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急性カフェイン中毒って?後遺症が出たり、死亡することもある?頭痛などの症状や体からカフェインを出すなどの対処法の紹介

コーヒー好きな人は1日に10杯も飲む人がいるそうです。そういう人は完全にカフェイン中毒になっている可能性があります。コーヒーを一瞬でもやめることができないので、チェーンスモーカーならぬ、チェーンコーヒードリンカーということになります。頭が痛くなったり、不整脈が出たりする原因は、実はコーヒーの飲みすぎによるカフェイン中毒かも知れません。さあ、一緒にカフェイン中毒の背景を探ってみましょう。



急性カフェイン中毒とは?

カフェインはリラックスしたい時にコーヒーやお茶を飲むとホッとするように、リラックス効果が期待できる成分です。しかし、カフェインにはこれ以外にも効能があります。

カフェインを摂取しすぎるとカフェイン中毒により何等かの症状が起こったりします。カフェインが無いと症状がでてしまったり、長期的に摂取し続けていると逆に慢性的なカフェイン中毒を起こしてしまうことがあるのです。逆に短期間で大量のカフェインを摂取した時は、急性のカフェイン中毒になってしまいます。

カフェイン中毒にはこうした急性と慢性がありますが、症状もそれぞれ異なります。しかしどちらも主に循環器症状や神経症状が多く起こります。循環器症状なら、心拍数が増加したり、動悸が起こったり、ひどい場合は不整脈や胸痛、呼吸困難なども起こります。

神経症状は、カフェインの効能から強い覚醒作用を感じることが良く知られていますね。こちらもひどい場合は幻覚が起きたり、幻聴が起こったりすることもあるようです。

急性でも慢性でもカフェインには解毒する作用がある薬が無いので、ただひたすら起こっている症状に対しての症状を抑える治療がなされます。具体的には点滴が一番多く、水分をたっぷり体に与えることで代謝を促してカフェインを排出される方法や、場合によっては胃洗浄なども行ったりするようです。

カフェインには脳の覚醒作用、利尿作用があるなどの効果もよく知られていますが、その反面でカフェインには中毒性もあり、依存症に陥ることもあります。このような症状を起こすカフェインの影響がどのような形で、私たちの目の前に現れるのかを見ていきましょう。

原因

短時間で多量に摂取する

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急性カフェイン中毒になる原因は短時間に大量に飲んだことが原因になると言われています。1日の許容量目案は400mgと言われ、それ以上摂取しないように普段から気を付けておくことが大切です。

症状(軽度)

不眠

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軽度の症状で良く知られているのが不眠です。不眠は神経が高ぶっていると起こり易くなりますが、それはカフェインがアデノシンと言う物質の働きを抑えてしまうからだと言われています。

アデノシンには睡眠を促す働きがあり、ノルアドレナリンと言って脳や体を覚醒させる働きをもつホルモンの分泌を抑制させます。そして血管の収縮を弛緩させて血流を良くしていきます。

アデノシンの働きはこれだけではありません。腎臓への血流量を減少させ、更には心臓の脈拍数を抑える働きもあり、心臓を休めてくれる効果もあるのです。こうしたアデノシンがあるからこそ、睡眠をしっかりとることができるのです。

しかし、カフェインを摂取するとこの脳内物質であるアデノシンを抑制してしまう作用があるようです。アデノシンには睡眠を促す働きがあるので、カフェインはそれを抑えることになり睡眠しやすい落ち着いた神経を高めてしまい不眠になってしまうのです。

したがって、カフェインを摂取することは眠気が後退することになり覚醒度が上がることになります。この作用が行きすぎると不眠ということに繋がっていきます。

吐き気

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カフェイン中毒は軽度の場合、コーヒーや紅茶などのカフェインを含む飲み物を飲んだ後に、吐き気がする場合があります。最初は体調が悪いのかな?と思って気にされない場合もあると思いますが、次第に飲むたびに吐き気が起こるようなら、軽度のカフェイン中毒の可能性があります。

吐き気の他には、カフェインを摂取すると胸焼けがしたり、胃が痛くなったりしたことはないでしょうか?カフェインは摂取すると、胃腸管から吸収されやすくなります。ですから大量に摂取すると、胃に直接負担がきてしまいます。

