の筋肉を緊張させないことが最も重要となります。特にデスクワークなどで同一体位の持続時間が長いという方は、仕事の合間にストレッチを取り入れて、筋肉の凝りを解すようにしましょう。座ったままできるので、場所はとりません。

■首を左右に倒す

右手を頭の左側に添え、ゆっくり右側に首を傾ぎます。反対側も同じように行い、5~10回ほど繰り返しましょう。

■首を回転させる

後ろを見るように首をゆっくり左右に回転させます。首をぐるりと回転させるのもよいでしょう。これを5~10回ほど繰り返します。

■肩のストレッチ

肩を上げ下げします。

■頭のマッサージ

手で頭全体の頭皮を揉み解すようにマッサージします。

■うなじの凝りを解す

首の後ろを手刀で叩くように刺激します。

■肩凝り体操

胸を広げて肩甲骨を背中の後ろにくっつけるように肘を曲げ、腕を後ろにもっていきます。気持ちがいいところで暫く止め、息を吐きながら力を抜いて腕を元に戻します。

定期的な運動習慣

日常生活の中で、運動する習慣をつけることも大切です。特に身体を動かすことが少ないデスクワークの人は、努めて身体を動かす機会をもつようにしましょう。続けなければ意味がないので、激しい運動をする必要はありません。軽いウォーキングやストレッチなどの運動を習慣化し、心身ともにリラックスできる時間を得ることが大切です。

体を冷やさない

体が冷えると筋肉や血管が収縮し、首や肩の凝りの原因となります。女性に多いとされる冷え性では、緊張型頭痛のリスクも高いといえるでしょう。冬場冷やさないことは勿論ですが、夏場もエアコンの温度や風向きを調整したり、首周りを冷やさないように工夫することが大切です。冷えが原因となっている場合は、その部分を温めることで症状が改善されることが多いです。

ストレスを溜めない

現代社会はストレス社会ともいわれており、何かとストレスが溜まりやすいものです。現代人の半数以上が、何らかのストレスを抱えているというデータもあります。ストレスは一見して目には見えませんが、だからこそ厄介といえます。ストレスが誘発するとされる疾患も多々あり、ストレスを解消させることは精神面だけでなく身体面にとっても大切なことといえるのです。

心身のストレスを上手に解消するには、まず自分に合ったストレス解消法を見つけることが必要です。他人のストレスを解消することができる行動が、必ずしも自分に合うとは限りません。自分に合ったストレス解消法を見出すには、ストレス解消を目的として探すというより、興味があること、やってみないと思えることにチャレンジしてみて、結果としてストレスが解消されていたという流れが望ましいといえます。大切なのは、自分が楽しいと感じているかどうかということです。

身体を動かすことがストレス解消に繋がるという方なら問題はありませんが、読書やゲームなどが趣味で、自分なりのストレス解消法であるという方は、それとは別に身体を動かす時間を確保しましょう。ストレスは解消できても、同じ姿勢の保持や眼精疲労などが緊張型頭痛を助長させてしまうことも考えられるためです。

飲酒や喫煙、過食などがストレス解消法である思っている方は、その考えを改める必要があります。飲酒量や喫煙本数の増加はストレス解消法というよりも、ストレスによって引き起こされがちな問題行動といえます。それら生活習慣の乱れは、生活習慣病の発病リスクを高めます。身体に悪影響を及ぼす生活習慣は、早めに改めるようにしましょう。

ツボを刺激する

前述したツボを普段から刺激することで、筋肉の緊張を解し、緊張型頭痛の発症を予防することができます。仕事の合間などに、ストレッチと同時に押す習慣をつけるとよいでしょう。

カフェインを取りすぎない

カフェインは血管を収縮させる作用があるため、血管が拡張することで生じる片頭痛には効果的であるとされています。しかし緊張型頭痛は逆に血管が収縮し血行が悪くなっていることで引き起こされるものであるため、カフェインの摂取は逆効果となることがあります。コーヒーやエナジードリンクなどを飲み過ぎてカフェインを過剰摂取することのないように注意しましょう。

病院や治療院で治療する

多くの場合は日常生活を改めたり、身体を動かして筋肉を解すことで症状は緩和するため、特に治療を必要とはしません。しかし痛みが毎日のように続く「慢性緊張型頭痛」では日常生活に支障をきたすことがあるため、治療が必要となるケースもあります。

