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骨折の手術の方法は?骨折の種類と手術の方法|手術時間から入院費用や治療期間・注意点など徹底解説します!

骨折したときにお読みいただきたい記事です。骨折にはどんな種類があるのか?治療法は?手術の方法は?入院にいくらかかるの?骨折に関するご疑問に広くお答えします。



骨折の種類はどのように分類される?

骨が外に出ているか

骨折の種類はどのように分類されるのかを見て行きましょう。歩いていて転んだ、車と接触したなどで外傷を受けた場合は、骨折とともに皮膚や筋肉にも損傷を受ける場合があります。その際に、骨が見える状態かどうかで骨折は分類されています。

・開放骨折

骨折した箇所の皮膚や筋肉などが裂けて、骨が出ている骨折のことを言います。患部から細菌感染を起こしてしまうこともあり、皮膚の内部で完全に折れてしまっている場合と比べ治療に難儀することから、複雑骨折というふうに呼ばれることもあります。よく誤解されるのですが、複雑骨折とは、骨がグシャグシャに折れてしまっていることをいうのではありません。

・閉鎖骨折

骨折した箇所の皮膚は裂けておらず、骨が外に出ていない状態の骨折のことを言います。複雑骨折に対比して単純骨折と呼ばれることもあるようです。

骨折の原因は何か

骨折した原因が、何であるかよって、骨折を分類することもあります。

・外傷骨折

走っていて転んだ、交通事故にあった、などの外傷による骨折のことを言います。骨折の多くは外傷骨折になります。

・疲労骨折

金属を何度も繰り返し折り曲げると、やがて亀裂が入り折れてしまいます。骨でも同じような形で、トレーニングのし過ぎ、合っていないシューズを使ってのトレーニングなどの理由によっって、骨の同じ部分に繰り返し負荷がかかると、ひびが入りやがて骨折してしまうこともあります。このような骨折のことを疲労骨折と言います。

・病的骨折

病気によって骨がもろくなり、わずかな力で骨折してしまうことがあります。骨粗しょう症や、がんなどの悪性腫瘍などにより、そのようなことが起きる場合があるようです。これを病的骨折と言います。

骨の折れ方

骨が折れた度合が、どの程度かによって分類することもあります。

・完全骨折

骨折した骨が完全に離れてしまっている状態のことを「連続性が失われた状態」と言うことがあるようです。連続した状態が失われた骨折のことを完全骨折と言います。

・不全骨折

小児の場合に骨が折れずに、ぐにゃりと曲がった状態の骨折が起こることがあります。このような状態や、ひびが入るなど、骨の連続性が失われていない骨折のことを、不全骨折と言います。

骨折した時の入院する期間は?

平均41日

骨折の入院期間は、厚生労働省の平成23年の調査によると、平均で41日程度となっています。ただし、骨折した部位や、症状により、入院期間は大きく異なります。参考としてご理解ください。

どのような時に手術をするの?

保存治療ができない場合

骨折の治療法は、大きく分けて保存療法と手術に分けられます。保存療法とは、骨の連続性が失われていない状態か、あるいは、皮膚を切らなくても医師の手で骨をもとの状態に戻せる状態の骨折に対して医師が手で元の状態に戻した後に、ギプスなどで固定して骨がくっつくのを待つ方法です。

ですので、皮膚を切開しないと骨を骨折する前の状態に戻すことができない場合は、手術を選択することになります。

徒手整復(としゅせいふく)が不可能な骨折

手術しないで、皮膚の上から手で骨を元の位置に戻すことを徒手整復と言います。麻酔をした上で、医師が行う治療法です。手術ではなく徒手整復で治療が可能かどうかは、医師の診察の上で判断することになります。

整復しても元の形を保てないような骨折

徒手整復が可能な状態であっても、関節を多少動かしただけで骨がずれてしまうような、安定した状態が保てない骨折の場合は、手術を選択する場合が多いようです。

関節部分の骨折

保存療法では、骨が修復されるまでの期間はギプスなどで固定をしますが、長期期間にわたって固定をすると関節が硬くなって動きが悪くなったり、筋肉が萎縮したりしますので、回復を早めるために手術を選択する場合もあるようです。

また、骨折した骨だけでなく関節を骨折前のほぼ正しい元の位置に戻さないと、回復過程で関節炎が生じる場合があります。このようなことが起きないように手術が選択されることもあるようです。

荷重部分の骨折

足・足首など体重がかかって負荷の大きい部分の骨折で、骨のずれが大きい場合には手術を選ぶようです。後述するように、大腿骨や股関節を骨折した場合、手術をしないと歩けるようになるまでに数ヶ月程の期間が必要となります。その場合、筋力が低下するリスクが大きいというデメリットがあります。

手術で骨を固定した場合は、2、3日後からリハビリ開始が可能になるので、骨折からの早期回復を目指すなら、患者さんの年齢や筋力、骨折部位の状態にもよるでしょうが、手術を行った方が良いケースもあります。

高齢の方の骨折

高齢化社会が進んでいる日本では、お年寄りの認知症が問題になっていますが、その原因の一つとして大腿骨頚部骨折が挙げられています。お年寄りが骨折して、寝たきりになってしまうと、認知症や褥瘡(じょくそう=床ずれ)だけでなく、膀胱炎や肺炎を合併してしまうリスクが高くなります。

また、体力の低下しているような場合には、最悪のケースが想定されることもあります。そのような事態を避けるためにも、骨折部位が自然にくっつくのを待つのではなく、なるべく早めに手術を行って、リハビリを開始することが重要となります。

手術の痛みは?

