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エストラジオールって知ってる?高くても低くても駄目!妊娠!?更年期!?肝硬変!?9つの症状と対処法を徹底解説!

月経不順、体調不良、更年期障害の診断の血液検査でエストラジオールという検査項目を目にしたことはありませんか?この値が基準値よりも高い、あるいは低いことで、不妊や更年期障害などの原因になる可能性があります。また、ストレスや日頃の食生活で、このエストラジオールは変動します。時には、肝硬変、卵巣の腫瘍など危険な病気の兆候として変動することもあるのです。ここではすべての症状と対処法を徹底解説します。



エストラジオールと身体の関係は?

月経不順や体調不良で、血液検査をしたことある人は結構いるかもしれません。そんなとき、エストラジオールという検査項目をよく目にすると思います。このエストラジオールの値が、高いか低いかでいろんな病気やいろんな症状の原因になるといわれています。

たかが、ホルモンの1種と思っていてはいけません。肝硬変や卵巣における腫瘍など、危険な病気の兆候かもしれないのです。ここでは、エストラジオールについて、説明することで女性の体におきるいろいろな病気と、異常があった場合に正常に戻すための方法について徹底解説します。

エストラジオールとは?

エストロゲンの主要成分

エストラジオールは、卵巣から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)の主成分のことで、卵胞ホルモンには、一般的に知られているものとして他にもエストロン、エストリオールがあります。それぞれ、エストロンはe1、エストラジオールはe2、エストリオールはe3と呼ばれています。

エストラジオールは子宮内膜を肥厚させ、精子の通りをよくする子宮頚管粘膜を分泌するなどの作用があるといわれています。排卵前にエストラジオールの数値を調べることで、おおよその排卵日の予想ができると考えられています。

エストラジオールは、女性の生殖器官や乳腺の発育を促すと考えられています。また、脂肪の合成が増加し、女性らしい丸みを帯びた体つきになるといわれています。卵巣で作られ、閉経前では主要なエストロゲンといわれ、閉経とともに減少すると考えられています。

コレステロールが原料

エストラジオールに限らず、エストロゲンはいずれもコレステロールが原料となり、DHEAや男性ホルモンから酵素により女性ホルモンに変換されて作られるといわれています。また、エストロゲンは肝臓や脂肪組織や筋組織のLDL受容体を増加させるのでLDLコレステロールが取り込まれ、その血清濃度は低下するといわれています。

そして、肝臓におけるHDLコレステロールの合成を促進し、血清HDLC値の上昇の結果、総コレステロール値(TC)は低下するため女性の場合は男性と比べて動脈硬化性疾患(心筋梗塞や脳梗塞など)になる可能性が低くなるといわれています。しかし、閉経後はエストロゲンの分泌が激減するため、総コレステロール値(TC)が上昇し、高脂血症や動脈硬化などの疾患の頻度が高くなると考えられています。

主に卵巣で産生

生殖可能年齢の女性の場合、主に卵巣でたくさんのエストラジオールが作られるといわれています。閉経を迎えると、卵巣からホルモンは分泌されなくなると考えられています。

閉経する前は、エストロンは卵巣・副腎・肝臓・脂肪組織で作られ、主に卵巣でエストラジオールに変換されますが、閉経後は卵巣が働かなくなるため、エストラジオールへの変換が行われなくなり、主に脂肪組織でエストロンが作られ、肝臓・副腎でも少し作られるといわれています。そのため、閉経後に体脂肪が多いほど、エストロンがたくさん作られることになると考えられます。

エストラジオールの作用は?

