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睡眠薬はタイプ別に使い分けるの?市販薬のドリエルって効果ある?ハルシオンなど病院で処方される5つの種類の薬を紹介!

あなたは最近よく眠れていますか?もし寝られてない、熟睡感がないという人は不眠症かも…。長生きするためには6時間半~7時間半の睡眠が必要とされていますが、十分と感じる睡眠時間には個人差があります。もし不眠になったらどうしますか?不眠症で服用する睡眠薬には不眠のタイプによって使い分ける必要があるのはご存知でしょうか。ここでは5つのタイプの不眠症に分けて、適切な睡眠薬をそれぞれ紹介していきます。



睡眠薬の選び方って?睡眠薬の種類と副作用について

眠れないことが続いたり、寝ても途中で目が覚めてしまう、朝早く起きてしまうなど眠りのトラブルを抱えていませんか?1日だけであれば特に大きな問題にはなりませんが、それが毎日続いてしまうようであれば、慢性的な睡眠不足となって生活にも支障が出てきます。

できるだけ睡眠薬には頼りたくないと思う方もいると思いますが、もし体調を崩すほどに睡眠障害があるならば睡眠薬を服用した方が体にとって良いと考えることもできるのです。

睡眠薬は市販で購入できるものもありますが、基本的には医師から処方されたお薬を飲んだ方が安心です。しかし、睡眠薬には種類がいくつかあり、眠りのタイプによって使い分けると効果的です。また、副作用にも気をつけなければいけません。ここでは睡眠薬の種類と副作用、そして眠れない時の対処法をご紹介していきたいと思います。

睡眠薬とは?

不眠症に用いる薬物

睡眠薬とは、一般的に病院で処方される睡眠導入薬のことをいいます。いわゆる不眠症の改善をするための薬で、ドラッグストアなどで購入することはできません。「え?でもドラッグストアで睡眠薬を売ってたよ」とおっしゃる方がいるかもしれませんが、それは睡眠改善薬と言われるものです。

いきなりややこしい話になりますが、睡眠導入薬と睡眠改善薬は基本的に作用が異なるので、別物であるということが出来ます。病院で処方される睡眠導入薬はあくまでも治療が目的で、市販の睡眠改善薬は寝つきが悪いとか、眠りが浅いとった一般的な不眠症状に用いられる薬のことをいいます。

なぜこのようなことが起こっているかと言うと、一口に不眠と言っても、その様相は実に様々であるからです。いわゆる不眠症と呼ばれる病気にも、入眠障害や中途覚醒、早期覚醒、熟睡障害などいろいろなものがあります。これらはいわゆる「病気」です。そのため、睡眠導入薬による「治療」がおこなわれます。

それに対して、病気とは認められないものの、「なんとなく寝つけない」とか「ぐっすり寝た気がしない」、それでいて、日常生活には支障をきたさないような一般的な症状の場合には、薬局で購入できる睡眠改善薬が用いられることもあります。ただし、自己判断で使うのはやはり危険なので、まずは医師の診断を受けるべきでしょう。

お医者さんが薬を処方する時には、単に睡眠の上体だけでなく、既往や現在何か他のお病気を抱えていないかなどを総合的に判断して、処方する薬を選択することになります。睡眠薬の譲渡は法律でも禁止されている行為なので、安易に人からもらったり人にあげないように注意しましょう。

睡眠薬と睡眠導入剤の違いは?

睡眠薬と睡眠導入剤という区別の仕方がありますが、何が異なるのか理解しておきましょう。

睡眠薬には作用時間が短い超短時間および短時間タイプと、比較的効果作用が続く中時間タイプと、長時間作用が続く長時間タイプがあります。睡眠薬というのはこれら全てをまとめて呼ぶ名前です。

一般的には睡眠薬と呼んで何も間違ってはいないのですが、不眠症の症状の程度や出方によって薬が使い分けられることとなるので、便宜上、睡眠導入剤という呼び方をされることがあります。どのような人に睡眠導入剤が使われるかと言うと、寝つきの悪い人です。

一旦寝てしまえば、夜中に目が覚めたり朝早く見目が覚めることがないと言う人にとっては、朝まで薬が効いている必要はありませんから、数ある睡眠薬の中でも作用時間の短い睡眠導入剤が選ばれるという訳です。睡眠導入剤は、作用が短時間が切れるので比較的安全なお薬だといわれています。

睡眠薬の致死量と後遺症は?

