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賢いママなら知っている!インフルエンザ予防接種の副作用!

寒い日が続いていますね。気温が下がると免疫力も下がるのでインフルエンザが流行します。小さな子を持つママさんのなかには、「子どものためにも予防接種でしっかり対策!」と考える人も多いはず。でも予防接種は副作用の心配もあるので安易に考えてはいけません。大事な我が子を守るため、予防接種の副作用の気になるポイントをおさらいしましょう。



予防接種に副作用はつきもの?

かつて日本ではインフルエンザの予防接種は義務でした。しかし1994年の法改正により義務ではなくなりました。ワクチンとしてそれほど効果がなく、膨大な国費を投入するだけの費用対効果に乏しいと考えられたからです。

現在ではワクチンの効果や安全性は飛躍的に向上したので、予防接種を受ける価値は十分にあります。義務ではありませんが、高齢者などインフルエンザが重症化しやすい人については積極的な予防接種が奨励されています。

もっとも薬である以上、副作用は避けられません。

そこで以下、インフルエンザの予防接種で注意すべき副作用についてまとめました。

風邪に似た症状はそれほど気にしなくてもよい

予防接種で使われるのは、毒性を失わせたインフルエンザウイルスを培養した「不活化ワクチン」です。日本で一般的なインフルエンザ予防接種は、このワクチンを注射で体内に投与し、抗体をつくることで効果が発揮されます。

もっとも、不活化としているとはいえ、元々はウイルスですから、接種当時なんらかの理由で免疫力が極端に低下していた場合には、風邪と同様の症状を起こしてしまう場合があります。症状は、発熱や寒気、だるさ、筋肉や関節の痛みなどです。

普通の風邪と予防接種の副作用とでは、ほとんど区別ができないので判別は難しいのですが、症状が出る原因は免疫力の低下にあります。

したがって、安静にする、温かい部屋で十分に睡眠をとるなどして免疫の保持につとめれば、数日で回復します。

注意が必要なのはアレルギー反応

以上に対して、重篤な結果をもたらす危険のある副作用があります。それがアレルギー反応です。

インフルエンザワクチンは鶏卵で培養されます。したがって卵アレルギーを持つ人は注意が必要です。

アレルギー反応に由来する副作用として注意しなければいけないのは、ギランバレー症候群、ぜんそく発作、アナフィラキシーの3つ。そのうちもっとも危険なのがアナフィラキシーです。

ギランバレー症候群は手足のしびれが主な症状ですが、生命にかかわる重症化はあまりありません。ぜんそくは激しいせきや呼吸困難が起きますが、すぐに気管支拡張薬を投与すれば症状は落ちつきます。

ところがアナフィラキシーの場合、あっという間にショック状態になって心停止に至ることも稀ではありません。そのような劇症化は、アレルゲンであるワクチンが体内に入ってから30分以内に起きる場合もあります。もし子どもが予防接種後に発症してしまった場合、近くに大人がいなかったら…とても怖いですよね。

学校での集団接種が廃止された現在、接種後の子どもの異変を発見するのは教員ではなく親の目です。

「注射も受けたし、もう大丈夫♪」などと安心してはいけません。子どもに予防接種を受けさせた後、ママさんパパさんは、最低でも1時間は子どものそばにいて、なんらかの異変が起きた場合にすぐ対応できるようにしてください。

なお子どもに卵アレルギーがあるかどうか不明な場合は、接種前に医師に申し出れば皮内テストと呼ばれる簡単なアレルギー検査をしてくれますので活用してください。

予防接種を受けるかどうかは、副作用と効果のバランスで判断しよう

医学の進歩のおかげで、インフルエンザワクチンにおける重篤な副作用は、現在では稀になりました。

厚生労働省の統計によれば、2001年から2006年まで毎年1500万人以上が予防接種を受けています。そのうちワクチンが直接の原因と医師が推定し、国に報告された死亡例は12例しかありません。

しかも、これらのケースを個別に国が審査したところ、ワクチンと死亡との因果関係は不明だったのです。また亡くなったのはすべて重い持病をわずらっていた高齢者で子どもはいませんでした。

このようにインフルエンザワクチンの場合、死に直結するような危険な副作用は、現在ではほぼないと言ってよいでしょう。日本の製薬会社の製造するワクチンの安全性は世界一といわれていますから、小さな子どもを持つ親も安心して受けさせることができるのではないでしょうか。

ただし生ワクチンには注意!

欧米では、ウイルスの毒性を少しだけ残して製造される「生ワクチン」がインフルエンザのワクチンとして認可・使用されています。

このワクチンの予防接種は鼻の粘膜に噴霧する方法なので、注射をいやがる子どもでも抵抗がないため、親にとっては負担が軽くなる利点があります。しかもウイルスが最初に侵入する場所である鼻粘膜に抗体ができるため、症状の抑制だけでなく、感染そのものに対しても高い効果があるといわれています。

ただ問題もあります。毒性を残した生ワクチンであるため、アレルギーなどの副作用の確率も高まってしまうのです。またこのワクチンは日本国内では認可されていませんので、もし副作用で障害等が起きても自己責任となります。公的な補償はありませんから、賠償を求めたい場合は接種をすすめた医療機関に対して裁判を起こす必要があります。

最近日本でも、全額自己負担を条件にこの新しいワクチンの接種を宣伝している病院を見かけるようになりました。効果の高さに目を奪われると、思わぬ副作用でしっぺ返しを食うこともありえますから、特に小さな子どもを持つママさんパパさんは慎重に判断してください。

まとめ

人類はインフルエンザとの長い戦いにあけくれてきました。過去には有名な「スペインかぜ」のように大勢の犠牲者を出してしまった悲しい史実もあります。

たしかに一般にいわれるように、ワクチンの接種だけでは感染を完全に防ぐことはできません。また流行するウイルスの型の予測が外れてしまうと、ワクチンの効果も相対的に低くなります。

ですが、感染したウイルスの型とワクチンが目標とするウイルスの型が完全に一致する必要はないのです。双方に類似した構造がありさえすれば、ウイルスの毒性をしっかり中和する力がワクチンにはあるからです。ウイルスの毒性が薄まってしまえば、インフルエンザの脅威はほとんど普通の風邪と同じくらいに下がります。

小さなお子さんを持つママさんパパさんとしては、まずは風邪の対策と同様に、お子さんにうがい・手洗いをしっかり実行させ、栄養と睡眠をしっかり与えて免疫を維持させることが肝要です。

そのうえで、安心を買うという意味で予防接種をすれば、インフルエンザの対策としては十分に合格点であるといえるでしょう。