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菌血症は血流の中に細菌がたくさん!菌血症と敗血症4つの違いとは?子供の高熱に要注意!

急にお子さんが熱を出したら、菌血症や敗血症を疑ったほうがいいですね。原因菌によっては薬が効かない耐性菌の問題があります。その原因菌は、私たちの身の回りどころではなく、皮膚にも、口腔内にも、そして、傷口の周辺にも常在菌としているのです。そういう菌血症、敗血症にどう立ち向かえばいいのか、まとめてみました。



菌血症を治す方法

菌血症は、私たちの血流の中に細菌の存在が認められる状態のことを言っています。したがって、菌血症を治すには細菌対策をどうするかにかかっています。実際に、細菌はどこにでもいるわけですから、いつ感染してもおかしくありません。

現実には感染している方がいるかも知れませんが、細菌が少量の場合には、血液中からすぐにでも除去されますので心配はありませんが、免疫力が落ちている場合には、菌血症が引き金になって、他の感染症を起こすかもしれません。

そういうことで、早い段階で抗菌薬を用いて十分な治療を施すことが、まずは優先されます。それも内服薬ではなく、点滴注射での治療を行います。特に、肺炎球菌からなる菌血症の場合では、内服薬の抗生物質では対応が難しく、点滴であれば100%の治癒率を上げることが可能です。

菌血症を治す方法としては、抗生物質の点滴注射ということになりますが、そもそも、菌血症って、何なのか?そして、どんな影響を私たちに及ぼすのかを見ていくことにいたします。

菌血症(きんけつしょう)とは?

血流に細菌が存在する状態

菌血症は文字通り血流に中に細菌の存在が認められる状態のことで、血流に乗っているわけですから体内を循環していることになります。血液内に菌が侵入する場合ですが、ごくありふれた日常性の中でもあり得ます。

例えば、一時的にですが、歯磨きをした時とか、歯医者さんで歯の処置の際に、口の中にいる常在菌が歯肉から血液内に入ることもあれば、耳鼻咽喉科などでの医科処置の際に入り込むこともあります。

細菌は腸からも血流に入り込むことがあるようです。しかしながら、血液は循環して肝臓を通る際に、肝臓に機能が作用し除去されます。このような場合の一過性の菌血症は心配には及びません。

また菌血症では、心臓弁の組織に異常性が見られた場合や、経静脈カテーテル、ドレナージ管、人工関節、人工心臓弁など、体内で使用している人工物の周辺に細菌が長く集積、留置する傾向あるので、その分だけ、それぞれの部位から血流に菌を押し出すことになります。

原因は?

普通に生活していても菌血症になることがあります。どんな時かというと、力を入れすぎた歯磨きをしているうちに、口腔内にあった細菌が歯ぐきから血流に入りこんで菌血症の原因の1つになっています。

さらに加えて、歯科的処置の場合は歯科衛生士による歯の洗浄などの際に、歯ぐきにいる細菌が血流に入ることがありますし、医科的処置の場合は、膀胱腫瘍などの検査に使うカテーテルを膀胱内に挿入した際に、周辺にいる細菌が血流の中に入ることもあります。

それだけでなく、チューブを消化管や尿路に挿し入れた場合も菌血症を発症することがあります。器具や術者が無菌状態の万全な体制をとったにしても、手術部位の周辺には細菌がいるので、血流に細菌が入り込んでしまいます。

それ以外でも、膿瘍、褥瘡、傷口が感染している場合、当然、外科的な処置を行いますが、その際に細菌がはがれることで菌血症になることもあります。また、肺炎や皮膚膿瘍に見られる細菌感染症でも、周辺の組織から菌が侵入、血流に入り込みことで菌血症の発症が起こります。

症状は?

歯磨きで細菌が歯ぐきから血流に入り込む説明をしましたが、普通の場合では、症状が出ることは余りありません。3歳未満の乳幼児によく見られるのですが、38℃以上の熱が出ることがあります。

この場合、診察したのはいいのですが、発熱の原因が分からないことがあります。このような場合、乳児の5~10%程度で菌血症が見られると言われています。そして、熱が高いほど菌血症の可能性が高くなります。

鼻汁も見られ、風の症状と似ていることから、間違えることもあり得ますので注意が必要になります。気が付かないで放っておいた場合、細菌性髄膜炎や関節炎、皮膚の蜂窩織炎(皮膚の深いところから皮下脂肪組織にかけての細菌による化膿性炎症)のような、結構重篤な疾患を起こすことがあります。

髄膜炎も蜂窩織炎も、不機嫌になると同時にぐったりして皮膚の腫れや痛み、発赤などを発症し、場合によっては命に関係することもあります。

菌血症と敗血症違いは?