睡眠薬というと大量に飲んで自殺をはかろうとしたり悪用されるようなイメージがあるかもしれません。果たして睡眠薬は大量に服用すると死んでしまうような危険なお薬なのでしょうか。

あらかじめお伝えしておきますが、睡眠薬を大量に飲んだからといって死ぬことは難しいと言われています。楽にもなれず良いことはないので、決して大量に飲んだりすることはしないようにしてください。

睡眠薬は確かに大量に飲んだ場合、脳に影響が出て死に至る可能性があることはあります。ただ、変な話になりますが、睡眠薬のみを用いて死に至るというようなことはあまりないようです。なぜなら、睡眠薬だけではなかなか死ねないからです。そのため、一酸化中毒を起こすような環境で睡眠薬を飲むといったことがおこなわれる訳です。寝ている間に楽に死んでしまおうと言う訳ですね。

睡眠薬だけを用いて自殺しようとすると、半端じゃない薬の数が必用となります。それこそ瓶に入った睡眠薬を100本以上は飲まなければいけないくらいです。まあ、現実的には不可能ですし、途中であきらめた場合、無駄に後遺障害に苦しめられる結果となります。

睡眠薬は必ず医師の指示を守って適切な量を飲むようにしてください。眠れないからといって、自己判断でたくさん飲むことは危険です。たくさん飲んだからといって、症状が良くなるわけではありません。眠れない時は量を単純に増やすだけでは改善しないことも多いのです。医師に相談して対処法を確認しましょう。

病院で処方される睡眠薬の主な種類と強さ比較

病院で処方される睡眠薬には様々なお薬の種類があります。これらの強さや特徴を比較してみましょう。

バルビツール酸系

バルビツール酸系の睡眠薬としては、「ベゲタミン」(成分:クロルプロマジンプロメタジンフェノバルビタール)というお薬があります。1957年に発売された非常に古い薬で、現在は他にも使いやすい良いお薬が発売されているので、ほとんど使われなくなっています。「ベゲタミンB」はいくつかの効果があるお薬なのですが、特に眠りの作用が強力であるため、現在では主に睡眠薬として用いられています。この成分である「フェノバルビタール」がバルビツール酸系成分で非常に強力な催眠作用があります。

しかしバルビツール酸系のお薬は効果が強い反面、副作用も非常に強いので使いにくいお薬とされています。特に問題となるのは、薬がだんだん効かなくなる耐性が出やすかったり、飲まないと眠れなくなる依存性が高いということです。飲み始めて最初は良いのですが、徐々に薬に苦しめられることになってしまうので現在ではあまり使われなくなってきています。

ベンゾジアゼピン系

ベンゾジアゼピン系というと「ハルシオン」というお薬が有名です。ベンゾジアゼピン系は効果にも優れており、重篤な副作用も少ないので、現在でも不眠治療で頻繁に使われているお薬です。

ハルシオンの特徴はキレがよいということです。超短時間型に分類されて、効果持続時間が短く、効果が強めなので使いやすいお薬だとされています。超短時間型というとすぐに切れて効かないのでは?と思う方もいるかもしれませんが、睡眠薬は効果が短い方が翌朝に作用を持ち越しにくいので、ふらつきなどの症状が出にくくて使いやすいのです。

他にも作用が中間型のロヒプノール、ユーロジン、短時間型のレンドルミン、リスミーなどもベンゾジアゼピン系薬剤です。これらも臨床的によく用いられているお薬です。

ハルシオンを服用した場合、個人差はもちろんありますが、十数分もすると眠くなってくると言うことです。そして、1、2時間もすると効能がMAXになると言うことです。ただ、メリットがあれば必ずデメリットがあるのはハルシオンに関しても同じことが言えます。

