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抗うつ剤ってどんな薬?副作用はどんなものがある?妊娠中の服用などの注意点やSSRIなどの種類や効果を説明!

抗うつ薬は、うつ病から少しでも状態を良くするための大切な治療となります。抗うつ薬の目的・効果、種類、副作用、使い方、注意点について理解してもらい、抗うつ薬に対して納得して、治療を進めていっていただけたらと思います。あなたがうつに悩まされず、あなたらしく生きていくためにも、必要な知識として、抗うつ剤についての基礎知識を身につけてもらえるよう解説します。



抗うつ剤の効果と副作用

抗うつ薬が処方されたものの…

なんだか気分が沈んでしまって、何もやる気が起きない、食欲がない、眠れないからと、軽い気持ちで病院に相談に行ってみたら、うつ病と診断されたことも多いと思います。現代社会では、うつ病はかかる頻度の高い病気になりました。

うつ病の治療は薬物治療が一般的なために、抗うつ薬が処方されやすいのですが、この抗うつ薬は風邪薬のような普通の薬とは違い、飲むのをためらう方も多いようです。「薬に依存してやめられなくなる」「飲むことでむしろ症状が悪化する」「副作用がつらい」など、ネガティブな噂を耳にすることも多いですし、心に作用する薬というと、なんだか薬に心を支配されるような怖いイメージがあったり。自分に負けてしまうような気分になったりと、抗鬱剤を飲むのって、少し勇気がいりますよね。

しかし、抗うつ薬による治療は、これまで行われてきたうつ病の治療法の研究のなかで、きちんと効果が実証され確立された方法です。少しでも早く、少しでも楽にするためには有効で必要とされている方法ですから、やみくもに怖がらずに、まずは抗うつ薬の目的や効果、種類、副作用などについて、正しい知識を身につけましょう。

抗うつ剤の役割と効果

うつ病とは、ショッキングな出来事や、人間関係での継続的なストレス、身近な人との死別になど、精神的につらい体験によって、神経伝達物質のバランスが崩れ、偏ったまま、なかなか元の通常の状態へと戻ることができなくなる病気です。決して、心が弱いから、甘ったれているからとかかるわけではなく、誰にでも起こりうる病気なのです。

抗うつ薬の働きは、こうした脳の神経伝達系に作用し、この崩れて偏ってしまった神経伝達物質の量を調整して、元のバランスが保たれた状態へ戻る手助けをしてくれます。

抗うつ剤の副作用

抗うつ薬を服用する前に副作用への不安を持つ方は多いと思います。副作用に関する噂もよく耳にしますよね。しかし、一般的によくつかわれている風邪薬や胃薬にも、副作用はあります。例えば抗うつ薬にある口が渇く、便秘といった消化器の異常や腎臓への異常は、薬ならばよくある副作用です。

抗うつ薬だけが特別に服用することで副作用というデメリットが大きいわけではありません。

「一度使ったら薬がやめられなくなる」といった噂もありますが、抗うつ薬には依存性はないと言われています。また、副作用が出にくくするためにも、医師が病態をよく見ながら、体重や性別といったその人その人によって違う個人差を考慮に入れてベストな量や種類、服用期間を考えて処方してくれますし、処方後もその反応を見て、よりその人に合ったベストな方法をとってくれます。

やみくもに怖がるのではなく、診察するだけではわかりにくい体の変化もあるので、まずはじっくりと症状を伝え、不安なことがあればよく相談して、医師と話し合った上で薬物治療を進めるようにしましょう。

抗うつ剤とは?

抗うつ剤の種類

抗うつ薬は、うつ病の原因とされている脳内の神経伝達系であるセロトニン、ノルアドレナリン系に作用し、効果を発揮します。その化学構造、作用機序などによって、三環系、四環系、SSRI、SNRI、NaSSAと呼ばれる5つのグループに分類することができます。

開発された年代順に分類すると、古いものから「三環系→四環系→SSRI→SNRI→NaSSA」の順になります。新しく開発された薬になるほど、脳内のターゲットを絞り込み作用することができるため、治療効果が高く、副作用が少ないといわれています。

しかし、必ずしも新しい薬の方が良いというわけでもなく、昔からある三環系、四環系に分類される薬は新しい薬と比較して、コストが安いため、経済的な負担が軽くて済みます。また、薬にも合う、合わないの相性が個人個人で異なるので、人によっては新しい薬より従来の薬の方が良く効くといったようなこともあるそうです。

