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躁鬱病の診断。どんな病気?うつ病とは違うの?4つの診断基準や対処法・21個のセルフチェックまで徹底紹介!

現代日本人の心の病気とも言える「うつ」。その内の一つが躁鬱というタイプのうつです。躁鬱にはどのような特徴があり、また、どんな人が躁鬱と診断されるのでしょうか?家族がなった場合はどうケアをすればいいのか、などとあわせてご紹介していきます。



躁鬱の診断について

躁鬱は、精神疾患の中で気分障害に分類されている病気です。通常のうつ病の場合に起きるうつ症状に加えて、うつ状態とは逆の状態、すなわち躁状態が起き、それらが繰りかえされるのが特徴です。

躁状態とうつ状態とは?

躁状態

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躁鬱病は最近では双極性障害と言われることも増えているのですが、それには躁状態に理由があります。躁状態には、自分の人生や家族に大きな傷を残し、また仕事などにも重大な瑕疵が出るなどのため、入院を強いられるくらいのひどい状態=躁状態と、そこまでには至らない軽躁状態の2つのタイプがあります。

軽躁状態とは、はたから見ているとテンションが高めで仕事もバリバリこなし、機嫌もよく、本人も周囲も困らないような状態です。双極性障害のうちで、躁状態にまで至るものを1型、軽躁状態にとどまるものを2型と区別しています。

うつ症状とは

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うつ症状には精神症状と身体症状の2つのタイプがあります。精神的なものとしては、不安やイライラ、理由もなく悲しくなったり、気分が落ち込んだりする、自分の存在意義が感じられなくなり、死にたくなったりするというものです。

身体症状としては、睡眠障害や倦怠感、胃腸の調子が悪くなったり、首や肩のこりや腰痛、排便障害や性欲減退など多岐にわたります。身体症状だけで精神症状があまり現れないものを「仮面うつ病」と読んだりします。

躁鬱の診断基準って?

躁うつ病のセルフチェック

ベックのうつ病調査表(BDIテスト)によって、現在の抑うつ度をセルフチェックすることができます。いかにチェック項目を列挙してみますので、最近2,3日の気分に一番近いと思われるものを選択してください。それぞれの選択肢の前にある数字を合計して診断します。

1)今の気分は… 0:憂鬱ではない 1:憂鬱である 2:いつも憂鬱から逃れられない 3:耐え難いほど不幸だ

2)将来について… 0:悲観はない 2:悲観している 3:希望が見えない 4:希望もなく、良くなる期待もできない

3)過去について… 0:それほど失敗していない 1:よく失敗している 2:失敗ばかりだ3:人間として全く失敗だ

4)生活について… 0:満足 1:以前ほどではない 2:満足することはもうないだろう3:何もかもがうんざりだ

5)罪の意識が… 0:ない 1:ときどきある 2:ほとんどいつもある 3:常に感じられる

6)罰について… 0:受けない 1:受けるかもしれない 2:たぶん受ける 3:今受けている

7)自分自身に… 0:失望していない 1:失望している 2:うんざりだ 3:憎しみがある

8)他人と比べ… 0:劣っていない 1:弱さや失敗に敏感だ 2:いつも自分の失敗を責めてしまう 3:悪いことがあると自分のせいだと思う

9)自殺を… 0:考えたことはない 1:考えたことはあるが、実行しようとは思わない 2:したい 3:チャンスがあればするつもりだ

10)泣くことが… 0:普段と同じ 1:以前より多い 2:いつもだ 3:泣きたいのに泣けない

11)イライラは… 0:ない 1:少し 2:しょっちゅう 3:絶えない

12)他人への感心は… 0:ある 1:以前ほどはない 2:ほとんど失った 3:全く失った

13)決断は… 0:普段どおり 1:以前より延ばす 2:以前よりはるかに難しい 3:全くできない

14)自分の見た目は… 0:いつも通り 1:老けてないか魅力があるか心配 2:魅力がない 3:醜いに違いない

15)仕事は… 0:いつも通り 1:いつもより努力が必要 2:大変な努力を要する 3:全くできない

16)睡眠は… 0:いつも通り 1:いつもより少ない 2:普段より1,2時間早く目覚め、そのあとなかなか眠れない 3:普段より数時間早く目が覚め、その後は眠れない

17)疲労は… 0:いつも通り 1:いつもより疲れやすい 2:何をしても疲れる 3:何もできない

18)食欲は… 0:いつも通り 1:普段よりない 2:ほとんどない 3:全くない

19)最近体重が… 0:いつも通り 1:2kg以上やせた 2:4kg以上やせた 3:6kg以上やせた

20)健康状態が… 0:心配ない 1:気になる 2:そればかり気になる 3:それしか考えられない

21)性欲は… 0:いつも通り 1:以前ほどない 2:ほとんどない 3:全くない

合計が1~10以内であれば問題なし、11~16であれば気分の軽い落ち込み、17~20であればうつ状態との境界線、21~30であれば中程度の抑うつ状態、31~40であれば重度の抑うつ状態、41以上であれば極度の抑うつ状態です。

遺伝子から診断

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一卵性双生児の研究から、ある特定の遺伝子があると双極性障害になる、といった研究結果は出ていません。大規模な研究によっても、双極性障害のリスクを2倍にするような遺伝子は見つかっていないことから、おそらくは遺伝病ではないと思われています。