と言うのは、その効き目の速さがゆえに、服用してから効果が現れ始める時の記憶がなくなってしまうことがあるのです。起きていながら夢を見ている状態とでもいえばいいのでしょうか。また、効果の持続時間が短くて、しかも効果が強めなので、薬に対する耐性が出来て依存症になってしまうリスクが付きまといます。

非ベンゾシアゼピン系

非ベンゾジアゼピン系というのは、ベンゾジアゼピン様薬とも呼ばれていて、ベンゾジアゼピンに化学構造が似ているか、全く似ていない化学構造にもかかわらず、ベンゾジアゼピン系と似た作用をもつもののことをいいます。

例えば、ゾピクロン(シクロピロロン系)は、「アモバン」というお薬があり、超短時間型、半減期約4時間で依存性なども少なく使いやすいお薬といわれています。臨床的にもよく使われているお薬ですが、人によって副作用として苦味を感じることがあるのが特徴的なお薬です。

また、ゾルビデム(イミダゾピリジン系)は「マイスリー」という名前でも販売されていて、超短時間型に分類されます。半減期が約2時間と短いお薬です。不眠症に適応がありますが、統合失調症及び躁うつ病に伴う不眠症は除くこととされています。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬に比べると、連用による耐性や依存はでにくいお薬ですが、耐性が生じることもあり続けて服用していると効き目が弱まってくる可能性があります。また、夢遊状態などの副作用も報告されていて、記憶がないのにうろついたりすることがあります。

メラトニン受容体作動薬

メラトニンというのは、体内時計をコントロールしている物質です。このメラトニン受容体というのが、脳内の“視交叉上核”という部分にあり、1日の睡眠・覚醒サイクルを調節して、自然に夜になると眠くなり、朝になれば目がさめるというリズムを作ってくれています。

メラトニン受容体作動薬である、ラメルテオン(製品名:ロゼレム)は、比較的新しいお薬で、今までにないメカニズムを使った画期的な睡眠薬として注目されました。メラトニン受容体を刺激し、睡眠中枢を活性化させることで、自然な睡眠をうながします。睡眠・覚醒サイクルの睡眠を起こすスイッチを入れる役目をしてくれます。

ロゼレムが使われるのは、慢性的な不眠で寝つきが悪い場合で、どちらかというと、他の薬による治療歴がない比較的軽い不眠症に使われています。ふらつきや記憶障害の副作用が少なくて、依存性なども起こしにくいとされていて、比較的安全に使えるお薬ともいわれています。

抗うつ剤であるフルボキサミン(製品名:デプロメール、ルボックス)とはいっしょに飲むことができないので気を付けましょう。

オレキシン受容体拮抗薬

起きているときには、脳内のオレキシンという神経伝達物質の働きにより覚醒状態が維持されています。このオレキシンの働きを抑えれば眠気が起きるという作用を使った新しいお薬としてオレキシン受容体拮抗薬のスボレキサント(製品名ベルソムラ)があります。

この薬は寝つきをよくし、夜間の眠りを維持する作用があるので、入眠障害のほか、夜間に何度も目が覚めてしまう熟眠障害にも向いています。副作用が少ないのも特徴で、強力な睡眠薬と比べると依存症になるリスクが低いというメリットもあります。また、離脱症状も少ないだろうと言うことです。

薬の効果は人それぞれですが、一般的には1日当たりの睡眠時間が40分から50分程増えるのではないかと言われています。また、寝つくまでに要する時間も10分から20分程度は短縮できるということです。まだ、市販されてから実績が短いため、今後どのようなデータが出るかを追っていく必要があるでしょう。

通販や薬局で販売されている睡眠薬の成分

病院に行くほどではなかったり、自分で薬を買ってなんとかしたいという方には市販薬という方法もあります。どんなお薬が市販で買えるのかみてみましょう。

ジフェンヒドラミン塩酸塩

ジフェンヒドラミンはレスタミンという名前で市販でも医療用でも使われているお薬です。ジフェンヒドラミンは抗ヒスタミン薬であり、アレルギーを抑えるために使われている成分ですが、市販薬では睡眠薬としても使われているのです。風邪薬や鼻炎のお薬によく含まれている成分ですから、飲んだことがある方も多いと思います。風邪薬などを飲むと眠くなることがありますよね。この作用を逆に使った睡眠薬なのです。