抗うつ剤の目的

うつ病は、神経伝達物質の量のバランスがとれないために、その効果が十分に発揮できない状態になって、引き起こされる病気です。抗うつ剤は、そんな神経伝達物質の量を整えて、十分に働けるよう手助けします。具体的には、神経伝達物質が脳の神経細胞から放出されて、効果を発揮する前にまた出てきた神経細胞へ戻ってしまう現象を阻止し、神経細胞と神経細胞の間の神経伝達物質の量を増やすことで、その効果を十分に発揮できるように導いてくれます。

現在、抗うつ薬には、神経伝達物質の種類に応じて、色々な種類の薬が開発されています。

主な抗うつ薬一覧

以下に主な抗うつ薬一覧をあげておきます。左側は一般名となっており、()内は商品名で、処方時には ()内の商品名が使われていることが多いそうです。

SSRI

  • パロキセチン(パキシル)
  • エスシタロプラム(レクサプロ)
  • フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)
  • セルトラリン(ジェイゾロフト)

SNRI

  • デュロキセチン(サインバルタ)
  • ミルナシプラン(トレドミン)

三環系

  • アモキサピン(アモキサン)
  • クロミプラミン(アナフラニール)
  • アミトリプチリン(トリプタノール)
  • イミプラミン(イミドール、トフラニール)
  • ノルトリプチリン(ノリトレン)
  • ロフェプラミン(アンプリット)
  • トリミプラミン(スルモンチール)
  • ドスレピン(プロチアデン)

四環系

  • マプロチリン(ルジオミール)
  • セチプチリン(テシプール)
  • ミアンセリン(テトラミド)

NaSSA

  • ミルタザピン(リフレックス、レメロン)

上記の薬のなかから、実際に、どの抗うつ薬が処方されるかは、うつの症状や年齢、生活背景などに応じて決定されるそうです。

共通して言えることは、抗うつ薬を処方されても、うつ病が完全に治らない大きな原因があるそうです。それは、症状が改善したため、「もう薬を飲む必要がない」と勝手に自分で判断して、服薬を中止してしまうことだそうです。

自分で治ったと思っていても、脳内の神経伝達系のバランスが不安定であることが多いため、もしも抗うつ薬を飲みたくないと思ったら、必ずかかりつけの医師に相談してからにしましょう。

服用期間

抗うつ剤は、一般的によく使用される風邪薬のように、30分や1時間で効果が現れるといったことはなく、その効果が現れるまでにかなりの時間がかかります。その期間は個人差があり、1週間で効果が出る方もいれば、1ヶ月かかってしまう方もいます。さらに、効果が現れても、うつの症状が初めてであった場合には、大体、半年ぐらいをめどに服用を続けるといわれています。そのため、服用が長期間に及ぶことから、自己判断で服用をやめてしまう方がいるようです。

しかし、服用期間は医師があなたにあった期間を判断して処方します。それを途中でやめてしまうのは再発のリスクを上げてしまい、治療期間が延びてしまう原因になりかねません。抗うつ薬は再発を防止するためにも、医師が良いといわれるまで、飲み続けるようにしましょう。もし、何か気になることがあって服用を中止したい場合には医師に相談することも大切です。

抗うつ剤の種類と効果

選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI)

特徴:セロトニンに選択的に作用し、副作用が少ない

過去によく使われていた三環系抗うつ剤は作りが荒く、モノアミン以外にも様々なところで作用を起こしてしまい、色々な副作用が生じていました。モノアミンだけを選択的に作用すれば、効果も感じられ、副作用も少ない抗うつ剤になると考えられ、開発されたのが選択的セロトニン再取込み阻害薬であるSSRIだそうです。

SSRIは、モノアミンの中でも、特にセロトニンの再取り込みを阻害し、増やす作用に優れているといわれています。セロトニンに選択的に効果を表し、その他の部分にはあまり作用しないとのことで、三環系と比較すると、副作用は随分少なくなったそうです。特に命に関わるような重篤な副作用の発現がみられなくなったという点が大きいとのことです。

効果が良くあらわれるといわれており、効果と副作用のバランスが整っているとの報告があります。

トリアゾロピリジン系抗うつ剤(SARI)