生殖器の発育に関与

エストロゲンは卵巣や子宮、膣など女性生殖器の発育を促進させる働きがあるといわれています。また、思春期には乳腺を発達させ、骨盤の発達など女性的な骨格をつくると考えられています。さらに第二次性徴では、皮下脂肪をたくわえるといった「女らしい体」をつくりあげると考えられます。

妊娠機能の維持

エストラジオールは、卵母細胞を卵子に成熟させるほか、子宮内膜増殖を起こさせ、子宮筋を太くする作用があるといわれています。また、子宮の重さを増やす、子宮収縮性を促進するといった働きもあると考えられており、エストロゲンは、女性の性機能を発達させるとともに妊娠機能を司っているホルモンだといわれています。

自律神経のバランスを保つ

通常、脳の下垂体や視床下部が、性腺刺激ホルモンを分泌することでエストラジオールの分泌を促すといわれています。ところが、なんらかの原因で卵巣がエストロゲンを分泌することができない場合には、視床下部が混乱すると考えられています。視床下部は自律神経の中枢でもあるため、混乱をきたすことにより自律神経の働きにも乱れが生じ、自律神経失調などの症状が起こりやすくなるといわれています。

感情の安定

エストラジオールは、感情を安定させる作用もあるといわれています。エストラジオールが減少すると、自律神経のバランスを崩します。そうなると交感神経と副交感神経もバランスがくずれ、精神的な不調やストレスの増加などで、感情の制御が難しくなり、情緒不安定になるといわれています。

エストラジオールの正常値は?

血液検査で数値を確認

エストラジオールの血液検査における一般的な正常値の範囲は以下のような数値になっているといわれています。ただし、これは検査会社や病院などによりそれぞれ範囲を設定しています。

そのため仮に正常値内であっても何かしらの疾患の可能性がないと断言できるわけではないと考えられます。また、正常値の範囲内から離れていたとしても、その日の体調などの関連もあり数値は変化すると考えておく必要があるといわれています。

なお、それぞれの時期の正常値はあくまでも28日周期で生理が訪れる場合の値となっており、そうでない場合には変動すると考えられます。

エストラジオール(E2)の一般的な正常値

卵胞期前期 10~78 pg/ml

卵胞期後期 31~200 pg/ml

排卵期 103~366 pg/ml

黄体期前期 14~225 pg/ml

黄体期後期 251 pg/ml以下

閉経後 18 pg/ml以下

男性の場合 20~60 pg/ml

女性の年齢や体の状態によって変化

先にも述べましたが、エストラジオールの値は、年齢やその時の体調によって変化するといわれています。一般的には、卵胞期前期は、卵胞が成長している時期ですので、この時点ではエストラジオールの産生量は少ないため値は低くなっていると考えられます。

そのことが卵胞を刺激し、卵胞期後期では、排卵のために選ばれた卵胞が成熟し、発育した卵胞により急激にエストラジオールが増加すると考えられています。

その後、排卵期に入ると、卵子の放出が起き、エストラジオールの量はピークに達するといわれいます。そして、黄体前期になると、卵胞は黄体へと変化し、黄体後期に入ると黄体は退縮し、それとともにエストラジオールの量は低下しはじめると考えられています。

また、閉経後は、卵巣からホルモンが分泌されなくなるためエストラジオールの量は最小になると考えられています。

男性の場合20~60pg/ml

男性の場合は、月経や閉経などによるホルモン分泌量の低下はありません。そのため、エストラジオールの数値に関しても年齢や年代によって大きく変化することもないといわれています。男性が、血液検査を行い、エストラジオールが異常値を示すような場合は、その大半が何かしらの疾患によってホルモンの分泌に異常を生じているケースであると考えられます。

数値が正常値より高い・低い原因は?

加齢

まず、エストラジオール値の変動に大きく関与するのが年齢だといわれています。一般的に、加齢によってエストラジオールは低くなるといわれています。また、エストラジオールの値は、20~30代が増加ピークとなり、30代半ば以降低下傾向にあると考えられています。その後、閉経後(一般的に50歳前後)になると卵巣が働かなるため、エストラジオールの分泌がなくなるといわれています。

卵巣障害

エストラジオールのほとんどは、卵巣で作り出せされていると考えられています。そのため、卵巣になんらかの障害があると数値が高くも、低くもなる可能性があるといわれています。卵巣機能障害、卵巣機能低下、卵巣機能不全などが、卵巣障害による病気だといわれています。

原因によっては、放置すると、35~40歳で無排卵となり、無月経になる可能性があるといわれていますので、エストラジオールの値が高すぎる場合、低すぎる場合、どちらの場合も医師に相談することが望ましいでしょう。

