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膿ってどうして出るの?膿瘍や膿栓の原因って何?慢性膿皮症などの7つの病気や8つの治療法など徹底的に解説します!

日常生活の中で、小さな傷ができてしまうことはよくありますね。時には傷が膿んでしまったことがある方も多いのではないでしょうか?膿んでしまうと傷の治りも悪く、また傷跡も残りやすくなりますし、悪化すると全身に症状が及ぶこともあるのです。ここではその膿について解説し、膿を伴う病気をご紹介します。



膿について知ろう

外から皮膚がダメージを受けると傷になります。軽い傷であれは、出血が起こると血小板が血を止め、白血球などを含む体液が傷口の細菌を綺麗にしてくれます。そして毛細血管が修復されて新しい皮膚が出来て傷が治ります。しかし、傷に細菌が感染し、さらに汚れなどの異物が加わると、白血球たちが細菌の増殖を抑えきれずに炎症を起こし、膿が溜まったり出てきたりするようになるそうです。

膿は皮膚表面の傷口だけでなく、膿を伴う色々な病気もあります。膿が出ている状態になると治るのに時間がかかり、悪化すると周りにも感染が広がったり、抵抗力が落ちている場合には敗血症などの全身症状につながる恐れもあります。そのため膿んでしまった時には適切な治療法が大切になってきます。

ではなぜ膿んでしまうのでしょうか?そもそも膿って一体何なのかということから、傷が化膿したときの対処法や、膿を伴う病気やその治療について詳しくご紹介します。

そもそも膿とは?

傷が化膿して出てくる体液

傷口や炎症を起こしたところが膿んでしまった状態を「化膿」と言い、膿とは黄白色や黄緑色などの不透明な粘液のことをいいます。血液や血漿などと異なるのは、その粘性と臭いがあることです。

本来、傷口や炎症がおきても、人間の自然治癒力によって感染などは起こらずに元の状態に戻るものですが、傷口が汚れていたり、細菌が入り込んでしまうと、炎症を起こして腫れあがり、膿が出るのだそうです。つまり、膿が出るということは軽い傷では無く、ある程度重症化してしまった状態と思った方が良いでしょう。

傷がじゅじゅくしてくると、傷を治す力のある「浸出液」なのか、細菌感染による「膿」なのか分かりにくいことがあります。浸出液ならば透明または薄黄色で、臭いもなくサラサラしています。反対に膿の場合は淡黄色でネバネバとしており、臭いがありますので、見分けられると思います。

破壊された白血球

傷口に汚れて異物などが付着したり、細菌が感染すると炎症を起こして膿が出てきますね。痛みを伴うこともあって、とても厄介な症状です。特に深い傷の場合には、皮膚の奥深くまで細菌が入り込んでしまうこともあり、化膿することもよく見られます。この膿は、細菌などの外敵をやっつけるために戦って壊れた白血球が含まれています。

白血球は細菌をやっつけると同時に自分も死んでしまいます。この白血球の死骸の山が「膿」なのです。膿は汚いもののように思いますが、白血球が身体を細菌から守ってくれた証拠で、白血球が役目を終えて外に排出された状態が膿であるというふうに考えると分かりやすいと思います。

細菌の集まり

例えば皮膚の場合、転んですりむいたり、鋭利なもので切ってしまって、外からの圧力で皮膚素組織が壊れた状態が「傷」です。その傷の深さや場所によって、数日経過すると周りが赤く腫れて痛みが出たり、熱をもつなどの炎症が起こる場合もあります。膿が出るのもその炎症反応の一つで、細菌に感染して起こってしまうのです。

膿には白血球の他にも、白血球に倒された細菌の死骸や、もちろん生きている細菌も含まれています。原因となる細菌はおもにブドウ球菌、連鎖球菌、緑膿菌などで、その種類によって膿の色が黄白色だったり、黄緑色だったり違ってくるそうです。

