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人差し指の痺れ、もしかしたら深刻な病!?考えられる7つの病気や原因・何科を受診すべきかなど、痺れの基礎知識・保存版!

人差し指の痺れが気になり、慌てて病院に行く人は少ないかもしれません。痛くてがまんできないわけでもないし「大したことない」と思ってしまいがちです。しかし人差し指の痺れは、実は深刻な病気の初期症状である場合があります。ちょっと痺れているだけだから、と放っておかないで、早めに正しい治療を受けたいものです。ここでは人差し指の痺れから考えられる病気と、何科を受診したらよいかなどをまとめます。



どうして人差し指が痺れるの?

原因によって「中枢性」と「抹消性」がある人差し指の痺れ

たとえば痺れの原因が、正座のように外から一時的にかかった圧力であれば、痺れはすぐに自然と治ることがほとんどです。しかし中には人差し指の痺れの原因が、脊髄の障害ほか、放っておいては悪化してしまう病気の場合もあります。続いてご紹介するようなケースは要注意です。

人差し指が痺れる原因は、簡単に言えば神経が圧迫されることです。脳から出た神経は脊髄を通って体の各所へと走行していますが、そのいずれかの点で圧迫が起こった時に、そこから先の部分にしびれが出ることとなります。出発点となる脳で起こった場合(脳血管障害など)で、片側が麻痺することはよく知られていますよね。

こういった中枢神経に関する病変などによってしびれが生じることもあれば、末梢神経が、関節や筋膜や、骨と靭帯によって形成される管のような通り道を経由するときに、そのどこかで圧迫されることによってしびれが生じることもあります。

人差し指が痺れる事によって考えられる7つの病気

30~50代に多い脊髄の病気。椎間板ヘルニア

椎間板は椎骨の間にあり、クッションの役割を果たしています。しかし何らかの原因で椎間板が損傷し、中の髄核が飛び出してしまうことがあります。これが椎間板ヘルニアです。椎間板ヘルニアというと、一般的に腰の疾患である腰椎椎間板ヘルニアが有名ですが、首に起こる頚椎椎間板ヘルニアもありますし、稀ですが胸椎椎間板ヘルニアといった疾患もあります。

外傷による頸椎脱臼だけは例外ですが、椎間板ヘルニアとは何かひとつの原因によって起こる病気ではなく、様々な要因が重なって発症するといわれます。椎間板ヘルニアの原因となる主なものは加齢であったり、運動やスポーツによってかかる負荷であったり、または遺伝による疾患や変形であったり、複数の要因が絡み合って起こるようです。

ヘルニアとは髄核が飛び出してしまい、神経圧迫を起こす疾患のことです。椎間板で起こるのが椎間板ヘルニアであり、神経圧迫が起こった先でしびれや感覚鈍麻などが見られます。一般的には壮年期から中年期にかけて多く見られるということです。

ヘルニアは首あたりにある頸椎のヘルニア、腰あたりの腰椎ヘルニアがあり、どの部分にヘルニアが起こっているかによって痺れや麻痺が起こる部位が違います。人差し指に痺れが起こる場合は、まずは頸椎椎間板ヘルニアが疑われますので整形外科を受診しましょう。

整形外科では一般に、整形外科的な各種徒手検査などのほか、X線検査・MRI検査が行われます。これらの検査によって髄核の突出が見つかった場合は頚椎椎間板ヘルニアと診断され、多くの場合は保存的な治療がなされます。

気をつけなければならないのは、勝手な自己判断は禁物ということです。きちんと検査を受け、頚椎の異常のあるなしを調べる前にマッサージなどを行うことは、症状を悪くすることも十分ありえますので気をつけましょう。

頚椎の変形で起こる病気。変形性頸椎症

椎間板は本来、豊富に水分を保っているものですが、この保水力は皮膚と同様に、齢を取ることによってだんだん低下します。首の付根から肩にかけてが重だるく、ひどい肩こりかと思っていたところ、原因が血行不良などではなく、加齢によって頸椎が変形する「変形性頸椎症」を発症していることも考えられます。

椎間板の保水力が低下すると、椎骨と椎骨の間を支える力が衰えます。椎骨は本来椎間板によってきれいな隙間が保たれているものですが、支えきれなくなった椎骨同士が当たってすり減ったり、カルシウム沈着による棘状の骨ができたりします。この病気が進行すると手足や指に痺れが出ることがあります。