こうした胃の不快感は、摂取してからおよそ45分~2時間ほどで血中のカフェイン濃度が最高値になり、この時期に多くおこります。ですから吐き気がする場合、この45分~2時間の間に気付き易いのでしょう。

カフェインは胃の粘膜を通して吸収された後は、肝臓にいって代謝されます。肝臓で完全に代謝できなかったカフェインは、尿中に排出されるのです。この一連の代謝が大人では最大でも7時間もあれば、完全に代謝してしまうので、カフェインを摂取してからこのくらいの時間が過ぎれば自覚症状が少なくなるとも言えます。

吐き気の他にも嘔吐してしまったり、腹痛等も起こることがあります。人によっては紅茶を大量に摂取すると胃腸障害が起こってしまう方もあるようです。稀ですがカフェイン中毒で吐血してしまうこともあるようですから、飲む量には十分注意したいですね。

症状(重度)

頭痛

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カフェインはコーヒー、緑茶、コーラ、ココア、ドリンク剤に含まれているのは皆さんもご存じのはずですが、それ以外にも市販薬の解熱鎮痛剤、風邪薬、鼻炎薬、乗り物酔いの予防薬にも含まれています。私たちは知らず知らずのうちにも大量のカフェインを摂っているのです。

カフェインの効能として、二日酔いからくる頭痛を緩和することが挙げられます。その上に片頭痛、群発頭痛のような血管性頭痛に対しての治療に使われています。これはカフェインの直接的な効果が脳血管の収縮に影響しています。それに、血管性頭痛の治療に使われているエルゴタミンの吸収を手助けしていることから、効果が上がるとされています。

しかしながらカフェインは、頭痛に効果があるとされている一方で、カフェイン禁断性頭痛を発症させることも知られています。例えば、コーヒー(1杯あたりのカフェインの含有量が100~180mg)を多飲する人で、1日あたり500mg以上で1カ月15g以上摂取している場合、カフェインを摂ることを止めると頭痛を発症することがあります。

これは反銚現象と言って一種のリバウンドで、最後にコーヒーを飲んでから24時間以内に脳血管が拡張することで起こります。ですが、すぐに100mg程度のカフェインを摂れば元に戻るので、無意識のうちにカフェイン依存状態に陥っている場合が多く、そういう意味ではコーヒーを飲むことでストレスの発散を図るのは賢い方法とは言えません。

痙攣

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カフェイン中毒が軽度から重度に分かれるのは、やはりカフェイン摂取の際にどれだけ症状が酷くなったかですが、カフェインの過剰摂取すると中枢神経系と循環器系に症状がでてきます。これは頭痛や不眠や興奮といった軽い症状から始まりますが、それ以上に重症になると例えば毎日コーヒーを5杯以上飲む人では、急にその習慣を止めてカフェイン摂取を止めてしまうと、中止した数時間後から離脱症状が現れるそうです。離脱症状はイライラしたり、眠気がきたり、うつ状態に陥ったりする症状があります。

さらに重症度が増し、毎日5~10杯以上のコーヒーを飲み続けている人では、痙攣が起きてしまう事もあるようで、非常に深刻な状態になってしまうようです。

こうしたカフェインの多量摂取は、低カリウム血症を起こして血中のカリウムが減少することで起こります。カリウムの血液中の濃度が下がってくると、筋肉の細胞が壊れたりして、震えや痙攣が起こることもあるので、カフェインを長期大量摂取するのは、非常に危険ですから注意しましょう。

また、カフェインはパニック障害やうつ病の方には更に不安をもたらすそうです。健常者がカフェインをある程度摂取しても問題が無いのに対して、パニック障害やうつ病の人が同じ量を飲むと不安が募り、かなりの確率(およそ70%)で、パニック発作と同じような状態になってしまったという研究の結果もあります。(チャーネー・エール大学)

急性カフェイン中毒になる摂取量

1時間以内の摂取量

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コーヒーを飲むと何となくすっきりして、頭がリフレッシュしたような気分になりますが、だからと言って飲みすぎは、これまで見てきた通り健康にはよくないのは当然のことです。コーヒーはコーヒータイムと言われているように、その時間を楽しむために飲むのが一番で、オーバードリンキングをしないことで楽しむというセンスが大切になります。