ブロムワレリル尿素・アリルイソプロピルアセチル尿素

ブロムワレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素などは市販薬でも解熱鎮痛薬に含まれていることがある鎮静成分です。また、ブロムワレリル尿素は「ウット錠」という名前で市販もされており、医療用としては「ブロバリン」として使われています。成分の効き目としては、寝つきをよくしたり、不安や緊張感をやわらげる作用があります。

漢方薬・生薬の精神安定剤

市販薬で睡眠を改善するために買える薬の中には、漢方薬や生薬を含む精神安定剤もあります。これらは西洋薬の成分よりも比較的安全に使う事ができるので、セルフケアに用いるにはおすすめです。医療用でも使われることのある漢方薬を市販で買うこともできます。

例えば、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)は精神的に不安定で、動悸や不眠等を伴う「高血圧の随伴症状(動悸、不安、不眠)」、「神経症」などに使われるお薬です。イライラしたり不安なことがあって眠れない人に、自然とリラックスして眠気をもたらしてくれる効果が期待できます。

「漢方ナイトミン」というお薬は、酸棗仁湯エキスが主成分です。仕事や家庭のストレスなどで心身が疲れている方にむいているお薬です。体力中等度以下で、「心身が疲れ、精神不安、不眠などがあるものの次の諸症:不眠症、神経症」という適応があります。

他にも市販で買える漢方や生薬成分の睡眠改善薬はいくつか種類があるので体質や状態によって使い分けるとよいでしょう。店頭で薬剤師さんなどに相談してみることをおすすめします。

病院で処方される薬より効果は弱い

市販薬だと一般的に弱いというイメージがあるかもしれませんが、睡眠薬については効き方が処方される睡眠薬とは違うので効きが不十分ということもできます。また、市販薬の場合は一時的にその日だけ眠れないから飲むというような使い方であればよいのですが、慢性的に不眠症であるという場合には向きません。

不眠の症状が続いている場合には、市販薬では対処しきれない場合が多いので医療機関を受診して処方してもらうようにしましょう。心療内科や精神科だけでなく、最近は睡眠改善を主に専門とする病院もあるようです。専門医に相談して、自分にあったお薬を選んでもらう様にしましょう。

市販のオススメ睡眠薬

市販薬の睡眠薬には次の様な商品があります。購入はドラッグストアや通販などでも可能ですが、できる限り医師または薬剤師などに相談してから服用するようにしてください。

ドリエル

エスエス製薬から販売されているドリエルは市販薬の睡眠薬のなかでは名の知れた存在ではないでしょうか。ドリエルおよびドリエルEXのような市販薬は、正確には睡眠悪ではなくて、睡眠「改善」薬です。病気の治療というよりは、睡眠の質を改善することを目的としています。それによってQ・O・Lの改善も図る訳です。

ドリエルは医療用で使われるベンゾジアゼピン系などとは異なり、抗ヒスタミン薬のジフェンヒドラミンを主成分とするお薬です。眠気をもたらす作用があるので一時的な不眠であれば対処することが可能だといわれています。

適応になるのは、一時的な不眠の方で、「精神疾患等病的な原因のない人が経験する一過性の不眠」の場合です。その持続期間は数日間までとされていて、一週間を超えない範囲の不眠の場合に使用できます。もしお医者さんから「不眠症」と診断されている場合には、ドリエルを服用することは適切ではありません。

ウット

「ウット」は歴史の長い睡眠薬です。ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素、塩酸ジフェンヒドラミンを成分としたお薬で、頭痛、精神興奮、神経衰弱、その他鎮静を必要とする諸症に効果があるとされています。不眠症という適応はないので、精神的なストレスにより不眠に陥っている場合には効果が期待できますが、長く続いている不眠症の場合などは効果が十分に得られない可能性があります。