特徴:うつ病症状を改善させ、睡眠障害なども緩和させる

SARIはセロトニンの再取り込みを阻害する作用によって、うつ病の症状を改善する薬です。さらに、セロトニン5HT2受容体を阻害する作用があるため、うつ病になるとなりやすいといわれている睡眠障害などの症状を緩和させる働きがあるといわれています。

このように、SARIは二つの作用である「セロトニンの再取り込み阻害」と「5HT2受容体阻害」により、うつ病の症状を改善させる薬がトリアゾロピリジン系抗うつ剤といわれています。

トリアゾロピリジン系抗うつ剤に類似した抗うつ剤としては、三環系抗うつ薬や四環系抗うつ薬がありますが、三環系抗うつ薬や四環系抗うつ薬と比較して、SARIは副作用である口渇などの抗コリン作用が少ないといわれています。

商品名にはデジレル、レスリンがあります。

セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬(SNRI)

特徴:落ち込みや意欲を改善させたり、心因性の痛みを軽減させるのに効果的

一説によると、セロトニンは落ち込みや不安を改善させる効果があり、幸せホルモンとも呼ばれています。ノルアドレナリンは、意欲を改善させる効果のある、やる気ホルモンだと考えられています。またノルアドレナリンには心因性の痛みを軽減させる作用もあるといわれています。

これらのセロトニンだけでなくノルアドレナリンも増加させることを目的としたのが、セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬、SNRIといわれており、その作用機序として、セロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害することだそうです。

SNRIも効果と副作用のバランスが良いとされており、SSRIと同様、うつ病治療の第一選択となっているようです。三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、SSRIよりも副作用が少ないといわれており、作用が現れるのが速いのが特徴だそうです。

三環系抗うつ剤(TCA)

特徴:効果は強力、けれど、副作用も多い

三環系抗うつ剤は、1950年頃から使用されている一番古いタイプの抗うつ剤になります。強力な抗うつ作用があるのが特徴なのですが、副作用も多く、重篤な副作用が起こる可能性も高いといわれています。そのため、現在では、他の抗うつ剤の効果が現れない場合や、難治例に限って使用されるそうです。

三環系抗うつ剤の作用は「モノアミン」とよばれる気分に影響を与える神経伝達物質であるセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどの再取り込みを阻害することです。

再取り込みを阻害する、とは、吸収・分解されないように抑えて、モノアミンを増やすということです。うつ病はモノアミンが少なくなるのが一つの原因であると考えられているので、再取り込みを阻害することでうつ症状が出にくくなるというわけです。

しかし、三環系抗うつ剤は作りが荒いため、モノアミンのみならず色々なところに作用することが難点で、副作用が多いことでも有名です。具体的には、抗コリン作用といわれる口が渇く、便秘になる、おしっこが出にくくなる、性機能に障害がでる、めまい・ふらつきをおこす、などがよく起こるそうそうです。緑内障で治療中の方では、禁忌となっています。

また頻度は低いのですが、不整脈を誘発してしまうこともあるそうです。長期間、大量に服薬してしまうと命に関わることもあるとのことです。これらの症状が出た場合は、かかりつけ医に相談するようにしましょう。

なお三環系抗うつ剤の作用が表れるには2~4週間が必要となります。

四環系抗うつ剤

特徴: 副作用は少なく、効果は穏やか。眠りを深くする作用に優れている

三環系抗うつ剤は、効果は強いけれど副作用も多いというのが特徴でした。三環系は、副作用による問題が多く生じたため、もう少し安全性の高い抗うつ剤として開発されたのが四環系抗うつ剤だそうです。

確かに三環系と比較すると副作用は少なくなり、作用があらわれはじめるのも1週間程度だといわれており、三環系の欠点の改善がみられたのですが、四環系は抗うつ作用効果が弱かったため、広く普及はしなかったそうです。眠気を誘うものが多く、眠りの質を深くする作用があったため、不眠の強いタイプのうつ病に使用されることが多いといわれています。

四環系抗うつ剤の作用機序も三環系と同様、モノアミンの再取り込みを阻害するとのことです。四環系抗うつ剤のミアンセリン、セチプチリンはα2受容体を阻害することでノルアドレナリンの作用を強めるといわれています。同じ四環系のマプロチリンはノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで抗うつ作用があるとのことです。