緊張型頭痛は精神的な緊張や、頭部・頸部の筋肉の過緊張によって生じる頭痛です。そのため緊張型頭痛では、筋肉の緊張を緩和させる治療や、メンタル面での治療が有効です。症状に応じて、薬物療法、非薬物療法に加え、心理療法が選択されます。

漢方薬で体質改善

漢方薬には即効性はありませんが、体質を改善させ、緩やかに症状を緩和していく効果が期待できます。また漢方薬は健康維持や健康増進にも役立つとされています。ただし生薬由来で副作用が少ないとはいえ、漢方薬は各々の体質に合ったものを服用しなければ思うような効果は得られませんので、漢方薬を服用したいという場合は漢方に詳しい医師や薬剤師など専門スタッフに相談するようにしましょう。

【緊張型頭痛に対する漢方薬の処方例】

・苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)

・釣藤散(チョウトウサン)

・桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガンリョウ)

・葛根湯(カッコントウ)

痛み止めのお薬

以下の鎮痛剤が頓用(痛いときに服用する薬)として処方されます。以下の成分を主成分とする薬は、OTC(市販薬)としても販売されています。しかし鎮痛剤の使用量が多いと薬物乱用頭痛を発症するリスクがあるので、鎮痛剤の使用は2~3日以上/週の使用は避けるべきとされています。

  • アセトアミノフェン(製品例:カロナール)
  • アスピリン
  • イブプロフェン(製品例:ブルフェン)
  • ケトプロフェン(製品例:モーラステープ)
  • ナプロキセン(製品例:ナイキサン)
  • ジクロフェナク(製品例:ボルタレン)
  • ロキソプロフェン(製品例:ロキソニン)

鎮痛剤は一時の痛みは取り除けますが、根本的な解決にはなりません。日頃から筋肉が緊張しないような生活を心がけ、リラックスして過ごすことが大切です。

肩こりの治療

緊張型頭痛は「肩凝り頭痛」とも呼ばれているように、肩の凝りが深く関係していることが多いものです。そのため、首や肩の筋肉を解し、肩凝りが治れば頭痛の症状もなくなることが期待できます。

整体治療

緊張型頭痛は頭から肩にかけての筋肉の凝りが原因となっていますから、整体で適切な施術を受けることで症状が和らぐことがあります。自分なりに日常生活を改善してみても症状がよくならないという場合は、施術を受けてみるのもよいかもしれません。

鍼灸治療

鍼灸治療もまた、筋肉の緊張を和らげる効果があります。日本頭痛学会による緊張型頭痛の診療ガイドラインでも、鍼灸は治療法として推奨される価値があるもののひとつとして挙げられています。

心療内科でのフォロー

緊張性頭痛は精神的ストレスが誘因となっていることもあるため、心療内科でのフォローが必要となることがあります。精神的な病態によっては、抗うつ薬や抗不安薬が処方されることがあります。精神的ストレスが原因となっている場合、ストレスを解消することによって症状を和らげたり、症状の出現を予防することが期待できます。

片頭痛(偏頭痛)との併発も!

緊張型頭痛と片頭痛は異なるものです。片頭痛はストレスから解放されて安心したときに生じやすいとされていますが、緊張型頭痛では頭から首にかけての筋肉が緊張している最中に生じます。そのため、首筋の凝りや肩こり、眼精疲労などを伴うことが多いです。

しかし緊張型頭痛と片頭痛が併発することもあります。片頭痛のみの方は頭痛がないときは全く痛みを感じないことが多いですが、緊張型頭痛を併発している方では常に頭重感を感じることが少なくないようです。

対処法が異なる

緊張型頭痛と偏頭痛では、それぞれ頭痛の対処法が異なります。軽い緊張型頭痛では、ストレッチや体操などで筋肉の緊張をほぐし、ストレスを解消して精神的にリラックスした状態を保つことで症状が軽快することが多いです。筋肉の緊張を解すためには、凝っている部分を温めることが効果的です。温かいタオルをあてがったり、ゆっくりと湯船につかるなどして滞っていた血行を促進させましょう。緊張型頭痛では頭痛の原因となっていた生活習慣を改善することで、一般的に症状は軽くなります。

一方、片頭痛では生活習慣の改善だけでは症状が軽快しないことも多く、症状を和らげたり予防するための薬物療法が必要となることがあります。片頭痛では脳の血管が拡張したことで痛みが生じているので、頭部を温めるのは逆効果です。拡張した血管を収縮させるためには、冷やすことが効果的です。氷枕や、冷却シートを使用してみましょう。また可能であれば、部屋を暗くして横になり、安静を保ちましょう。静かに休むことで過敏になった脳を鎮静させ、拡張した血管を収縮させることが期待できます。