敗血症とは?

敗血症は、感染症に対しての全身的反応で、感染症あるいは感染症の可能性が強く疑われる状況に起因するSIRS(全身性炎症反応症候群)を敗血症と呼ぶ、とされています。そして、それは、様々なストレスにより発生する全身的な反応で、現在では次のような基準に2つ以上該当する項目があった場合、と定義されています。

  1.  体温>38℃、または<36℃
  2.  心拍数>90回/分
  3.  呼吸数>20回/分、またはPaco2<32mmg
  4. 白血球数>12.000/μL、または<4.000/μL、または桿状核好中球>10%

菌血症は、一過性あるいは持続性にかかわらず血液培養で菌が検出され、血液中に菌が存在する状態を指すとされています。敗血症は多くは院内感染で、ほとんどが特定された細菌感染で起こります。原因菌として挙げられるのは、グラム陰性桿菌、グラム陽性球菌で、数は少ないですが、カンジダ、または他の真菌が原因菌になることもあります。

敗血症に関係する感染は、肺、腹部、あるいは尿路で発症します。ですが、これらの感染は敗血症に直接つながりことはありませんが、細菌が血流に侵入すると(このことを菌血症と言います)肺血症に移行することが考えられます。

感染初期に膿瘍が出た場合は、菌血症、敗血症の危険性が高まり、いわゆる血流に入った細菌が主役の菌血症ではなくて、その細菌が産出した毒素が敗血症を生み出すことがあります。

症状で違いがわかる

敗血症の典型的な症状には発熱があります。その一方で体温低下も見られ、震えもあって脱力感が生じることもあるようです。それだけでなく、最初に感染した種類と部位によっては、他にも症状が現われることがあります。呼吸、心拍、あるいは両方が速くなることも起こります。

敗血症が悪化すると、例えば、錯乱を来すとか、覚醒レベルが落ちるとかして、精神レベルでの異常が起きます。皮膚は熱っぽくなり、しかも潮紅し、脈拍は速くなると同時に動悸も発症、呼吸数も増えます。

尿は回数も量も減り、血圧の低下、体温も正常値以下に下がり、呼吸困難になる一方で血流量が減るために皮膚は冷たくなり、ところどころに斑点ができたりするし、青くなったりします。血流の減少は、生命維持に関係する臓器などにダメージを与えることで、組織に壊死をもたらします。

敗血症の中でも最も重篤な敗血症ショックになると、治療をしても血圧は下がりはじめ、治療を行ったとしても、敗血症では15%の死亡リスクが、敗血症ショックでは40%に跳ね上がります。

発生率や感染率は?

敗血症ですが菌血症に比べると発生率が低く、肺、腹部、尿路、皮膚などの部位で、感染があった場合によく発症します。通常ですと、細菌は感染した部位に留まることが多いのですが、この例では血流に広がります。

特に、感染している部位や、腸のように常在細菌がいる部位を手術をした際に、敗血症が発症することがあります。中でも、経静脈カテーテル、尿路カテーテル、ドレナージ管、人工関節、人工心臓弁のような、いわゆる人工物を使っている場合で発症しやすくなり、それに加えて、長い時間留め置くほど、敗血症の危険度が高まります。

麻薬常習者のように消毒しない注射針を使ったり、化学療法を受けたりしていて免疫システムが働かない人もかかりやすくなりますし、時には、非細菌性の感染でも起こることがあります。

症状は?

普段の生活環境の中で、例えば、歯磨きなどが原因の菌血症は、ほとんどの場合発症することはありません。というのも、私たちの身体は少数の細菌は排除する仕組みができていますので、一過性の菌血症に罹患しても症状が出ることはないのです。

それよりも他の原因での菌血症では発熱する場合があります。菌血症に罹患して発熱、心拍数の増加が見られたり、呼吸が速くなったり、脱力感、錯乱、吐き気、嘔吐、下痢などの症状があった場合には、それらの症状からして、菌血症ではなくて敗血症を疑います。

MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)とは?

