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耳下腺の腫れが気になる?虫歯や疲れが原因のこともあるの?頭痛を伴う3つの病気や腫瘍の種類など詳しく紹介!

耳のしたや裏側辺りが腫れているのを見つけたことはありませんか?痛みがある場合や痛みも何もなく、髪をかきあげたときに手に触れたり、人に言われて始めて気づいたという方も多い耳下腺の腫れ。なんだか大きくなっていたりすることもあって、怖い病気なんじゃないかと不安になる方も多いと感じます。耳下腺が腫れることによって分かる病気などご紹介していきます。



耳の下が腫れてる?これ何の病気?

じかに自分で見ることができない部分なので、人に言われたり髪をかきあげたときなどに、気づくことが多い耳下腺の腫れですが、人によっては大きく腫れてしまっていることもあって、驚いたり不安になったりしますよね。ショートカットの方などは人から見える位置なだけに余計に気になると感じます。

そんな耳下腺の腫れですが、どんな病気があるのか。病院にいくにしても何科にいけばいいのか迷ってしまいますよね。耳下腺とは何か、どんな病気があるのかなどご紹介していきます。

耳下腺について

耳下腺とリンパ腺は違う!

耳のしたや裏側が腫れていると、リンパ腺が腫れていると勘違いしてしまいがちですが、実は耳下腺が腫れている場合も多いそうです。そもそも耳下腺とリンパ腺との違いとはどんな働きをして、なぜ腫れてしまうのでしょうか。

まずは病院にかかったときなどにも良く聞く機会の多い「リンパ」からご説明します。リンパとはいわゆるリンパ腺やリンパ節のことですね。枝リンパ腺という腺は体のあらゆるところにあり、血液を通す道のような存在になっています。

体中をめぐり、体内にある老廃物を回収したり、侵入してきたウィルスをリンパ腺でとどめたりする役割をしています。そしてこのリンパ腺が集中して集まる場所のことをリンパ節といいます。このリンパ節は体中の要所にあり耳の前後、首周り下あごにもあります。

反して耳下腺は何なのかというとこちらは「唾液」を作る場所になります。口中を潤してくれたり食事を取る際にスムーズに嚥下するためのサポートをしてくれる大切なものですね。リンパが全身にあるのに対して、耳下腺は耳の下の辺りにだけあるのです。もともとの役割の違いとどこにあるのかも大きく違ってきます。

耳下腺ってどこにある?

耳下腺は唾液を作るところになるので、口の近くにあることになりますよね。だいたい両側の耳の前から耳たぶ辺りの場所にある、考えているよりも大きな器官です。この耳下腺で作られた唾液は口中の上あごに生えている、奥歯のほほ側の粘膜にある出口から分泌されています。

耳慣れなくて知らなかったといわれる方も多いかもしれませんが、耳下腺も大切な役割を持った大事な器官です。唾液には口中を潤してくれるだけではなく、消化を助けてくれたり外から入ってこようとしている細菌をブロックしてくれるなど、思っていたよりも多くの役割があるんですよ。

また唾液内には歯の再石灰化を促すカルシウムやリンが含まれています。このカルシウムとリンは、酸で溶かされてしまった歯の修復をする役割もあり、表面に付着することで効果を発揮します。唾液が少ないと虫歯になりやすいという側面もあるんですよ。

耳下腺の腫れ方は人によって違う!

耳下腺が腫れてしまった場合、多くの方は耳の下側が腫れてしまうことが多いですが、もう少しひどくなると顎の線に沿って腫れてしまうことも。顔の下半分が一回り大きくなったように感じることもあるそう。両側とも同じように腫れたり、片側だけが腫れてしまったりと腫れ方は人によって千差万別です。

何が原因で腫れてしまったのか、ほかにも人によってはもともと耳下腺が小さめな方や、逆に大きめな方などもおられますので、腫れが小さいから大丈夫なのではないかなど、自分で判断することはおすすめしません。痛みを伴わなくてもいつもと違うような気がする、そんな風に感じたら腫れていないかしっかり観察してみることも大切ですね。

耳下腺炎の種類

流行性耳下腺炎(おたふく風邪)

耳下腺の腫れといえば一番に疑われる有名な病気です。流行性耳下腺炎の原因は「ムンプスウィルス」感染症です。主に子どもさんがかかることが多いですが、高熱と激しい痛みを伴うつらい病気の一つです。潜伏期間は2~3週間。高い熱を伴う耳下腺の腫れを自覚したら、感染症でもあるので早急に病院にかかりましょう。