脊柱管が狭くなって神経を圧迫する病気。脊柱管狭窄症

「脊柱管狭窄症」とは、主には頸椎と腰椎において、神経が通る管状の部分「脊柱管」が狭くなって起こる病気です。先天的なものもありますが、多くは加齢やケガのために椎骨が変形したり、椎骨周辺の軟部組織が厚くなったりして脊髄や神経根が圧迫されて起こります。

人差し指に痺れを感じる場合は、頸椎脊柱管狭窄症の疑いがあります。脊柱管狭窄症は急に症状が出ることは少なく、はじめは肩が凝ったり首のあたりの筋肉が緊張した感じがしたりしますが、だんだん腕全体がだるい、上げ下げしづらいと感じるようになるといいます。人差し指のほか、指や手全体に違和感やこわばる感じがするなどの症状が表れたら要注意です。

ヘルペスウイルス感染の後遺症によって人差し指が痺れることも

ヘルペスウイルスによる感染症が、人差し指の痺れの原因となることがあります。ウイルスの種類によって感染症はいくつかありますが、比較的かかる人が多く、病名をよく耳にするものでとして「帯状疱疹」があります。

水ぶくれが集まったような「ヘルペス」が帯状にできる「帯状疱疹」はヘルペスウイルス感染症の1種です。「帯状疱疹」になると、ヘルペスウイルスによって末梢神経が破壊されます。

「帯状疱疹」の場合、病気の治癒とともに神経の炎症は治まりますが、破壊された神経がうまく治らずに後遺症が残ってしまうことがあります。神経が癒着したり、変形した状態で再生すると、人差し指に痺れが出るなどの症状が表れます。

帯状疱疹など、ヘルペスウイルス感染による痛みは早く治療をすることで重症化を防ぐことができます。後遺症が残り、痺れに悩まされるようなことにならないよう、おかしいと思ったら、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。

肘から手首にかけて走る神経に起こる病気。前骨間神経麻痺

肘のあたりから手首にかけて走る神経で、親指と人差し指第一関節を動かす筋肉に関わる神経を「前骨間神経」といいます。この「前骨間神経」が、何かしらの要因で圧迫されるなどして麻痺する病気が「前骨間神経麻痺」です。

この病気にかかると、手の親指と人差し指を曲げられなくなり、手で「OKサイン」ができなくなります。また、患部を触ったときには何も異常を感じないのもこの病気の特徴とされます。

手首を通る神経が傷んで起こる手根管症候群

「手根管症候群」とは、何らかの理由で手根管の中にある正中神経が圧迫され、手や指が痺れたり機能障害を起こしたりする病気です。原因はよく分かっていませんが、妊娠出産期の女性や更年期の女性に多く見られることから、女性ホルモンが関与しているのではないかと考えられています。また、手のつか過ぎなどもリスクファクターとして挙げられています。

れ、皮膚が痺れたような感じになる症状が手根管症候群の特徴です。こういった症状がある場合は、まずは整形外科を受診することをおすすめします。

前腕をねじるときに使う筋肉の緊張で起こる。円回内筋症候群

「円回内筋」は、野球でいうとシュートを投げる時のような動作をする時に使う筋肉です…って、野球をしたことがない人には分かりにくいですね。簡単に言うと、「ちょうだい」の手が「回外」で、その反対が回内です。つまり、円回内は手首の項を上に向ける動作の時に使われる筋肉です。

前の項で正中神経について解説しましたが、その正中神経は「円回内筋」の中や下を通っている神経です。そのため正中神経と「円回内筋」との関連も最近では着目されるようになりました。そのため、円回内筋の緊張によるしびれが出ている時に「円回内筋症候群」と呼ぶことがあるそうです。

つまり、痺れの症状は「手根管症候群」だと思っていたところが、原因は手根管ではなく円回内筋にあったという場合も多々あるということです。「手根管症候群」を疑う時には、併せて「円回内筋症候群」が引き金になっている可能性も探る必要がありそうです。

