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膝を骨折した原因とは?ギプスで固定した後リハビリ期間はどれくらい?4つの原因や症状と4つの治療法を紹介します!

膝は人間が生きている限り必ず使う部位ですが、そんな膝を骨折したら不便でたまりませんよね。しかし適切な治療とリハビリで、きちんと治すことが出来ます。今回はそんな膝の骨折と、その治療法や費用についてまとめてみました。是非最後までご覧ください。



膝の骨折とその治療法とは?

膝の骨折には2つの原因がある

膝の骨折は、簡単にいうと大腿骨と脛骨の間にある膝蓋骨の骨折の事を言います。また膝蓋骨は、膝の皿という言い方の方が分かりやすいかもしれません。膝は日常生活で必ず使う(歩いたり走ったりなど)部位なので、骨折すると日常生活にも大変辛い影響を及ぼしますよね。

膝蓋骨の骨折には、膝蓋部に直接力が加わって起きる骨折(直達外力)と、膝を曲げる働きのある大腿四頭筋が強く緊張する事によって、膝蓋骨を引き離すような力が加わり起こる骨折(介達外力)があります。

膝骨折の種類とは

膝蓋骨骨折

膝蓋骨とは、膝の関節の前面にある骨の事を言います。膝を手を当てると触れることが出来るので、皆さんもどの部分か分かりやすいと思います。また、このように表面に近いため、痛める可能性が高い場所といえます。特に膝蓋骨骨折では、“横骨折”と言って、横に骨折線が入るタイプがよく見られます。

膝蓋骨骨折の診断自体は、レントゲンや受傷した原因によって比較的簡単に判断出来ます。ただし、“膝蓋骨軟骨骨折”と“スリープ骨折”については、診断が難しくなります。では、それぞれどのようなものか見てみましょう。

【膝蓋骨軟骨骨折】

これは若い女性に多く、膝蓋骨の脱臼を伴います。ほとんどの場合、膝蓋骨は外側に脱臼します。膝蓋骨の内側には、小さな骨片が出来てしまいます。この原因は、膝蓋骨が脱臼した時や、元の位置に戻ろうとするときに、大腿骨の外側の突起と膝蓋骨がぶつかることによって起こるようです。

脱臼自体は、ジャンプの着地や、膝を伸ばす力を持つ筋肉(大腿四頭筋)が強く働いたときに起こります。また自然に脱臼が治る場合もありますが、20~50%の人が繰り返し脱臼を起こる場合があります。初めての脱臼は10歳代の女性に多く、生まれつきの素因も関係するようです。

【スリーブ骨折】

スリーブ骨折は10歳前後の野球やサッカーをする子どもに多く、膝蓋骨下端の剥離(はくり)骨折で、骨片が小さい為に見逃されることが多いようです。 治療では、ギブスによる外固定を約1ヵ月程度行います。

膝蓋骨骨折の4タイプ

横骨折

横骨折とは、骨折線が膝蓋骨に横向きで入っている状態です。膝蓋骨の骨折で一番多くみられるタイプです。横骨折では大腿四頭筋の収縮によって、骨折部が離開する恐れがあります。この場合は、保存療法より手術療法が適応されるそうです。また横骨折では、膝を曲げる(屈曲)事は禁忌とされているようです。

縦骨折

このタイプは、骨折線が縦向きに入っている状態です。正面や横からのレントゲンだけでは、大腿骨によって見逃される場合があり、打撲と診断されてしまうこともあるようです。その為レントゲンでは、輪切りにしたような撮影が必要とされます。

開放性骨折

開放性骨折は、骨が皮膚を突き破った状態をいいます。また、開放性骨折は複雑骨折とも言います。この場合、骨折部と外が直接交通しているので、破傷風や骨髄炎に感染するリスクも高くなります。その為、開放性骨折の場合は、骨折の治療を行う前に患部の洗浄を行うなどの感染対策手術を行います。

粉砕骨折

粉砕骨折は、名前の通り骨が細かく粉砕されている状態をいいます。治療にも時間を有する事が多いようです。

膝蓋骨骨折の原因と痛みとは

地面に膝から転ぶ

膝の骨折や損傷は年齢によっても変わって来ます。特に子供で多いのは、地面に転んで膝をついてしまうことです。歩き始めた子供では、転倒のリスクが高く、更に走り回れるようになった時には勢いをつけたまま転んでしまうことがあります。

小学生などになると活発な遊びが増えますよね。一輪車や竹馬、様々な遊びを覚えます。またそれらは、子供の身体的・心理的成長にも大事なものですので、危ないからと言って辞めさせるわけにもいかないですよね。