例えば、成人で1時間以内に6.5mg/kg以上の摂取量があった場合、カフェイン中毒が見られるとされています。つまり、60kgの体重の人が1時間以内に400mg以上のカフェインを摂ることになります。したがって気を付けるとしたら、1時間に400mgではなく、1日のカフェイン摂取量を400mg以下にすることを目指したいですね。コーヒーカップでいえば5~6杯ぐらいということでしょうか。

3時間以内の摂取量

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1時間以内に6.5mg/kgのカフェインを摂取した場合に、急性のカフェイン中毒が起こり得るということなら、3時間に換算するとどうなのでしょうか。

単純に換算すると、3時間以内に急性カフェイン中毒になる可能性のあるカフェイン量は、17mg/kgということになります。17mg/kgを超えるカフェイン量はどの程度の量なのかというと、体重によって急性カフェイン中毒になる量は異なるそうです。

体重が40Kg程度なら3時間でコーヒーを12杯ほど飲むと必ず急性カフェイン中毒になってしまうようです。60Kgならコーヒーで17杯、80kgなら23杯で起こってしまいます。

現実的にこれだけの量を一気に飲む人はいないと思うのですが、受験生やどうしても徹夜で仕事をしなくてはいけない場合には、覚醒させるために大量のカフェインを摂取する人もあるようです。

急性カフェイン中毒になってしまっては本末転倒になりますから、十分注意してカフェインとはおつきあいしたいですね。

改善方法

体からカフェインを出す

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カフェイン依存症になると、急にカフェイン摂取を止めた時に離脱症状が起こり、中枢神経系や循環器系に症状が現れてきます。では急激に減らしても症状が起こるのなら、どうやって減らしていけばよいのでしょうか。

カフェイン中毒にならないように、カフェインを摂らないことは大切なのですが、急にカフェイン摂取を中止しないようにしましょう。例えば今まで5杯飲んでいた人は、徐々に1杯ずつ減らしていくのがポイントです。

依存していると急にカフェインを止めると、頭痛が起きたり、不安感が強く起こりますのでこういった症状が起きることも視野に入れながら、徐々にカフェインを止めていきましょう。強い症状に襲われるときは、脱カフェインを諦めてしまいそうになると思いますが、少しずつ行えば離脱症状も少なくて済みますので、長期間かけてじっくりとカフェインを体から出すことを努力していきましょう。

現在ではノンカフェイン飲料もたくさん販売されていますね。コーヒーの風味がどうしても好きな方がおられると思いますが、風味だけで我慢できるように体を慣らしていくことが、カフェイン依存症から脱出する方法です。

カフェインを含有する飲みもの

コーヒー

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今までは、常識の範囲内でカフェインの興奮作用、利尿作用などの効能を聞く場合が多かったのですが、こうしてカフェイン中毒の背景を知るにつけ、侮ってはいけないと感じ始めたのではないでしょうか。

そこで、私たちが常日ごろ飲んでいる、カフェインを多く含むコーヒーについて、どんな種類のコーヒーにどれくらいのカフェインが含有されているのかを見ていくことにしましょう。

・ コーヒー(炒り豆・ドリップ)量―150ml カフェイン量―100mg

・ コーヒー(インスタント)量―150ml カフェイン量―65mg

・ コーヒー(エスプレッソ)量―40ml カフェイン量―77mg

・ コーヒー(カプチーノ)量―150ml カフェイン量―50mg

・ コーヒー(ノンカフェイン)量―150ml カフェイン量―1mg

緑茶

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お茶が苦味に寄与しているのがカフェインです。おもしろいもので茶葉のカフェインは、一番茶、二番茶という茶期には関係なく大差はないそうです。同じように緑茶に含まれているカテキン、アミノ酸(テアニン)とともに、若い茶葉の芽にたくさん含まれているので、若い芽をもとにした抹茶、玉露にはカフェイン量は当然高くなります。