レスティ錠

このお薬は、茯苓(ぶくりょう)や甘草(かんぞう)、当帰(とうき)や芍薬(しゃくやく)といったおなじみの生薬が主成分となっています。どちらかと言うと漢方薬よりなので、化学薬品よりは日中に眠くなるといった副作用などの心配が少ないというメリットがあります。レスティ錠の働きは、昂ぶった交換神経を静めて、副交感神経が優位な状態を作ることです。

それによって、自然と眠くなってきます。睡眠が浅い人や、よく寝た気がしない人にお勧めです。

神経がたかぶり、気分がふさいで、不眠傾向にある人に対して、ねむりが浅い、ねつきが悪い、めざめ易い、意欲減退、気分がふさぐ、いらいら、怒りっぽい、あせり、神経質などの症状を改善します。また、小児5歳から服用可能というのも特徴です。お子さんが眠りが浅い時にも使う事ができます。

睡眠薬の副作用

市販薬、医療用ともに睡眠薬を服用する場合には副作用に注意が必要です。睡眠薬には特有の副作用があるので、効果だけでなく副作用もチェックしながら使うようにしてください。

注意力、集中力、運動機能の低下

睡眠薬を飲んだ翌日まで効き目が残ることがあり、これを持ち越し作用といいます。持ち越し作用によって注意力や集中力、そして運動機能が低下することがあるので、起きてからしばらくは注意が必要です。特に、効果が長く続くタイプの睡眠薬を飲んだ時に顕著に見られると言われています。

症状としては、簡単に言うと夜中に突然起こされたような状態を考えてもらうと分かりやすいと思います。まだ脳がちゃんと起きていないので、フラフラしたり、ボーっとしたりといったことが見られます。副作用によって日常生活に支障が出るような時には、必ずかかりつけの医師に相談するようにしてください。自己判断で薬の量を増減することは危険です。

眠気

眠気の副作用は主作用の眠気をもたらす作用が強く出たり、長く残ってしまうために起こります。このため、長時間型の長く効くタイプでは翌朝や日中にも眠気が出たりすることがあります。

眠気が出て問題となるのは、仕事や勉強に支障が出てしまったり、車や機械などの運転で事故を起こしてしまったりする危険があるということです。眠気が日中にも残るという場合には、違う薬に変えたり減量した方がよい場合もあるので医師に相談しましょう。

ふらつき

ふらつきの副作用は筋肉が緩んでしまうために起こる代表的な副作用で、特に高齢者の場合は転倒するリスクが高まるため気をつけなければなりません。なぜなら、薬は心身共にリラックスさせることが目的なので、起きてすぐには筋肉も緩んでいるので、いつもと同じようには動けないからです。

この筋弛緩作用は薬によって強さが異なるので、あまりにふらつきが強いという場合や高齢者などの場合には、ふらつきの少ない薬に変更した方がよいこともあります。

頭痛

持ち越し作用によって頭痛が起きることもあります。この場合は、薬が強くて効きすぎている可能性もあるので、医師に相談して弱めの薬や違うタイプの薬に変えてもらうと良いでしょう。頭痛は不眠が原因で起きる場合もありますが、薬を飲み始めてから頭痛がさらに気になるという場合には薬の影響も疑われます。

倦怠感、脱力感

持ち越し作用が強いと、日中に倦怠感や力が全身に入りにくいという脱力感を感じることがあります。ただでさえ、不眠症で体がすっきりしなくてだるいという中で、このような副作用が出ると生活に支障が出てきてしまいます。もし服用後から体調がすぐれないという感じがあれば、医師にその旨を伝える様にしてください。

お酒との併用による記憶障害

記憶障害というのは、したことを忘れてしまったり、起きた出来事を覚えていないということをいいます。そして、睡眠薬を飲んだ場合に一時的な健忘症が起こるといった副作用があることは先述したとおりです。睡眠薬を飲むのはすべての用事を済ませて、後は寝るだけという時にしましょう。また、睡眠薬に限った事ではありませんが、アルコールを一緒に取るのは厳禁です。

不眠の症状別での睡眠薬の選び方は?