四環系は三環系と比べノルアドレナリンを優位にするといった点も特徴的であるといわれています。

ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性 抗うつ薬(NaSSA)

特徴:SSRI・SNRIが効果が現れなかった人でも効果が出る可能性がある。眠気と体重増加が起きやすい

NaSSAがSSRI・SNRIと違う点は、神経伝達物質の再取り込みを阻害するわけではなくセロトニンとノルアドレナリンの分泌を増加させることで、抗うつ作用を発揮することにあります。

SSRI・SNRIと作用機序が異なるため、SSRI・SNRIが効果が現れなかった方でも、こちらだと効果が現れる可能性があるそうです。

SSRIやSNRIは三環系から派生して開発されたのですが、NaSSAは四環系から派生して開発されたため、四環系と同様に睡眠を深くする作用が優れているそうです。不安や焦燥、消化器症状である下痢や嘔吐など、および性機能障害といったSSRIでよく現れる副作用が出にくく、抗うつ作用に対して効果のある作用機序をもっているといわれています。

ただし、眠気・体重増加の副作用がやや多いとのことで、これらの副作用のため服薬を中断される方もいるようです。

スルピリド

特徴:うつ病だけでなく、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、統合失調症にも使用される

スルピリドは、「脳の興奮や幻覚」を起こすとされているドパミンを正常な状態へと近づけようとする作用があるお薬だそうです。ドパミンが過剰になり過ぎると、幻覚や幻聴などの症状が表れる傾向にあるといわれています。

用量によって、使用する病気が異なります。例えば、低用量で使用すると、胃・十二指腸潰瘍に効果がり、高用量ですと、脳にまで作用し、統合失調症を改善させる効果があるといわれています。ただ、低用量ですと、脳にまでは届かず、消化管に存在するD2受容体を遮断するだけの作用となってしまうそうです。うつ病には中用量を使用するとのことです。

スルピリド使用量の目安

  • 胃・十二指腸潰瘍:1日150mg
  • うつ病:1日150~300mg
  • 統合失調症:300~600mg

商品名としてドグマチール、ミラドール、アビリットなどがあります。

抗うつ剤の強さと副作用

抗うつ剤の強さとは

  • 三環系抗うつ剤(TCA)
  • 四環系抗うつ剤
  • 選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI)
  • セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬(SNRI)
  • ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性 抗うつ薬(NaSSA)
  • トリアゾロピリジン系抗うつ剤(SARI)
  • スルピリド

以上、代表的な抗うつ剤について解説しました。では、これらの強さはどのようになっているのでしょうか?

一説によると、

TCA≧SSRI=SNRI=NaSSA>スルピリド>四環系=SARIだといわれています。

また、副作用の多さで見ると、下記のようになるそうです。

TCA>四環系=スルピリド>SSRI=SNRI=NaSSA=SARI

なお、これらは、個人差があるため、目安とさせていただきます。

抗うつ剤の副作用の出やすさ

また、副作用の多さで見ると、下記のようになるそうです。

TCA>四環系=スルピリド>SSRI=SNRI=NaSSA=SARI

なお、これらは、個人差があるため、目安とさせていただきます。

口渇

三環系抗うつ剤には、さまぎまな副作用があります。しかし、副作用は、服薬を始めたころが一番強く感じ、2週間もするとかなり少なくなってきます。そのころには、抗うつ薬の効果も出てくるため、服用し始めのうちはある程度の辛抱が必要とのことです。

その中でも多いのが口が渇くことです。抗コリン作用と言って、自律神経系が優位になることで出現する副作用だそうです。口渇は唾液の分泌が減るために感じるので、水を飲んだり、チューインガムをかんだりして、しのぐとよいそうです。

便秘、下痢

こちらも抗コリン作用で起こる副作用です。腸の動きが抑制されるために、便秘や下痢を生じてしまうそうです。便秘の場合は、繊維食などで対処し、下剤を使用することもあるそうです。下痢は整腸剤などを使用し、対処するとのことです。

ふらつき

眠気を及ぼす抗うつ剤には、眠気とともに、筋弛緩作用によるふらつきがみられることがあります。眠気からくるふらつきは薬を服用し続けているとだんだん慣れてきて、日常生活が困るほどの支障が出ることはないそうです。

