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ラニチジンってどんな薬?アレルギーのある人は気を付けて!ファモチジンなど同じ効能の6つの薬と6つの病気について紹介!

ラニチジンは、H2ブロッカーと呼ばれるお薬です。主に胃炎や胃潰瘍の治療に用いられています。ここでは、ラニチジンの特徴や適応疾患、副作用についてや、ほかのH2ブロッカーについて詳しくみていきましょう。



ラニチジン薬の効能から作用・副作用まで

ラニチジンは、胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカーとよばれるお薬に分類されます。主に胃炎や胃潰瘍などの治療に用いられていますが、麻酔前に投与されたり別の病気でも用いられます。

ここでは、ラニチジンの効能や作用機序、副作用などを詳しく解説します。そして、同じH2ブロッカーのお薬も解説します。

病院で処方された場合や市販薬を購入する場合の参考にしてくださいね。

ラニチジン錠とはどんなお薬??

ラニチジン(ザンタック)の特徴

ラニチジンを主成分とするので、一般名はそのように呼ばれていますが、商品名であるザンタック錠はグラクソ・スミスクラインより発売されている胃薬です。胃酸の分泌を抑えるため、胃炎や胃潰瘍の治療に用いられています。

用法・用量・形状について

胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、ZollingerEllison

症候群、逆流性食道炎、上部消化管

出血、また、胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善や、急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期には、成人は、ラニチジン塩酸塩をラニチジンとして1回150mgを1日2回(朝食後、就寝前)服用します。また、1回300mgを1日1回(就寝前)服用することもできます。症状により適宜増減されます。

上部消化管出血に対しては、通常注射剤で治療を開始し、内服可能となった後服用に切りかえられます。麻酔前投薬としては、成人は、ラニチジン塩酸塩をラニチジンとして1回150mgを手術前日就寝前と手術当日麻酔導入2時間前の2回服用します。

錠剤は白色のフィルムコーティング錠で、75mg錠と150mg錠があります。注射剤は50mgと100mgがあります。

胃酸の分泌を抑える

胃酸は、本来は胃腸に侵入してくる菌を殺菌する大切な役目をしていますが、胃壁が弱っていると、胃粘膜が荒られて胃炎や胃潰瘍の原因にもなります。

ラニチジンは、胃酸の分泌を強力におさえる働きを持っています。結果として、胃炎や潰瘍の治りがよくなり、痛みも和らぎます。鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを防ぐためにも用いられています。

胃粘膜のヒスタミン受容体(H2)を遮断することで、胃酸の分泌をおさえるため、H2ブロッカーと呼ばれています。

ヒスタミン受容体拮抗薬

胃酸が分泌される際に関わるシグナルが存在します。このシグナルの中でも、特に重要となるシグナルがヒスタミンです。ヒスタミンが胃壁細胞に作用することによって大量の胃酸分泌が起こります。その結果、消化性潰瘍が引き起こされます。

ヒスタミンが作用する受容体、ヒスタミンH2受容体に働きかけることで胃酸分泌が起こります。ラニチジンは、ヒスタミンが作用するH2受容体を阻害することで消化性潰瘍を治療します。このような種類のお薬を一般的にH2ブロッカーやヒスタミン受容体拮抗薬と呼びます。

添付文書について

添付文書には、組成や性状のほか、効能効果、使用上の注意、副作用(重大な副作用とその他の副作用)などが記載されています。

病院から処方してもらった場合、それに基づいた情報が、お薬の情報として、お薬手帳に貼付されます。

添加物について

主成分はラニチジンですが、添加物として無水ケイ酸、セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、タルク、酸化チタン、クエン酸トリエチルが含有されています。

ジェネリックについて

ジェネリック医薬品(後発医薬品)は、新薬(先発医薬品)の特許が切れたあとに販売される、新薬と同じ有効成分、同じ効き目の価格の安いお薬のことです。

先発品は、ザンタック錠です。後発品はラニチジン錠として各社から販売されています。ラニチジン錠「マイラン」、ラニチジン錠「YD」という後発品もあります。

薬価について

ザンタック錠75の場合、薬価は1錠24.8円ですが、ジェネリックだと、1錠5.8円または8.8円となっています。

ザンタック錠150の場合、薬価は1錠37.6円ですが、ジェネリックだと、1錠7.3円または12.6円となっています。

製薬会社について

先発品のザンタック錠はグラクソ・スミスクラインから販売されています。後発品として、ラニチジン錠が、サワイ・日医工・タイヨー・トーワ・ツルハラなどから販売されています。ラニチジン錠「マイラン」として、マイランから、ラニチジン錠「YD」として、陽進堂から販売されています。

