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歯から膿が出る人は注意が必要!抜歯や薬を使って治療する?痛みや腫れの原因は2つ!特徴と治療法について紹介

何だか歯がムズムズする…と鏡を見ながら歯ぐきを押したら膿が出た!こんな経験ありますか?歯から膿が出る原因にはいくつかあり、歯医者に行かないと分かりません。歯の痛みや歯ぐきの腫れが同時に起こることも。膿が出る原因とその治療についてまとめました。



歯から膿が出る!?

何だか歯の調子が悪いと思って鏡を見てみると、歯ぐきから膿が…!とビックリした事はありませんか?それは確実に歯の病気が進行している状態です。痛みがある場合、痛みがない場合もあります。膿が出るのには原因があり、それによって治療法も違ってきます。今症状がある人もない人も歯の緊急事態に備えましょう。

主な原因は2つ

歯槽膿漏(歯周病)

一つ目の原因として「歯周病」です。昔は「歯槽膿漏(しそうのうろう)」と呼ばれていました。この病気は磨き残しの歯垢(プラーク)や歯石が原因で、歯の周りの組織を支える組織が歯周病菌により炎症を起こし、白血球と細菌が戦った死がいとして膿が出ます。これにより口臭も伴うことも多いです。

しかも歯周病は一度かかるとなかなか完治は難しく、定期的な検診が必須です。

歯根のう胞

二つ目の原因として「歯根のう胞」という膿の袋が歯の根の先に出来る状態で根の先の病気です。「根尖病巣」とも呼ばれます。歯の根は骨に埋まっているのですが、何らかの原因で先端に病巣ができ、骨のすき間から歯ぐき表面に膿の出口が出来て膿が出る仕組みです。

原因は歯が細菌感染したことによるものが多く、虫歯が関与していることが大きな原因として挙げられます。

歯槽膿漏(歯周病)の特徴と治療法

歯と歯ぐきの境目に出る膿

歯は「歯槽骨(しそうこつ)」という顎の骨に1本づつ包まれています。その表面を歯ぐきが覆っており、歯と歯ぐきは「歯根膜」という繊維で繋がれているのですが、歯と歯ぐきの境目に歯垢(プラーク)という汚れが溜まるとその中の歯周病菌の毒素により組織が炎症を起こします。以下、簡単に膿が出るまでの過程を載せました。

■歯周病の進行

歯と歯ぐきの境目に汚れが溜まる→汚れに気づかず放置(磨き残し)→歯周病菌が増加し、毒素を排出→歯ぐきが腫れる→歯石も溜まってくる→歯根膜、歯槽骨が炎症を起こし、破壊される→細菌と白血球の死がい(膿)が出る歯周病による膿の出口は歯と歯ぐきの境目です。もともとは歯肉溝と言われる浅い溝ですが、歯周病菌により細菌感染すると「歯周ポケット」という深い溝が形成されてしまい、そこが膿の出口になる為です。歯茎が赤く腫れたり、ブヨブヨする、歯磨きの時に血が出るなどの症状は歯周病のサインです。

一度歯槽骨が破壊され、溶けてしまうと元の骨の位置まで戻ることは難しく、進行すると歯がグラグラしてきて抜歯になるケースも少なくありません。初めは自覚症状がない病気で、歯医者で検査を受けて初めて歯周病だと分かる方も多いようです。

歯周病の治療は次の方法があります。

スケーリング治療(歯石取り)

スケーリングというのは歯石を取る治療の事で、基本的に保険診療です。歯ぐきより上に付いている歯石を「(歯肉)縁上歯石」、歯ぐきの縁より下の歯面に付いている歯石を「(歯肉)縁下歯石」と呼び、最初は縁上歯石を取り、歯肉の炎症を引かせます。スケーラーと呼ばれる歯科用器具で歯科衛生士や歯科医師が施術します。

この治療は歯ぐきの近くを器具で触るので、個人差はありますが多少の痛みを感じる人が多いようです。歯科医院での歯周病の治療はこのスケーリングが基本となります。

ブラッシング指導

スケーリングの治療と並行して実施されるのが、歯の磨き方を練習する「ブラッシング指導」です。歯科医院によっては口の中の汚れを赤い材料で染め出して磨き残しをチェックしたりします。自分ではちゃんと磨いているつもりでも、指摘されて初めて磨けていないことに気づくパターンもあります。

主に歯科衛生士が1対1で、鏡を見ながら本人の苦手な部分を磨けるよう指導してくれます。歯科衛生士が患者さん本人の生活習慣や生活サイクルを聞き出し、その人の癖や歯並びなどに合った歯磨き方法を教えてもらえます。

ブラッシング指導を受ける際は恥ずかしがらずに、質問があればどんどん聞いて自分の健康に役立てるようにすると良いでしょう。

日々のケアでプラーク除去と口臭予防

歯石取りとブラッシング指導が専門家の下での治療ですが、歯周病の基本の予防法は何といってもホームケアです。毎日きちんと歯磨きをすることによって、あなたのお口の健康が保たれています。ただし磨けば良いという訳ではありません。

歯ブラシのほか、歯間ブラシやデンタルフロスを使って細かい所の汚れを落とすのが好ましいです。先ほど述べたように歯周病は歯科医院でのスケーリング・ブラッシング指導が大切ですが、自宅での歯磨きなしでは元も子もありません。歯科医院で磨き方を習得して歯周病を予防しましょう。