単なるふらつきではなくて、運動失調がみられたり、ろれつがまわらなくなったりすることもあるそうです。逆に、筋緊張性の頭痛や、肩こり、腰痛などは、筋弛緩作用があるため改善する可能性もあるとのことです。

しかし、それでも眠気が強い場合は、かかりつけの医師に相談をして量を減らしてもらうか、就眠前に服用してもらうか、他の薬に変更するかにしてもらうとよいでしょう。

眠気までいかなくても、ぼんやりした感じや、注意が散漫になったり、集中力が低下する場合などは、危険な場所での仕事や、自動車の運転はひかえることが大切です。

手の震え

10年位前まで主に使われていた古いタイプの抗うつ剤には、副作用として、手が震える、筋肉の緊張が強くなる、よだれがダラダラと出るなどがあるそうです。このような副作用を錐体外路症状(EPS)といわれているそうです。

現在主に使われている新しいタイプの抗うつ剤はEPSが少ないといわれています。

頭痛、吐き気

抗うつ剤には、頭痛や吐き気を起こす薬もあるそうです。しかし、これらの副作用も服用を続けているうちに、徐々に慣れてきて、症状が軽くなることが多いようです。そのため、日常生活に困らず我慢できる程度のものですと、少し辛抱して服用してみるとよいそうです。

日常生活に支障が出るほどの頭痛や吐き気ですと、かかりつけの医師に相談されるとよいでしょう。

体重増加(肥満)

抗うつ薬であるデプロメール、イミドール、アナフラニール、デジレル、ルジオミール、テトラミドなどを服用している方は、体重増加が副作用としてみられることがあるそうです。体重が増えたと思ったら、身体を動かすことが大切だといわれています。また、SSRlでは逆に痩せてしまうといった症例が報告されています。

抗うつ剤の使い方

SSRIは最もメジャー

SSRIは他の抗うつ剤と比較すると、種類が多く、日本では現在4種類あるそうです。また、新しい抗うつ剤の中で歴史が一番あり、データが豊富にあるのも利点だといわれています。

新しい世代から使うのが基本

現在のうつ病の治療では、抗うつ剤を使用する際は、新しく開発された抗うつ剤から服用を始めるのが原則となっているようです。新規抗うつ剤とは、SSRI、SNRI、NaSSAの三種類です。これらいずれの薬物も、効果が出現するまでに数日から数週間必要なので、副作用が出て、日常生活で困らない限りは、根気よく服用し続けることが大切だそうです。

また、少量から初めて、効果が出るまで徐々に増量して、必要十分な量を使用することが大切です。抗うつ剤は、十分な量を十分な期間服用することが原則だといわれているからです。そして、減量するのも徐々に行うことが大切だそうです。中途半端な治療をしてしまうと、病状を長引かせる原因になってしまいますので、医師の指示に従うことが大切です。

そして、なぜ、新規抗うつ剤から使用するかというと、副作用が少ないからだそうです。新規抗うつ剤だけだと、十分な効果が得られないと感じる場合や、何か持病があるなど他の理由で使用ができない場合などでは、四環系や三環系抗うつ剤の使用が検討されるそうです。

古い世代の抗うつ剤は重症例で使用

三環系などの古い世代の抗うつ薬は副作用も多いですが、作用も強力です。そのため、難治性・重症のうつ病の方にとっては最後の切り札として使用される強力な抗うつ剤といわれています。

抗うつ剤の注意点

自己判断

抗うつ薬は効果が現れるまでに大変時間がかかり、1ヶ月以上かかるといったケースも多く見られます。副作用はのみ始めから大体2週間程度で収まり、副作用は効果が出現する前触れでもあるので、自己判断で抗うつ薬を中断しないようにしましょう。

離脱症状

自己判断で急に薬を服用しなくなってしまうと、強い副作用が出現することがあるそうです。

そのため、症状が改善しても、医師の判断でしばらく服用を継続し、少しずつ段階的に飲む薬の量を減らしていくとのことです。

依存症

抗うつ剤は、数日という短い期間でも依存症になることがあります。服用期間が長期間に及び、急にやめた場合は頭痛や記憶障害といった症状に長い間苦しめられたという症例の報告もあるそうです。抗うつ剤の服用は必ず、親身になって相談に乗ってくれる医師をみつけ、体に負担にならないように徐々に薬を減らしていってもらうように心がけましょう。