ストレス

エストラジオールなどのホルモンは、一般的に体調の変化による影響を受けやすいといわれています。特に身体的、心理的なストレスがエストラジオールの値の増減に影響すると考えられています。年齢が若くても過度なストレスにより閉経後のような低い数値になることもあるといわれています。

これには、ホルモン合成の過程が関係しています。ストレスを感じると、副腎から抗ストレスホルモンのコルチゾールが分泌されます。このコルチゾールは、エストラジオール合成よりも

人体において優先されると考えられています。そのため、ストレスを受け続けると、ホルモン合成の過程により、優先されるコルチゾールが作られて、人体にとって優先順位の低いエストラジオールの合成が、後回しにされてしまうと考えられています。

数値が高い場合の症状や疾患は?

女性の場合1

女性の場合に、エストラジオールの値が高い場合には、妊娠の可能性が考えられます。女性は妊娠をすると、エストロゲンの分泌量が急激に促進されるといわれ、必然的にエストラジオールの量も高くなると考えられています。

受精卵が着床すると女性の体は直ちに反応して、絨毛性性腺刺激ホルモンが、次の月経や排卵が起きるのをストップさせるといわれています。これにより卵巣の黄体を刺激して、さらに多量のエストロゲンを作るように働きかけられると考えられています。その後は、月経ははじまらず、子宮内膜はさらにどんどん分厚くなって、妊娠をサポートするように変化し、妊娠中も数値は変化すると考えられています。

女性の場合2

・副腎皮質過形成症候群

遺伝的な病気であり、先天性副腎皮質過形成症ともいわれており、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が多く分泌されることにより、その結果、糖質コルチコイド以外の一部のホルモンが過剰につくられる異常が生じると考えられ、エストロジオールの値が高くなるといわれています。

症状としては、幼児期に副腎性アンドロゲンの過剰によって、女子の外陰部に男性化がおこり、男子と誤認されることさえあるといわれています。また、嘔吐、脱水、体重減少、ナトリウムの喪失などの症状が現われ、放置しておくとショックをおこすこともあると考えられています。

・エストロゲン産生腫瘍

性索間質性腫瘍の1種でエストロゲンを過剰に分泌する腫瘍であるといわれ、不正性器出血、無月経、思春期早発症などの症状を引き起こすと考えられ、ごく稀に卵巣線維腫などで腹水や胸水を伴うことがあるともいわれています。エストロゲン産生腫瘍になると、エストロゲン生成を促すため、エストロジオールの値が高くなると考えられます。

・卵巣機能障害

副腎皮質過形成症候群やエストロゲン産生腫瘍が原因でなくても、卵巣がストレスなどの要因から機能に障害が起きると、エストロゲン産生が過剰になり、エストラジオールの値が高くなる場合があるといわれています。

肝硬変

エストラジオールの値が高い原因として、男女ともに考えられる疾患として、肝硬変があげられます。肝臓の役割として、女性ホルモンを分解し、代謝する働きがあり、不要になった性ホルモンは肝臓で代謝を受け、体外に排出されるといわれています。ところが何らかの原因で肝臓が、機能できずホルモンの分解ができず、エストラジオールが、血液中に残る可能性があり、エストラジオールの値が高くなると考えられます。

肝硬変はいずれ、肝臓癌になる可能性があります。肝硬変の状態では肝臓機能はかなり低下していると考えられ、肝硬変まで進行していなくても肝臓の働きが低下している場合もあるといわれています。

数値が低い場合の症状や疾患は?

女性の場合1

・更年期障害

エストラジオールの値が低いとまず疑われるのが、更年期障害だといわれています。卵巣においてエストラジオールが産生されないために、様々な機能に影響がでるといわれています。症状としては、ほてりや発汗、不眠などの自律神経失調の症状がでたり、不安感や抑鬱、恐怖感といった心の変化が現れたりすると考えられています。

・卵巣機能低下症

エストラジオールの値が低くなると、必然的に卵巣の機能が低下します。ホルモンの乱れから月経にかかわる様々な症状が現れるといわれています。月経の出血が1週間以上続く「過長月経」や、月経周期が長期間に渡る「稀発月経」などが考えられます。さらに悪化すると、90日以上月経が来ない「無月経」や、生理がきても排卵されていない「無排卵」が見られ、不妊症になってしまう可能性もあるといわれています。