見極めが大事

片頭痛は若年時では発作頻度が少ない一方で、痛みの程度は強いといわれています。年齢を重ねると発作の頻度が増し、頭痛の程度は軽症となっていくケースが多いようです。そのため、その時点での症状だけをみると片頭痛と緊張型頭痛との鑑別が困難なことがあります。その場合、診断にあたっては頭痛の既往を重要視するようです。

頭痛の種類が緊張型頭痛なのか片頭痛なのかを見極めるのは、自覚症状だけでは難しいかもしれません。緊張型頭痛の原因となるようなことに心当たりがあるという人は、まずはその原因が解消されるよう生活習慣を改善してみましょう。それでも症状が軽快しないという方は片頭痛である可能性もありますので、一度医療機関を受診するとよいでしょう。

お薬の使いすぎに注意!

胃痛

鎮痛剤の副作用として最も頻度が高いものに、胃の不快感や胃痛があります。これは鎮痛剤の成分が、胃の粘膜の微小血管を障害するために起こるものです。最初は胃の粘膜が荒れる程度(胃炎)ですが、進行すると胃粘膜がただれて潰瘍を形成し、さらに進行すると胃に穴が開いてしまうこともあります。

もともと胃が弱いという方はより注意が必要です。医療機関を受診し、鎮痛剤を処方された際には医師にその旨を伝え、胃薬を同時に処方してもらうことをお勧めします。当然市販薬でも胃は障害されますので、鎮痛剤を使用し過ぎることのないように注意しましょう。

薬物乱用頭痛

頭が痛いからといって長期間にわたり、毎日のように鎮痛剤を服用していると、かえって症状をこじらせることになります。鎮痛剤を月に10日以上服用している場合、その痛みは「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」からくるものである可能性があります。

薬物乱用頭痛とは、もともと片頭痛や緊張型頭痛で鎮痛剤を服用していた人が、頭痛薬を乱用することにより頭痛を引き起こしてしまっているものをいいます。鎮痛剤を乱用することで薬が効きにくくなってしまい、脳が痛みに鈍感になって頭痛の回数も増えます。すると増えた頭

痛を抑えようと、さらに薬を増やしてしまうという悪循環に陥ってしまいます。

薬物乱用頭痛は市販薬、処方薬問わず引き起こされるものです。薬物乱用頭痛の診断基準は、国際頭痛分類第3版beta版(ICHD3β)の付録で定義されています。

薬物乱用頭痛の可能性がある場合、原因となっている薬剤の服用を中止する必要があります。服用を中止した後は反動で激しい頭痛が生じたり、吐き気や嘔吐が起こることがあり、その際は適切な治療薬での対処が必要となります。薬物乱用頭痛が疑われる場合には、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

薬物乱用頭痛は一度なってしまうと比較的再発しやすいとされています。そのため、日頃から鎮痛剤を服用し過ぎないように注意することが大切です。薬物乱用頭痛にならないために、以下のことに注意しましょう。

  • 鎮痛剤は使用回数を守るようにし、月の服用回数は10日以内に留めましょう。
  • 市販の鎮痛剤を予防的に服用してはいけません。
  • 主成分が単一の鎮痛薬を選択しましょう(複合配合やカフェイン配合のものは避けましょう)
  • 他に服用している薬がある場合は必ず医師に伝えましょう。
  • 頭痛がいつ生じて、いつ薬を服用したのか、記録しておくようにしましょう。

まとめ

緊張型頭痛は長時間に及ぶ同じ姿勢の保持や、首や肩の筋肉を余り動かすことのない人に生じやすい頭痛です。特にパソコンを使用するデスクワーカーなどに多く、頭痛に悩まされている人の多くが緊張型頭痛だといわれています。

筋肉が凝ることによって生じる頭痛であるため、筋肉を解してやると症状が改善することが多いのが特徴です。デスクワークの合間には軽いストレッチをし、同じ姿勢を長時間続けないように気をつけましょう。また、温罨法や入浴によって凝った患部を温め、血行を促進させるようにしましょう。

生活習慣を改善しても症状が緩和しない場合には、緊張型頭痛ではない可能性もあります。片頭痛の場合は対処法が異なりますので、注意が必要です。また脳梗塞や脳内出血など、頭痛を初期症状とする恐ろしい疾患の可能性も否定はできません。特に激しい頭痛には注意が必要です。いつもの頭痛だろうと自己判断することなく、症状が続く場合やいつもと違うなと感じた場合は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。