成育歴から診断

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高血圧が食習慣に左右されるように、躁鬱病も環境に左右されるという考え方もあります。特に挫折を知らずに成長してきた場合に、社会生活の中で自分ではどうしようもできない壁に直面すると、自己喪失の度合いが大きくなるので、躁鬱病リスクは高まるといえるでしょう。

また、マリッジブルーや燃え尽き症候群のように、ある目標を達したことによる喪失感も、よく知られる心の変化です。一般に鬱病はこういった人生の転機がきっかけになるのではないかと考えられています。

脳の状態から診断

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脳に関してはまだ明らかになっていないことのほうが多いのですが、セロトニンという神経伝達物質が不足することで躁鬱病につながるのではないかという仮説は、現在のところ有力なようです。

これは躁鬱病になりやすい遺伝子があるというわけではなく、汗っかきの人もいれば、胃酸の分泌が少ない人もいるように、セロトニンの分泌が少ない体質の人がいるというだけのことです。

家族が躁鬱病と診断されたらどうしたらいいの?

ゆっくりと休養をとらせる

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躁鬱病患者は心身ともに疲れているので、何よりもゆっくり休むことが大事です。特にうつ状態の場合に多いのが、仕事を休むことへの恐怖感から来るストレス状態です。

まずはご家族の人が理解を示して、有給休暇を使って休んだり休職制度を利用したり、思い切って退職して療養してもらう一つの手段です。人間は生きるために仕事をしているのであって、仕事をするために生きているのではありませんから。

病院へ通院させる

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躁鬱病の治療の基本は、休養と薬物療法と精神療法の3本立てで行います。躁鬱病が疑われる場合にはすみやに病院を受診しましょう。何科に行けばよいのか分からない場合は、心療内科や精神科を受診しましょう。

うつ病の場合には、ちゃんと治療をすれば完治することがわかっています。自営業の人や主婦の人など、家では休んだ気がしない場合には、入院して治療するのも一つの方法です。

治療薬の服用をすすめる

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躁鬱病は精神疾患の中では、比較的治療法や対処法が整っているので、薬でコントロールすることで、今までどおりの生活を送ることが可能です。病院によっては漢方が用いられるところもあります。薬局の市販約でもうつに効くものがあるようですが、まずはお医者さんで処方箋をもらうのが良いでしょう。

本人にリラックスを心がけてもらう

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躁鬱病にかかってしまった本人にまずはリラックスして過せる環境を用意してあげましょう。睡眠や食事などのリズムも大事です。何よりも家族との楽しい食事は、本人にとってもリラックスできる時間のはずです。

躁鬱病に関連したこころの病気

自律神経失調症

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自律神経は、呼吸、体温、血管や内臓の働きなどをコントロールする生命維持のための休養な神経です。その働きが乱れることでさまざまな症状(不定愁訴)が現れます。いかに簡単なチェックシートを記載しておきますので、気になる方はチェックしてみて下さいね。

1)心臓の鼓動が急に早くなる

2)胸がザワザワする

3)日頃から肩コリや腰痛がある

4)風邪でもないのに咳が出る

5)季節の変わり目に体調を崩す

6)胃腸が不調

7)めまい、耳鳴り、立ちくらみがある

8)手足が冷たい

9)手足がだるい、疲れる

10)不眠症、または寝たりない感じがある

11)起床時に疲労を感じる

12)夢でうなされる

13)日の光がやけにまぶしく感じる

14)運動していないのに動悸がする

15)顔や手足だけに汗をかく

16)物を飲み込みづらい、またのどの違和感があったり、呂律が回らないことがある

17)便秘、下痢を繰り返す

どちらかといえば当てはまる場合は2点、よく当てはまる場合は3点で計算してみてください。

9点以上から要注意で、18点以上の場合は自律神経失調症の可能性が高いです。

神経症性障害

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精神症性障害とは、心因による精神障害の総称で、パニック障害、不安障害、強迫性障害、社会不安障害、解離性障害、恐怖症、ヒステリーなどがこのカテゴリーに入れられています。その中でもポピュラーな強迫性障害についての簡単なチェックリストを載せておきます。

1)何度手を洗っても気がすまない

2)鍵をかけたか一日中不安

3)ガスの元栓を締めたか1日に30回以上確認する

4)お風呂できれいになった気がせず、何時間も出られない

5)家にある家具がばい菌など汚い気がして触れない

6)ものを落とした気がして何度も探す

7)お風呂のマットが汚い気がして踏むのをためらう

8)手や洋服が汚れた気がしてトイレから出られない

9)ゴミ箱に大事なものを捨てたかも、と何度も確認する

10)タオルが汚い気がして手が拭けない

11)ドアノブを消毒しないと触れない

12)忘れ物をした気がして何度も家に帰る

13)自分のルーティンのせいで生活が麻痺している

以上の項目に一つでも当てはまって、しかもそれによって生活に支障が出ている場合には強迫神経症が疑われますので、一度病院で相談すると良いでしょう。

まとめ

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躁鬱病は原因がはっきりとは分かっていないものの、治療をすれば日常生活はいつも通り過せることがわかっています。放置しておくと完治するのに時間がかかってしまいますので、気になる方は早めにお医者さんにっ相談してくださいね。