化膿の状態・手当て

傷口に細菌が侵入

皮膚の上というのは、大腸や口の中と同じように多くの細菌が住みついているものです。そして傷ができると細菌にとって栄養たっぷりの傷口に集まってきてしまいます。これは消毒してもその時だけは効果がありますが、すぐに他の細菌が侵入してしまうそうです。

そして、傷に細菌が侵入すると人間の防衛機能が働いて白血球などが細菌を排除してくれるので、簡単には感染が起こらないようにしています。しかし、傷口に細菌だけでなく汚れて異物が混入したり、皮膚の壊死組織などがあると、白血球などが戦えずに細菌が増殖し、感染してしまうのだとのことです。

こうしたことを踏まえると、傷は消毒をするよりも水できれいに洗うことのほうが感染予防に効果があると言えます。もし、傷口に入り込んだ砂や泥が洗っただけでは取れない時には、細菌感染を防ぐためにも医療機関を受診したほうが良いそうです。

傷が感染症になっている可能性

傷口に細菌が感染して化膿を引き起こすというのは、傷が重症化している状態です。傷の治りが悪くなるだけでなく、身体の抵抗力が落ちている時には感染症として全身疾患などにつながり、重篤な症状の引き金ともなりうるので注意が必要です。

化膿によって引き起こされる全身症状には、「敗血症」が挙げられます。これは化膿した部分から大量の細菌が血液中に入り込み、全身の臓器に感染が広がる病気です。感染症の中でも最も重篤な疾患と言われています。

他に蜂窩織炎(ほうかしきえん)という、小さない傷から細菌が入り込んで皮膚の深い部分で広範囲に炎症を起こす病気もあります。これも入院治療が必要となり、傷が重症化した病気と言えます。

傷が腫れ上がる・痛みや熱が伴う

傷が赤く腫れあがり、痛みや熱をもっているような場合は、傷が化膿していると考えられます。医学的にいうと、化膿とは傷口が細菌による「炎症症状」を起こしていることなのですが、その炎症症状とは、患部の「腫れ」「疼痛(痛み)」「赤み」「熱をもつ」という4つの兆候があり、この4つのどれかがあれば炎症を起こしていることになります。

この炎症が細菌によって起こったものが「感染症」です。つまり、傷口に細菌が入ったために、傷の周囲が腫れあがり、傷やその周りに痛みがあり、傷周辺の皮膚は赤く、傷が熱をもっている状態はすでに化膿の始まりで、さらに感染が進むと、膿が溜まって出てくるとのことです。

抗生物質が有効

傷の周りがじゅくじゅくして、腫れたり、赤くなったりなどの化膿の兆候が見られたときには、抗生物質の入った薬の使用がおすすめとのことです。傷や湿疹などの皮膚の治療のための塗り薬でも抗生物質があるそうです。

抗生物質は「抗菌薬」とも呼ばれており、細菌に対して効果があることが分かっています。逆に、ウィルスに対しては効果がないので、ウィルス性の疾患の時に服用しても何の意味もありません。炎症を起こして膿んでいるような場合には、抗生物質が配合されたステロイド薬が有効と言われています。

抗生物質が配合されたステロイド外用薬の場合では、効能として「化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん」と書いてあることが目安ですが、分かりにくい場合は薬剤師さんに相談しましょう。

早めに病院へ

もしも傷口に化膿しているような状態が見られた時には、なるべく医療機関を受診して、抗生剤等による適切な治療を受けましょう。また以下のような傷の場合は、怪我をした時点で、または症状に気づいた時点で病院に行くことをおすすめします。

  • 刃物を深く刺したなどの深い切り傷や、大きな切り傷などによって出血が止まらないような場合
  • 古い釘を踏んだり、木片や魚骨などが刺さって、傷の中に破片が残っている場合(破傷風などの危険性があります)
  • 指や手足が動かなかったり、しびれがある場合
  • ペットなどに噛まれた場合
  • 皮膚が欠けている場合や、砂や泥が入り込んでいる切り傷、すり傷が見られる場合
  • 大きな水疱ができていたり、水疱がたくさん発生するようなヤケドをした場合、または低温やけどがある場合
  • 赤く腫れて痛みがある場合や、市販薬で5~6日ほどケアしても良くならない場合
  • 傷による炎症反応にともなって高熱がでている場合