ラニチジンの同効薬(H2ブロッカー)の種類

ラニチジン

商品名はザンタック錠、ラニチジン錠です。ペプシン分泌抑制作用もあるといわれています。

ファモチジン

商品名は、ガスター錠、ガスターD錠、ガスター散2%です。市販薬のガスター10は同一成分で、処方薬からOTC薬になったので、スイッチOTCと呼ばれています。

シメチジン

商品名は、 タガメット錠、タガメット細粒です。H2ブロッカーとしては、もっとも歴史が古く、この薬の開発により、胃潰瘍の治癒率が大きく向上しました。

ロキサチジン

商品名は、アルタットカプセル、アルタット細粒20%です。ロキサチジンは小児も服用可能です。

ニザチジン

商品名はアシノン錠です。H2ブロッカーの中でのニザチジンの特徴としては、他のH2ブロッカーには無い胃の動きを促進してくれる作用と唾液の分泌を増やしてくれる作用があることが挙げられます。

ラフチジン

商品名としては、 プロテカジン錠、プロテカジンOD錠です、OD錠とは、水なしで飲める、口の中で崩壊するタイプのお薬です。

ラニチジンを治療に用いる疾患とは

消化性潰瘍

消化性潰瘍には、胃潰瘍と十二指腸潰瘍があります。それぞれ胃や十二指腸の粘膜が、自分の胃酸や消化酵素(ペプシン)で攻撃されることなどによって生じます。また、ピロリ菌の感染も潰瘍の発生に大きく関わっているそうです。

胃潰瘍の場合は、食事の後に痛みが起こります。胃酸が多く出すぎる人では、吐き気や嘔吐、酸っぱい水があがってきたり、胸やけしたりします。十二指腸潰瘍では、お腹が空いたときに痛みを終えることが多く、食事を摂った後によくなる傾向があります。夜、眠っているときに痛みが起こることもあります。これは空腹時、夜間にも強い胃酸分泌が起こるためです。

逆流性食道炎

逆流性食道炎とは、胃の中で胃液と混ざった食べ物や胃液そのものが食道に逆流する病気です。胃液は強い酸性なので、食道に逆流すると、食道の粘膜を刺激して食道の粘膜がただれたり潰瘍ができたりします。

主な原因としては、食道と胃のつなぎめにあたる下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)の筋力の低下があげられます。通常は、下部食道括約筋が胃液の逆流を防いでいるのですが、この筋肉が加齢などによってゆるむと、胃の中のものが食道に戻ってきてしまうのです。最近では若い人にも増えているそうです。

逆流性食道炎の治療は、飲み薬によって胃酸の分泌量を減少させたり、食道の運動機能を改善したり、胃酸を中和したり、食道の粘膜を保護・修復する薬物療法を中心に行われます。

上部消化管の出血

上部消化管と呼ばれる食道(のど)・胃・十二指腸からの出血があると、吐血や黒色便が認められます。原因となる疾患は主に、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、食道静脈瘤・胃静脈瘤、マロリーワイス症候群(嘔吐をしたときに、運悪く胃の入り口の粘膜が裂けてかなり出血すること)、出血性胃炎、胃がん、食道がんなどです。

急性胃炎

胃粘膜はその表面から粘液を出して自身を保護し、胃酸から防御しています。急性胃炎は、種々の原因でおきる胃粘膜の急性炎症で、粘液による保護よりも胃酸の攻撃のほうが強くなることで起こります。

慢性胃炎の急性増悪期の胃粘膜病変な改善

慢性胃炎で比較的多くみられる症状は、上腹部不快感、膨満感、食欲不振などのいわゆる不定愁訴と呼ばれるものです。しかし、胃の炎症症状の強い時には、吐き気や上腹部痛などの急性胃炎症状が出てきます。吐き気、上腹部痛などが強い場合は、急性胃炎に準じて制酸剤やH2ブロッカーなどが投与されます。

麻酔前投与

ラニチジンは、麻酔前投薬として用いられています。成人は、1回150mgを手術前日就寝前と手術当日麻酔導入2時間前の2回経口服用します。

ラニチジンによる重い副作用の症状とは

アナフィラキシー・ショック

じんま疹や全身の発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼーと息苦しい、冷汗、顔が白くなる、手足のしびれ、脈が弱い、血圧低下、意識が薄れるなどを症状とするアナフィラキシー・ショックがおこることがあります。

腎臓の重い症状

尿量が少ない、尿が出ない、尿の濁りや泡立ちがある、血尿、むくみ、だるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹などを症状とする腎臓の重い症状があらわれることがあります。