歯根のう胞(根尖病巣)の特徴

歯茎にぷくっと出来る膿

歯周病の膿は歯と歯ぐきの境目から出ますが、根尖病巣の膿は歯の根に病巣が出来るので、歯ぐきの表面にぷくっと白い膿が溜まります。最初は痛みがない事が多いため、気づかない人も多いようですが、腫れた部分がうずくので自分で潰したり、自然に潰れたりまた腫れたりを繰り返すこともあります。

口の中が嫌な臭いがしたり、ネバネバした味を感じる人もいるようです。

歯の神経の穴から出てくることも

歯周病は歯ぐきの境目から膿が出ますが、歯の神経が細菌感染を起こすと根の先に出口を作り、膿袋を根の先に作ります。これが根尖病巣と言われる膿の正体です。根尖病巣と言われるのは、細菌感染した歯の神経が咬み合わせ面の詰め物で塞がれている場合、出口がないために逆方向の根の先に出口を作り膿溜まりが出来る状態です。

炎症が大きくなると細菌と白血球の死がいが歯槽骨を破壊し、外へ出そうと歯ぐきにぷくっとでき物のように歯ぐきが腫れます。また、稀に粘膜を通り抜けて顔の皮膚表面にポコッと出てくる場合もあります。歯ぐきに出てくる場合は時に臭いニオイがしたり、口臭を感じることもあるようです。

急性症状では原因側の顔の頬が腫れあがってしまうこともあります。

一度治療した歯がなることが多い

歯根のう胞と言われる膿の袋は歯の神経の細菌感染が原因です。虫歯がひどくなって歯の神経まで到達した場合、神経が細菌感染しているので麻酔をして神経を取る治療をします。神経の穴を消毒して最終的に冠をかぶせますが、細菌の威力が大きかったりするとしばらくして再度神経の入っていた根尖が細菌感染することがあります。

すると神経が入っていた部分は材料で埋まっているため、唯一神経が細く残っている歯の根の先に細菌が集まり、膿の袋が出来てしまいます。これは最初に虫歯の規模が大きかったことで細菌が死滅していない場合に起こりやすいようです。これを二次感染と言います。

激痛や頭痛を伴うことも

根尖病巣は、ゆっくりじわじわと「のう胞」が出来るので最初はあまり痛みを感じにくいようですが、ある限界まで到達すると急激に痛みが出たり激痛を伴うこともあります。歯の神経は繋がっているので歯の痛みが頭痛・肩こりにまで及んだり、顎や鼻の辺りが痛くなる事もあります。

また、口の中の細菌が血液循環を介して全身にまで及ぶと、心臓や肺などの他の臓器にも細菌感染を起こす可能性もあります。

歯根のう胞(根尖病巣)の治療法

急性症状が強い時は切開も

根尖病巣は初めは痛くなくても、体調が悪い時や疲れている時など身体の抵抗力が弱っていると急に腫れたり痛みがでる事があります。炎症が大きい時は麻酔もなかなか効きにくく、その時に治療を始めるとさらに痛みがひどくなる場合があるので、急性炎症が強い時はメスを使って切開し、膿を出して応急的に炎症を小さくする処置をしたりします。抗生物質や痛み止めの薬が出される場合がほとんどのようです。

神経の穴の詰め物の除去

治療の際に細菌の感染を最小限にするために、まずゴム製のラバーダムという防湿壁を歯の周囲に張ります。次に原因となる歯の詰め物を除去します。機器で歯に穴を開け、神経が入っている根管内の詰め物を取り除きます。すると出口が出来るので、歯の根の先に溜まっている膿溜まりから膿がたくさん出てくる事もあります。細菌感染した歯の根の中はガスが溜まっているような状態なので、ガス抜きの出口を作る作業です。

根の先端に出来た膿の除去

次に歯科医師がファイルと呼ばれるヤスリ状の細く小さな器具を使い、根管内と根の先の腐敗物を取り除く治療をします。これを数回繰り返し、根管内が綺麗になると大きかった膿の袋が少しづつ小さくなって行きます。

マイクロスコープによる治療

歯科医院ではマイクロスコープを取り扱って治療するところもあります。本来歯の構造はとても小さく、肉眼で見るには判断が難しい部分もありますが、マイクロスコープを用いることによって肉眼では見えない小さな亀裂や穴などが分かるので、小さい虫歯を発見出来たりします。

これにより根尖部の細部の作業効率がアップし、虫歯の取り残しも最小限に抑えることが出来ます。

歯根端切除術

根管内の消毒をしてもなお膿の袋が小さくならない症例もあり、その場合は麻酔下で歯の根の切端を切除し、膿の原因となる部分を直接取り除く治療があります。これを歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ)といいます。原因となった根尖を取るので治療後の予後は比較的良いと言われています。

歯肉を切開して行うので術後は縫合し、しばらくしてから抜糸します。

治療にかかる期間

まだ治療終わらないの?いつまで通うの?という経験はありませんか?この歯根のう胞(根尖病巣)を取り除く治療は、細菌感染した根の場合で4回~はかかります。根管に入れた消毒剤を効かせないといけないので、今日来て明日も行き、明後日には治るという病気ではありません。時間をかけて歯が感染しているので、治るのにはそれ以上の時間がかかるのです。場合によっては半年かかるケースもあるようです。

順調に予後が良ければ治療を始めてから1カ月前後でかぶせ物が入るようになります。

まとめ

歯から膿が出る事についてのまとめ、いかがでしたか?膿が出る原因と治療方法、そして歯周病はなかなか治らず怖い病気だと分かりました。虫歯も膿を作り出す原因なんですね。膿を治すにはそれなりに期間もかかりそうです。これらをまん延させない為に、心当たりのある人は今すぐ歯科医院へ行きましょう!