膿を伴う病気

膿栓(のうせん)

口の中の扁桃腺のくぼみに白い膿のようなものが溜まって、臭いが気になるという症状があります。これは「膿栓」と呼ばれるものです。文字通り、膿によって栓がされているような状態ですから、口臭の元になってしまうことがあります。これは、細菌によって生み出される化学物質の臭いが原因とされています。

扁桃腺はのどの粘膜の中に埋まっている組織で、外部からの侵入者(ウィルスや細菌)を撃退してくれる機能を有しています。扁桃腺は効果的に外敵から体を守るため、簡単に言うとたくさんの穴が空いています。そこに膿が溜まってしまった状態のことを膿栓と呼んでいる訳です。

膿栓は見た感じ、黄白色の粘土のような見た目をしているものです。膿栓は無症状である事が多いのですが、時に口の中に剥がれ落ちて、指でつぶすと悪臭を放つそうです。

慢性膿皮症(まんせいのうひしょう)

慢性膿皮症は、慢性化膿性汗腺炎(まんせいかのうせいかんせんえん)とも言われる疾患のことを言います。特に臀部に見られる慢性膿皮症は、思春期以降の男性に発症する病気で、肛門周囲や臀部の皮下膿瘍として発生し、膿がいくつも破裂して硬くなり、治まったと思っても再発を繰り返すなどで、徐々に皮膚が黒くなって臀部全体に広がる慢性的な炎症です。

また、臀部に慢性膿皮症が見られる人のおよそ6割ほどの方に「痔ろう」を併発しているそうです。慢性化膿性汗腺炎は一見、ニキビのような見た目をしていますが、原因となる細菌が異なっています。慢性化膿性汗腺炎の場合は、黄色ブドウ球菌がその主たる原因菌となっています(ちなみにニキビの原因はアクネ菌です)。

その他の原因としては、外傷も挙げられています。症状は、座った時などに圧迫されて膿が出ると鎮静化しますが、再感染で拡大するというパターンが繰り返されて症状が進んでしまい、長く放置している方も多いそうです。まれに、有棘細胞がんや扁平上皮がんを併発することがあります。

疱疹状膿痂疹(ほうしんじょうのうかしん)

疱疹状膿痂疹(ほうしんじょうのうかしん)は妊婦さんに見られる疾患だと言うことですが、

その原因についてはよく分かっていないそうです。妊娠中期以降に見られることが多いそうで、全身にまるで地図のような発疹が現れることが特徴とされています。女性にしか見られないことから(当たり前ですが)、女性ホルモンが何らかの形でかかわっているのだろうとは推測されています。

最初に症状が現れやすいのは、衣服などによって摩擦が起きやすい部分ということです。例えば内ももや脇の下などが挙げられています。症状が進行すると次第に膿をもった赤い発疹の範囲が広がってきて、それが地図状に見えると言うのが疱疹状膿痂疹の特徴です。

発疹のほかにも節々の痛みが見られたり、熱がでたりといった、風邪の諸症状と似た症状が現れるそうです。通常は妊娠の終了から半年から1年もすれば治ってしまうと言うことです。

膿胞は粟粒ほどの大きさから米粒ほどですが、集まって融合して大きくなります。熱を持っている感じがしたり、かゆみや痛みがあります。粘膜にも症状が及び、口の中やのど、結膜にも赤みを帯びた膿胞ができることがあるそうです。爪にも影響し、変形することがあるとのことです。

特徴的な発疹と経過から判断されますが、確定のためには発疹の一部を切り取って組織検査が行われます。妊娠しているか分かっていない場合には、妊娠の検査も行われます。

伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)

伝染性膿痂疹とは、いわゆる「とびひ」です。細菌感染によってできた痂疹が全身に飛び火のようにひろがります。細菌で起こる皮膚の病気では、最も多い病気と言われています。水いぼや水ぼうそうと間違われやすいので注意しましょう。