主に子どもさんがかかる病気だと書きましたが、もちろん大人がかかることもある病気です。大人がかかった場合重症化しやすい病気なので気をつけましょう。おたふく風邪は一度かかると体内に抗体ができ二度かかることはまれになります。

もしも子どもの頃にかかっていない、予防接種を受けていない場合などは大人になってからでも予防接種を受けることは可能なようですので、不安な方や幼稚園や小学生のお子さんがおられる場合は、重症化を防ぐためにも予防接種を検討してみるのもいいかもしれませんね。体内に抗体があるかどうかというのも調べることができるので、かかりつけの病院がある方などは相談してみてくださいね。

反復性耳下腺炎

反復性耳下腺炎とはおたふく風邪と良く似た症状を見せる病気です。おたふく風邪と同じように耳の下側から顎の線に沿って腫れてきます。数ヶ月から一年単位で繰り返すことが多く、5~6歳の頃にピークを向かえ、思春期以降はあまりかかることはないそう。

おたふく風邪と良く似た症状が出ますが熱が出ることはほとんどなく、さほど激しい痛みも出ません。ですが病院にかかっても初期のおたふく風邪との判別がつきにくく、どうしても分からないときは体内の抗体の有無を調べて判別するそうです。また感染症ではなく腫れも数日で引きます。

急性化膿性耳下腺炎

耳下腺は唾液を作るところで口中に分泌する出口があると書きましたが、急性化膿性耳下腺炎は、その出口である場所から何らかの理由により、口の中に細菌が侵入してそこから耳下腺に炎症が伝わって起こる急性の化膿症のことを言います。主な原因菌には、黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、溶連菌といった菌があります。

多くの場合片方だけの腫れになりますが、激しい痛み、発熱、頭痛を伴うこともあり、外側から頬を押すと、口中に膿が出てくることもあるそうです。治療には抗生物質が必要になってくるので、腫れや痛みを感じたら早急に病院にかかりましょう。重症化すると入院治療が必要になる場合もあります。疲れなどに気を付けましょう。

耳下腺に出来る腫瘍の種類

多形腺腫

唾液腺腫瘍の中でもっとも頻度が高い病気になります。唾液腺を構成する成分が腫瘍化したもので、急激に腫瘍が成長し始めたなどのことがなければ、大体が良性の腫瘍になります。長い月日をかけて肥大化していくもので痛みを伴うこともないので、気づかないまま放置してしまうことが多いです。

30~40代の方に多く見られ治療法は手術で切除する以外にありません。多形腺腫は大きくなるのが極めてゆっくりなので気づきにくいですが、触れてみると腫瘍と正常な細胞との違いがはっきりと分かるので、少し強めにほほや耳の下を押してみると自分でも判る場合があります。

痛みや顔面神経麻痺などを併発することはないので、放っておいても大丈夫なのではないかと考えがちですが、良性の腫瘍でも放っておくと悪性になってしまうことがあるので、おかしいなと気づいたら早めに病院で受診してみましょう。

ワルチン腫瘍

こちらも唾液腺の良性病変になります。耳下腺腫瘍の中では10%程度の頻度で起こります。こちらも痛みや顔面神経麻痺などを併発することはなく、ゆっくりと成長するため大きくなるまで気づかないことが多いです。

30代~60代の男性に多く見られ、なぜ腫瘍ができてしまうのかという原因は未だ特定にいたってはいませんが、喫煙者に多く見られることから喫煙が原因の大きな因子になっているのではないかと考えられています。こちらも治療法は手術になり、きれいに摘出できた場合再発の恐れはほぼ無いといわれています。

女性に多い?シェーグレン症候群

どんな病気?症状は?

シェーグレン症候群は、涙を作っている涙腺や唾液を作っている唾液腺といった外分泌腺の炎症が長期間続き、目や口などの粘膜部分が乾燥するという膠原病の一つです。シェーグレン症候群には2つの症状があるようです。一つ目は腺細胞からの分泌の低下が原因となって起こる腺症状で、唾液腺などが炎症をおこしてドライアイやドライマウスになり乾燥する症状を言います。

もう一つの症状は腺外症状で、唾液腺や涙腺の線以外の臓器の症状になり、全身倦怠や関節痛、なんとなく体がだるい、膣内乾燥、呼吸器症状などの全身症状が起こります。男女比が1:14という比率で、圧倒的に女性がかかりやすい病気です。ドライアイやドライマウスなど粘膜が乾燥する病気なので、人によっては性交時に痛みを感じる方も多いそう。

シェーグレン症候群は症状が全身に見られるので、ドライアイだから眼科に行く、ドライマウスだから口腔外科になどと一度にすべての症状を見ることがなかなか難しいことから、現代でも診断が難しい病気の一つです。目だけ口だけではなく、全身に症状が自覚できる場合などは知っておいたほうがいいかもしれませんね。

原因は?