ホルモンバランスの乱れにより、イライラや疲労感、のぼせ、動悸、頭痛、めまいなどの更年期障害に似た症状がでる場合もあるといわれています。

・胎盤機能不全

妊娠中に胎児は胎盤を介して母体から酸素や栄養をもらって大きくなりますが、胎盤の機能が低下して、赤ちゃんに酸素や栄養が十分に届かなくなり、発育が悪くなる場合があり、胎盤機能不全と呼ばれています。この場合には、胎盤機能の低下とともにエストラジオール生成が減り、低い値になると考えられています。

女性の場合2

エストラジオールの値が低い場合には、正常に本来あるべき子宮内膜の周期的変化が行われていないということになりますので、無月経になる可能性があるといわれています。無月経は、月経のない状態のことをいいます。また、エストラジオールは子宮内膜を肥厚させ、精子の通りをよくする子宮頚管粘膜を分泌するなどの作用があるため、低値になるとこの機能をはたせなくなり、不妊症になる可能性もあるといわれています。

エストラジオールの数値を正常値に戻すためには?

低い場合

エストラジオールの値が正常値より低い場合の対処方法としては、以下の方法が考えられます。

1ホルモン補充治療、不妊治療法

その原因である卵巣機能の低下を人工的に増やす方法ですが、副作用としては、女性器の不正出血、乳房の張りや痛み、下腹部の痛み、おりものの増加、胃が重く食欲がなくなる、頭痛や吐き気など様々な症状あります。さらに乳癌や子宮体癌は、エストラジオールと深い関わりがあるため、ホルモン補充療法を受けることはできないといわれています。

2抗うつ薬、漢方薬

心理的および環境的な要因によるストレスが原因の場合には、抗不安薬や抗うつ薬で精神的な安定を保つことにより、エストラジオールの値を正常に戻すことができるといわれています。同様に、漢方薬を使う場合もあるといわれています。

高い場合

エストラジオール値が基準値よりも高い場合には、やエストロゲン産生腫瘍などの卵巣障害が原因ですので、腫瘍等を取り除く外科的手術が必要になってくると考えられます。また、先天性の副腎皮質過形成症候群の場合には、副腎皮質ステロイド薬の補充を行うことで治療するといわています。一方で、女児で外性器が男性的担っている場合には1~3歳の間に外科的手術を行って、形状の異常を矯正するといわれています。

正常値を保つためのポイントは?

ストレスをためない

エストラジオールの値を正常に保つためには、ストレスのない生活をおくることが大切だといわれています。ストレスを感じると、コルチゾールが分泌され、優先順位の低いエストラジオールの合成が、後回しにされてしまういますので、毎日楽しいと思える生活を送ることが大切だといわれています。趣味に没頭するなど、ストレス発散方法を見つけるなどして改善することが望ましいでしょう。

健康的な生活を心がける

日頃から、健康な生活をおくることで体質を改善することも大事だといわれています。

食生活は、ホルモンの正しい分泌に影響があるといわれていますので、栄養バランスを考えた規則正しい食生活をおくることが望ましいでしょう。特に、女性ホルモンの分泌には、ビタミンB6・Eと大豆イソフラボンが効果的といわれています。

また、運動は自律神経を活性化させ、ホルモンバランスを正常に整える働きがありますので、適度な運動を行い自律神経の活性を行うことが望ましいでしょう。

まとめ

エストラジオールは、身体にとってとても重要なホルモンだということがお分かりいただけたかと思います。普段、月経不調や体調不良だった原因も、エストラジオールと深く関係している可能性もあります。

また、肝硬変や腫瘍など大きな病気が原因で引き起こされたりする場合もあるので、もしも、エストラジオールの値が、高かったり、低かったりした場合にはまずは、医師の診察を受けることが望ましいでしょう。

それとともに、日頃の食生活や適度な運動によって、エストラジオールなどの女性ホルモンを安定させることが望ましいでしょう。