お茶の種類によるカフェイン量は次の通りです。

・ 玉露―150ml カフェイン量―180mg

・ 抹茶―150ml カフェイン量―48mg

・ 煎茶―150ml カフェイン量―30mg

・ ほうじ茶―150ml カフェイン量―30mg

・ ウーロン茶―150ml カフェイン量―30mg

・ 番茶―150ml―カフェイン量―15mg

・ 玄米茶―150ml カフェイン量―15mg

・ 紅茶―150ml カフェイン量―30mg

・ 麦茶・黒豆茶・杜仲茶・ルイボス茶などのカフェイン量はゼロ

その他の飲料

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・ ホットココア―150ml カフェイン量―50mg

・ コーラ―350ml カフェイン量―34mg

・ コーラ(ダイエット)―350ml カフェイン量―45mg

・ 栄養ドリンク(カフェイン入り)―100ml カフェイン量―50mg

・ 板チョコレート―50g カフェイン量―20mg

ここで注目するのは エナジードリンクで、1本あたりのカフェイン量には0~375mgと幅があります。コーヒー1杯のカフェイン量はドリップタイプで100mg、インスタントタイプで65mgとなっています。それからすると体重60kgの人で1時間に400mgが中毒域でしたので、コーヒーを飲む人でもエナジードリンクの飲用については、時間をかけることが大切になります。

カフェイン中毒で死亡する可能性がある

日本であった事例

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一つは、福岡大学の医学生が「エナジードリンク」を一度に大量に摂取したことで起こったそうです。エナジードリンクというと、眠気がきたらエネルギーをチャージするといった強い覚醒作用があることで有名ですが、実はかなりカフェインが多く含まれているので、一日に何本も飲用しているとカフェイン中毒になってしまうのです。

この際、医学生の中毒死の死因を解剖で検証したところ、どいうやらカフェイン量が致死量を超えていたようです。医学生の胃の中にはカフェインの錠剤まで入っていたので、相当なカフェインを飲んで頑張っていたようです。

またこの医学生は、ガソリンスタンドでアルバイトをしていて、眠気を追いやるために1年以上前からエナジードリンクを常飲していたようです。エナジードリンクは1本にカフェインが、なんと150mgも含まれています。これだけの量を長期間、大量に飲んでいると身体の不調も多々あったようです。

エナジードリンクを一本毎日飲んだからと言って、死亡する程度まで至ったのは、これにプラス錠剤をのんだからです。カフェインの錠剤は1錠でコーヒー2杯分に相当する100mgのカフェインが入っています。

この医学生は長期に渡るエナジードリンクと、カフェインの錠剤を同時に摂取したことで死に至ってしまったようです。一時期エナジードリンクを飲むと元気がでると若者の間で、ある種ブームになっていましたが、この死亡例の発表でカフェインを大量に摂取する危険性が多くの人に知れ渡りました。

アメリカであった事例

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カフェイン中毒の死亡例は、日本だけではありません。海外では2012年にアメリカの14歳の女の子が、同じようにエナジードリンクでカフェイン中毒を起こして死亡した例があります。

この事件を機に、FDA(アメリカ食品医薬品局)がエナジードリンクの常飲者が既に13名死亡していたという結果も挙げているほど、大量のカフェイン常飲は非常に危険なのです。しかもブームがあると、幼い子供達は理由もわからずそれに飛びついてしまうことがあります。

テレビ広告や有名人がこぞって眠気を防いで、元気を出してくれ飲料だと騒ぐと、つい若い子たちはそのブームに便乗してしまうことがあります。

アメリカではカフェインの致死量は血液濃度が80μg/mlをこえると中毒死すると言われていて、これだけの量のカフェインは、5リットル程度のコーヒーを一気に摂取しなくては中毒死には至りません。

また短時間での摂取で死亡する危険性は、1時間あたり3~10gのカフェインを一気に摂ると非常に高くなるようです。実際にこれだけの量を摂取するには、ただカフェイン飲料を飲んでいたから起こるというものではないレベルです。

ただ、死亡するまでには至らなくても、症状が強く起こる危険は十分ありますので、カフェインを飲む際には一日摂取量を決めて、カフェインを大量に常飲しないようにするのが得策です。

まとめ

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急性カフェイン中毒についてまとめてみました。カフェインは使いようによっては薬にもなるし、毒にもなります。おおよそ、嗜好品と言われるものは、その類のものが多いようです。コーヒーも一時の気分を変える時には、最適の飲み物なのに、つい夜更かしをする際に飲み始めると、それが依存症の始まりになり手離れが悪くなってしまいます。

しかしながら、嗜好品も掌に包み込んでしまえば、自分でコントロールできるようになるはずです。どうしても飲まずにいられない時には、カフェインを落としたものにするとか、臨機応変に対応できる余裕を持ちたいですね。