不眠の症状によって睡眠薬は使い分けることが必要です。大きく分けて次の5つのタイプがあります。お薬はそれぞれの作用によって選択されますが、不眠症状が複合的な場合は下記の睡眠薬を組み合わせて使うこともあります。しかし、服用するのはそれぞれの作用時間型につき1種類を使うのが基本的な使い方です。

入眠障害

入眠障害というのは、布団にはいってもなかなか寝付けないという場合です。この場合は、眠りにつくのが問題なので、作用時間は短い方が効果的です。短時間型や超短時間型が選択されます。

スローハイム、アモバン、マイスリー(非ベンゾジアゼピン系)、ハルシオン、ハルラック(ベンゾジアゼピン系)が超短時間型の代表的なお薬の一例です。また、リスミー、エチセダン、デパス、ロラメット、ブロチゾラン、レンドルミン(全てベンゾジアゼピン系)は短時間型のお薬です。

これらの使い分けは医師が症状によって判断するので合うお薬を病院で処方してもらうと良いでしょう。

中途覚醒

中途覚醒というのは夜中に何度も目が覚めて、寝付けなくなってしまう場合をいいます。1回程度目が覚めてすぐにまた眠れる場合には特に治療が必要とは限りません。中途覚醒の場合は、何度も起きてしまって睡眠時間が十分にとれていないので問題になります。

中途覚醒の場合は、中等時間作用型が選択されます。連用すると昼間の眠気やふらつきなどの持ち越し効果が出ることがあるので注意が必要です。しかし、中止する場合も中止に伴う副作用があまり出ないので比較的安心して使うことができます。

中時間作用型としては、ネルロレン、ベンザリン、ユーロジン、フルニトラゼパム、ロヒプノール(全てベンゾジアゼピン系)があります。

早朝覚醒

早朝覚醒型というのは、単なる早起きということではなく、自分が望む時間より朝早く目が覚めてしまうことが問題になります。例えば6、7時に起きようと思っているのに、3時、4時などかなり早く目が覚めてしまって睡眠が十分に取れない場合です。

早朝覚醒の場合には、寝る前に飲んだお薬が長く効いてくれる方が良いので、長時間作用型が使われます。しかし長時間作用型は作用が長い分、翌日に効果が持ち越して日中も眠気が出たり、起きにくくなったりする場合もがあるので注意が必要になります。

長時間作用型にはダルメート(ベンゾジアゼピン系)、ドラール、クアゼパム(非ベンゾジアゼピン系)があります。

熟眠困難

熟眠困難というのは眠っているのに眠った気がしない、熟睡感がないという場合です。寝ても朝起きたときに眠いということは誰もが感じることではありますが、実際に熟睡できていないために睡眠不足となっている場合をいいます。

熟眠困難の場合には、非ベンゾジアゼピン系薬剤に切り替えたり、抗精神病薬や抗うつ薬を併用することがあります。抗うつ薬は通常はうつに対して使われるお薬ですが、うつ病ではなくても睡眠障害に使われています。抗うつ薬にはレム睡眠抑制作用・睡眠維持作用・睡眠深度維持作用などがあるためです。また、トリプタノールという薬はうつ病に伴う熟眠困難に使われます。

不安が強くて眠れない場合

不安が強くて眠れない場合には、抗不安薬が使われることがあります。抗不安薬には不安を和らげるだけでなく、催眠作用もある場合が多いのです。

抗不安薬のデパスをはじめとしたベンゾジアゼピン系と呼ばれるお薬には、抗不安作用以外にも、筋肉の緊張をほぐす筋弛緩作用、催眠作用、抗けいれん作用などがあります。不安が強い場合には睡眠薬による効果だけでは心理的な問題が解決されず睡眠が改善されない場合があるため、抗不安薬を併用することがあります。不安があるという場合にはその旨も医師に相談するようにしましょう。