重い血液成分の異常

発熱、喉の痛み、口内炎、体のだるさ、皮下出血(血豆や青あざ)や鼻血・歯肉出血など出血傾向を症状とする重い血液成分の異常がみられることがあります。

重い皮膚・粘膜障害

発疹や発赤、水ぶくれ、膿を持っている、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感などを症状とする重い皮膚・粘膜障害があらわれることがあります。

肝臓の重い症状

体がだるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色などを症状とする肝臓の重い症状があらわれることがあります。

心臓の伝導障害

胸が苦しい、脈がとぶ、脈が遅い(50/分以下)、めまいやふらつき、失神などを症状とする心臓の伝導障害がおこることがあります。

意識障害・けいれん

意識の乱れ、筋肉がぴくつく、筋肉の硬直、手足のけいれん、全身のけいれんなどを症状とする意識障害やけいれんがおこることがあります。

横紋筋融解症

手足のしびれやけいれん、力が入らない、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿が出るなどを症状とする横紋筋融解症がおこることがあります。

ラニチジンによる軽い副作用の症状とは

便秘

消化器症状として、便秘、下痢、腹部膨満感などがあらわれることがあります。

発疹

過敏症の症状として、発疹、そう痒、発熱などがあらわれることがあります。このような症状がみられた場合は、服用を中止して医師の診察を受けましょう。

肝機能値の異常

AST(GOT)、ALT(GPT)、γGTP、AlP

等の上昇など肝機能値の異常を示す肝機能障害がおこることがあります。

血液の異常

好酸球増多、血小板減少 を症状とする血液の異常がみられることがあります。

乳首の腫れや痛み・生理不順

乳首の腫れや痛み、乳汁漏出、乳房痛、生理不順などの症状があらわれることがあります。

眠気・頭痛・めまい・不安感・無気力感

精神神経系の症状として、眠気、頭痛、頭重感、めまい、不安感や無気力感などのうつ状態などがあらわれることがあります。

混乱状態・幻覚

精神神経系の症状として、混乱状態や幻覚があらわれることがあります。

ラニチジンの服用時に注意する事とは

診察時に医師に伝えること

持病やアレルギーのある人、服用中の薬は、医師に伝えておきましょう。

服用自体を注意する人

腎臓の悪い人や高齢の人は、薬の排泄が遅れがちなので、服用量、服用間隔などに注意が必要とされます。肝臓病の人や薬でアレルギーを起こしたことのある人にも慎重に投与されなくてはなりません。

飲み合わせ

クマリン系抗凝血剤ワルファリンカリウムと併用すると、クマリン系抗凝血剤の代謝を阻害することがあり注意が必要です。

トリアゾラムやアタザナビル、デラビルジン、ゲフィチニブなどの薬剤と併用すると、胃酸が少なくなるため、薬の吸収に影響する可能性があります。

使用するにあたり

自分だけの判断で服用を中止してはいけません。急にやめると反発的に胃酸の分泌が増え、潰瘍が悪化したり再発するおそれがあります。中止するときは、医師の判断で、徐々に減量する必要があります。

潰瘍に非常によい効果を発揮する反面、やめると再発しやすいという欠点があります。潰瘍の場合、症状がよくなった後も、再発予防のため少量を続けることがあります。

検査

長期に続けるときは、定期的に血液や肝機能の検査が必要です。血液検査では、血液像検査といって、血液の中のいろいろな細胞を顕微鏡で観察します。病気の補助的診断や治療効果の判定に役立てられます。

用法及び用量に関して

決められた飲み方を守りましょう。症状、年齢、製剤によって飲み方が違ってきます。

高齢者・妊婦・授乳婦・小児に対する投与

高齢者は、血中濃度が持続するおそれがあるため、減量するか投与間隔を延長する等慎重に投与されます。

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与されます。ヒト母乳中への移行が報告されているため、投薬中は授乳させないよう注意されます。

小児等に対する安全性は確立していません。

まとめ

ラニチジンは胃酸の分泌を強力に抑えるH2ブロッカーと呼ばれるお薬で、消化性潰瘍をはじめとし、逆流性食道炎や急性・慢性胃炎などの治療に用いられています。また、麻酔前投与にも用いられています。

他のH2ブロッカーとしては、ファモチジンやジメチジンがあり、ファモチジンは、薬局で市販薬として購入することもできます。

めったに起こらないのですが、重篤な副作用が起こる場合があるので、症状があらわれたらすぐに医師の診察を受けましょう。

また、服用に際しては、医師の指示通りにし、自己判断で中止したりしないようにしましょう。