水ぶくれができるタイプの伝染性膿痂疹は乳幼児を中心として見られることが多く、外傷から始まることもよくあるそうです。かさぶたタイプの伝染性膿痂疹は、もともとアレルギーを持っている人に見られやすいということですが、発症例自体は水ぶくれができるタイプの伝染性膿痂疹よりは少ないということです。

水ぶくれタイプとかさぶたタイプの違いは、原因となる細菌の違いも挙げられます。水ぶくれタイプは黄色ブドウ球菌が、かさぶたタイプは連鎖球菌が原因となるといった違いがあります。また、かさぶたタイプの伝染性膿痂疹の場合には、熱がでたり、喉が痛むこともあると言うことです。

さらに、かさぶたタイプの伝染性膿痂疹場合は、とびひが治った後に腎炎を起こすことがあります。もらったお薬は最後まで飲み切り、体の調子が回復しない場合は再度受診しましょう。他の水ぶくれができる虫刺されなどと間違えられることがありますので、治りにくく、いろんな場所にできるという場合には皮膚科専門医の診断を受けることが大切です。

膿瘍

膿瘍とは、限られた組織内で化膿性の炎症を起こして膿が出ます。すると膿が身体中に広がらないように袋を作って閉じ込めようとして袋状になり、膿瘍(膿胞)となるそうです。最も一般的な原因菌は、黄色ブドウ球菌と言われています。皮下、肝臓、脳、肺、腎臓に見られ、皮膚や口腔粘膜の表面にできたものは「膿胞」と言われます。

例えば脳膿瘍は、脳の中に膿がたまった状態です。本来は無菌状態の脳ですが、何らかの原因で細菌による感染が起こると、急性炎症を起こし、化膿性の炎症となって膿が溜まってしまうのだそうです。細菌の感染経路は、中耳炎や副鼻腔炎からの波及、血行感染(肺化膿症、心内膜炎など)、頭部外傷などがあるとのことです。

歯根嚢胞(しこんのうほう)

歯根嚢胞とは、読んで字のごとく歯根に膿をともなった袋状の組織が出来ることを言います。通常は虫歯を始めとした歯周病が進行することで起こりますが、症状がないまま進行していることもあり、画像診断で初めて発見されることもあるそうです。顎の骨の中にできる嚢胞の中では最も頻度が高いと言われています。

歯根嚢胞では、咀嚼時に症状がでやすいということです。歯の根の周りには、「歯根膜(しこんまく)」というものがあり、これに歯根嚢胞の細菌が感染すると噛んだときに痛みが出るとのことです。そして膿が外に出ないままになっていると、どんどん溜まってしまうので痛みや腫れが強くなることもあるそうです。

歯根嚢胞によって、膿が大量にたまってしまったような場合、歯肉が白っぽくふくらんで、膿があふれ出してきたりします。さらに進行すると根の周りの骨が溶けてしまって、いつでも膿がでているような状態になってしまいます。膿には当然臭いがあるので、口臭もひどくなってしまいます。

歯周病

歯周病とは、歯を支えている歯ぐきや顎の骨などが破壊される病気で、ほとんどが歯垢の中に含まれる細菌の増殖によって起こるそうです。重症なものは歯ぐきに膿が溜まるようになるので、以前は「歯槽膿漏」と言われていました。厚生労働省の調査によると、35歳以上の日本人の約80%が歯周病にかかっているそうです。歯周病は人類史上もっとも感染者数の多い感染症と言われており、それほど患者数の多い病気です。しかも40代以上の方が歯を失う原因の第一位となるほどリスクが高いものなのです。

軽いうちは歯肉炎程度で、歯茎が炎症を起こし、赤く腫れたり、出血したりします。中等度になると歯茎の腫れや出血が見られ、膿が出ることもあります。歯の根を支えている骨の溶解も始まると、歯がグラグラしてきます。そして重度になるともっと歯がグラグラして上下にも動くようになり、噛んだ時の痛みでご飯を食べるのが困難になったりします。