シェーグレン症候群になる原因は、自己に対する免疫が働いてしまい自分の身体の成分に対して、反応してしまう自己免疫性疾患という難病です。

現在のところ確実は原因は特定されていませんが、多くの研究によると遺伝的要素が高く、環境にも左右されるとのことです。また免疫異常や女性モルモンの低下といった要因が複雑に絡み合うことで起こっているのではないかとも言われています。

こうした要因を裏付けるものが、このシェーグレン症候群を発病する方はほとんどが女性であるということです。特に発病が閉経の時期に多いことから、やはり女性ホルモンの変動が大きく関わっていると言う説が有力です。

対処法は?

なかなかシェーグレン症候群であると診断されることは難しいですし、もちろん原因を追究していった治療方法も実は確立されていないといった現状です。しかし、シェーグレン症候群に伴う各種症状への改善は多く見られるので、あまり不安になってしまうことはありません。中年女性に多く、耳下腺が腫れることがあります。

目や口の渇きなどを緩和する治療はたくさんありますので、自分にあったやり方を医師と相談することをおすすめします。家の中でもこまめにうがいをしたり、ガムや飴を食べる、目薬をこまめにさす、加湿器を使うなど工夫することによって不快な症状を和らげることもできます。

目や口の渇きは良く見られることなので病気と考える方は少ないと感じます。まれに耳下腺の腫れを伴うこともありますが、多くの方が気づかずにすごしていることが多いです。実は潜在患者は多いのではないかと言われているので、なんだかおかしいなと感じたらシェーグレン症候群という病気もあるのだと知っておいてくださいね。

どこの科に行けばいいの?

耳鼻咽喉科

耳の下が腫れてしまった場合、まずおもいつくのは耳鼻科なのではないでしょうか。腫瘍などの可能性もあるのできちんと病院でみてもらいましょう。でも耳そのものが痛いわけではないので、違うかなと考えてしまいがちですが大丈夫。耳下腺炎にかかってしまった場合、特効薬はありませんので、熱がある場合は解熱剤と腫れを引かせる抗生物質を出してくれますよ。耳鼻科では耳垢の掃除などもしてくれるので、定期的に通うようにしておくのもおすすめです。

歯科

虫歯を放っておいたり親知らずを抜かずにおいて、歯が磨きにくくなってしまっている場合に、口中の細菌のせいで耳下腺炎になってしまう場合もあります。この場合、耳鼻科等他の科で原因を教えてもらえるので、虫歯のせいではないかと言われたら歯医者に行きましょう。腫れがひどい場合などはすぐに処置してもらえないこともありますが、奥歯の虫歯の可能性もあるので歯医者でみてもらいましょう。

整形外科

耳の下の腫れが耳下腺の腫れではなく触るとコリコリ動く、こんな場合は粉瘤(ふんりゅう)ができている場合も。良性の腫瘍ですが中には老廃物など正常であれば、体外に排出されるべきものが溜まっている状態です。放っておいても痛みなどはありませんが、徐々に大きくなってくるし、肩こりの可能性もあります。整形外科で処置してもらいましょう。

内科

どこにいけばわからない場合はとりあえず内科にいきましょう。おたふく風邪の疑いがある場合は内科になります。感染症の病気になるので周囲に移してしまう恐れもあるので早めの受診をおすすめします。受付などでおたふく風邪かもしれないといっておけば、ふさわしい処置をしてくれますよ。一番駆けつけやすい科でもあるので、かかりつけの病院を決めておくことも大切ですね。

まとめ

耳下腺の腫れについてご紹介してきました。耳の下や首周りと言うのは周りからも見えやすいですし、大事な部分なので異変を見つけると怖いものですよね。熱や痛みを伴う場合は病院にもいきやすいですが、痛みが無い場合など何か怖い病気だったらどうしようと考えてしまいますが、見つけたら早めに病院にかかりましょう。

大きな病気の名前を言われるのが怖いのはわかりますが、早期発見が何より大事です。もしもなにか病気が見つかったとしても、早めに分かればそれだけ治療も早く受けることができます。自分だけではなく家族や大事な方のためにもたまに自分の体を点検してみるのもいいかもしれませんね。健康な体で毎日を楽しく過ごしてくださいね。