右手の人差し指の痺れ・痛みから疑うべきは頚椎症

頚椎症の主な症状

頚椎症は症状が急に現れることはまれです。首あたりの違和感から始まって、だんだん肩から腕にかけて痛みを感じると思っているうちに「気がつけば腕や手の指が痺れている」というのが脊椎症を起こしたときの代表的な主訴といいます。

他には、腕全体に力が入らない、手の指の感覚が鈍く感じておかしい、指がこわばるなどの症状が現れます。ボタンをかけるのが難しくなったり、文字が書けない、お箸がうまく持てないなどと訴える方も多いようです。

どの部位に感覚異常が起こるのかは圧迫されている頚椎の位置によるもので、右手人差し指が痺れる場合は第5頸椎椎間板から第6頸椎椎間板あたりの神経が圧迫されていることが疑われます。

頚椎症の治療法

頚椎症の治療は、緊張して神経を圧迫してしまっている首周りの筋肉をほぐすような治療が行われます。非ステロイド性消炎薬や筋弛緩薬が投薬されるとともに、温熱や頚椎牽引などの理学療法も組み合わせて行うのが一般的です。

また、頚椎を後ろへ反らさないように頸椎固定用カラーを装着するよう医師から勧められることもあります。

その他、就寝時の姿勢を整えることも大切な治療のひとつとされ、枕の高さを変えることで頭がやや前屈したような位置に調節すると症状がかなり緩和されます。

指先が冷たくなって痺れるレイノー現象とは?

寒冷時、急激に指が蒼白になるレイノー現象

レイノー現象とは、寒冷刺激によって発作的に手や足の指が蒼白くなり、紫色のチアノーゼを呈し、そして元に戻る時に赤くなるといった変化を見せる現象のことをいいます。この現象はフランスのRaynaudによって報告され、こう呼ばれています。

だれでも寒いときは手がかじかみ、手のひらは全体に白っぽくなりますが、レイノー現象の場合は、皮膚の色が白く変わった部分とそうでない部分の境目がくっきりと現れます。指の先だけ、それも人差し指だけ白くなるというような現象が起こります。

指先が冷たい、痺れる、痛い、などの症状を起こすレイノー現象は、膠原病や閉塞性動脈疾患、手根管症候群などが原因疾患とされ、原因が分かるものはレイノー症候群といわれます。

原因が分からない場合はレイノー病といわれますが、レイノー症候群か、レイノー病か、いずれにしても原因がいくつか重なりあっていることが考えられるため、異常を感じたら内科、外科、アレルギー内科などを受診することをおすすめします。

レイノー現象の予防法は保温に努めること

水仕事をするときは素手ではなく手袋をする、寒い季節には体を冷やさないことがまず第一です。無防備に寒冷にさらされることを避けるほか、疲労やストレスもよくありません。医師と相談して薬を処方してもらい、不安を取り除くことも大切です。

こんな時は迷わず、すぐに病院へ!

痺れがずっと続いている

数十分ぐらいで治まる一過性の痺れは、必ずしも病気に直結するものではないかもしれません。しかし痺れとは、見落としてはならない危険信号のひとつとして十分認識しておかねばならず、長く続くようでしたら専門科の受診をおすすめします。

受診をおすすめするのは整形外科、神経内科、内科などです。痺れを起こす原因や症状については、ここでは代表的な7つを解説してきましたが、紹介した以外にも糖尿病などの疾患、栄養障害、ストレスなどが原因で痺れを起こしている場合も考えられます。痺れとは原因が複数からんで引き起こされることが珍しくありませんので自己診断は禁物です。

痛みや腫れがでてきた

痺れとは本人だけが感じる異常感覚であり、周りからみて何が原因なのか判断がつきにくい状態です。痺れは場合によっては痛みや腫れを伴うでしょう。それは、痺れの次なるサインとして、自らの体が出す危険信号かもしれません。痺れの状態と痛みや腫れの状態について、しっかりと問診してくれる病院にかかることをおすすめします。

まとめ

痺れの一番怖いところは、原因がひとつではないケースが多いことにあります。簡単にすっきり治ることがない反面、痛みほど苦しいものではないので放置してしまう人も多いことでしょう。

でも、痺れがあるということは、もしかしたら重大な病気が潜んでいるかもしれないことを。その大切な情報を初期に自らの体が教えてくれているのかもしれないのだということを。どうか覚えていていただきたいものです。