早期発見・早期治療で完治する病気なのですが、自覚症状がないまま進行してしまうこともあります。歯周病の怖いのは、ひどくなると歯周病菌が血液や唾液を通して身体に入り、様々な病気の発症や進行を促してしまうということです。糖尿病、動脈硬化、心臓病、肺炎などとも深いかかわりがあると言われています。

膿の治療法

化膿している傷の場合

まずは傷を負った場合は化膿させないことが先決ですので、異物の混入を防ぐためにも、水道水でいいので、よく洗ってください。もし汚れがとれない場合やガラスが入っているなどの場合には形成外科または外科を受診しましょう。

そして最近では傷を乾かさない「湿潤療法」が提唱されています。傷を乾かしてしまうことは、傷を治すために必要な細胞も壊していることになるので、傷を乾かさないようにワセリンを塗ったラップフィルムなどで覆う治療法です。消毒も必要なく、ラップを取り替えるタイミングで水道水で洗えば十分とのことです。

それでも化膿してしまった場合は、化膿は表面だけでなく皮膚の奥深くに及ぶこともあるそうです。ひどくなる前に、きれいな水で膿がなくなるまで洗い流し、抗生物質など使用してできるだけ早く化膿を止めましょう。それでも快方に向かわない場合には、早めに病院へ行き、適切な処置を受けることが大切です。一見傷が治ったように見えても、痛みや腫れが続く場合も同様に、医師を受診してください。

膿栓の場合

扁桃腺を押すと膿栓が出てきて取れる場合もありますが、慣れないと危険です。あまり気になる場合には、耳鼻科を受診すると取ってもらえるそうです。ただし、あまり目立つ膿栓がない時には、異常なしと言われることもあります。

耳鼻科では洗浄によって除去されます。専用の洗浄管を使って扁桃腺の腺窩に管の先を入れて、水圧で洗い出す方法です。それでも不十分な時は、専用のガラス製の扁桃洗浄装置で強い陰圧を掛けて吸い出してくれるそうです。多少の苦痛は伴いますが、膿栓がすっきり取れて違和感と臭いから解放されます。

また、膿栓症に対して高周波による扁桃凝固術という治療法を行っている病院もあります。局所麻酔の日帰り手術で、膿栓のできる腺窩に電極を差し込んで、高周波を10秒ほど流して焼き固めていく方法です。腫れもそれほど強くなく、痛みや出血も少ないので食事にも困らない方法だそうです。腫れが起きても数日で引くので負担も少ない治療法とのことです。

慢性膿皮症の場合

慢性膿皮症の治療は、原則として外科的切除です。正常に見える部分も皮膚の下に膿瘍が隠れていることがあるので、そういった部分まで見逃さないように切除する必要がありそうです。臀部に起こった慢性膿皮症で、痔ろうを併発している場合には同時に治療が行われます。

手術法は軽症なものには病変部分の皮膚を切り取る方法が行われます。その他にはくり抜き法といって、病変部の硬い部分を円形に皮下組織までくり抜く方法があります。複数箇所行う事で隣接して皮膚に穴をあけて、皮膚の裏面から皮下の壊死組織を掃除します。くりぬいた部分は約1ヶ月~2ヶ月で肉が上がってきて治ります。または皮膚移植が必要となるケースもあり、症状に応じた手術方法が選択されるそうです。初期のうちに見つけて切除すれば極めて簡単に治療できる病気です。

疱疹状膿痂疹の場合

治療方法は、主に飲み薬や点滴になり、妊娠に影響の少ないステロイド薬が使われます。また、ステロイドの塗り薬も多く使われており、膿が多い場合はガーゼをあてて包帯をするそうです。

疱疹状膿痂疹の症状に気づいたら、早急に皮膚科を受診し、治療を始める必要があります。初めて発病した場合には、基本的に入院治療が望ましいと言われ、いずれにしても産婦人科との連携をとって、母体にも胎児にも負担のない薬選びなどが行われます。