黄色ブドウ球菌の一種

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、ペニシリン耐性を獲得した黄色ブドウ球菌に効果を持つ、狭域βラクタム薬のメチシリンに対して、耐性を持った黄色ブドウ球菌の一種です。MRSAは、黄色ブドウ球菌と同じように皮膚の常在菌で、健康な人の皮膚、口腔などに付着していますが、普段は症状を見せることはありません。

しかしながら、手術を受けた後とか、免疫抑制剤を使用して患者さんの間には、手術創からの感染症や敗血症、MRSA腸炎などを発症し、ショック症状、多臓器不全を起こすことで死に至る場合もあり、医療現場では大きな問題になっています。

感染しやすい人は?

MRSAは、これまで指摘した通りごくありふれた菌で、かみの毛、皮膚、鼻の粘膜、口腔内や傷口など多くのところに、当たり前のように付着しています。しかしながら、毒性があまりないために、抵抗力さえあれば、重症化することもなく日常生活が送れるわけです。

ところが、免疫力が落ちて抵抗力がなくなった場合をはじめ、大手術や重い熱傷の後、血管内にカテーテルを長い時間留めている場合などでは感染しやすくなることが実証されています。こうなると、治療も難しくなることが予想されます。特に病院内では、手洗いや消毒を徹底し、手袋の着用などで、院内感染を防ぐ手立てが重要になります。

感染してしまうとどうなるのか?

MRSA感染症は、免疫力が落ちて抵抗色がなくなった人が感染するわけですが、症状はどの部に感染したかで現れ方が違ってきます。例えば、肺に感染した場合には、肺炎の症状である、発熱、咳、痰、呼吸困難などが出現します。

腸であれば、発熱、下痢、吐き気、嘔吐の腸炎の症状が出現します。また、血液であれば敗血症を起こし、発熱、低体温、頻脈、多呼吸、加えて、関節炎、骨髄炎の合併症を伴うことがあります。

治療は?

多くの黄色ブドウ球菌による感染症の治療に際しては抗生物質を用います。当然のことですが、抗生物質に対する耐性を調べます。そして、もし耐性があるのが分かった場合には、どの抗生物質への耐性なのかを併せて調べます。

病院内での感染症であるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対しては、効果がある抗生物質を選んで治療に当たります。その時に使用する抗生物質は、抗MRSA薬のセフトビプロール、バンコマイシン、リネゾリド、キヌプリスチンとダプトマイシン、あるいはダルフォプリスチンの併用で対応します。

それから、感染菌の種類が分かった時点で、感染菌にメチシリンに対しての感受性があるかどうか、そして、患者さんのペニシリンアレルギーを調べて問題がなければ、メチシリン関連の薬剤であるナフシリンを処方します。抗生物質の使用は、感染症の重症度に合わせて、処方期間を決めます。

MRSA感染は病院だけでなく市中でも発生します。その場合は、病因で使用しているMRSA薬剤だけでなく、トリメトプリム・スルファメトキサゾール、クリンダマイシン、ミノサイクリン、およびドキシサイクリンなどの、他の抗生物質に対してもMRSAは感受性を示すことが分かっていますので、それらを処方することがあります。

菌血症は子供もなりやすい?

原因の肺炎球菌やヒブウイルス

肺炎球菌は常在菌の一種で、子供たちの大部分が喉や鼻の奥に保菌していますが、それだけですぐに病気になるわけではありません。乳幼児や高齢者は、肺炎球菌に対して抵抗力がないこともありますので、感染することがあります。

特に子供が体調を崩し抵抗力が低下した際に、肺炎球菌が血液の中に入り込み感染した場合、重症化することがあります。この肺炎球菌が起こす疾患には、肺炎、気管支炎などの他に、副鼻腔炎、中耳炎、髄膜炎、菌血症などが挙げられます。

例えば、菌血症の80%、肺炎の30%、細菌性髄膜炎の20~30%、細菌性中耳炎では30%が、肺炎球菌が原因になっていると言われています。肺炎球菌とは別にインフルエンザ菌b型のHib(ヒブ)ウイルスが脳や脊髄を包んでいる髄膜の奥まで入り込む髄膜炎は、毎年、1000人前後の子供に発症しています。

それから、保育園や幼稚園のような集団生活をする場に、初めて参加した乳幼児の半数が4月の入園前までは保菌者ではなかったのに、入園後1~2カ月で大部分の園児が、肺炎球菌やHibウイルスを保菌していたとの報告があるぐらい、簡単に感染することが分かります。

どんな症状なの?