子供の場合は、周りの大人が病院に連れていくべきかを判断する事になりますが、歩けているから大丈夫・膝も曲がるから大丈夫と思うのは危険です。特に乳幼児では、子供自身が痛みを訴える事は出来ないので、注意が必要です。

その為自己判断ではなく、子供が足を痛がった時は、早期に整形外科を受診する事をお勧めします。子供では、大人よりも骨の癒合(くっつく事)が早いので、早期に治療をする事が大事です。

膝を伸ばす動作を繰り返す

成長期の骨は、未完成で完全に骨となっていない軟骨部分があります。その為、転倒や衝撃などで骨折した場合、骨端軟骨・また骨端軟骨と骨との境界部分などの構造的に弱い部分で起きやすくなるそうです。このように成長期では、過剰な運動は骨に与えるダメージが大きくなります。

成長期の運動が原因で考えられる疾患に“オスグット・シュラッター病”があります。膝に痛みや骨が盛り上がってくるなどが見られます。酷い場合は、歩いているだけでも強い痛みを訴えるようです。膝を伸ばす大腿四頭筋は膝を通り過ぎて脛骨に付着します。その為、何度も膝の伸展(伸ばす動き)運動をすると、付着している部分に炎症が起こります。

また大腿四頭筋のこの働きによって、骨が剥離してしまう剥離骨折を起こす場合もあります。疲労を強く感じる・痛みが生じるほどの練習などは避けた方がいいと言われているようです。子供とコミュニケーションを取りながら、その時期にあった、またその子どもにあった運動をさせる事が大事になります。

しかしだからと言って、全く運動をさせないでいると、将来的に骨粗しょう症のリスクを高めるなどの問題が出てくることもあるようなので、注意が必要です。

転倒事故や段差でのつまづき

大人では転倒事故や交通事故、60歳以降になると段差でつまづいてしまい骨折する事が多くなります。また高齢者では、見た目では分からなかったり、膝の痛みも違和感がある程度で自分でも気づかない場合があります。これを脆弱性骨折と言い、少しの違和感でも病院を受診する事が大切になります。

膝にかかる負担は体重の約3倍と言われているように、普段の生活で常に負担がかかっています。その為、知らないうちに膝には負担がかかっています。太り過ぎている場合は、減量する事によって膝にかかる負担も減りますので、普段から意識してみてくださいね。

また、膝が痛いのは筋力低下のせいだから運動をしましょうという言葉を耳にする事があるかも知れませんが、膝が痛いから運動が出来ない場合もあります。ですので、まずは膝の痛みを取るために必要な事を考える必要があるかも知れませんね。

膝は生きて行くうえで必ず使うものなので、違和感を感じた時は病院へ行かれることをお勧めします。骨折でなくても、その部位に炎症がある場合もあるようです。

また、高齢者では骨折によって安静にしていると筋力の低下が著しくなるため、その点でも注意が必要になるようです。そして普段から、転倒を防ぐためにも筋力を低下させないように心がける事も必要になります。

膝蓋骨骨折の治療法とは

モデリングギブスで固定

膝蓋骨骨折では、モデリングギブスで固定する保存療法が行われます。この場合は、約1か月ほどギブスでしっかりと固定して様子を見ます。ギブスは膝を伸ばした状態で装着するので、日常生活では不便な事が増えてしまう事もあると思います。用事がある時は早めに家を出るなど工夫して、慌てて怪我をするなどがないように気をつけて下さいね。

ギブスによって使われなくなった足は筋力が低下したり、関節自体が硬くなってしまうようです。その為、以前のように簡単に歩くことが出来ないのでリハビリが必要になります。きちんとリハビリを行うことで後遺症を防ぐことが出来るようです。

手術

横骨折・骨の位置のずれ(転位)がある場合・保存療法が向かない時に手術療法が適応になるようです。細い針金を巻いて、膝蓋骨自体を固定する方法多いようです。骨折が治癒した後は、この固定具を取り外します。これを抜釘術と言います。

抜釘術は骨内異物(挿入物を含む。)除去術に含まれ、部位によって点数が変わります。平成26年度の診療報酬では、膝は【鎖骨、膝蓋骨、手、足、指(手、足)その他】に含まれるので、3,620点=36,200円程度になります。保険の適応となるので、3割負担では10,860円になります。

またほかの部位は、 頭蓋、顔面(複数切開を要するもの)12,100点・その他の頭蓋、顔面、肩甲骨、上腕、大腿7,870点・.前腕、下腿5,200点という風に分類されています。