妊娠中の服用

日本での添付文書によると、抗うつ剤は、「妊婦に対して投与しないことが望ましい」か「治療上の有益性が危険を上回ると判断される場合のみに投与する」と考えられているそうです。

三環系、四環系は、一部では胎児の催奇形性があるものもあるといわれています。ほとんどのSSRIは、動物実験で有害作用があると分かっているそうですが、ヒトではまだ安全性が分かっていない、とのことです。また、すべてのSSRIは、妊娠後期に服用した場合、新生児に手が震えるなどの症状が一時的に出ることがあるそうです。

アルコールとたばこ

抗うつ剤の服用中に飲酒や喫煙をすると効果を弱める恐れがあると言われています。抗うつ剤を飲んでいる時は、できるだけ飲酒や喫煙は中止しましょう。

もっと知りたい抗うつ剤の離脱症状

どんな症状が起こる?

離脱症状は、抗うつ剤の血中濃度が急に下がったために身体が対応しきれずに生じてしまう症状だと考えられているそうです。そのため、抗うつ剤を急に止めると、そわそわ、イライラといった不安感や、耳鳴りや頭痛、めまい、不眠、吐き気、知覚異常、手足のけいれんやしびれといった症状が起こる可能性があるようです。

SSRI、特にパキシルの離脱症状に有名な「シャンビリ」という症状があります。これは、耳鳴りがシャンシャン鳴り、電気ショックのようにビリビリするような状態が続くというような離脱症状があるそうです。

どれくらいの期間でみられる?

抗うつ剤の離脱症状は、抗うつ剤の服用を少なくとも1か月以上継続していたものを突然の中止もしくは著しい減量をした場合に2~4日以内に現れるといわれています。

離脱症状を防ぐ方法

絶対に守らなければならないことが、抗うつ剤を減薬や断薬をする時は、かかりつけの医師と相談して徐々に減らしていくことだそうです。

自分では離脱症状が無くなったと思っていても、完全には離脱できていないという可能性もあるため、焦らず急がず、ある程度の余裕を持たせて様子を見ながら減薬や断薬をしていくとよいといわれています。シャンビリが終わったとしても、体調不良や倦怠感などがその後も続く場合もあるとのことです。注意が必要です。

飲み忘れでも離脱症状は起こる?

一般的に、離脱症状は飲み忘れのような短時間の断薬では起きないと言われています。離脱症状は薬の服用を中止してから、だいたい2~4日程度かかるとの報告があるためです。しかし、薬の作用には個人差があるため、離脱症状が起きる可能性も考えられます。原則、飲み忘れたら多少時間がずれてもすぐ所定の量を服用しましょう。次回の服用時間が近づいている時には、次回の時間に決められた1回分の量を服用します。

抗うつ剤の種類など、症例によってその対応は変わってきますし、飲み忘れを防ぐために服用方法を事前に医師に相談しておくことをおすすめします。

離脱症状を起こしやすい抗うつ剤

抗うつ剤の中でも特に、「SSRI」といわれるパキシルやルボックスは、離脱症状が強いことで有名な薬だそうです。もし、これらを服用している場合は、自己判断で服用を中断しないように気をつけましょう。

まとめ

うつと診断されても、なかなか「薬に頼りたくない」と思われる方も多いと思いますが、薬とは「頼る」ものではなく、「活用する」ものだと考えるといかがでしょうか?せっかくこの世に生を受けて生きているのに、あなたが病気のせいであなたらしく生きられないというのは、もったいない話です。

また、うつ病は、6か月以内に完全に治さないと治りにくくなるともいわれています。今後を考えると、有効な薬剤を最初に選択し、十分量・十分期間服用することが大切なことなのかもしれません。

抗うつ剤は進歩が目覚ましく、昔の薬からどんどん開発されて良い薬がたくさんあります。信頼できる医師のもとで、適切な処方を行ってもらえば、あなたがあなたらしく生活できる適切な方法であるかもしれません。

残念な事に、不正確な情報や根拠のない不安から服薬を中断されるケースが多いのが抗うつ剤です。ぜひ、信頼できる医師をみつけ、あなたが少しでも楽になれるように対処していってもらえたらと思います。