麻酔などを使用して患者の痛みを緩和することを、疼痛(とうつう)管理や疼痛コントロールなどと呼ぶようです。近年では、疼痛管理が進み、手術中や術後の痛みも従来よりは軽減されているようです。医師も患者に対して、痛みを我慢せず医師や看護師に積極的に伝えるように推奨しているようです。

手術の方法は?

ピンニング手術

次に手術の方法には、どのような方法があるにか見て行きましょう。ピンニングとは、骨の折れた部分に金属製のピンを指して、骨がくっつくのを手助けをしてあげる方法です。比較的軽度の骨折に対して適用されます。また、ピンのような金属製の補強部材をインプラントと呼びます。

スクリュー固定

骨と骨とをネジでとめて、骨がくっつくのを助ける「スクリュー固定」という方法もあります。木工をイメージしてもらえば良いと思います。やはり比較的軽度の骨折に対して適用されます。後ほどご紹介するプレートを固定する際にもスクリューが用いられます。

プレート固定

プレート固定とは、皮膚を切開して、折れた骨を元通りの位置に戻した後に、金属製のプレートとスクリューで止めて固定する方法です。成人の比較的、複雑な骨折に対して使われることが多いようです。

髄内釘(ずいないてい)固定

髄内釘固定とは、中心部にある空洞(髄腔:ずいくう)に長い棒状の金属(これを髄内釘と言います)を入れて、骨折した骨をつなぐ方法です。メリットとしては、比較的早期に骨折後のリハビリが開始できることが挙げられています。また、手術の際に周辺の組織を傷つけにくいという特徴もあります。

そのため、高齢者の大腿骨手術にこの方法が適用されることもあるようです。主に、大腿骨(ふともも)、上腕骨(二の腕)、脛骨(すね)など、重要な骨の幹部まで骨折した時に適用されます。

創外固定

創外固定(そうがいこてい)とは、その名の通り、皮膚の上から固定する方法です。ピンやワイヤーなどの金属の固定器を用いて、骨折している部分を矯正して固定します。骨が皮膚の外へとびだしていて、骨折部に細菌が感染しやすい場合などは、体内にプレートなどを入れる手術を行うと、感染がさらに広がるリスクがあるようです。

また、骨が砕けていて手術ではつなげられず、スクリューやプレートでは固定できない場合があります。そのような際に、創外固定が選ばれるようです。

手術をした際の費用や時間は?

平均的に1点=10円

次に、費用や手術時間について見てみましょう。まず費用についてです。部位や手術方法、部分麻酔で日帰り手術か、全身麻酔で入院を伴うかなど、ケースによって費用は大きく異なりますので、実際に治療を受ける医療期間に問い合わせする必要があります。

医療費は、健康保険が適用される場合は、診療報酬額は1点=10円での計算になります。例えば、大腿骨頚部骨折の場合、健康保険が3割適用の場合で、30万円弱程度とホームページに掲載している病院があります。ただし、同じ大腿骨頚部骨折であったとしても、手術方法が異なることにより、同じ病院でも20万円も差額が発生するといった記載もありました。

このように、費用について一概には言うことはできません。また、この例は高額療養費制度を考慮した自己負担金額ではありません。高額療養費制度とは、医療機関や薬局の窓口で支払った額が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額を加入している公的医療保険から支給する制度です。(ただし、入院時の食費負担や差額ベッド代等は含みません。)

高額療養費制度について詳細をお知りになりたい場合は、入院(治療)する医療機関や加入している健康保険組合に問い合わせをしてください。高額療養費制度を利用するかしないかに関わらず、骨折の手術や入院費は、発症した部位や手術方法により大きく異なることがお分かりいただけたかと思います。実際に診療を受ける医療機関への問い合わせをお願いします。

同じ顔面骨折でも10分程度から4時間まで

手術時間も費用同様に、部位や手術方法によって大きく変わりますので一概には言えません。同じ病院の同じ顔面骨折の手術でも、症例によって10分程度で終わるものから3~4時間かかる例までさまざまです。手術前に医師と充分に話し合ってから手術に臨むことが重要でしょう。

まとめ

  • 骨折は、骨が皮膚の外に出ているかどうか、骨折した原因はなにか、骨がどの程度折れたか、などによって分類されます。
  • 入院治療の場合、入院期間は厚生労働省の調査では、約41日となっていますが、骨折した部位、手術方法などにより大きく異なります。
  • 手術するかどうかは、保存療法がでいない場合、徒手修復が不可能な場合、修復してもすぐにずれてしまうことが予想される場合、関節などのずれが修復できない場合、荷重部分で保存療法では回復までに時間がかかってしまう場合、高齢の方の場合など、医師の判断のもとに決定します。
  • 手術や術後の痛みは、疼痛管理が進んでいるので、あまり心配しなくても良いとの指摘があります。
  • 手術の方法は、スクリューやプレートなどのインプラントを皮膚を切開して入れる方法や、インプラントで体外から固定する創外固定などの方法があります。
  • 手術時間や費用についても、骨折した部位や手術方法により様々です。

このように骨折といっても、その症状や手術方法によって、回復までに様々な過程あり、入院期間や手術にかかる時間、費用もケースにより大きく異なります。よって医師や治療を受ける病院とよく相談して、ご自身が納得されることが最も重要と言えるでしょう。