潜在性菌血症という疾患があります。潜在性と言うのですから隠れた菌血症と言えるのかも知れません。感染源が明らかになっていないのに血液には細菌が見られ、実際には発熱しているのです。それでいて、具合が悪いようには見えないことがあるそうです。

原因として挙げられるのが肺炎球菌です。小児では発熱しか症状がありませんが、血液検査をすることで診断は付きます。治療は抗生物質が効果的です。39度以上の熱が出る理由が判断できないことがありますが、その場合は全血球計算と血液培養をすることで、判断をします。

潜在性菌血症の恐れがある場合は、1日ないし2日後には血液培養の結果が出るので、その時に改めて診察をして陽性であっても、具合がよければ自宅で抗生物質を服用させます。具合が悪い場合は、病因で抗生物質の点滴を行います。

感染しやすい年齢は?

3歳未満の小児はよく熱を出しますが、大部分は咳や鼻水などが随伴して見られますので、診断に困るようなことはありません。しかしながら、おおよそ1/3の症例では熱しか見られないことがあります。

これらは、ほとんどが治療を必要としないウイルス感染症なのですが、中には3%程度の確率で血流に細菌が入り込んでいる場合があります。いわゆる菌血症の状態で、前の項目でも示しましたが、潜在性菌血症の原因菌の一番は肺炎球菌です。

年長児や成人では発熱していても症状がなければ、細菌が血流に侵入していることにはなりません。ですが、血流に侵入したこれらの細菌は、他の臓器に運ばれることで肺炎や髄膜炎を起こすことがあります。

潜在性菌血症の罹患している小児の5~10 %にこれらの疾患を見ることがあります。白血球の増加は細菌に感染している可能性があるため、血液培養をしている間でも抗生物質を投与して治療を行います。

予防方法はあるのか?

ーHibワクチン

Hib(ヒブ)という言葉、聞いたことあると思いますが、これは、「ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型」と呼ばれている細菌の名前を略したもので、冬季に流行るインフルエンザとは全く別物です。喉や鼻から侵入して、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎などの感染を起こす他に、Hib髄膜炎、敗血症、肺炎のような重篤な感染症を起こします。

日本ではHibによる髄膜炎が年間で600人ほど発症し、その30%が運動マヒや言語障害、寝たきりになるなどの後遺症に見舞われています。これに対してはワクチンが開発されています。

Hibワクチンです。

Hibワクチンは世界でも広く使われていて、有効であると認められています。実際に、感染の際の発症、髄膜炎などの重症化を防ぐとされています。もちろん、ワクチンですので副作用があります。接種部位の腫れや発赤、それに海外での報告には、アナフィラキシーショック様の蕁麻疹や呼吸困難、熱性けいれん、血小板減少紫斑病などがあったことが挙げられています。

ー肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌は小児の肺炎球菌感染症について、二大細菌による感染症のうちの1つに挙げられています。特に抵抗力のない乳幼児が細菌性髄膜炎起こしますが、これらの大部分は肺炎球菌によるものです。

特に、生後3カ月から5歳未満までが発症しやすく、患者は5歳未満の小児10人当たり、2.9人で年間では200人ほどが発症すると見られています。それ以外にも、菌血症、肺炎、中耳炎などが挙げられます。

Hibワクチンと同じように肺炎球菌ワクチンがあります。有効とされるのは肺炎球菌による髄膜炎。その他の重症感染症で、肺炎球菌ワクチンの定期接種がされるようになってから、発症数が減少していると報告されています。副作用としては、接種部位の発赤と腫れ、それに硬くなること、発熱、嘔吐、食欲不振などが起こるとされています。

菌血症と敗血症の治療期間はどのくらい?

