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更年期うつって?9つの原因と症状や特徴。家族に症状が現れたらどうすればいい?などの不安や疑問に回答!

更年期うつは、女性に多くみられますが、男性にも起こることがあります。ここでは、更年期うつの原因と症状、そして、家族が更年期うつになった場合の対処法などについて詳しくみていきましょう。



あなたは大丈夫?更年期うつ

一般的に更年期とは、閉経をはさんだ前後5年間くらい、だいたい45~55歳くらいまでの時期をいいます。この時期に身体的あるいは精神的不調が起こることが多くみられ、更年期障害と呼ばれています。

心身の不調が長く続く場合は、更年期うつではないかと疑われます。更年期うつは、誰でもかかることがありうる病気です。主に女性にみられますが、男性にみられることもあります。ここでは、原因や症状、更年期うつになった場合の対処法などを解説します。ぜひ、参考にしてみてください。

更年期うつの原因

ストレス

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更年期には、子離れ、親の介護、夫の定年、肉親との死別などのライフイベントが多くあり、喪失体験などに基づく心理社会的要因が関係しているといわれています。家庭内での役割が大きく変化したり、身体的機能や容貌も衰えるなど、不安定な心理状況なども発症の原因となります。そのようなストレスにより、更年期障害も発症します。

副腎は腎臓の上にある小さな臓器で、抗ストレスホルモンであるコーチゾールを分泌しています。ストレスで副腎が疲弊してくるとホルモンの分泌が悪くなりストレスに対処できなくなり、慢性疲労やうつ症状などの症状が出ます。

女性ホルモンの減少

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更年期には、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量がぐんと減少します。これにより更年期障害も起こります。更年期うつも女性ホルモンの欠乏という内分泌学的要因に起こると考えられています。PMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)、産後うつ病の既往歴のある女性は、更年期うつになりやすいという報告もされていて注意が必要です。

男性でも更年期うつがみられることがあります。男性ホルモンであるテストステロンが減少することにより更年期症状があらわれ、LOH症候群とも呼ばれています。身体症状、精神症状、性機能障害の3つがあらわれ、やる気が出ない、何をしても楽しくないといった精神的な症状がひどくなるとうつ状態になります。

更年期うつの症状と特徴

ここでは、更年期うつの身体的症状と精神的症状について解説します。更年期障害の症状と重なるところがあります。当てはまる項目がないかチェックしてみてくださいね。

めまい

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更年期うつでは、女性ホルモンの減少により、自律神経のバランスが崩れて自律神経失調症の症状を示します。自律神経は交感神経と副交感神経から成り、これらの働きが過剰になったり不足することにより、様々な心身の不調が起こります。身体的症状として、めまいや吐き気、耳鳴りがするなどの症状があらわれます。

胸の痛みや動悸

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自律神経のバランスが崩れることにより、胸の痛みや動悸がする、息切れ(息苦しい)などの身体症状があらわれます。

頭痛や咳

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ホルモンバランスや自律神経が乱れることにより、血管が収縮されて頭痛が起こります。頭痛のタイプは緊張型頭痛や血管性頭痛で、頻繁におこり長時間続くという特徴があります。ひどい場合には、めまいや吐き気を伴うこともあり、一日中痛みが続くこともあります。また、頭が重い、喉の違和感や長引く咳といった身体的症状もあらわれます。

生理周期の乱れ

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更年期には生理周期の乱れがみられます。個人差はありますが、一般に、40代に入ると月経周期が早くなり、40代後半になってくると周期が長い傾向があるようです。そして、閉経になっていくパターンが多いようです。

イライラや不安感

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更年期障害の精神的な症状としては、イライラや不安感などがあげられます。エストロゲンには、精神を安定させる作用もあるといわれています。更年期うつの症状としてこれらの症状が現れるのには、エストロゲンの分泌の減少が影響していると考えられるようです。

眠気や集中力の低下

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ホルモンの変化でも眠気が増大します。更年期になると眠気が症状としてあらわれます。また、集中力の低下や記憶力の低下もみられます。

家族が更年期うつになってしまったら

ここでは、あなたの家族が更年期うつになってしまった場合の対策や対処法、治療方法をみてみましょう。あなたのお母さんが更年期うつになったと考えてください。

症状が見られたらすぐに検査を

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更年期うつの症状が重かったり、長く続くような症状がみられたらすぐに専門医のいる病院を受診し、検査を受けましょう。重症のうつ病であったり、更年期うつが引き金となって重度のうつ病になることがあります。

場合によっては、入院を勧められることもあります。入院治療の利点としては、時間をかけた診療が行われ、速やかな対応ができる、外来では難しい薬の調整ができる、保証された環境で心身の休養をとることができる、孤立感を癒し、対人関係を見つめなおすことができる、家族が安心して休養をとることができるなどの利点があります。

長すぎる入院は、家庭に戻ったり社会生活を再開するのに支障がある場合が多い短所があるため、患者さんの意思も反映されるようです。主治医とよく相談しましょう。

薬物療法と心理療法

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治療法としては、大きく分けて薬物療法と心理療法があります。薬物療法としては、ホルモン補充療法として、エストロゲン製剤が用いられたり、向精神薬による治療としてSSRIやSNRI、四環系抗うつ薬、ベンゾジアゼピン系抗不安薬などが用いられます。

柴胡剤や巡気剤などの漢方薬が用いられることもあり、うつ症状には漢方のほうが効果的な場合もあるそうです。薬物療法を用いるまでもない場合は、病院によっては、サプリメントが用いられる場合もあります。女性ホルモン様物質として働く大豆イソフラボンなどが用いられているようです。

更年期うつにおいては心理的な要因を抱えている比率が高く、薬物療法よりも時間をかけた医療面接や傾聴を基盤としたカウンセリングによる現状の認知と価値観の再考が重要とされます。心理療法としては、認知行動療法が行われることが多く、傾聴を基本にストレス発散からストレス事項の認識に進み、最終的には価値観や人生観、行動習慣などの修正が理想とされています。

まとめ

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更年期うつは、心理的ストレスと女性ホルモンの減少が主な原因と考えられていて、女性に多くみられますが、男性でもみられることがあります。ここに挙げた症状がみられた場合は、専門医のいる病院を受診して検査を受けましょう。早めに対処することで重症化しないようにすることが大切です。

治療に際しては、薬物療法や心理療法が行われます。状態によっては入院治療が行われることもあります。更年期うつは誰でもなる可能性があります。ゆっくりとした環境で、焦らず治療しましょう。