これに加えて、麻酔などによって費用が増えるので、主治医の先生ときちんとお話されることをお勧めします。また手術療法では、膝蓋骨を強く結びつけるため、手術後早々に膝の曲げ伸ばしや歩くことが出来ます。その為、リハビリの時間も短縮する事が出来ます。

鎮痛薬

骨折の場合は強い痛みが見られることが多いため、痛みを抑えるためにロキソニンやボルタレンを使用します。どちらもNSAIDsに分類される同じ解熱鎮痛薬ですが、一般的に早く効果が現れるのが“ロキソニン”・鎮痛効果が強いのが“ボルタレン”だそうです。またロキソニンは市販でもありますが、ボルタレンはありません。

どちらもインフルエンザの時には使用を避けるなど、基本的な注意事項も同じだそうです。ちなみにインフルエンザの時は“カロナール”の使用なら安全だと報告されています。

このような事から、痛みがどの程度かなどを想定してお薬を処方されると思います。ですので、お医者さんに痛みを伝える時はどのような痛みか?・どれほどの痛みか?などを詳しく伝える必要があります。

膝蓋靭帯の短縮

膝蓋骨骨折の後遺症として、膝蓋骨と脛骨を繋いでいる膝蓋靭帯の短縮が見られる場合があります。これは膝蓋靭帯が伸びてしまい、膝蓋骨の長径が伸びている状態をいいます。膝蓋骨の下縁には内側膝蓋靭帯と外側膝蓋靭帯があり、これらの膝蓋支帯の肥厚や瘢痕化が影響していると考えられます。

しかし膝蓋骨の長径と膝蓋靭帯長の和は健側と患側でほとんど同じで、膝蓋靭帯が短縮してしまった分だけ膝蓋骨の長径が伸びているとも言い換えることが出来ます。

膝蓋骨骨折の治療期間とは

ギプスでの固定期間とリハビリ期間や全治にかかる時間

ギブスによる保存療法では、膝を固定する期間は約1か月になります。膝を固定すると、筋力の低下と関節が硬くなってしまうのでリハビリを必要とします。人は常に体を動かしながら生きているので、少しの固定でも関節は元のように動かなくなりますし、筋力も低下します。ちなみに30日以内の固定であれば、組織学などの観点からも可逆的と言われているようです。

例えば風邪をこじらせて入院したりして、しばらく寝たきりだった経験をした方もいると思いますが、久しぶりにベッドから降りてみるとうまく歩けなかった!というような事はなかったですか?このような安静による筋力低下は健康な人でも見られ、1週目で20%、2週目で40%、3週目で60%と言われています。

このような事から、ギブスが取れた後はリハビリが必要になります。その為、全治は“3か月程度”だと考えられます。まずは少しずつ膝を曲げ伸ばしできるようにすることが必要です。またリハビリ中に膝蓋骨がズレたりすると、手術を行う必要性も出てくるので、また更に3か月程度全治が遠のきます。

特に高齢者では、リハビリに痛みを感じたり、自分自身に対する自己効力感が落ちている事も少なくありません。その為、リハビリなんかしたくないと思う人もいるようです。ですので、周りの人の精神的ケアも必要になります。

手術した時の入院期間と全治にかかる時間

手術の場合は、手術時に1週間程度の入院と、抜釘術の時にも数日間の入院が必要になるようです。この辺りは病院によっても変わってくるようです。また、外来でのリハビリを行うことで、入院期間は短縮できます。

手術後早々に膝の曲げ伸ばしや歩くことが出来るので、リハビリ期間も短縮できます。手術後のリハビリも、膝の曲げ伸ばしや歩くことで関節を柔らかくし、筋力を取り戻すことが行われます。

手術療法では、このように早期から動かすことが出来ますが、全治までの期間は一般的にギブスでの固定と同じで“3か月程度”のようです。また手術療法では、早く膝を動かすことが出来るなどのメリットもありますが、保存療法よりも費用がかさむなどのデメリットもあります。どちらの治療法がいいのか選択できる場合は、よく考えて治療を選択した方がいいですね。またスポーツをしている場合では、手術療法を選択する事が多いようです。

また全治までの期間は、ギブスでも手術の場合でもあくまで【目安】となりますので、きちんと主治医の先生とお話してみてくださいね。

まとめ

膝は生活するうえでとても大事な場所になりますよね。膝を骨折すると、ストレスも大きくなると思います。その為、適切な治療を受けて、辛い事ですがリハビリを行い元の環境に戻れるように頑張りましょう。

リハビリでは痛みが生じる場合もあるかと思いますが、その際は理学療法士や主治医に相談しながら頑張りましょう。また、早く良くなりたいからと言って無理をし過ぎるのもよくありませんので、痛みがある時はきちんと伝えるようにしましょう。