睡眠薬を飲んでも眠れない時の対処

睡眠薬を飲んでも眠れないという場合もあります。睡眠薬は眠りにつくように助けてくれるお薬ですが、強制的に絶対に眠れるというわけではないのです。そこで睡眠薬を飲む以外に眠りにつきやすくする方法も知っておきましょう。

生活習慣を見直す

睡眠障害は生活習慣の乱れが原因になっている場合が多いので、定期的な運動を心がけて、規則正しい食生活をするようにするだけでも十分に改善することがあるようです。

運動不足で一日中家にいてテレビを見ているような場合には体が疲れていないので、なかなか寝付けないことがあります。運動がてら外に買い物に行ったり、できれば30分以上のウォーキングをするだけでも自然と夜になったら眠気が襲ってきて眠れる様になることがあります。

また、食生活が乱れていて、寝る直前まで食べている様な人は習慣をあらためましょう。寝る直前に食べたものは胃の中に残っていて、消化モードのまま寝ようとすると、ぐっすり眠ることができなくなります。なるべく最低でも2時間前には食べるのをやめた方が良いでしょう。

寝室環境の改善

寝室が明るい、外の光や音が入るという場合は環境を整えることも大切です。照明を点けっ放しにして眠るのはやめて、真っ暗な状態で眠るようにしてみましょう。しかし、遮光カーテンで完全に光が入らない様にすると眠っている間は良いのですが、朝日が入らず自然と朝になって起きれなくなる場合があるので注意してください。

また、パジャマなどの寝るときの衣類を心地よい素材で締め付けがないものに変えるのも効果的です。夏は暑いと眠れないので、冷感タイプのシーツに変えたり、適度な温度に室内を保つようにしましょう。

寝床で考え事をしない

寝床に入ってから、あれこれ心配事を思い出したり、明日の仕事のことを考えたりすると、頭が冴えてしまって眠れなくなります。寝床には考え事は持ち込まないで、リラックスして寝る様にしましょう。寝る前に読書をすると眠れるという人がいますが、あまり真剣に読んでいると頭が冴えて眠気が覚めてしまうのでほどほどにしましょう。

睡眠薬の注意点

睡眠をもたらしてくれる睡眠薬ですが、注意すべきことがあるので正しく守って使うようにしましょう。適切に使わないと思わぬ副作用などが起きてしまうかもしれません。

睡眠薬は睡眠障害を治療するわけではない

睡眠薬は対症的に睡眠を改善してくれるものですが、睡眠障害を根本的に治療するお薬ではありません。そのため、飲んでいる間は眠れても服用をやめるとまた眠れなくなってしまうという事もあります。

うつ病など他の精神疾患の症状として不眠症が現れてくる場合もあるので、睡眠薬で解決するだけでなく、併せて根本的な原因を探って対処することも必要です。他にも不眠の原因である身体的疾患、不適切な睡眠環境などの改善に取り組んで解決していくようにしましょう。

以前処方された睡眠薬は使用しない

睡眠薬を昔処方されたことがある人は、以前の残っている薬をまた飲んで対処しようとするかもしれません。しかし、昔の薬がいまの症状に合っているとは限りませんし、昔の薬は期限が切れていることもあります。不眠の症状が再び現れたときには、もう一度医療機関を受診して処方を受けましょう。

個人輸入は行わない

最近はインターネットで睡眠薬を個人輸入して買う人もいるようですが、個人輸入では日本国内では認められていないお薬になるため安全性が疑われます。外人と日本人では体型や代謝の能力にも差があるので、薬が強すぎる場合もあり危険です。個人輸入はしないようにしてください。

まとめ

睡眠薬には様々な種類があり、睡眠障害のタイプによって使い分けるということが分かりましたでしょうか。あなたの睡眠はどのタイプでしたか?もし、睡眠薬を飲みたい、今の薬を変えたいという人は医師に相談して処方を受けたほうが安心です。睡眠薬は使い方を誤ると思わぬ副作用を起こすことがあるので、適切に服用することが大切です。睡眠薬は正しくつかって、良い眠りを手に入れられるようにしていきましょう。