菌血症

抗菌薬を対象とする疾患は結構ありますが、抗菌薬は疾患によって進められる処方期間の目安が違ってきます。本来であればそんなに長くしなくてもいいのですが、治療の標準化を図るために、少し大げさな感じがするぐらいに長い日にちをとっています。

日本の標準化は欧米に比べて抗菌薬の処方については、投与期間は長く、1日当たりの量は少ないとされているようです。サンフォードガイド(感染症の治療ガイド)が示している抗菌薬の投与期間は次の通りになっています。

菌血症―CNS‒コアクラーゼ陰性ブドウ球菌(5~7日)、黄色ブドウ球菌(14~28日)、グラム陰性桿菌(10~14日)、カンジダ(血清培養陰性後14日)。因みに、参考までに他の疾患についても挙げておきます。

肺炎―肺炎球菌(7日、解熱後3~5日)、インフルエンザ桿菌(10~14日)、マイコプラズマ(7~14日)、レジオネラ菌(7~21日)、クラミジア(7~14日)、AIDSによるPCP‒ニューモシスチス肺炎(21日)、他の免疫不全(14日)、肺膿瘍(4~6週間)髄膜炎―インフルエンザ菌(7~10日)、髄膜炎菌(7~10日)、肺炎球菌(10~14日)、リステリア(21日)

敗血症

敗血症に対する抗菌薬の投薬の前に、必ず血液培養を2カ所からとる必要があります。例えば、尿、脳脊髄液、傷、喀痰、胸水、腹水のものを培養に出すことです。経皮的な採血やCVカテーテル(中心静脈カテーテル)などがあれば、そこからも血液培養を出すようにします。抗菌薬はその後に使用するようにします。

抗菌薬は、はじめは広域の抗菌薬を使いますが、治療薬の変更は常に評価します。培養に出した結果が出ればそれを見て決めて行くわけですが、プロカルシトニン(細菌感染症に特異な血清マーカー並びに敗血症重症度評価の指標)やCRP(炎症や感染症を調べる数値)が示すバイオマーカーの数値を見て、薬の効果を判断します。

治療初期では薬の感受性が確認できていないことから、効果がありそうな抗菌薬を投与しますが、3~5日後には、感受性の結果が確認できますので、その間の使用だけにして、それ以降は感受性のある抗菌薬に代えて行くようにします。治療期間は1週間~10日間ぐらいを目途にします。

子供がかかった場合

敗血症の原因細菌は、普段から炎症部位や粘膜に付着しているもので、市中感染では肺炎球菌、インフルエンザ菌が多く、病院内では、カテーテル、創傷部からは黄色ブドウ球菌、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌が挙げられます。

集中治療、免疫機能低下の場合ではグラム陰性菌が多いのですが、実際に抗菌薬を使っている対象としては、MRSA、緑膿菌、エンテロバクター属、真菌が挙げられます。最近では、SIRS(全身性炎症反応症候群)が注目されています。

症状は、体温の異常、呼吸数の増加、頻脈、白血球数の増加などが挙げられ、これに低血圧の症状が加わった場合、敗血症と定義されます。また、臓器の機能が落ち込んだ場合は重症敗血症と定義されています。

診断は臨床症状をよく診て上で敗血症を疑いますが、実際には、血液培養の結果を見てから判断をします。小児は病識をうまく説明できないこともあって、診断には慎重な態度が大事で、子供の疾患歴、ワクチン歴、流行事情などの問診が参考になります。

いずれにしましても、血液培養は必ず行うのですが、新生児や乳児では血液量が少ないことから、十分に検体を確保することが難しくなります。特に小児の場合、髄膜炎や肺炎に随伴した形で敗血症が見られることがありますので、これらの疾患を厳しくチェックする必要があります。

まとめ

菌血症というと、どんな病気なのかちょっと分かり難いかも知れませんね。多くの場合は、細菌による疾患、つまり感染症ということになります。要は、細菌が傷を負った部位から侵入して血流の中に入り込んで、症状を発症するわけです。

それが酷くなると、敗血症のようなとんでもない疾患に移ることがあります。特に、乳幼児や小児の場合は抵抗力が低下した際に、感染する可能性が出てきます。高い熱、頻脈、呼吸数の増加などの症状が出て、髄膜炎や肺炎、尿路感染症を発症するようになります。

お子さんがいる両親は、新生児、乳幼児、そして小児の健康状態をチェックして、間違っても菌血症、敗血症に罹患しないように見守ってあげたいですね。