伝染性膿痂疹の場合

水ぶくれタイプの場合は、黄色ブドウ球菌に効果のある抗菌薬を3~4日間飲みます。かさぶたタイプでは、ペニシリン系の飲み薬が最も効果的と言われていますが、黄色ブドウ球菌との混合感染も考えて薬を選択するそうです。

水ぶくれの中の液などがまわりの皮膚につかないように、軟膏を塗って包帯をします。乾いてきたら抗生剤(またはステロイド)の軟膏にしてかさぶたがとれるまで治療します。治るまでは湯船につからずにシャワーですませ、患部をよく洗って清潔にして、軟膏を塗るようにします。かさぶたタイプの場合は、糸球体腎炎の合併を予防するために、症状が改善してもさらに約10日間ほどは飲み薬を続ける必要があるそうです。

もしも「なんだかおかしいな」という様子がお子さんに見られたら、早めに医療機関を受診するようにしてくださいね。とびひが広がってしまってからだと、治癒にも時間がかかってしまいます。また、普段から清潔にして、爪を切っておくことも大事です。

膿瘍の場合

小さな皮膚膿瘍であれば、一部は特に治療などを行わなくてもいい場合がありますが、痛みや腫れがある場合には切開して膿を出す方法が取られます。切開といってもメスで穴をあける程度で十分だそうです。

脳、肝臓、腎臓、肺などに膿瘍ができた場合には、基本的には抗生剤の投与と外科的な治療が行われるそうです。診断には血液検査、CTやMRIなどで膿瘍の場所や大きさ・数などを確認して、時には超音波検査などが行われることもあるとのことです。膿を出すためには、細いチューブ(ドレーン)の先端を体内の患部まで入れて、そこから膿を体外に排出する方法が取られることが多いそうです。

歯根嚢胞の場合

嚢胞が小さいときは、歯の内部から治療する「根管治療(こんかんちりょう)」で治ることもありますが、大きくなってしまうと歯ぐきを切開して嚢胞を摘出し、さらに歯の根の先端を切除する手術が必要になります。

根管治療とは、その名の通り、細菌感染した部分を根っこから治療することを言います。まずは細菌を排出して洗浄消毒し、再発しないように完全に細菌をなくした状態にします。完璧を期すためには何度か繰り返して完全に細菌を退治する必要があるそうです。

一方の歯ぐきを切開する方法は、麻酔をして歯ぐきの方から歯根嚢胞を取り出し、原因となっている根の先を一部切り取って、そこに薬を詰めて細菌が感染しないようにします。歯の根は切り取っても、その後は自然に骨ができてくるそうです。

歯周病の場合

歯周病は、毎日のケアと定期健診で十分に防ぐことができます。ごく軽いうちならば、歯科医院で歯石や着色の除去をしてもらって、適切なブラッシングを行えば完治させることができます。現に定期的な歯石の除去と、タフトブラシという歯の間をみがきやすい歯ブラシを使っただけで、歯ぐきが綺麗によみがえることもあるそうです。

歯肉炎から進行すると、歯の周りを破壊する「歯周炎」に進行してしまします。ここまで来ると歯周病菌が歯ぐきの奥深くに侵入しているので、麻酔をして歯肉縁下の歯垢や歯石を除去したり、それでも取り除けない場合には歯周外科処置を行う必要があるとのことです。

まとめ

膿とは何なのか、膿んでしまうことでどんな病気があるのかを見てきました。

膿が溜まるということは、傷口に入った細菌と白血球の戦った証拠でありますが、入り込んだ細菌によって重症化していることのようです。傷口は膿んでしまうことのないように清潔に保ち、初期の適切な処置が大切になります。

最近では湿潤療法(モイストケア)という、人間の身体が持っている自然治癒力を最大限に生かすとして、傷を乾かさない治療法が提唱されています。

また脳や肺、肝臓、腎臓などの身体の中に細菌が感染して起こる病気もたくさんあります。また、歯ぐきに膿が溜まる歯周病も重症となると全身に影響がある病気だそうです。膿を軽く考えずに、心配な症状はすぐに専門医を受診して、適した治療を受けるようにしましょう。